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★Xbox 360ゲームレビュー★

あの「Halo」シリーズがリアルタイムストラテジーに!!
コヴナントを迎え撃った人類の命運やいかに?

「Halo Wars」

  • ジャンル:リアルタイムストラテジー
  • 開発元:Ensemble Studios
  • 発売元:マイクロソフト
  • プラットフォーム:Xbox 360
  • レーティング:CERO:B(12歳以上対象)
  • 価格:7,140円
  • 発売日:2月26日(発売中)



あの「Halo」がリアルタイムストラテジーになった
 Xbox 360を代表するFPSシリーズ「Halo」がリアルタイムストラテジー(RTS)になって登場した。本作「Halo Wars」は、マスターチーフが活躍した初代「Halo」以前を舞台とし、人類とコヴナント間で繰り広げられた最初の戦いを描いた作品だ。

 本作を開発したのはMicrosoft Game Stuiods傘下のEnsemble Studios。PC向けのRTSとして日本でもヒットした「Age of Empires」シリーズの制作会社で、RTSを得意とするデベロッパーとしては老舗中の老舗スタジオだ。ちなみに同スタジオは、本作を最後に閉鎖された。そのため本作は言わば“遺作”となってしまったわけだが、主要スタッフは新しいゲームスタジオRobot Entertaimentを立ち上げて、本作のアップデートを継続して担当しているため、追加コンテンツ等も期待できるだろう。

 さて、最近ではUBIの「Tom Clancy's END WAR」のような、良質なRTSがコンシューマーゲームに登場するようになっている。そこでは様々な試みが、例えば「END WAR」ではボイスコマンドを全面的に導入するといった挑戦が行なわれているわけだが、この「Halo Wars」ではどのようなゲームデザインが取られているのか、その内容をご紹介したい。


■ オーソドックスなRTSのゲームシステムをコントローラー操作に融合

「Halo」の世界観をそのままに、指揮官の視点でゲームを進める
 Ensamble Studiosは「Age of Empires」シリーズをかれこれ10年にわたって手がけてきたスタジオで、Xbox 360向けのRTSを制作したのは今回が初めてだ。そして、ゲーム機で戦略ゲームを実現する上で難関のひとつとなるのが、PCではマウスとキーボードでやりくりするような操作をゲームコントローラでどのように実現するかということなのだが、本作をプレイすると、Ensambleがこの問題に相当注力して取り組んだ形跡が見られる。

 開発側にとって、この問題への対処法はおそらく3種類ほどあって、1つ目は「ゲームデザインを全面的に変える」、2つ目は「コントローラー以外の操作方法を導入する」、3つ目は「細かい調整で乗り切る」という感じになる。1番目をうまく実行したのはFiraxis Gamesの「Civilization Revolution」、2番目を大胆に実行したのはUBIの「Tom Crancy's END WAR」と言えるだろう。そして「Halo Wars」は3番目の方向性を取った。

 その「Halo Wars」のゲームシステムは、実にオーソドックスなRTSそのものだ。「Age of Empires」と同じく、ゲームを司る柱は「建物の建築」、「ユニット生産」、「戦闘」となっており、この全てがリアルタイムに同時進行するため、あっちを操作しこっちを操作しと、非常に忙しい展開となる。

 基本的なゲームの流れとしては、まず初期地点に基地を建設し、基地に対して各種施設を追加していく。次いでユニットを生産したり、特殊施設の機能を使ってユニットをアップグレードしつつ攻勢に出る。あらたな基地が建設できるポイントを確保して勢力を拡大したり、敵の戦力を撃破。最終的には敵の基地を破壊することが目標だ。ゲームの構造的には「Age of Empires」と何ら変わるところはない。

本作は「建設」、「生産」、「戦闘」を柱とする、典型的なリアルタイムストラテジーゲームだ


ユニットの選択、命令の操作は、ゲーム開始5分で理解できるほどシンプル。少数のユニットなら問題なく操作できる
基地の建設や生産のメニューは8方向構造で、左スティックを倒すだけで直ぐに対象が指定できる
 そして、「建設」、「生産」、「戦闘」の3本柱をコントロールするための基本操作は、Aボタンで選択、Xボタンで移動や攻撃命令、Yボタンで特殊コマンドの発動、Bボタンでキャンセル、という非常にシンプルなものだ。カメラ操作は左スティックで移動、右スティックで回転となっており、画面中央の照準がマウスカーソル代わりだ。操作したい対象に照準を合わせて選択、その後移動先をポイントして命令、というのが基本的な操作になる。

