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コーエー、最新作「三國志 IX」の最新情報を公開
中国全土を1枚のマップに収録した「三國志」新章

今冬発売予定

価格:未定

 株式会社コーエーは、人気歴史シミュレーションゲームシリーズ「三國志」の第9作目となる「三國志IX」の最新情報を公開した。発売時期は今冬を予定し、価格は未定となっている。ゲームショウでは、タイトルとわずかなムービーが公開されただけで、ゲーム内容はまったくといっていいほどわからなかったが、このたびの公開でようやく全体像が見えてきた。さっそく紹介していこう。

初公開となる「三國志IX」のゲーム画面。南蛮の雄、猛獲が蜀の劉備に攻めか掛かっているシーンらしい。象兵がガンガン城門を殴っている
これが兵法のひとつ。画面が暗くなり、派手なエフェクト共に騎馬集団が突撃しているシーンだ
出陣時の指示設定画面。方針は劉備が鼓舞、関羽が奮闘、張飛が突撃と大変わかりやすい。一騎打ちに関する指示が見あたらないが、今作ではどうなるのか
 「三國志」は、「信長の野望」シリーズと双璧をなす、20年近くもの歴史を誇る人気シリーズだ。毎作ごとにユーザーの意見を参考にビジュアルとシステムの両面で新要素を加え、そうした努力の積み重ねが現在の「三國志」関連製品の成功に繋がっているといっても過言ではない。

 最新作となる「三國志IX」では、シリーズ初となる中国全土を1枚の広大なマップに収め、内政と合戦を同一フィールド上で行なうというダイナミックなゲームデザインを採用する。これは以前、「三國志」関連では「三國志 Battlefield」や「三國志 Internet」といったネットワークゲームで実装された経緯があり、また姉妹作「信長の野望」シリーズでも「信長の野望 将星録」(第7弾)、「信長の野望 烈風伝」(第8弾)で、日本全土を1枚のマップに収め、箱庭スタイルのシステムを採用したことがある。「三國志IX」のそれは、そうした土台の上にシングルプレイゲームならではおもしろさをたっぷり詰め込んだ作品になりそうなのだ。

 基本的なゲーム内容は、内政や外交、出陣などを行なう「戦略フェイズ」と、戦略フェイズで出した指示をリアルタイムで処理していく「進行フェイズ」の2フェイズから構成されている。思考時間が無限の戦略フェイズと、リアルタイムで時間が経過していく進行フェイズという組み合わせは、一見、今年6月に発売された「信長の野望 蒼天録」のそれにそっくりだが、「三國志IX」の「進行フェイズ」は、戦略フェイズで立てた指示を見守るだけのフェイズという点で本質的に異なっている。

 「基本的に見守るだけ」というシステムは、同シリーズでも「三國志VI」の戦闘シーンで一度実装されたことがあり、同社がゲームショウ公開時に「三國志IX」の内容について、「『三國志VI』以前のシステムに立ち戻る」というコメントを出したのはこのあたりの事情を指していると思われる。

 ちなみに「三國志VI」の戦闘シーンは適用範囲はあくまでいち戦闘のみで、城も丸ごとひっくるめた大きな戦場マップを舞台に、数手先まであらかじめ指示を出しておいて、読み合いの妙を堪能しましょう、といった内容だった。戦場には小さな兵士のたばで構成された部隊(通称わらわら君)が配置され、戦闘が始まると双軍の全部隊が一斉にわらわら動き出す。

 うっかり攻め側が全軍で城に突撃し、防御側が脇の森を抜けて兵糧拠点を突けば、それと気づいた時にはもう遅いという具合だ。このシステムはファンの間でも好き嫌いが激しかったような気がするが、同シリーズの中でももっとも新鮮味のある斬新なシステムだったことは間違いない。「三國志IX」はこれをベースに、マップを中国全土に広げ、さらに内政、外交、計略までを全部ひっくるめた作品になるというわけだ。

 「三國志IX」で再現される広大な中国マップには、北夷南蛮を含む、四方の異民族国家も含まれ、周囲の状況をよく見据えながら、次の戦略を練っていかなければならない。マップ上には陣や柵、城塞といったものが設置でき、野戦、攻城戦以外にもさまざまな戦いのバリエーションが用意されるようだ。

 戦闘内容については、武将に対し「兵法」という新しい特殊能力を追加するという。これは相手の武将や戦場となる地形に応じて、その構成を変えていく必要があるということだ。詳細は不明ながら、前作「三國志VIII」の「戦法」とはまた少し違った内容になりそうだ。

 現時点で判明しているのはこの程度。新しい情報が届き次第また続報をお伝えするので、楽しみにお待ちいただきたい。

この連続画面は、敵の襲来に対応して前線に柵や陣をこしらえているシーン。投石機まで用意した孫策、呂布軍だったが、柵に加え、陣まで構築され、しょうがなく挑発を仕掛けているところ、といった感じか。劉備軍の城壁には大型の射出機が据えられ、まさに万全といった体勢だ

イベントシーン。前作、前々作で好評だった人形劇風のイベントシーンはあるのかどうか、ちょっと気になるところだ

武将の新しいイラスト。左から順に劉備、関羽、孫策、そして司馬懿。前の3者はともかく、司馬懿のイメージチェンジぶりがもの凄い。バックも赤で染められ、闘魂たっぷりで、とても軍師タイプには見えない

(c)2002 KOEI Co.,Ltd. All Rights Reserved.

□コーエーのホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/
□関連情報
【2001年6月27日】PCゲームレビュー「三國志 VIII」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010627/san8.htm
【2002年6月27日】PCゲームレビュー 「信長の野望 蒼天録」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020627/souten.htm
【2002年9月21日】数は少ないながら大物揃い! ~PCゲームレポート 「Neverwinter Nights」、「三國志IX」、「FF XI」ほか
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020921/tgspc.htm

(2002年10月3日)

[Reported by 中村聖司]


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