【アーケード ミニ特集】

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「O.R.B.S.」を作った男たち(part2)
【筐体デザイン・画面デザイン編】


 Part2となるデザイン編は、筐体デザインを担当した渡辺氏と、筐体カラーリングなどアドバイザーとして、そして「スターブレード オペレーションブループラネット(仮)(以下SBOP)」の画面デザイン、アートディレクションを担当した指田氏にお話をうかがった。また、「O.R.B.S.」の企画を担当した小林氏にも同席いただいた。


「宇宙は別腹」という人が集まった異例のプロジェクトメンバー

--お2人はこのプロジェクト自体にいつ頃から関わられたんでしょうか?

渡辺 当時描いていたスケッチに日付が入ってますね。一番最初に描いたのは……。ええ、7月ですね。筐体を2月までに作れって言われてたような気が……。

指田 2000年の秋ぐらいですね。僕とか、基本的にプレゼンで筐体の試作を見せられて、その後ウワサで「スターブレード」やってるって聞いて……「ちょっと困るよ、やらせてくんないと」って(笑)。で、むりやりねじこんで奥に入ったような感じだったんで……。

--あ、そうなんですか?

小林 今回のプロジェクトは、ちょっと人集めでは色々と逸話がありまして……素直に始まったプロジェクトじゃないんですよ。

 「映像検証とかが終わって、システムはできたけど、さあ何入れよう?」っていう試行錯誤をしていたとき、いろいろ試した中に、たまたま「スターブレード」があったというか。それを見て社内から……人が自然発生的に集まってきたんです。最初、開発の上司とかに話を持っていったんですけど、色よいお返事がもらえなかったんですよ。筐体は大きくて高いし、ソフトを作るのにわりと基板のパワーも必要っていうことで、こう……引かれちゃってたみたいで。

 そこで、我々も今まで経験なかったんですけど、「研究本部主導で作っていくしかなかろう」っていう話になって、有望そうな人を呼んできちゃ筐体を見せて、「すごいでしょ?」って洗脳して(笑)。

指田 結構ね、事後承諾だったりしたんですよ。

--珍しいんじゃないんですか? ナムコさんのプロジェクトの中では……?

指田 反則、反則で来たところはあります。僕とかもアーケードの「ミスタードリラーグレート」がちょうど走ってたんで、「ドリラーはもちろんやるからやらせて」って上司に話しして。

小林 今回ほとんどのメンバーが兼業ですね。掛け持ちで。他の仕事、本業が別にあって……こっちもみたいな感じで。

指田 なんというか、「宇宙は別腹」(笑)って言う人が集まって……結構最初の時点で製品化よりもまずショーに出展する、という命題があったんで。「モーターショーでいうところのコンセプトカーみたいなものを作ろう」という。「それなら」っていろんな部署の人が集まれたということはありました。

小林 「スターブレード」を見て、ナムコに入ったなんて人ばかり集まったんですよ。そういう意味でモチベーションがすごく高くて……。

指田 「スターブレード」は'91年の作品ですからね。ちょうど今、社内でワガママ言えそうになってきたような(笑)人たちが集まって、必然的にメンバーには、すごい人が集まってましたね。デザインメンバーは全部で5人でしたが、ホントに精鋭メンバーでした。

--指田さんはエレメカの部署におられて「テクノドライブ」などを手がけられた経験があったから、そういうオファーがあったのかと思っていたんですが?

指田 別にそういうわけではありません。僕は'90年入社なんですよ。で、研修が「花博(花の博覧会)」だったんですね。で、3カ月ずっと「ギャラクシアン3※1」のパイロットでしたから(笑)。お客さんをお出迎えしてましたからねえ。いつか「UGSFモノ」には関わりたいと思ってましたから。

 それに「O.R.B.S.」のシステムってインターフェイス的にも新しいし、なんかアーケードの王道っていうか……。近ごろは家庭用のヴィジュアルデザインばかりやってるんですけど、そういう意味で視覚の限界を解放してくれるインターフェイスっていうのは突き動かされるモノがあるじゃないですか。「こんなのやったことない。誰もやったことないよ」っていうものを手がけてみたいなっていう……そういう開発者の根源的な欲求をかきたてられまして。

※1 ギャラクシアン3……'90年、大阪で開催された「花の博覧会(花博)で28人乗りのアトラクションとして登場した3Dシューティングゲーム。その後、ナムコ・ワンダーエッグに移設された。'93年には、ストーリーはそのままに、6人でプレイできる大型シューティングゲームとして「シアター6」版が全国展開され、'96年にはプレイステーション版も発売された。


 みんなの思い描いていた未来を実現させたい

--今回は、映像まわりのデザイン、それから筐体のカラーを担当されたとうかがってますが?

