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スクエニ、「ドラゴンクエスト」プレス発表会を開催
「IX」の発売日は3月28日、価格は5,980円
次回作「X」はWii向けに開発中

2009年3月28日 発売予定

価格:5,980円

 株式会社スクウェア・エニックスは、ニンテンドーDS用RPG「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」のプレス向け発表会を都内で開催した。速報のとおり、「IX」の発売日を2009年3月28日、価格を5,980円と発表。さらに、シナリオとゲームデザインを手がける堀井雄二氏の口から、「次(『X』となる)はWiiで」という発言が飛び出した。「そろそろ次のタイトルにかからないと」ということで、「IX」の完成も近いことをうかがわせた。

 発表会自体の流れは、業務用「ドラゴンクエスト モンスターズバトルロードII」の改めてのお披露目と、「IX」の実機でのプレイ、最新映像の上映というもの。ゲストとして、昨年12月に行なわれた発表会同様、任天堂株式会社代表取締役社長の岩田聡氏が登場し、「『ドラクエ』を海外でもより一層のお客さんに遊んでいただけるよう、タッグを組んで応援していく」とコメントした。

■ DSでのリメイク2作と「モンスターズバトルロード」で幅広い年齢層に再認知された「ドラクエ」

ドラゴンクエストシリーズ エグゼクティブプロデューサー・三宅 有氏
会場に展示されていた「ドラゴンクエスト モンスターズバトルロードII」
 まず、挨拶に立ったのは、同社ドラゴンクエストシリーズ エグゼクティブプロデューサーである三宅 有氏。

 「自分自身が主人公となって、壮大な世界を冒険するという、『ドラクエ』の面白さ、楽しさを、できるだけ多くの、できるだけ幅広い年齢層のお客様に体験していただきたい、そういった思いで、この1年間、2つの方向性を持ってタイトルをリリースしてきました」と切り出した。

 「1つはこれまでゲームを遊んでいなかった、ゲームから遠ざかっていた方々に、手軽に『ドラクエ』の面白さを知っていただいたり、思い出してもらうために、『IV』と『V』をリメイクしてリリースしました。ユーザーの方々からはご好評をいただきまして、ともに100万本を越えるリリースとなりました。

 もう1つが、『ドラクエ』をまだ知らない小さなお客様です。カードを主体とした『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』をリリースし、1年半稼動でカードの出荷累計が1億枚を超えるという、大変な評価をいただいております。

 それぞれのお客様のデータを見ますと、ここ最近高止まりする傾向にあった年齢層分布が、相乗効果で、まんべんなく、かつ幅広いお客様に遊んでいただけるような形になっています。とくに小さいお子様たちとそのご両親が親子で楽しんでいただいているという状況が多く見られるようになっています。

 DSで初めて『ドラクエ』を遊んだ方、何十年かぶりにゲームを触った方、バトルロードでドラクエにふれた小さなお子様たち、お子様と一緒に遊んで久々に『ドラクエ』の知識を披露できた親御さん、そういったたくさんの方々に、ぜひ来年の3月に発売される本編シリーズ最新作「IX」を遊んでいただきたいと思っています」

 と挨拶し、12月3日より200店舗での先行稼動を開始した最新作「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードII」の最新映像を紹介。キャラクタデータを「冒険の書」に記録できるようになった「II」は、さらに継続プレイの様相を強め、子供だけでなく大人も一緒に楽しめるタイトルに仕上がっている。

■ 1年ぶりの4人同時マルチプレイを実演した「IX」は「ジャンプフェスタ」で実機プレイ可能!!

