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3月13日~22日 クローズドβテスト実施予定
今回は本作について、YNKJAPANで先行体験させていただいた内容をお伝えしたい。体験プレイでは、事前に用意していただいた90強(レベル90のこと)のキャラクターを使用し、モンスターとの戦闘やPvP、RvRなどを体験してきた。
今後のスケジュールは、3月13日から22日までクローズドβテスト、4月にオープンβテストが予定されている。クローズドβテスターの募集は既に終了しているため、当選していない人が次に参加できる機会は4月ということになるが、まずは本稿でゲームの概要を掴んでいただければ幸いだ。
■ 武侠をテーマに3勢力+αで争われるMMORPG
操作方法は、マウスクリックで移動し、キーボードでスキルやアイテムを使用する一般的なMMORPGの方式。3Dグラフィックスで描画されたキャラクターは、様々な色のエフェクトをまとっていて非常に鮮やか。多人数での戦闘時には大量のキャラクターやエフェクトで処理が重くなる場面もあるが、ワンクリックで描画方法を変更できる専用のアイコンも用意されていて、低スペックでも遊べるように配慮されている。 キャラクター作成時には、性別と容姿を選択したのちに、初期装備武器と所属勢力を決定する。初期装備武器には、刀や太刀、投玉(とうぎょく)など勢力ごとに様々なものがあり、武器の種類によって今後覚えられるスキルも変化する。武器の変更は可能だが、スキル習得時にはレベルアップによって得られるスキルポイントを消費するため、武器の種類を切り替えながら戦うというスタイルは難しいようだ。 所属勢力は「聖天派」、「覇天会」、「魔天衆」の3種類があり、選択した勢力の一員として戦争を行なう。その他の勢力として「無頼」(以前は「浪人」と紹介されていた)も用意されているが、初期には選択できず、所属するにはある条件を満たす必要があるということで、中・上級者向けの勢力として位置づけられているようだ。 戦闘では、攻撃対象をダブルクリックすると通常攻撃を行なう。ほかにスキルでの攻撃があり、モンスターをターゲットした状態でスキルに対応したショートカットキーを押すと発動する。
今回装備していた刀では、接近戦用の攻撃系のスキルが多かった。単体攻撃スキルを発動すると、派手なエフェクトとともに乱舞をしながら斬りつける。また自分を中心とした範囲攻撃のスキルもある。キャラクターが高レベルだったこともあるかもしれないが、華麗な動きや派手なエフェクトにより、戦闘のテンポはよかった。
■ 素早さと高低差を生かして戦場を駆け巡り、味方との連携で畳み掛けるRvR
「聖石戦」は、勢力間の争われる最大規模の戦争で、戦争時間は3時間程度。まずは、3勢力が共通して入場できる「鬼里谷」フィールド内で、敵陣地にある5つの守護石を破壊する。守護石を破壊すると、破壊後1時間に限り、敵勢力のフィールドに侵入できるようになる。そこからさらに侵攻し、その先のフィールドにある聖石を奪うことが目的となっている。 聖石は、攻撃して耐久力を0にすると奪い取れる。聖石を奪い取った勢力は次の聖石戦が始まるまでの間、攻撃力が20%増加するなどの恩恵を受けられる。1つの勢力が圧倒的な強さを持って一方的な争いにならないよう、1位以外の勢力で同盟が結べる救済システムも用意されている。 「正規戦」は、10強ごとのレベル帯で区切られた戦争。勝利条件がレベル帯によって異なり、「殲滅」、「聖石破壊」、「陣地占領」の3種類がある。参加するには、1時間間隔でポップアップするウインドウから参加表明し、それからダンジョン専用のNPCに話しかけると専用フィールドにワープする。最低参加レベルは10強以上。1時間ごとに開催されているため、気軽に参加しやすい戦争となっている。 「聖石戦」、「正規戦」が発生していない間も、どの勢力でも入れる「鬼里谷」フィールドでは、他の勢力のプレーヤーと戦える。これを「自由戦争」と呼んでいる。守護石は常時破壊可能なので、敵フィールドにも攻め込める。