指田 そうですね。映像の方をメインで。筐体のデザインの方はちょっと口うるさい“戦中派のおっさん”が横からイチャモンをつけるという……(笑)。「馬鹿野郎、そこはもっとこう一年戦争みたいにしろ!」とか言ってましたね(笑)。

渡辺 「『Zガンダム』みたいにするなって」(笑)。

指田 いくつだっけ? 今。

渡辺 26歳です。

指田 だよね。で僕は32……6年離れると……。

--リアルタイムの「ガンダム」が違う(笑)。

指田 そう、「ガンダムで何見てた?」っていうのがまず、出会った時の会話として、そこでまず基準を決める僕らなもんですから(笑)。で、僕らは“一年戦争戦中派”っていう、いわゆるカラオケ行くと、最後に「哀・戦士」歌ってしまうっていうヤな人達なんですよ(笑)。

 多感な時期のジェネレーションが6年違うとそういう違いがあるんで、そのすり合わせっていう部分で……まあ別に「ガンダム」を基準にしてるわけじゃないんですけれども(笑)……「かっこいい」という認識の基準をきちんと合わせる部分を僕の方で統一させてもらったという感じですね。

--この筐体のイメージってやっぱり「ガンダム」を想像しますよね。最初にワイアーフレーム図を見たときに思いましたけど。

指田 隠してもしょうがないんですけど、やっぱり連想するじゃないですか(笑)。ショー後に個人サイトの感想とかを拝見しましたが、やっぱり真っ先に感じるのがそういうところみたいで。10何年も昔から思い描いていたSFでの宇宙での戦闘というと、やっぱり皆さん全天周モニターということみたいですね。

 ゲームメーカーの我々としてもそういう「みんなの思い描いていた未来を実現させたいな」という気持ちはありましたが、それを実現させるのに今までかかってしまいました、というのが正直なところで。それはマシンパワーだとか投影技術であるとか、いろんな部分が今までやりたくてもできなかったというのが大きい。これでやっと実現できました(笑)。

--実現してみると苦労もあって。

指田 そうですね。ただ、やってみればやっぱりすごいということがこれで証明できましたんで、あとはみんなでがんばりましょうと(笑)。ヘッドマウントディスプレイ(H.M.D.)とか、いろんなシステムがありましたけれど、みんな「やっぱりこういう形でやりたかった」というのがあったんじゃないですか? ただ、それに追いつくためのマシンスペックが技術的に未熟だったという。やっとここのところにきてプレイステーション 2互換基板なり、そういうところで可能になったのは大きいですよね。惜しむらくは形になったのが景気の悪い時期だったというだけで。

 そういう商売的な部分を抜きにして、筐体の「正統的な未来進化」を作ってみました、ということじゃないですか? 現実にどう売っていくか、どう社会に提案していくか、というのがこれからの課題でしょうね。


 「SBOB」というソフトに特化したイメージの筐体

(上)プロトタイプが出来上がるまでに描かれたイラストの一部。これはイスを引くバージョンで、プレーヤー横はカーテンのようなもので遮光するスタイル。
(中)スクリーンが稼動するタイプ案。
(下)スクリーン自体が稼動するプラン

--渡辺さんの方はどういった作業の進め方だったんですか?

渡辺 小林さんの方からとりあえずの仕様をもらって、スクリーン前に半球があって、どこから投影してイスの高さが、とか、全体的な高さの指定があって、その中で「じゃあ乗り降りはどうするのか」っていうことと、そこをクリアする中で、「何かいいアイデアはないかしら?」という感じで、いろいろとスケッチを描いたんですが……。

 最初は「後ろについたてだけ立てておけば横が開いててもいいかな?」って思ってたんですよ。そうすると、案外光が入ってくるんで「全部囲っちゃえば?」っていう話になって……。「でも囲ったらどうやって乗り降りすんのよ?」となって(笑)。

指田 アイキャッチとしては、最低限必要な部分だけで相当なインパクトはあるからね(笑)。

渡辺 そうですね。半球の所は半球のまんま。一番看板になるんじゃないかっていうのはあったから、普通の筐体に付いている看板はついてないんですよ。……だけどこれ汎用なんですよね?

