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■ DSは年末年始「厚みのあるラインナップ」に
これから2008年末~2009年に向けて発売されるタイトルも、任天堂タイトルをはじめ、広い年齢層、そして広い領域に渡るニーズにこたえられるラインナップと岩田社長が述べるとおり、かなりの幅広さを誇る。また、DSプラットフォームの特徴でもある「定番タイトルが長く売れる」ということもあり、この年末年始にかけてのラインナップは「厚みがある」と岩田氏は述べた。 資料によれば、KONAMIの「幻想水滸伝ティアクライス」(2008~2009年冬発売予定)、カプコンの「逆転検事」(2009年春)、そして「世界のごはん しゃべる!DSお料理ナビ」(12月4日発売)、「マリオ&ルイージRPG3!!!(仮称)」、「メイドイン俺」、「立体ピクロス」(以上任天堂 2009年発売予定)といった未発表、もしくは詳細が気になるラインナップが公開されている。 11月1日に任天堂が発売する「歩いてわかる 生活リズムDS」は、1分ごとの歩数を測定する「生活リズム計」2つを同梱し、5,800円で発売する。継続してプレイすることで、自分自身の生活リズムをチェックするタイトル。普段は生活リズム計を持ち歩き歩数を記録。時間のあるときにDSと通信させることで、ソフトに記録した生活リズムのデータを蓄積するというもの。「Wii Fit」のように、毎日のデータ収集で使用者の生活リズムを時刻ごとにグラフ表示し、判定が行なわれる。1つのソフトに4人までの生活リズム計のデータを登録でき、生活リズム計は1つ1,800円で別売も行なわれる。また、このソフトを使って、WiiとDSを通信させることで、Miiをこのソフトに登録することもできる。
DSとWiiでソフトを通信させて遊ぶことができるタイトルとして2009年1月にスクウェア・エニックスから発売される「FINAL FANTASY CRYSTAL CHRONICLES Echos of Time」が紹介されたが、これはWii版とDS版が発売され、おのおのがスタンドアロンで遊べるうえ、Wii版とDS版でも、Wi-Fiおよびワイヤレス通信による共同プレイが可能というもの。同社の河津秋敏氏の「DSでWiiで、世界中の誰とでも一緒に遊べる初めてのタイトル」ということで、注目したい1本だ。価格は5,040円。
そして、2009年3月と発売日が先日告知された「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」。「それは翼を失った僕たちの物語」というテロップで始まったムービーは、アニメ調のムービーシーンと、街や王宮などのフィールド、そして戦闘シーンなどが公開された。装備を変更すると見た目も変わる。せんし、まほうつかい、そうりょの3職業が存在するようだ。また、「ルイーダの酒場」で仲間を集め、4人パーティが旅立つシーン、転職を可能とするダーマ神官との邂逅シーンが公開になった。画面表示系があまりなく、戦闘は見る限りターン制のようだ。最後に登場した列車の存在が気になるところだ。
ほかにも、「クロノ・トリガー」が11月20日など、発売日がいくつか公開された。また、「ヴァルキリープロファイル ―咎を背負う者―」が11月1日に延期となっている。各タイトルのスクリーンショットは別稿をごらんいただきたい。
■ Wii内蔵メモリ対策を来年春までに実施。ボイスチャットを可能にする「Wiiスピーク」も発売
具体的には「SDメモリーカードに直接ショッピングチャンネルで購入したWiiソフトのダウンロードを可能にする」、「SDメモリーカード上のWiiソフトを簡便な操作で本体保存メモリにコピーして実行できるようにする(1回の操作で)」という対策をとる。たとえば、ショッピングチャンネルでWiiソフトを購入時、本体保存メモリに空きがない場合、現状では一度Wiiメニューに戻り、本体の設定メニューへ移動し、WiiのデータをSDカードに退避して、空きを作ってまたショッピングチャンネルへ……という手間がかかる。今回提示された解決策の実現には「多角的で膨大な検証が必要(岩田氏)」という事情から、来春まで時間をかけることになるという。 次に「インターネット接続率の向上」。Wiiはやはりインターネット接続によって魅力の増すハードだが、今回、出荷時に「インターネットに接続するとできること」と題した映像をWiiチャンネルの1つとして登録した本体を出荷する。この映像を見て、ネット接続によるWiiの魅力を知ってもらう狙いだ。また、ネット接続の技術的なハードルを乗り越えるために、ユーザーによる支援キャンペーン「Wiiネット接続できる人ができない人を手助けして500Wiiポイントを両方もらえるキャンペーン」(ちょっと長いタイトルに笑いが起こった)を行なうことが明らかにされた。周囲でWiiのネットワーク接続ができていない人を見つけたら、所定の手続きを取って申し込み、Wiiのネット接続を成功させれば、手助けした人、接続できた人ともに500Wiiポイントがプレゼントされるというもの。詳細は今後同社のサイトで明らかにされるという。 この課題に関しては、11月20日に発売する「街へいこうよ どうぶつの森」において、センサーバーやTVの上に設置するワイヤードマイク「Wiiスピーク」を利用することで、リビング同士(最大4つまで)のボイスチャットを実現する。これもその答えの1つだ。コントローラを握ったまま、声でのチャットを行なうことができ、複数人同士での部屋の話題で盛り上がるなど、「ぶつ森」のコミュニケーション機能をさらに充実させ、ネットワーク機能の導入のきっかけ作りとしている。価格はWiiスピーク同梱版が7,800円、通常版が5,800円(Wiiスピーク単品は3,800円)。また、DS「おいでよ どうぶつの森」からのデータ引継ぎ(お引越し)が可能であること、ビューティサロンでメイクをすることで、Miiも登場させられることも改めて岩田氏から告知された。 なお、この「Wiiスピーク」を購入して、登録コードをショッピングチャンネルにて入力すれば「Wiiスピークチャンネル」が導入される。こちらもボイスチャットが可能なソフトとなっている。また、Wiiスピークで音声を入力した手紙を「Wii伝言板」から送信することも可能となる。