「聖石戦」のような目標はないが、敵対勢力のプレーヤーを倒せば、勢力の貢献度が得られる。貢献度はアイテムと交換するなどの用途がある。 「討伐戦争」は、モンスターを討伐するためのインスタントダンジョンで、プレーヤー同士が協力してモンスターを倒すPvE(本作の表記ではPvM)となっている。ダンジョンの奥には巨大なレイドボスもおり、PvPとは違うやり方での協力が必要になる。 今回の体験プレイでは、YNKJAPANのスタッフの方々にご協力いただき、約30名程のプレーヤーが2勢力にわかれて、「自由戦争」を体験させていただいた。 戦場では、様々な攻撃スキルとエフェクトが飛び交っていて迫力がある。使用していたキャラクターは高レベルだったので、回復に気をつけていれば倒される事はほとんどなかったが、麻痺効果のスキルを受けてしまうと動きを封じられ、集中攻撃で倒されることもあった。戦争では味方との連携を意識し、単独行動は極力避けるべきだろう。 こういった戦争に役立つスキルに、一直線に高速移動する「突進」がある。戦争開始時に一斉に攻め込んだり、敵に囲まれた場合には一目散に逃げたり、通常の移動にも使用できる。スキルレベルに応じて速くなっていき、最大では通常の3倍ほど速くなっていると感じられた。 またジャンプスキル「跳躍」も活用できる。建物に飛び乗ったり、崖から飛び降りたりでき、上手に使えば敵勢力の背後に回り込める。スキルを覚えたての状態ではジャンプ力も低いが、スキルレベルを上げると身長の10倍くらいの高さまで飛べた。この2つのスキルを駆使し、戦場を自由に駆け巡りながら攻撃を仕掛けられる。
今回は体験できなかったが、戦場では最大5人まで組めるパーティーによる連携スキル「陣法」の使い方が戦況を左右するという。パーティーの1人が「陣法」と呼ばれるスキルを使用すると、周囲に青いサークルが出現し、その上にパーティーメンバーが乗ると発動する。「陣法」には様々な種類があり、陣の内側の敵をスタンさせたり、パーティーメンバー全員の攻撃力が上がったりする。味方とのコンビネーションも非常に重要になりそうだ。
■ 「霊物」、「合成」、「強化」など成長要素も充実
成長要素にはレベルアップや装備品のほかにも、「霊物」と呼ばれるペットを装備することで攻撃力や防御力などが強化される。今回は蜂の姿をした霊物を所持していたが、他にもカブトムシのような外見をしたものなど、さまざまな霊物が用意されている。霊物は戦闘によって育っていき、能力と共に外見も変化していくという。 武器や防具を鍛えるシステムも用意されている。街の鍛冶屋では、「合成」、「強化」がある。「合成」は、同じ等級の装備品同士を組み合わせることで、装備の基本値にさらに防御力などの値が付与される。合成時には成功と失敗が判定されるが、失敗した場合でも合成元の装備は消滅せず、別の装備品を用意すれば何度でもチャレンジできる。最大で12回成功まで合成できる。 「強化」は、「合成」とは別枠で、装備の強さを掛け算で増加させられるもの。元になる装備品に、石や金属のような素材を組み合わせる。成功すると素材に応じたパーセンテージ分だけ装備が強化されるが、失敗すると強化率が3%減少する。さらに運が悪いと装備自体が消滅することもある。消滅しない限りは何度でも挑戦でき、最大で120%まで引き上げられる。 他にも、序盤から開設できる個人商店や、拠点に一瞬でワープできるアイテム「帰還書」、ゲーム内の通貨を支払う事で目的地にワープさせてくれるNPCなど、ゲームを快適にプレイできる環境は整っている。 戦闘中には、クリティカルヒットでモンスターを倒すと、モンスターの首が飛んでいく「致命打」システムがある。初めは残忍に感じられたが、刀で斬っている感覚が味わえて次第に爽快になってきた。また、戦闘時のおまけ要素としては、女性の姿の敵を攻撃し続けて体力を50%以下に減らすと、服が1枚ずつ脱げていくというアダルト設定もある。アダルト設定は使うかどうかの設定が可能。