指田 だからショウに出展するということと、「スターブレード」を入れてプレゼンするということで最後の最後で色とか……NASAのシュミレーターみたいな感じで……僕の方が「こうしろ(笑)、この色ならいける」って決めた部分があって(笑)。

渡辺 その時もう、ショウに出展するということだったから……僕も「ショウにはベストの状態で出したいよね」って思ってたんですよ。僕は違う部署にいて、まあ建物も全然離れてるんで、中のソフトウェアのイメージが中途半端にしか掴めなかったんです。だから色に関しては指田さんにお願いしちゃってそれを採用しようっていう(笑)。

指田 そうだったのね(笑)。だからそういう意味では、今回の筐体のイメージってのは、だいぶ「SBOB」というソフトに特化したイメージにはなってます。

--最初見た時に、そうなのかなって思ってたんですよ。

指田 そうとらえて頂ければOKなんですけど(笑)。それが狙いなんで、だから製品化されるとなれば、その辺をイチからちょっと練り直さないといけないと……形状も含めて、ちょっとゴツすぎるもんで。

渡辺 そうですね。汎用ということで、あんまりイメージのない線を選んで作ってたんですけど。いろいろガチガチにする必要もないなと。出展時に一番時代にあった感じがいいなと(笑)。できればちょっと先取りぐらいで。だいぶ先取りでもいいんだろうけど、まあその辺はさじ加減ですけど、量産する時は当然変更されるということで(笑)。僕がその時も担当出来たらいいんですけど。

指田 ちょっとメタな視点で言っちゃえば、「UGSFの訓練施設にきっとこんなものがいくつも並んでるのかな」みたいなイメージ……っていうのはありました。だから、普通クールグレーの濃い色とか、あまり使わないんですけども、白もちょっと微妙にアイボリーが入ってたりとか……そういったリアリスティックな感じで統一してますね。

--ショウでは効果ありましたよね。かなり目立ってました。

指田 狭いロケーション……見る位置が必ず何10cmっていう場所と違って、ショウってやっぱり遠くから見て「わー! なんだあれ?」っていう視覚効果に関しても考えることは違いますから。

渡辺 ……そうですね(笑)

指田 考えてなかったな?(笑)

渡辺 いや、「(O.R.B.S.の)ロゴを大きく描く」って聞いた時びっくりしたんですけど、すぐ理由はわかりました。筐体の形をデザインする時点では、まだ中に入るソフトの方が決まってなかったんですよ。コンセプトっていうよりは、ほとんど形状的に追い詰められてこの形になってるというところもあって、飾りや段差にも中にいろいろ骨が入ってたり、理由があってこの形になってるんです。

 今までにないものなんで、最初から飾りをつけていくとなんだかわかんなくなっちゃうような気がしたんで、なるべくラインを削ぎ落としたというのはありますね。本当にプロトタイプのつもりで作ったんですよ。

小林 でもシンプルな機能美がありますよ。今回のデザインには。

渡辺 それはありがたいことです。


 球形スクリーンならではの苦労も……

「SBOBP」の画面。実際にスクリーンに写し出される時は、スコアなどは視界の外にいってしまう。球体スクリーンの中心から、円周上にシールドゲージが配置されているのが新しい
※画像は4対3のTV画面用に補正したもので、実際に画面上に投影されるものとは異なります

--この形にしよう、というのはいつごろ決まったんでしょうか?

小林 大きさはこちらから「スクリーンは1.5mで、レンズの位置はここで……」といった細かなオファーを出して……。渡辺さんにいくつかデザインスケッチを出してもらって……「基本的にイスで蓋をしましょうか」という話になった時点でデザイン的に決まった感じですよね?

