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Electronic Entertainment Expo 2004現地レポート

PlayStationのブースで“PSPを触ってきました”
~ プレイステーション・ポータブル(PSP)続報

会期:5月12日~14日(現地時間)

会場:Los Angeles Convention Center

 Westホールのほぼ中央に位置するPlayStationブース。PSPの展示は、その一角で行なわれている。初日ということもあって開場直後から人が集まりだしたため、PSPのあるエリアはテープで仕切られ、係員の誘導に従って順番に入場するような行列が作られていた。入場までの待ち時間は時間帯によって異なっていたようだが、およそ30分から長くて1時間ほど。待てないと感じて、仕切られたテープの向こうから遠巻きに眺めるだけという人も少なくなかった。会期初日は終日、こうした混雑が続いていたようである。

 展示エリア自体はさほど広くない。このエリア内にはあわせて十数台のPSPが用意されていたが、この数にはPSPのイメージを伝えるだけの非稼働モデルも含まれている。また、実際に映像を流してはいても、アクリルカバーが施された展示壁のなかに据え付けられているものも多く、実際にユーザーが手を触れたり握ってみたりすることができる機器は6台となっていた。

 その6台はそれぞれ、

  • 4種類のテクノロジーデモを体験(操作可能)
  • ミュージックビデオを上演
  • 「FINAL FANTASY VII: ADVENT CHILDREN」を上演
  • 「METAL GEAR ACID」のオートデモ
  • 「みんなのGOLF」、「サルゲッチュ」のオートデモ(デモタイトルをPSPから選択可能)
  • 「TOE(仮)」(操作可能)

     といったデモンストレーションが行なわれている。映像系の展示(展示壁のなかで映像をリピートしているものも含む)にはすべてヘッドホンが用意されていて音質も確認できるようになっていた。

     昨日のブリーフィングで紹介されたとおり、展示壁のなかには、専用スタンド、リモコン付きのヘッドホン、外部バッテリーパック、ケース、ストラップなどがきれいに飾られていた。また現時点では周辺機器として公式なラインナップには含まれていないものの、いずれもモックアップと思われるUSBカメラ、GPSユニット、キーパッドなども参考出展されていた。

     実際にPSPを握ってみると、同じ横長のデザインであるゲームボーイアドバンスよりは明らかにひとまわり大きいが、グリップ部のラウンド具合や裏側の厚みなどでホールド感はなかなかいい。いずれの展示機も展示台に固定してあるため、持ち上げて単体での重さを体験してみることができないのは残念なところだ。右側の△○×□ボタン、左側の十字ボタン、L1、R1ボタンはいずれもクリアパーツを基調にしている。外装のプラスチック系パーツに光沢のあるものを使っているせいもあって、誤解を恐れずに言えば、プレイステーションやプレイステーション 2で親しんだSCE色ではなくSONY色のデザイン感がより強調されている印象を受ける。意外にも右側の△○×□ボタンはPSやPS2のように色分けされておらず、記号は単色でプリントされている。これがプロトタイプであるからなのか、実際の製品でも色分けがないのかは不明だ。

     本稿に掲載した写真をいくつか見比べてもらえばわかるが、採用されている液晶パネルは、この大きさで映像を見る分には申し分のない画質を提供していると思われる。視野角に関しては左右は意外に広く、上下は少々タイトという印象だ。実際に手に持ってゲームをしたり映像を見たりするシーンを想定するなら、ほぼPSPに正対することになるだろうから、それほど上下方向のタイトさは気にならないと思われる。すでに発表されているセガの「ぷよぷよフィーバー」の2人対戦では、互いにPSPの両端を持ってPSPを縦に使う形で対戦するモードがあるようなので、左右の視野角に関しては、こうしたプレイが可能なくらいにはクリアランスがとられることになりそうだ。念のため、これらは展示されているプロトタイプから受けた印象であることをお断りしておく。

     やや前置きが長くなったが、できるだけ多くの写真を掲載することでPSPのイメージを少しでもわかりやすく伝えたいと思う。各種ボタンや外部インターフェースの配置などについては、可能な限り写真の説明文に書き加えてあるので参考にしていただきたい。

