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価格:5,980円
発表会自体の流れは、業務用「ドラゴンクエスト モンスターズバトルロードII」の改めてのお披露目と、「IX」の実機でのプレイ、最新映像の上映というもの。ゲストとして、昨年12月に行なわれた発表会同様、任天堂株式会社代表取締役社長の岩田聡氏が登場し、「『ドラクエ』を海外でもより一層のお客さんに遊んでいただけるよう、タッグを組んで応援していく」とコメントした。 ■ DSでのリメイク2作と「モンスターズバトルロード」で幅広い年齢層に再認知された「ドラクエ」
「自分自身が主人公となって、壮大な世界を冒険するという、『ドラクエ』の面白さ、楽しさを、できるだけ多くの、できるだけ幅広い年齢層のお客様に体験していただきたい、そういった思いで、この1年間、2つの方向性を持ってタイトルをリリースしてきました」と切り出した。 「1つはこれまでゲームを遊んでいなかった、ゲームから遠ざかっていた方々に、手軽に『ドラクエ』の面白さを知っていただいたり、思い出してもらうために、『IV』と『V』をリメイクしてリリースしました。ユーザーの方々からはご好評をいただきまして、ともに100万本を越えるリリースとなりました。 もう1つが、『ドラクエ』をまだ知らない小さなお客様です。カードを主体とした『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』をリリースし、1年半稼動でカードの出荷累計が1億枚を超えるという、大変な評価をいただいております。 それぞれのお客様のデータを見ますと、ここ最近高止まりする傾向にあった年齢層分布が、相乗効果で、まんべんなく、かつ幅広いお客様に遊んでいただけるような形になっています。とくに小さいお子様たちとそのご両親が親子で楽しんでいただいているという状況が多く見られるようになっています。 DSで初めて『ドラクエ』を遊んだ方、何十年かぶりにゲームを触った方、バトルロードでドラクエにふれた小さなお子様たち、お子様と一緒に遊んで久々に『ドラクエ』の知識を披露できた親御さん、そういったたくさんの方々に、ぜひ来年の3月に発売される本編シリーズ最新作「IX」を遊んでいただきたいと思っています」
と挨拶し、12月3日より200店舗での先行稼動を開始した最新作「ドラゴンクエスト モンスターバトルロードII」の最新映像を紹介。キャラクタデータを「冒険の書」に記録できるようになった「II」は、さらに継続プレイの様相を強め、子供だけでなく大人も一緒に楽しめるタイトルに仕上がっている。 ■ 1年ぶりの4人同時マルチプレイを実演した「IX」は「ジャンプフェスタ」で実機プレイ可能!!
堀井氏と三宅氏を始めとした4人でのマルチプレイは、「今回、自分の世界に人に遊びに来てもらうことができる。遊びに来てもらったときにメッセージを用意することができるんです」と、キャラクタのメッセージ(プロフィール)を紹介した。話しかけることでそのメッセージが表示できるのだが、キャラクタ名、年齢といったものが文章に組み込まれるようで、表示のON/OFF(ないしょにできるそう)も設定できるようだ。ほかのキャラクタは、楽曲を担当するすぎやまこういち氏、そしてキャラクタデザインを担当する鳥山明氏のメッセージを入れ込んだキャラクタが用意されていた。一緒にパーティを組んでいるキャラクタの装備などもチェックできるようだ。また、町でのアクションポーズも取ることができる模様(くるっと1回転していた)。 今回のお披露目はここまでとなった。続きは、12月20~21日に幕張メッセで行なわれる「ジャンプフェスタ2009」で、「大量の試遊台を用意しています。4人でも1人でも遊べます(堀井氏)」とのこと。 その後、最新映像としてムービーシーンや戦闘シーンなどが取り混ぜられた映像が上映された。残念ながら撮影禁止となっていたためお見せすることはできないが、今まで公開された映像をベースに、「序曲」ともどもブラッシュアップされたものとなっていた。戦闘シーンでのBGMは新曲だった。そして最後に、発売日と価格が公開された。 発売日決定について「がんばって間に合うように(笑)。すごく頑張っています」と堀井氏。「開発は終盤に差し掛かっていますが、まだ終わっていません」と三宅氏。「これから調整して、どんどん完成に向けて仕上げていく段階ですね」と堀井氏が続けた後、さらに「次の新しいのもそろそろ構想を練ろうかなみたいな感じもあって。(『IX』が)携帯機だったので、次はWiiがいいのかな……これは言っちゃっていいのかな?」と驚きの発言があった。三宅氏は「『X』がWiiで……そういうことなんですね」と堀井氏に確認するように発言。さらに司会者に「そういうことでいいんですね?」と聞かれ、「そういうことです。はい。言っちゃいましたけど」とフォロー(?)した。堀井氏によれば、「あとはないしょ」ということだったが、前作が発売前に次のタイトルのターゲットプラットフォームを明らかにするという、シリーズでは前代未聞の発表となった。
世界出荷が4,700万を数える「ドラクエ」シリーズ。「映像を見てもらえればわかりますように、DSなんですけれども、すごい人数のスタッフが関わっているんですね。スタッフも育ってきていて、かなり安心して任せられる部分も出てきたので、任せている部分もあります。いろんな遊びが入っているのですが、それも楽しんでください」と堀井氏は締めくくった。