 RTSでは複数のユニットを素早く選択することが重要だが、本作ではそのあたりもきちんと心得ていて、複数のユニットを一括選択する方法だけでもかなりのバリエーションが用意されている。中でも多用するのが、LBで「全てのユニットを選択」、RBで「画面内のユニットを選択」というコマンドで、Aボタンをダブルタップすると、対象と同種のユニットが全て選択されるほか、Aボタンを長押しすると選択円が出て、円の中にある全てのユニットを選択できる。

 さらにプレイ速度を高めるためのショートカット的なボタンも用意されていて、十字ボタンの各方向を押すことで、基地と前線を素早く切り替えることが可能だ。これを駆使すれば、PCでRTSをプレイするときのように、基地で建築や生産を管理しながら、同時に前線で戦闘を進行させるといったプレイが可能になる。

 操作系は一見複雑だが、ユニットの選択、移動先の指定、敵への攻撃といった基本部分は、プレイ開始後5分ほどですぐに理解することができる。カメラのショートカット的な移動や、グループの選択といった操作も、ひとり用のキャンペーンモードを小一時間プレイするだけで習得することができるだろう。細かい点では、移動中のユニットをポイントすると自動的にカーソルが追従するなど、操作性を向上させるための工夫が随所に凝らされている。

 結果的に本作では、PC的なマウスとキーボードを前提とするRTSのゲームシステムをほとんど変えずに、その操作系をゲームコントローラーにうまく融合させている。それによってプレーヤーが驚きや感動を覚えることはまずないが、少なくとも違和感を感じることはないよう練り込まれている。このような方法で本格派のRTSを比較的スムーズにプレイできるようにした点は、本作の最も大きな功績だ。

開始序盤は基地に基本的な施設を建設し、必要な施設が整ったらユニットの生産を開始する。その後の展開を決めることになるので、どのような初手を採るかが非常に大切だ

充分な戦力が揃ったら攻勢に出る。敵のユニット群との相性を考えつつ、基地では新たなユニットの生産を続ける。戦闘と生産の両面が同時進行だ。やがて敵の基地を破壊するか、特定の目的を達成したら勝利となる


■ 「Halo」ならではの世界観で展開するキャンペーンモード
 力業では難しく、「攻略の術」を知るかどうかが鍵を握る

コヴナントに侵攻された惑星ハーヴェストでの戦い
登場ユニットは「Halo」の世界観そのままだ
 本作は、まずは1人用のキャンペーンモードをプレイしてゲームシステムを理解することが常道だろう。キャンペーンモードは全18面で構成され、初代「Halo」よりも以前に起こった人類とコヴナント軍の戦いが、人類側の視点で描かれる。プレーヤーは人類の軍隊「USNC」の現場指揮官として、ストーリーと共に展開していく様々なシチュエーションで戦うことになるのだ。

 登場するユニットはご覧の通り、「Halo」本編に登場する兵器が勢揃い。人類側の兵器としては、スピードがあり敵の歩兵ユニットを弾き倒すこともできる「ワートホグ」、主力戦車の「スコーピオン」、主力航空ユニット「ホーネット」など、「Halo 3」で乗りこなしたユーザーも多い各種乗り物が多数登場する。だが、今回は指揮する立場なので、その特徴もきちんと把握しておく必要がある。

 基本的なユニットの特徴付けは、まず「歩兵」、「車両」、「航空」の3部門があって、海兵隊は「兵舎」で、スコーピオンは「車両工場」でというふうに、それぞれ生産できる施設が異なる。また「歩兵」と「車両」のそれぞれには、おおむね万能型、対人型、対物型の3種のユニットが用意されていて、ミッションの目的や、敵軍の構成に応じたユニットを生産することが重要だ。

 しかし、施設の建設や兵器の製造には本作の基本リソースである「資源」が必要であり、ゲーム序盤はあまり強い兵器を作ることができない。したがって、序盤は基地を充実させる事が先決だ。基地は3段階にアップグレードすることができ、グレード毎に、建設できる施設の数が増えていく。まずは「資源」を集める「資源パッド」を作るのだが、「資源」の収拾スピードを高めようとして「資源パッド」を作りすぎると他の施設が作れず、却って弱体化することもある。このあたりは、実に戦略ゲームらしいトレードオフになっている。

有限の「資源」を基地とユニットの双方に分配しなければならない。時間をかければ大量の「資源」をため込むことも可能だが、それでは敵の攻勢を許してしまうため、すべては時間との勝負だ。各ユニットの相性をよく把握して、最小の戦力で最大の戦果を挙げるのが理想である