    ほぼ正面から正対したPSP。実機はアクリルの向こうなのでややフラッシュの光が映り込んでいる。このPSPのカラーは白だが、公式発表された『黒』以外のカラーはいずれも参考出品ということで、来場者の反応次第で黒以外のカラーの製品化も検討するとのことだ 右サイドには電源スイッチがある。プレイステーションからお馴染みの△○×□ボタンは健在だが、ボタンの記号が色分けされていないのは不思議。下部のロゴの右には、画面と音声調整用のボタン、SELECTボタン、STARTボタンが並んでいる。R1ボタンはクリアパーツだ 右サイドにはメモリースティック Pro Duo用のスロットがある(昨日の第一報で上部と説明したのは誤り)。スライドスイッチは無線LAN機能のON/OFFで、それぞれのアイコン部分がインジケータLEDになっているようだ。十字ボタンの下にあるのが、アナログスティック。下部ロゴの左には、HOMEボタンとボリューム調整ボタンがある。ストラップを接続するホールはこちらの下部にある。下に接続されているプラグはヘッドホン端子
    黒色の製品で同じカット。インジケータLED点灯の様子やストラップホールの状態はこちらのほうがよくわかると思われる。下部ロゴの左右に配置されているボタンにも注目
    展示方法の関係上、きれいに上部を写真におさめるのが難しいのだが、PSP上部に位置するインターフェイス。昨日誤ってメモリースティックのスロットと伝えた部分はIrDA(手前)。中央にUSB2.0のインターフェースがあり、接続機器を固定するためと思われる穴が、USB2.0の左右に用意されている。見えにくいが奥にあるのがUMDディスクのEjectボタン 背面の様子。UMDディスクを挿入するスロットは、背面側へと開く。左右端はグリップ感を向上させるため盛り上がっているのがわかる UMDのメディア。これは「みんなのゴルフ」のもの。右端にあるアイコンがゲームタイトルであることを表している
    こちらは映画を記録したUMDのメディア。右端のアイコンがフィルムになっているのがわかる。こちらにはゲームタイトルにあった左端のPSPロゴがないのは、映像タイトルの再生にはPSP以外のデバイスも検討されていると考えるのは気が早すぎるか……? 片面2層で記録されるUMD。レーベル面(左)と記録面(右)の様子 展示されていたUMDタイトルのジャケット。PS2タイトルのパッケージでお馴染みのサイズより一回りちいさく、やや縦長になっている。写真からはわかりにくいが厚みはなく、一般的なCDケースよりも薄い印象を受ける
    PSPを持ってみるとこんなイメージになる。表示されている「みんなのGOLF」はオートデモなので、実際に操作することはできない



    専用スタンドに乗った状態のPSP。右側の写真は下からあおって撮っているため、液晶の視野角から外れてしまっている。本体右隅に見える黄色い端子がDC5Vの外部バッテリ、ACアダプタ接続端子。見えにくいがその奥にはドック用のバッテリ接点もある ヘッドホン端子の部分はMDウォークマンなどでお馴染みのリモコン機能も付属したものになっている
    展示されていたストラップのひとつ。これは、ヘッドホンが一体になっているタイプだ 外部バッテリユニット。右側は外部バッテリユニットをPSPに接続した状態



    レンズ面が上を向いたまま展示されてしまっているためわかりにくいが(横の説明員もこれが何か知らないと言っていた)、USB接続のCCDカメラと思われる周辺機器。モックアップと思われる。PSP本体でオートデモされているタイトルの内容とは無関係 こちらもモックアップと思われるGPSユニット。CCDカメラと同様にゲーム内容とは関係なく、あくまで周辺機器の参考出展と思われる 専用ケースというかポーチ。参考出展のカラーも含め、各色展示されていた
    USB端子に接続していると思われるキーパッド。非常にシンプルだが最小限のキーが配置されている。明らかにモックアップだが、USB端子を使う形でキーボードの接続が検討されていることがわかる イメージ展示と思われるがスタイラスペンと一緒に展示されているところを見ると、スタイラスで入力したい文字をタッチするような使い方を想定したデザインなのだろう こちらのキーパッドにプリントされている文字や記号を見る限り、明らかに電話機やPDAとしての利用を意識したものになっていることがわかる



    GT4のロゴなどが入ったカスタムモデルも参考出展されている
    来場者が操作可能なテクノロジーデモ。アヒルと水面など、プレイステーション 2のテクノロジーデモで同様のものを見たことがある人もいるはずだ。アナログスティックの操作感を試したかったところだが、これれのデモのなかにはアナログスティックに対応しているものがなかったのは残念なところ
    「TOE(仮)」は、実際にプレーヤーキャラクタを操って街の中を移動したり、家に入ったりNPCに話しかけたりすることができるプレイアブルデモになっていた。順番を待つ人が人垣を作っている 「サルゲッチュ」と「みんなのGOLF」はオートデモのみだが、実際のPSP上で表示されているので、プレイしている時のイメージや液晶の反応速度などを体感することができる
    「METAL GEAR ACID」、「みんなのGOLF」、「TOE(仮)」のデモ映像はPSP画面のほかに、上部モニターにも同じ映像が流されている。「METAL GEAR ACID」も残念ながらプレイアブルではなく、オートデモのみの展示だった


    □プレイステーションのホームページ
    http://www.playstation.jp/
    □ニュースリリース
    http://www.playstation.jp/news/pr_040512_psp.html
    http://www.playstation.jp/news/pr_040512_pspsoft.html
    □関連情報
    【5月12日】プレイステーション・ポータブル(PSP)がついに公開! ~対応タイトルの映像ラッシュに数々の注目作品を発見
    http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040512/psp1.htm
    【3月27日】SCEAの基調講演でPSP対応ソフトの画面が初公開される
    http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040327/scea.htm
    【2003年5月14日】これは21世紀のウォークマンだ!
    新携帯プラットホーム「PSP」の開発を久夛良木社長が発表
    http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030514/psp.htm

    (2004年5月13日)

    [Reported by 矢作晃]


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