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★PS2/GCファーストインプレッション★
■ 操作はシンプルに。スティックを使ったワイヤーアクションがポイント 体験版はPS2バージョンを使用。基本的な操作は以下の通り。
【基本操作】 通常技は○ボタンを単発で押すだけで出せ、タイミングよく続けて押していくとコンビネーションになる。体験版ではジャブ×2からアッパーへと連携し、3発目で相手が浮いてくれた。 △ボタンで使えるバーチャ技は、走り中△、ジャンプ中△、スティック+△、△長押し→離す、△+○、△だけ、と入力方法にバリエーションがある。それぞれ違うバーチャ技をセッティングでき、アキラの猛虎硬爬山やサラのドラゴンスマッシュキャノン、パイの飛燕烈脚、カゲの葉呀龍、ベネッサのアーミーコンビネーションといった打撃技や投げ技などを個別にセットして使う。
本作の最大の特徴と言い切ってもいいワイヤーアクションは、ターゲットが補足可能範囲に入るとロックオンマーカーが出現。そこで右スティックをはじいて入力することにより、ターゲットにワイヤーが伸び、敵やフッカーに引っかかる、という具合だ。ワイヤーは「シュッ」といった感覚でスピーディに伸びていき、ターゲットを捕らえてくれる。
スティックによる移動はアナログで非常に快適な印象。大きく倒せば主人公・「セイ」はトトトッと走り出す。ジャンプは逆にふわっと浮き上がる。2段ジャンプもさほど苦労することはないだろう。壁走りに関しては、ジャンプ直後から□ボタンを押しっぱなしにしておけば、あとはスティックを入力するだけでいい。壁走りできる場所は限られており、壁走りが持続できる時間も限られているようなので、製品版ではステージに合わせてうまく使いこなす必要が出てくるだろう。 これらの操作はチュートリアルである「ハンターテスト」、そして出現する敵を次々に倒していく「バトルミッション」をプレイすれば体得できるだろう。
■ 「ハンターテスト」、「バトルミッション」、「シナリオ体験版」の3つが体験できる ・基本操作を「ハンターテスト」、「バトルミッション」で学べ SEGA-AM2広報の木原氏いわく、体験版のオススメは「バトルミッション」だという。ジャッキー、ウルフといったバーチャキャラをモチーフにした技を使いこなす敵兵(もちろんガードもこなす)を次々に倒していくというモードになっている。さっそく、1対多という「VF」にはないシチュエーションで敵をタコ殴り、といきたいところだが、チキンハートの記者は操作に慣れるためにもまず「ハンターテスト」をプレイすることにした。 「ハンターテスト」は、セガのPS2「Shinobi-忍-」や「Kunoichi-忍-」のチュートリアルあたりがビジュアル的にも内容的にも近いイメージ。ワイヤーフレーム空間でテーマに沿って用意されたマップ上を終点まで到達する、という流れになっている。ジャンプ、そして壁走り、さらにワイヤーアクションと内容はどんどん高度になってくるが、3D空間での距離感を掴むことで次々とクリアできた(落下するとやり直し)。特にワイヤーアクションの“右スティックを弾く”操作はコントローラのホームポジションを左スティックと○、×、△、□に置きがちな身として最初はとまどったので、ここで練習しておいて損はなかった。 また、ワイヤーアクションの行動のバリエーションもここで十分体感できる。捕まえたフッカーが移動して別の足場へと移ったり、その場で大車輪よろしく回転し、さらに高いところへと飛び移ったりといった特殊な行動が実現されている。フッカーをロックオンした際のマーカーによって、できる行動がわかるようになっている。 さて、「バトルミッション」に話を戻そう。仮想空間に出現する3人、4人ぐらいずつ出現する敵を次々と倒していくのだが、1人を相手にしていると、横から殴られることもある。うまく走り回って敵を1カ所に固め、叩いていくという戦略が必要だった。もしくは、殴られそうだ、と感じたら素直にガードしたほうがいい。□ボタンを押すだけでたいていの攻撃を防いでくれるのはありがたい。気をつけなければいけないポイントはこれぐらいだ。