本作の戦争は、「突進」や「跳躍」スキルによってアクション性が高く、また「陣法」スキルでの味方との連携も重要になる。勝敗がレベルや装備で決まるのではなく、プレーヤーの腕前で勝利をつかめるような工夫が施されている作品だと感じられた。
■ 韓国Gigassoft開発者にインタビュー
――開発状況はいかがでしょうか? チョン・カンジ氏 : 3月のCBTに向け、基盤となるローカライズ作業は終わっています。今はアイテムやシステムなどの詳細な部分の設定など、日本向けのチューニングを行なっています。 ――「天地大乱」では、韓国版である「十二之天2」に日本向けのオリジナル要素を盛り込んでいくということでしたが、どういったものが入ったのでしょうか? チョン氏 : 大きくは2つあります。1つは世界観の調整で、「十二之天2」のシナリオは韓国や中国では馴染みのある武侠を背景にしていますが、これを日本のユーザー様にも受け入れてもらえるよう、日本の作家さんにお願いして文章の表現を再構成してもらいました。もう1つは韓国や中国とは違う、日本のユーザー様のソロ中心のプレイやコレクション要素のニーズを満たすため、アイテムなどを新しく開発しています。今後も戦争のバランスなどについて、CBTなどでユーザー様のプレイ傾向を見ながらチューニングしていきます。 ――ソロプレイの強化というのは、具体的にどういうものになるのでしょうか? チョン氏 : オリジナルクエストを追加しています。またネームドモンスターの多様化も考えています。コレクション要素では、「十二之天2」には入っていない、「天地大乱」向けに開発中の乗り物がありますし、ほかにコスチュームの多様化なども検討しています。 ――開発者の立場から、改めて「天地大乱」の見所がどこか教えていただけますか? チョン氏 : 「十二之天2」は企画時から、集団戦の楽しさをユーザーに届けることを主題に、成長要素やユーザーインターフェイスを作っています。日本のユーザー様にも、迫力ある集団での戦いを、スポーツ感覚で、またストレス解消のために楽しんでいただき、そこから仲間とコミュニケーションをとって、集団戦を味わっていただきたいと思います。PvPをやりたくないのに一方的にやられるのではなく、シナリオ展開で争う形にするので、各勢力でコミュニケーションをとって大規模な戦いに挑む、そこに楽しみが生まれると考えています。 ――ちなみに「十二之天2」は韓国と日本以外でも展開されているのでしょうか? チョン氏 : 韓国と台湾ではサービス中で、次に日本と中国がほぼ同時に立ち上がる予定です。またヨーロッパ向けにも契約が終わっていて、準備を進めているところです。 ――以前開催された発表会で、韓国俳優のキム・ガヨンさんが来場し、日本のユーザーとも対戦したいと仰っていました。国境を越えて戦えるシステムやイベントなどは企画されているのでしょうか? チョン氏 : 発表会でYNKJAPANさんから、グローバルリーグのような提案もありました。開発者としていいアイデアだと思うし、オンラインゲームの特徴を活かしたものだと思います。現在はそのための準備は進めていませんが、日本や中国のユーザーに受け入れられ、安定してサービスを提供できるようになれば、その次の開発要素として考えてはいます。まずは日本で「天地大乱」が盛り上がるよう、精一杯頑張ります。 ――では最後に、「天地大乱」を待っているユーザーに一言お願いします。 チョン氏 : 韓国では「十二之天2」は大成功を収めました。ただ世界観は韓国や中国では馴染みがあるものの、日本では歴史物といえば戦国時代という確固としたものがあります。そこをどうやって日本のユーザー様に伝えるか悩みましたし、YNKJAPANさんとも徹底的に協議して、日本オリジナルのチューニングを一生懸命開発してきました。βテストやオープンサービスの際には、ぜひ我々が努力した部分を味わっていただき、皆様一緒になって盛り上がってください。
――ありがとうございました。
□YNKJAPANのホームページ (2009年2月26日) [Reported by 日高文典 / 石田賀津男]
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