有限会社アーマープロジェクト 代表取締役・堀井雄二氏
 続いて、堀井雄二氏が登壇。「今追い込みですが、今日はできあがってきたROMを見てもらおうと思って。皆さんはこれを見て安心していただけるだろうと思いまして」と、実機によるワイヤレス通信でのマルチプレイを紹介した。

 堀井氏と三宅氏を始めとした4人でのマルチプレイは、「今回、自分の世界に人に遊びに来てもらうことができる。遊びに来てもらったときにメッセージを用意することができるんです」と、キャラクタのメッセージ(プロフィール)を紹介した。話しかけることでそのメッセージが表示できるのだが、キャラクタ名、年齢といったものが文章に組み込まれるようで、表示のON/OFF(ないしょにできるそう)も設定できるようだ。ほかのキャラクタは、楽曲を担当するすぎやまこういち氏、そしてキャラクタデザインを担当する鳥山明氏のメッセージを入れ込んだキャラクタが用意されていた。一緒にパーティを組んでいるキャラクタの装備などもチェックできるようだ。また、町でのアクションポーズも取ることができる模様(くるっと1回転していた)。

 今回のお披露目はここまでとなった。続きは、12月20~21日に幕張メッセで行なわれる「ジャンプフェスタ2009」で、「大量の試遊台を用意しています。4人でも1人でも遊べます(堀井氏)」とのこと。

 その後、最新映像としてムービーシーンや戦闘シーンなどが取り混ぜられた映像が上映された。残念ながら撮影禁止となっていたためお見せすることはできないが、今まで公開された映像をベースに、「序曲」ともどもブラッシュアップされたものとなっていた。戦闘シーンでのBGMは新曲だった。そして最後に、発売日と価格が公開された。

 発売日決定について「がんばって間に合うように(笑)。すごく頑張っています」と堀井氏。「開発は終盤に差し掛かっていますが、まだ終わっていません」と三宅氏。「これから調整して、どんどん完成に向けて仕上げていく段階ですね」と堀井氏が続けた後、さらに「次の新しいのもそろそろ構想を練ろうかなみたいな感じもあって。(『IX』が)携帯機だったので、次はWiiがいいのかな……これは言っちゃっていいのかな?」と驚きの発言があった。三宅氏は「『X』がWiiで……そういうことなんですね」と堀井氏に確認するように発言。さらに司会者に「そういうことでいいんですね?」と聞かれ、「そういうことです。はい。言っちゃいましたけど」とフォロー(?)した。堀井氏によれば、「あとはないしょ」ということだったが、前作が発売前に次のタイトルのターゲットプラットフォームを明らかにするという、シリーズでは前代未聞の発表となった。

 世界出荷が4,700万を数える「ドラクエ」シリーズ。「映像を見てもらえればわかりますように、DSなんですけれども、すごい人数のスタッフが関わっているんですね。スタッフも育ってきていて、かなり安心して任せられる部分も出てきたので、任せている部分もあります。いろんな遊びが入っているのですが、それも楽しんでください」と堀井氏は締めくくった。

左より、三宅氏のキャラ、すぎやま氏のキャラ、鳥山氏のキャラのメッセージ
堀井氏のキャラクタの装備画面(左)、三宅氏のキャラクタの装備画面(中、右)。キャラクタを回転させてみることもできた
左がすぎやま氏のキャラ、右が鳥山氏のキャラクタ。キャラクタのカスタマイズも「IX」の魅力の1つ
4人のキャラクタが町に集結。今回のでもプレイでは、堀井氏の世界に3人が遊びに来るという設定になっていた


【ムービーシーン】
「人間の感謝の象徴、星のオーラが世界中を育てる」といった文言が気になるムービーシーンが上映された
【スクリーンショット】
公開されたスクリーンショットには新しいものはなかった


■ 岩田社長「『ドラクエ』を海外で普及させるために、一緒にしっかりタッグを組んでいきたい」

任天堂株式会社 代表取締役社長・岩田 聡氏
 続いてゲストとして登場した任天堂の岩田社長。「ドラクエ」タイトルの発表会では2回目の登場となる。「『IX』の発売日が決まったこと、そして次回作『X』についても、Wii向けに開発を進めてくださっていることを大変うれしく思っております。今日も『IX』を見せてもらいましたが、大変面白く仕上がっているようで、私自身も発売が楽しみです」と挨拶。