多くのプレーヤーがつまずきそうな難関の第4ステージ。避難する民間人と輸送機を防衛することが目的
このステージは「航空ユニットの使い方」が勝利の鍵を握る
 キャンペーンモードの各ステージは、基地を作って敵を撃破するだけではなく、様々な仕掛けが盛りだくさんだ。ワートホグを駆り、各地に散らばった友軍と合流しながら目的地の占拠を目指す第1ステージに始まり、最初の基地を設営して、コヴナントが潜む遺跡の内部に侵攻する第2ステージ、手持ちのユニットだけで遺跡からの脱出を目指す第3ステージ、と続いていく。

 そして最初の難関となるのが、第4ステージの「アルカディア市街」だ。このステージでは、惑星から避難しようとする民間人を護衛しつつ、脱出の手段となる輸送機をコヴナントの攻撃から守らなければならない。このステージではコヴナントの攻撃に受動的に対応するだけではほぼクリアは不可能。防衛すべき場所、コヴナント基地の位置、攻勢が始まるタイミング、諸々を把握した上で、あらかじめ必要な戦力を必要な場所に配置することが必要である。

 筆者はこのステージで5回もミッション失敗の憂き目に遭い、ようやく対策を学んだ。それさえわかれば決まったことをするだけなので、あとは操作の精度を高めるだけだ。このような点を見ると、本作のキャンペーンモードは、戦略を試すゲームというよりは、トライ&エラーを繰り返して「攻略の術」を見つけ、それを正確に実行するというもの。ゲームの要素や特定の戦術的場面を次第に学んでいけるというわけで、RTS系ゲームのキャンペーンモードとしてはよくある作りだ。

マスターチーフの活躍以前には多数いたスパルタン。遺伝子改造された一騎当千の超戦士たちだ
 ストーリー上の演出にも注目したい。最初の難関を越えた第5ステージでは、人類の強力な歩兵である「スパルタン」が遂に解禁される。「Halo」本編では主人公マスターチーフしか存在しないスパルタンだが、この時代には沢山いたのだ。スパルタンは単独で多数のユニットを相手に良い勝負ができるほど強い上、特殊スキルを発動すれば敵軍の兵器を乗っ取ることもできる。敵に倒されても「ダウン」扱いとなり、味方が救出に向かうことで復活するというオマケ付きの超強力ユニットなのだ。それが複数同時に操作できるというのだから、凄いインパクトである。

 中盤のステージになればコヴナント側の兵器も凄い物が登場する。極めつけは超巨大歩行兵器「スカラベ」。ステージ7で遭遇するプロトタイプのスカラベは、巨大なレーザーを放ち、距離を問わずこちらのユニットを一撃で破壊してくるほどの強さだ。対抗するためには、まるでアクションゲームのような機敏な操作が要求される。

 そして人類とコヴナントの戦いには、後にマスターチーフのライバル的存在となるエリート兵「アービター」も参戦して、混迷の度合いを深めていく。「Halo」に続くこの時代、いったいどのような戦いが展開されたのか、ストーリーをしっかりと堪能しながらキャンペーンをプレイしたい。また、各ステージクリア時には、戦闘の効率やクリアタイム、ミッションの達成度に基づいてクリアスコアが与えられる。高いスコアでロックが解除される「実績」もあるので、何度かプレイして腕を高めていくのもいいだろう。

最強の歩兵、スパルタン登場! シールドを備えているため少々の攻撃では無傷でいられる。単独でも相当強い上、敵のユニットを乗っ取ることも可能と、縦横無尽に暴れ回る。この能力を生かして通常ユニットをサポートしつつ、うまく立ち回ろう

コヴナントの基地へ侵攻中、超巨大ユニット「スカラベ」に遭遇。一撃で戦車を破壊してしまうほどの高出力レーザー砲の存在感は圧倒的。唯一の救いはヘッド部分の照準スピードが鈍重であることなので、攻略のためには素早く精密な操作が必要になる


■ マルチプレーヤーモードは1on1から3on3の対戦、そして協力モードも備える

マルチプレーヤーモードでは、ランダムマッチですぐに始めることも、マップなどの条件を指定してプレイすることもできる
 多くのRTS系ゲームでは何十回でも延々遊べてしまうのがマルチプレーヤーモードだ。それは本作でももちろん踏襲されており、1on1の緊張感ある戦いから、3on3の賑やかな対戦までをサポートしている。さらに協力プレイも備えているのが特徴的だ。