相手の攻撃をかわしながら、通常攻撃をヒットさせれば、ジャブ×2からアッパーへとつながり、相手は空中に浮き上がる。また、浮かせるタイプのバーチャ技なら、1発で相手は浮き上がる。この浮いた相手を“ワイヤーアクションで掴むことが可能”という点こそ、このゲームのキモであり、爽快感の基点になっている。掴んで引き寄せればそのまま通常コンボやさまざまなバーチャ技へと連携できる。こちらが相手の位置まで移動すれば、空中で通常攻撃コンボ(体験版ではカゲの奈落落としのような攻撃になっていた)で敵を地面にたたきつけ、さらに猛虎硬爬山で拾う、といったコンボが楽しめる。浮かせ能力のあるバーチャ技→ワイヤーで引き寄せ→飛燕烈脚で追いうちしてみたり、浮いた敵をワイヤーで掴み、通常技で刻んで浮かせなおし→ワイヤー……といった芸当が非常に手軽に行なえてしまう。
また、デモシーンではアキラの修羅覇王靠華山の鉄山靠や、ウルフのジャイアントスイングなどで、多数の敵を一気に吹き飛ばすなどの豪快なシーンも見られた。通常技の連携も、本編では次々と技を使えるようになるとのことなので、コンボの可能性はググッと高めになっているようだ。木原氏によれば、このゲーム向けに細かな操作をしなくとも、気持ちよく相手に攻撃が当たるように技は調整されているという。体験版でもさくさくとコンボが入れられるのは気持ちがよかった。 「VF」プレーヤーの感覚でいうと、バーチャソウルを手に入れた主人公、「セイ」は、技エディットができ、ワイヤーアクションができるデュラル、というイメージがもっともピッタリくるのかもしれないが、エフェクトはド派手、かつSEはもちろんバーチャ風味の金属音が混じった豪快なサウンドだし、簡単操作でコンボを極める楽しみはなかなか中毒性が高い。ゲームシステム的には「スパイクアウト」あたりが最も近いといえるが、ワイヤーアクションがその可能性をさらに広げていると感じられた。 ・ゲームの流れがわかる「シナリオ体験版」 最後に、「シナリオ体験版」を遊んでみる。「VFCG」は、近未来が舞台。海上都市アクロポリスに住む14歳の少年「セイ」が、ネットワーク上の仮想現実世界「ネクサス」を舞台にこの世界を裏で操る組織「ジャッジメント6(J6)」の存在を知る。かつて各々が格闘技を極め、飽くなき強さを求め続けた戦士たちが出場したという伝説のトーナメント。そのトーナメントで戦った戦士たちの奥義が収められたデータ=「バーチャソウル」を巡り、セイ、J6、そしてさまざまな登場人物がストーリーを盛り上げてくれる。今回の体験版は、セイが「バーチャソウル」を手に入れ、アキラに技を伝授してもらうところが体験できる。 アイテムの配置などは体験版らしく非常にわかりやすくできており、気になるものはどんどん攻撃してアイテムを出現させ、手に入れていけばいい。そして「バーチャソウル」を手に入れると、精神世界? と思われる場所でアキラに遭遇することになる。立ち尽くすセイに猛烈に突進してくるアキラにはビックリするが、落ち着いて動きを観察し、連発してくる白虎双掌打や猛虎硬爬山のスキを狙えばあっさりと倒すことができるはず。倒したキャラクタから技を伝授してもらうシーンは、アニメ「バーチャファイター」をちょっとほうふつとさせてほほえましい。
いずれにしても、「VF」ファンは一度体験してもらいたいし、操作の難度などで「VF」から遠のいていたユーザーにもお手軽に楽しんでほしい、そんな感触が得られた体験プレイであった。当然「VF」未体験のプレーヤーにもしりごみせず挑戦してほしいことはいうまでもない。
改めて振り返ってみると、欲を言えば、30フレームのアクションは違和感こそないものの「VF」ユーザーとしてはやはり60フレームで遊んでみたかったりしたし、もっと派手に、もっと豪快に……と夢も膨らんでみたりもするが、あとは製品版をお楽しみに、といったところだろう。
□セガのホームページ (2004年4月28日) [Reported by 佐伯憲司] また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved. |
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