渡辺 そうですね。さんざんスケッチを描いていたんですが、ひょろっと描いてそれになった気がする……(笑)。7月中ぐらいから始めて……9月の終わりぐらいですね。でも、完成期日が決まっていたんで。

小林 実は、最初は2001年2月のAOUショーに間に合わせようということで動いていたんですよね。

渡辺 筐体は結構できあがっていたんですよ。

指田 中身はそこから作ってたから(笑)。

小林 人の確保に手間取りまして……ソフトのほうは難航しましたね。

渡辺 大変でしたよね……。

指田 作ったことないからね……。誰もああいうレイアウトの画面は。

渡辺 どうなるかわからなかったんですよ。点数とかどこに表示されるか心配だった。

指田 相当苦労して……結局「ゲーム中は点数見ないで、後でわかってもらえばいいや」ってわざとゲームの妨げにならない端っこに持っていった感じです。平面上で考えても、実装してみると真横になるから、「デザインどうやったらいいんだ?」となって。だから、目線の中心を軸にして、円周状にエレメントを配置していくというというような考え方じゃないと……。縦横の軸で考えていくとできない。

 そんなわけで表示系は苦労しましたし、全体の絵作りとしても、相当マシンパワーにムリをさせて表示しているので、このご時勢ノンテクスチャーで、ああいう形で出展して、「えっ」と言われる方もいるんですけれど、パワー分配としてああせざるを得なかった、というのもあります。しかし、逆にそのあたりを味にしていきたいと。どういう表現で落ち着くか、というところでだいぶ苦労しました。地球だけは象徴的に置きたいんでテクスチャを張ろうとか……。

--表示系だと、横に配置されるものなんかは大変だったんじゃないかと。

指田 大変でしたね。結局表示系統もパーツを全部バラバラに分割した形でプログラマに渡して実装してもらって、位置を微調整してやっと見られる。アイデア出しをして表示されるまでの時間がかかりました。だからやってみてダメだった、というと直すにもすごく時間がかかって。そういうところが苦労しましたね。

渡辺 アイデアが浮かんで見られるようになるのに時間がかかるのはキツイですね。

指田 そう、きつい。でもだいたい、基本の画面を作ったらあとは頭の中でイメージしながらバーッと作業するという感じです。

--いろいろゴチャっと配置できないし、プレイしてると正面に集中してしまうし……。

指田 情報量が多すぎると目で追えないんですよね。だからどこにパワーを割くか、という部分もあって。実は結構横のほうでは凝った演出してるんですけど、結局誰も見ない、という(笑)。そのあたりは余裕ができたら見てもらえばいいかなと。3次元で動かしたとき、最初はインジケーターとか照準とかも、人間の目では視界の外に出ちゃうと追えないんですよね。自分の手の動きに対してどこに照準が行っているかすらわからなくなっちゃう。

 照準をどう目立たせるかというのもとても大変で、今はネガポジ反転処理してるんですが、三角のおにぎりみたいなマークが4つあって、これは自機のコンディション表示しているんですが、「そこから集中線を引いてわかってもらおうか」とかいろいろ試してみました。何かを付加する形にすると思った以上に情報量が多くなってうっとおしいんですよ。これは今まであまり味あわなかった苦労です。

 いわゆるゲームが好きな人はある程度文法的な部分はわかるんですけど、そうでない人がガーッとコントローラ動かしちゃうと照準がピュッと上とか横に行っちゃって、わからないうちにゲームオーバー。なるべく基本的な部分をわかってもらうための努力という、今まで努力しなくてよかったところが結構ありましたね。

--本業もやりながら……。どっちが本業だというのもあるでしょうが(笑)

指田 当然どっちも本業です(笑)。200%がんばりましたからね。ホントに。


 「スターブレード」に対する思い入れ

--製品化されたとしたら、ナムコさんがタイトルを作るとしたらやはり「スターブレード」ですか?