 まず協力プレイについてご紹介しよう。FPSやアクションゲームでは一般的になりつつある協力プレイモードだが、RTS系ゲームでは、非常に珍しい試みだ。本作の協力プレイモードは、最大2名でキャンペーンモードの任意の1ステージをプレイするというもの。

 協力プレイでは、演出上自動的に与えられるユニットは2人のプレーヤーに平等に分配され、別々に操作することができる。建設した基地は2名のプレーヤーの両方がコントロールすることが可能で、施設の建設、ユニットの作成、アップグレードの実施など、様々な操作を平行して行なうことができる。

協力プレイではユニットや基地を2人でシェア。基本的には自分が生産指定したユニットは自分の操作担当になる
 本来ひとりでプレイするものを2人でシェアするシステムとなっているため、ボイスチャットを使ってきちんと連携することが必要だ。でなければ、基地の管理やユニットの作成で2人の操作が被ってしまい、資源の浪費や無駄なユニットの作成を引き起こしてしまう。このため本作の協力プレイモードは、基本的にはフレンド同士で遊ぶためのものだ。

 協力プレイモードでは若干ゲームバランスも代わり、敵の数がやや増加したり、特定のステージでは本来作れないはずの施設が作れるようにもなっている。敵の攻撃が強化されているとはいえ、2人の息が合えば2倍のスピードで展開できるため、シングルプレイモードよりも楽だ。そしてクリア時のスコアは2人分が合算されるので、高い評価を簡単に得ることができる。

 ただ、本作には「協力しなければ先に進めない」種類の仕掛けや、「協力すれば効果倍増」的なゲーム要素が存在するわけではないため、協力プレイモードならではの楽しさは限定的だ。最も効果があるのは初心者の救済策としてだろうか。例えば種類の初心者とベテランプレーヤーが一緒にプレイすれば難マップも簡単にクリアできるし、ノウハウの伝授を直接敵に行なうことができる。

ひとりでは難しいステージでも、2人でうまく協力すればクリアが可能になる。連携がズタズタだと却って難しくなることもあるので、ボイスチャットを使ってしっかり役割分担しよう


対戦では任意の陣営とリーダーを選べる。リーダー毎にユニークな能力を持っているので、自分のスタイルに合ったものでプレイ
 一方、対戦モードは「初心者お断り」な雰囲気もある厳しい世界だ。伝統的にRTSというゲームジャンルはe-Sportsの1ジャンルになっていることもあって、まったりとプレイしていては簡単に打ち負かされてしまう。それが顕著なのは1対1の直接対決だ。本作にはなかなか上手なプレーヤーが揃っているようで、じっくり基地を整えている間にラッシュを食らい、わずか数分で負けてしまうこともよくある。

 そこで、相手の出方をうかがうために高速なユニットで基地を偵察してみたり、早めに防衛用の施設やユニットを整えるという意識の持ち方も必要だ。ラッシュを撃退すれば有利な立場に立てるし、偵察の結果、相手が内政に励んでいるようならば、こちらがラッシュを企図するのもいい。そういった駆け引きが本作の1対1の対戦セオリーだ。

 また、対戦モードでは人類側だけでなく、コヴナントの軍隊も使用することができる。ゲーム開始時の陣営選択では人類とコヴナントに属する6種類のリーダーから、プレイするものを選択できるのだが、各リーダーには特殊技能があり、内政や戦闘のそれぞれに個性が出る仕組みになっている。特にコヴナント側は、リーダーユニットが直接戦闘に参加するため、リーダーの選択によって戦い方までガラリと変わることがあるのだ。

極悪作戦「アービターラッシュ」!これをやられるということは、相手3人の連携が取れているということだ。ソロで参加した場合、対策はかなり難しい
 その極め付けが、3対3の多人数対戦で時折見かける戦術「アービターラッシュ」。リーダーとしてアービターを選択してゲームを始めたら、初手で「神殿(コヴナントの技術レベルを上げる施設)」を作る。するとアービターが登場するので、いきなり敵の基地に送り込むのだ。

 アービターは特殊スキル「怒り」を発動すると、アクションゲーム的にプレーヤーによる直接操作が可能になる。これがまた非常に強く、人類側の初期ユニットなら一瞬で倒してしまうレベルなのだ。しかも、敵を倒すと体力が回復するアップグレードを施すとさらに堅くなる。