 「私たちハードメーカーがソフトメーカーさんと一緒に仕事をさせていただく上で、私たちがもっとも重要視しているのは、ソフトメーカーさんがソフトを出されるときに、勢いのある市場を作り出してしっかり維持していくということがあります。しかし、業界の皆様がご存知のとおり、ニンテンドーDSは今年前半は少し元気がありませんで、堀井さんを始めとするみなさんに少し気をもませてしまったかもしれないな、と反省しております。しかし幸い、DSは夏以降元気を取り戻すことができまして、とくにこれは今年夏に発売されました『V』も大きな推進力なったと思っているんですけれども、11月1日はDSiも登場しまして、発売以降、DSの市場は昨年を上回る勢いで推移しています。勢いを取り戻せたかなと思っています」と続けた。

 さらに、「これから3月の『IX』の発売に向けて、このDS市場の勢いをしっかり維持して、勢いのいい状態で、DSを皆さんが遊んでいる状態で発売日を迎えたい。これが私たちの役割かと思っています。また、『IX』の発売に向けて、任天堂とスクウェア・エニックスさんとで、2つ実現したいと思っていることがあります。今、日本以上に欧米のゲーム市場は活況を呈しています。たとえばDSのハードは欧米の累計販売数は日本の2倍以上になっています。Wiiにいたっては4倍以上になっていますね。ソフトは、欧米市場のほうがハード以上に売れています」と前置きした上で、

 「達成したいことの1つは、欧米以上に日本の市場を活気づけていきたい。そして、欧米の市場に負けない市場を作りたいということです。もう1つは、「ドラクエ」を海外で普及させるために、一緒にしっかりタッグを組んでいきたいということです。任天堂でも、当初は日本でしか売れないだろうと考えて開発した『脳トレ』シリーズ2作の合計の販売数は、日本での累計販売数の2倍以上をすでに海外で売っています。ですから、ハードの普及に見合った販売ができているということになります。私は、日本のゲーム文化を代表するソフトである『ドラクエ』が、その魅力を知る人が世界でも1人でも多く増えてほしいと思っていますし、そうすることで、さらに活気あるゲーム市場を作っていきたいと思っています。堀井さんたちと頑張っていきたいと思います」と「IX」に対しての強力なサポートを宣言した。

■ 和田社長「『IX』は皆様方を決して裏切ることのない、安心してできる、皆様方のゲーム」

スクウェア・エニックス代表取締役社長・和田洋一氏
 最後に登壇したのは、スクウェア・エニックス代表取締役社長の和田洋一氏。

 「いよいよ発売日が決定しました。ユーザーの方々を大変お待たせしました。ぜひ楽しみにしていてください。……楽しみにしていたのはユーザの方々だけではなくて、私も会社の代表として、どれだけこの日を待ち望んだことか。『ああよかった』という気持ちでいっぱいでございます」と、発売日が決定したことからくる安堵からか、表情を崩した。

 続いて、「最近、面白いゲームはいっぱい出ているのですが、どうもなじみがないゲームですと、遊んでみて難しいんじゃないかとか、ものすごく時間がかかるんじゃないかとか、おもしろくなかったらどうしようといった、腰が引けちゃう感じがあるかもわかりません。ものすごい数のタイトルが出ていますので、かえってそういう現象が起きているのかもしれません。この『ドラクエ』は、みなさんがよくご存知のとおり、本当に安心して遊んでいただけるタイトルになっています。今作に関してもそれはまったく変わっていません。昔ゲームをやっていたけれども、最近はなかなか時間がなくて遊べないとか、ひょっとしたら、今のゲームにはついていけないんじゃないと思っていらっしゃる方は、ぜひ触ってみてください。安心して、買ってみてください」と、シリーズが築いてきた「安心感」をアピール。