■ 岩田社長「『ドラクエ』を海外で普及させるために、一緒にしっかりタッグを組んでいきたい」
「私たちハードメーカーがソフトメーカーさんと一緒に仕事をさせていただく上で、私たちがもっとも重要視しているのは、ソフトメーカーさんがソフトを出されるときに、勢いのある市場を作り出してしっかり維持していくということがあります。しかし、業界の皆様がご存知のとおり、ニンテンドーDSは今年前半は少し元気がありませんで、堀井さんを始めとするみなさんに少し気をもませてしまったかもしれないな、と反省しております。しかし幸い、DSは夏以降元気を取り戻すことができまして、とくにこれは今年夏に発売されました『V』も大きな推進力なったと思っているんですけれども、11月1日はDSiも登場しまして、発売以降、DSの市場は昨年を上回る勢いで推移しています。勢いを取り戻せたかなと思っています」と続けた。 さらに、「これから3月の『IX』の発売に向けて、このDS市場の勢いをしっかり維持して、勢いのいい状態で、DSを皆さんが遊んでいる状態で発売日を迎えたい。これが私たちの役割かと思っています。また、『IX』の発売に向けて、任天堂とスクウェア・エニックスさんとで、2つ実現したいと思っていることがあります。今、日本以上に欧米のゲーム市場は活況を呈しています。たとえばDSのハードは欧米の累計販売数は日本の2倍以上になっています。Wiiにいたっては4倍以上になっていますね。ソフトは、欧米市場のほうがハード以上に売れています」と前置きした上で、
「達成したいことの1つは、欧米以上に日本の市場を活気づけていきたい。そして、欧米の市場に負けない市場を作りたいということです。もう1つは、「ドラクエ」を海外で普及させるために、一緒にしっかりタッグを組んでいきたいということです。任天堂でも、当初は日本でしか売れないだろうと考えて開発した『脳トレ』シリーズ2作の合計の販売数は、日本での累計販売数の2倍以上をすでに海外で売っています。ですから、ハードの普及に見合った販売ができているということになります。私は、日本のゲーム文化を代表するソフトである『ドラクエ』が、その魅力を知る人が世界でも1人でも多く増えてほしいと思っていますし、そうすることで、さらに活気あるゲーム市場を作っていきたいと思っています。堀井さんたちと頑張っていきたいと思います」と「IX」に対しての強力なサポートを宣言した。 ■ 和田社長「『IX』は皆様方を決して裏切ることのない、安心してできる、皆様方のゲーム」
「いよいよ発売日が決定しました。ユーザーの方々を大変お待たせしました。ぜひ楽しみにしていてください。……楽しみにしていたのはユーザの方々だけではなくて、私も会社の代表として、どれだけこの日を待ち望んだことか。『ああよかった』という気持ちでいっぱいでございます」と、発売日が決定したことからくる安堵からか、表情を崩した。 続いて、「最近、面白いゲームはいっぱい出ているのですが、どうもなじみがないゲームですと、遊んでみて難しいんじゃないかとか、ものすごく時間がかかるんじゃないかとか、おもしろくなかったらどうしようといった、腰が引けちゃう感じがあるかもわかりません。ものすごい数のタイトルが出ていますので、かえってそういう現象が起きているのかもしれません。この『ドラクエ』は、みなさんがよくご存知のとおり、本当に安心して遊んでいただけるタイトルになっています。今作に関してもそれはまったく変わっていません。昔ゲームをやっていたけれども、最近はなかなか時間がなくて遊べないとか、ひょっとしたら、今のゲームにはついていけないんじゃないと思っていらっしゃる方は、ぜひ触ってみてください。安心して、買ってみてください」と、シリーズが築いてきた「安心感」をアピール。 「今作では通信機能に対応しているということで、難しいんじゃないかと思っている方も、『IX』で練習してみてください。『ポケモン』しか知らないお子様にも『ポケモン』よりおもしろい、かもしれません。他意はありませんが(笑)。ぜひ安心して、ふれていただきたいというのが『IX』です」とさらに「安心」というキーワードを推した。
「少し前(1年前)にみなさんに若干動いているところをお見せしたことがあります。そこから時間が経ちましたが、これはみなさんが自然に安心して楽しんでいただけるように、それから、深く深く楽しんでいただけるように、この期間ずっと調整してまいりました。その成果が、2009年の3月、ようやく皆様にお届けできることだと思っております。この『IX』は皆様方を決して裏切ることのない、安心してできる、皆様方のゲームだと思っております。どうかご期待ください」と締めくくった。 (C)2009 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/LEVEL-5/SQUARE ENIX All Rights Reserved. ※画面はすべて開発中のものです。内容・仕様は実際の製品とは異なる場合があります
□スクウェア・エニックスのホームページ (2008年12月10日) [Reported by 佐伯憲司]
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