 これだけ強烈なユニットが初手で使えるのは凶悪だ。3対3の対戦で、プレーヤー間で申し合わせて3体のアービターを一気に敵基地に送り込めば、まだほとんど施設も揃ってない敵はなすすべもなく、かなりの確率で基地破壊まで持って行けるのである。対策としては、敵方にこの作戦を採ってくるチームが現われたら、ボイスチャットでチーム全員に救援を請うことだ。3人が力を合わせれば、なんとか撃退できる望みがある。

 というわけで、かなり極悪な作戦も実行可能な本作のマルチプレーヤーモードだが、現在では毎晩5,000〜10,000人ほどのプレーヤーが対戦にいそしんでいるようだ。最も人気があるのは1対1、次に3対3といったところで、いつプレイしても対戦相手に困ることは全くない。これはPC用のRTSではあり得なかった風景であり、この盛況ぶりを実現させただけでも、「Halo Wars」は重要な役割を果たしたと言っても過言ではないだろう。

筆者がプレイした範囲では、1on1の対戦が最もバランス良く、きっちりと「勝負している」感を味わえた。2on2以上の多人数対戦をランダムマッチングでプレイすると、なかなか連携が取れないこともあって難しい戦いになる。プレイ時間はどのような相手に当たるかにもよるが、速攻を食らって5分で終わることもあれば、「スカラベ」登場まで長く続くこともある


■ ゲーム内容は平凡で、改善の余地も。「Halo」ファン必見のストーリーに価値あり

本作は「Halo」シリーズであることに価値がある
 以上、「Halo Wars」について各要素をご紹介してきた。「Halo」ファンにとっては見所、遊びどころの多い本作だが、RTSとしてどうかという側面から評価した場合、「Halo」の外套をはぎ取れば平凡なRTSそのものであり、丹念に作り込まれたインターフェイスの良さを除けば、見るべき点は少ないゲームだ。期待された協力プレイについても目玉になるほどのゲーム体験を用意できておらず、対戦についてはゲームシステムやバランスにおいて難がある。RTSの老舗らしくない内容だ。

 その上で残念なのは、ユニットの移動AIがあまり賢くないことだ。沢山のユニットや障害物がある場所で移動指示を出すと、地形にひっかかったり、渋滞を起こしたりして、スムーズに動いてくれない。何故かよくわからないが、前進と後退を繰り返し、まともに移動してくれないケースが見られる。RTSでは、前線で耐久度が減ったユニットを後方に下げるという操作を頻繁に行なうが、「Halo Wars」では味方にひっかかってもたもたしているうちに撃破されることが多すぎて、非常にストレスが溜まった。移動AIに関して「Age of Empires」シリーズと比較しても明らかに悪くなっているのは非常に残念なポイントのひとつだ。アップデート等で改良が可能であれば、ぜひ対応してもらいたい部分だ。

 さらに、ユニットのグループ化について充分な機能が用意されていないことも問題といえる。沢山のユニットを複数の戦線に展開したり、1カ所に合流させるような操作はRTSのプレイの質を高める上では必須だが、そのためには複数のユニットグループを切り替える機能が必要である。しかし本作では複数のグループを管理する方法がなく、沢山のユニットを有機的に動かすのが非常に難しい。これは、「作戦は正しかったのに、うまく操作できないせいで負けた」というシチュエーションを生み出すため、ゲーム的にかなり厳しい点だ。

 RTSの老舗デベロッパーとして最高傑作を更新するには至らなかった本作だが、「Halo」ファンに対して、「Halo」フランチャイズの新しい世界を広げる試みには十分成功していると言える。PCでならした熱心なRTSファンに手放しで勧められる作品ではないが、キャンペーンモードで展開するストーリーでは、初代「Halo」に続く興味深いエピソードを知ることができるため、「Halo」シリーズに思い入れのある「Halo」ファンに勧めたい作品だ。

【スクリーンショット】

(c) 2009 Microsoft Corporation. All Rights Reserved.


□「Halo Wars」の製品情報
http://www.xbox.com/ja-JP/games/splash/h/Halowars/
□関連情報
【2月2日】 マイクロソフト、Xbox 360「Halo Wars リミテッド エディション」に同梱される
「Halo 3 Mythic マップ パック」の詳細を発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20090202/halo.htm
【1月26日】マイクロソフト、Xbox 360用RTS「Halo Wars」先行体験会を開催
本格的なリアルタイムストラテジーをゲームパッドで実現した野心作
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20090126/wars.htm
【2008年11月6日】マイクロソフト、Xbox 360「Halo Wars」
発売日が2009年2月26日に決定。初回限定版も同時発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081106/korea_45.htm

(2009年3月6日)

[Reported by 佐藤カフジ]



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