 「今作では通信機能に対応しているということで、難しいんじゃないかと思っている方も、『IX』で練習してみてください。『ポケモン』しか知らないお子様にも『ポケモン』よりおもしろい、かもしれません。他意はありませんが(笑)。ぜひ安心して、ふれていただきたいというのが『IX』です」とさらに「安心」というキーワードを推した。

 「少し前(1年前)にみなさんに若干動いているところをお見せしたことがあります。そこから時間が経ちましたが、これはみなさんが自然に安心して楽しんでいただけるように、それから、深く深く楽しんでいただけるように、この期間ずっと調整してまいりました。その成果が、2009年の3月、ようやく皆様にお届けできることだと思っております。この『IX』は皆様方を決して裏切ることのない、安心してできる、皆様方のゲームだと思っております。どうかご期待ください」と締めくくった。

【会場に展示されていた関連グッズ】
株式会社HORIの「ドラゴンクエストIX プロテクトケースDSi」。価格は1,200円。ポリカーボネード製のDSi専用カバー。3月発売予定 同じくHORIから3月発売予定の「ドラゴンクエスト スライムスピーカースタンド」。価格は4,725円。DSiとDS Liteに対応するスピーカー付きスタンド。装着したままでプレイすると、ハンドレストの役割も果たす スクウェア・エニックスから発売されるオフィシャルグッズシリーズ。すべて春発売予定。左から「クリアファイル(仮称)」、「ジグソーパズル108ピース(仮称)」、「ジグソーパズル1000ピース(仮称)」
同じく春発売予定のオフィシャルグッズ「キャラクターフィギュアコレクション」。アイテムパーツを組み替えてカスタマイズできる。全9種類(1箱1体入り)。価格未定 手前左が「スマイルスライムDSiタッチペン(仮称)」、右が「スマイルスライムDS Liteクリアタッチペン(仮称)」、奥が「DSiポーチ(仮称)」となっている 「スマイルスライムヘッドフォン(仮称)」。これもオフィシャルグッズとして発売される予定


(C)2009 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/LEVEL-5/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
※画面はすべて開発中のものです。内容・仕様は実際の製品とは異なる場合があります

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」のページ
http://www.DQIX.jp/(スクウェア・エニックス)
http://www.level5.co.jp/products/dq9/(レベルファイブ)
□関連情報
【12月10日】スクウェア・エニックス、DS「ドラゴンクエストIX」
発売日が2009年3月28日に決定!!
次回作「ドラゴンクエストX」はWiiで発売決定!!【速報版】
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081210/dqix.htm
【12月1日】スクエニ、DS「ドラゴンクエストIX」
ルイーダの酒場や職業の新情報を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081201/dqix.htm
【11月21日】スクエニ、DS「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」
町とフィールドの概要や新情報を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081121/dqix.htm
【11月7日】スクウェア・エニックス、「2009年3月期 第2四半期決算説明会」を開催
和田氏「『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』は3月にちゃんと出せる状態」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081107/sqex.htm
【10月31日】スクエニ、DS「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」
主人公キャラクタや職業、戦闘シーンの概要を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081031/dqix.htm
【10月20日】スクエニ、DS「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」
TGS2008で初公開されたPVをティザーサイトで公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081020/dqix.htm
【10月11日】ドラゴンクエストスペシャルステージレポート
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081011/dqev.htm
【10月9日】スクウェア・エニックスブースレポート
「ファイナルファンタジーXIII」シリーズや「ラスト レムナント」
をはじめ超期待作が目白押し
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081009/se1.htm
【10月2日】「任天堂カンファレンス 2008.秋」レポートその2 ソフトウェア編
年末年始も磐石? 「Wii Music」ではとたけけ登場!?
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081002/nin_3.htm
【10月1日】スクエニ、DS「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」
2009年3月発売決定!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081001/dq9.htm

(2008年12月10日)

[Reported by 佐伯憲司]



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