指田 もちろん、「O.R.B.S.」は汎用が前提ですから、いくつか他のタイトルで検討してみる必要性があるとは思いますが。思い入れとしては、ナムコのオリジナルのSFシリーズかつ脈々と10年間歴史が続いているオリジナルとして「スターブレード」は大切にしたいと思いますね。そういう正統としての提案としてはこれでしょうね。宇宙空間ってのは男の子の憧れですからね(笑)。わかりやすい形として。そういうものも提案していきたい。

 あとはこれにちゃんと対応した形で車ゲームを作ってみたい、というのもありますね。

小林 やってみたいですね。絶対「いいっ!」って言わせる自信がありますよ。実際、例えば初代「リッジレーサー」を入れてもたぶん新鮮な驚きがあると思うんですよ。

指田 いってみれば、たぶんランクとして1つ上のレベルのものなんで、全然違う土俵ですよね。同じコンセプトで言えば、うちの場合は今までは「ドライバーズアイ」が限界だったんですよね。3画面で視界の端にかかる部分まで画像を生成して、没入感を感じさせたい、というのはシミュレータとしては大事な部分なんで。今回の「O.R.B.S.」も目標とするべきところは同じだし。

小林 ここ2年ぐらいですよ。こういった形で映像生成とか、画像技術が追いついてきたのは。それまではやりたくてもできなかった。

渡辺 風景ものをちょっとやってみたい気がしますね。これで。

--「プロップサイクル※2」とかいいですよね。空を飛ぶってのはいいなと思うんですけれども。空を飛んで下を見てみたい。

渡辺 ゲームでしかできないですものね。あれ。

指田 すごくリアルにあの浮遊感覚を感じられると思う。180度あれば、全部の視界を収めているに近いんで。人間の視界の周辺って視力でいうと0.1ぐらいですけれど、あるとないとでは違う。そのあたりを基準に体の平衡を保っていたりとか。そのへんをだましてしまえば、感覚としては現実っぽい。脳味噌だまされちゃうというか。

※2 「プロップサイクル」……'96年に稼動開始した人力飛行機械「ラペロプター」で空を飛び、赤い玉を時間内にすべて破壊すればOKという全4ステージのアクションゲーム。ペダルを漕ぐと風にあおられ、独特の浮遊感が楽しい作品。


 「O.R.B.S.」の次のハードル

--製品化するにあたって、この筐体はどうなっていくんでしょうか?

渡辺 とにかく設計変更は必要でしょうね。今回、ショウ会場などに実際に運搬してみて、分解とか組み立てをしてみて問題点も見えてきているんで、それを解決する方法を盛り込んでいかなければならないですし。もちろん安く作るということで、製作方法やそれぞれの部品についてコストの見直しもやらなければならない。実際に出すとしたら、「今回割愛しているけれどココが大事だったんだ」という部分を見直してみたいですね。

指田 通常の汎用コンソレット筐体のIDを見てもらえればわかると思いますが、基本的に存在感があって、それでいて何にでも対応できるようなデザインなんですよね。そういう方向性でデザインを煮詰めていく必要性はあると思います。後は営業していく上でプレーヤー以外の人へのアピールの部分は考えていかなければなりません。外付けのモニタを置けるようにするってのも簡単にはいかないし。結局乗ってもらわないことには魅力が伝わらないですから。

渡辺 手軽に乗れるように、とは思っているんですけれど……。いかんせん光学的な問題とか……遮光をしないとコントラストが出ないという問題があるので、それを解決すればアクセスしやすくなると思うんですが……。密閉されている、というところで気持ちがいい人もいるだろうし。重要視しているところではあるんですけれどね。

指田 密閉されている、ということ自体が日常ではあまりありえないですから。テーマパークのアミューズメント施設のように常にオペレータが付けばいいんですが、ゲームセンターでは不可能なので。

--このプロジェクトに携わってみて、読者の方々や他の業務用ソフト開発会社の方々になにかメッセージなどありますか?

指田 他の会社の方でも、オファーしていたければこちらとしては大歓迎ですよね。皆で盛り上げていきたいという思いはありますね。いかがでしょうか? ということで(笑)。



(C)NAMCO

□ナムコのホームページ
http://www.namco.co.jp/
□関連情報
【11月9日】第39回AMショーに参考出展されたナムコ大型汎用筐体「O.R.B.S.」の謎を追え!!(第2回)
「O.R.B.S.」を作った男たち【part1:基礎理論・企画編】
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011109/orbs.htm
【11月2日】第39回AMショーに参考出展されたナムコ大型汎用筐体「O.R.B.S.」の謎を追え!!(第1回)
百聞は一見にしかず。これが「O.R.B.S.」だ!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011102/orbs.htm
【9月20日】「第39回アミューズメントマシンショー」ブースレポート(ナムコ編)
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010920/jmr2.htm

(2001年11月16日)

[Reported by 佐伯憲司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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