(C) Nintendo ほかにも、NHKエンタープライズと共同開発する「みんなが主役のNHK紅白クイズ合戦(仮称)」、NHKエデュケーショナルとの共同開発「100語でスタート! 英会話(仮称)」といった、今までにない共同開発タイトルも用意され、3つ目の課題であるゲーム人口の拡大に向けての動きを加速させる。 さらに、ニンテンドーゲームキューブ向けに過去に発売されたタイトルの中から、「Wiiリモコンを用いた新しい操作体系に相性がよいタイトル」を厳選し、プレイコントロールをWii専用に改定したタイトル「Wiiであそぶ」セレクションを始動させる。第1弾として、「Wiiであそぶ ドンキーコングジャングルビート」、そして「Wiiであそぶ ピクミン」をそれぞれ3,800円で発売する。これは、ゲームラインナップの拡張はもちろん、GC世代の普及率から、Wiiを購入したユーザーにGCタイトルに触れていない層がいることを意識したものだ。この後、「ちびロボ!」、「マリオテニスGC」、「メトロイドプライム」、「メトロイドプライム2 ダークエコーズ」も予定されている。 また、E3 2008で公開された「Wiiモーションプラス」は「Wii Sports Resort」(2009年春発売予定)とともに紹介されたが、どうやらこの「Wiiモーションプラス」は、リモコンジャケットとセットでWiiリモコンにセットする方法が取られていることがわかった。ほかには、Wiiリモコンを手で持たない画期的な操作法が特徴のセガ(開発:株式会社プロペ)の「レッツタップ」なども控えている。「レッツタップ」は中 裕司氏らが手がけており、Wiiリモコンを置いてプレイする独特のスタイルで楽しむことができる。これらのタイトルは、別稿にてプレイレポートも掲載しているので、参照いただきたい。 ほかには、コーエーから「戦国無双3」、ハドソンから「カラオケJOYSOUND Wii」、セガの「ソニックと暗黒の騎士」、バンダイナムコゲームスから「太鼓の達人Wii」や、「風のクロノア door to phantomile」、そして「新テイルズ(仮称)といったタイトルの映像が公開されるなど、Wiiソフトのラインナップも厚みを増してきたように感じられた。
■ 「Wiiミュージック」をたっぷり宮本氏が実演! 「モンスターハンター3」最新映像も上映 最後に岩田氏から紹介されたタイトルは、「東京ゲームショウ 2008」で公開される映像をこの会場限定で公開するというカプコンの「モンスターハンター3」。水中での戦闘など、新要素をたくさん詰め込んだ映像となっていた。
さて、最後になったのが、今月16日に発売となる「Wiiミュージック」の実演。宮本 茂専務がWiiリモコンとヌンチャクを持って登場。さらに本作のディレクションを手がけた「とたけけ」こと戸高一生氏も登壇し、Wiiミュージックのフリー演奏を紹介した。 すでにCMも大量に投下されている本作。宮本氏いわく「これはもうゲームではない」というつくりが特徴で、リズムに乗ってフリーに楽器を演奏するようにWiiリモコンとヌンチャクを動かすことによって、そのタイミングにあわせてコードやスケールを調節した音が鳴る、というのが基本のようだ。また、6つまでのパート(楽器別)で演奏ができ、1人で遊んでも周りが演奏を重ねてくれるし、誰かと一緒にセッションすることも可能だ。 楽器は打楽器、弦楽器、管楽器といった60もの種類が用意されており、それぞれ演奏方法が本物の雰囲気をもった操作方法になっている。ギターならリモコンを振ることでピッキング、ネック操作はヌンチャクで行なう。クラリネットなどの管楽器はWiiリモコンのみで、1、2ボタンを使って笛のように吹く格好でプレイする。ハープやドラムなど、なかなか家において置けなさそうな楽器も、実際に演奏する気分でプレイすることができる。しかも、会場で初めてプレイする人も、音だけ聞きながらリズムに合わせてそれっぽい動きをすると、それなりの音が出てしまうから不思議だ。
開発陣がビデオで見せてくれたのだが、幼稚園にこのソフトを持っていき、実際に触れてもらったところ、みんな飽きることなく、熱心にプレイしていたようだ。また、指揮者の佐渡 裕氏に実際にプレイしてもらい、「初めて音楽に触れるには最適」と気に入ってもらえたという。宮本氏も「2時間プレイすればスーパープレーヤーになれる」とアピールしていたこのタイトル。いわゆる「音ゲー」ではない「音楽を演奏する手助けをしてくれるソフト」として、市場でどんな評価がなされるのか、非常に楽しみなプレゼンテーションとなった。
□任天堂のホームページ (2008年10月2日) [Reported by 佐伯憲司]
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