ファン主催即売会イベント「RAG-FES 2」が蒲田で開催
Gravity、「ラグナロクオンライン 1.5」を正式発表
クルセイダー、モンク、ダンサーなど新二次職を公開

9月29日開催



会場の様子。びっしり並ぶ即売コーナーに加え、コスプレイヤーの撮影会などがその場で行なわれたりして、とにかく大混雑だった
RAG-FES事務局代表の前川氏
 ガンホー・オンライン・エンターテインメント株式会社が現在βテストを行なっているMMORPG「ラグナロクオンライン」のファンイベント、「RAG-FES 2」が蒲田の大田区産業プラザにおいて開催された。イベントの主催は、同作のファンたちで構成されたRAG-FES事務局で、内容は同人誌等の即売会がメイン。開発元であるGravityと、日本でのサービス提供を行なうガンホーは、特別協力という形でイベントに参加している。こうした事情もあってか、会場には韓国プレスも多数訪れ、活況に満ちたイベントとなった。

 今回、プレスの注目を集めたのは、イベント最後に行なわれたガンホーとGravity両社の講演イベント。ガンホーは、同作の国内サービスの現況と今後の展開についての説明を行ない、一方、Gravityは「ラグナロクオンライン」そのものの今後の展開に関する説明を行なった。

 RAG-FES事務局の代表である前川氏の紹介により壇上にあがったガンホーは、スライドを使いつつ、ラグやチート、スキルロスト、アイテムロスト、IPブロックなどなど、現在起こっているさまざまな問題について、Gravityと共同で解決に向けて取り組んでいることを明らかにした。

 まずラグの問題については、キャパシティ5,000人のサーバーに1万人以上が常時アクセスしていること、現在サービスを提供している(βを含む)日本、韓国、台湾、タイの4カ国の中でもっともサーバー負荷の高い国であること、またサーバープログラム上に問題が見つかっているなど、いずれにしても早急の解決は難しいことを説明。

 その上で、正式サービスに向けた布石のひとつとして、新サーバーの増設を行なうことを発表。時期はかなり近々で、10月中に3つ、年内にさらに2つ増設する。10月に追加されるサーバーはそれぞれFenril(フェンリル)、Sakrey(サクライ)、Sara(サラ)と名付けられ、FenrilとSaraは通常のゲームサーバーで、Sakreyはテストサーバー。年末までに追加する2つのサーバーはいずれもゲームサーバーということだ。これにより年内のうちにキャパシティ3万5,000人のサーバー環境が整うことになる。

 続いて壇上に上がったガンホー森下氏は、有料化についていくつかコメント。まだ有料化の時期を発表する段階ではないとしながらも、クレジットカードのないユーザーや、20歳未満でも安心してプレイできる仕組みを検討中と説明。店売りのプリペイドカードのような日本独自のシステムを導入するようだ。ちなみに将来、正式サービスが開始された場合、IDは総振り替えになるものの、キャラクタ名はそのまま引き継ぐことができるようだ。

ガンホーによる状況説明は、同作の日本サービスがかなり切迫した状況であると同時に、人気のもの凄さを証明する結果ともなった。日本オリジナルの公式サイトも現在製作中ということだ

Gravity企画開発理事のシン・ヒョンウ氏
じゃんけん大会に特別ゲストとして出演した大森玲子さん
 その後のGravityの講演が、ガンホーのそれを輪に掛けて充実した内容だった。日本ユーザーに対する激励のみかと思ったら、同作を初期から開発に携わっている企画開発理事のシン・ヒョンウ氏による、「ラグナロクオンライン 1.5」の正式発表を行なった。1.5は、同作初となる大規模アップデートバージョンで、韓国では11月の実装が予定されている。日本では正式サービスのあとか同時が予想されそうだが、場合によってはβテストの段階で導入するかもしれないという。

 1.5の主なアップデート内容は、新しい6つの二次職の追加、広大な新しいダンジョンを2つ追加、PvPシステムの実装など。このほかに新しいアイテムやモンスター、吹き出し形式の新しい感情アイコンシステムの実装など、細かい改良は無数にあるようだ。

 気になる二次職はクルセイダー、セージ、モンク、アルケミスト、ローグ、ダンサー(男の場合はバード)の6つ。細かい特徴などは公開されなかったが、これらは三次職というわけではなく、二次職のバリエーションのひとつになるようだ。つまり、一次職にソードマンを選択したユーザーはナイトかクルセイダーを二次職として選択できることになる。こうしたことから、韓国サーバーでは基本職のままでレベル上げを続けるユーザーも多いという。モニタには新上級職のイラストおよびグラフィックデザインが公開され、1キャラ登場するたびに場内からは歓声が聞かれていた。

 新しいダンジョンはグラストハイム城と時計台が公開された。いずれも多階層に分かれた広大なダンジョンで、強力なモンスターがひしめいてる様子。全体を写した映像も公開され、実装は間近といった印象だった。PvPについては現在韓国のSakureyサーバーでテスト中の模様を公開。ギルドメンバー同士で街中で戦う様子が見られた。詳細は不明ながらランキングシステムの導入なども検討しているようだ。

 最後にGravityは現在1.5用に制作している新しいオープニングムービーを公開。まだ制作中のもので撮影禁止だったが、フルアニメ仕様で狼の化け物のようなモンスターにパーティーで立ち向かうといった内容だった。その後、前川氏による質疑応答およびじゃんけん大会が開催され、大森玲子さんが特別ゲストとして登場。終始歓声の絶えないイベントだった。

公開された新二次職のイラストとキャラクタデザイン。女クルセイダー、女モンク、女ダンサーなどは公開されるたびに場内が沸騰(笑)。キャラクタデザイン的には重装なクルセイダーが格好いい

新ダンジョンのグラストハイム城と時計台のスクリーンショット。グラストハイム城は16のダンジョンで構成され、時計台は地上4階、地下4階と、いずれも広大なエリアが用意されている

韓国Sakreyサーバーでテストが行なわれているPvPシステムの模様。街中で行なわれるとラグで戦いにならなそう。最終的にどうなるのか楽しみだ

新しい街、新しいモンスターのスクリーンショットも公開された。ダンジョンの中にある街が印象的だった

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□「ラグナロクオンライン」の公式ページ
http://www.ragnarokonline.jp/
□関連情報
【8月19日】ガンホー、「Ragnarok Conference 2002 Summer」を開催 孫社長「コミュニティを最重視していく」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020819/ragcon.htm
【8月15日】ガンホー、「ラグナロクオンライン」β2を本格始動。GMイベントには2万人以上が参加
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020815/ragna.htm
【8月28日】西尾ゆきの海外ゲームレポート 「ラグナロクオンライン β2テストレポート」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020828/yuki34.htm

(2002年9月30日)

[Reported by 中村聖司]

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