会場：東京・秋葉原「AKIBA_SQUARE」

　株式会社レベルファイブは、8月22日発売予定のニンテンドーDS用収集・育成サッカーRPG「イナズマイレブン」において、「イナズマイレブン クロスメディア プロジェクト発表会」を、5月14日に東京・秋葉原「AKIBA_SQUARE」で開催した。

　「イナズマイレブン クロスメディア プロジェクト発表会」は、ゲームのほか、まんが、TVアニメ、カードゲームといったメディアでの「イナズマイレブン」の展開内容を発表する会。レベルファイブ 代表取締役社長 日野晃博氏の挨拶から始まり、ゲームやまんがといった各コンテンツごとに代表者が登壇してプレゼンテーションを展開していった。

　冒頭の挨拶で日野氏は、「『イナズマプロジェクト』の1つであるまんがの連載が5月15日より始まるということで、この時期に発表会を催しました。『イナズマイレブン』というコンテンツの持つ可能性を感じていただけたらと思います」と述べた。また、詳しい時期は公表されなかったが、8月22日のゲームの発売直後にアニメの放映が始まり、続けてカードゲームが発売されることを明らかにした。

　プレゼンテーションの模様をお伝えする前に、まずは、サプライズとして発表された、家庭用ゲーム機向けの「イナズマイレブン」について判明したことをお伝えしておく。会場では、ゲームの世界観を紹介するムービーがスクリーンに映し出され、タイトル名が「イナズマイレブン ブレイク!」であることが明らかにされた。

　対応機種やゲームの詳しい仕様などは一切公表されなかったが、会場内のスクリーンに映し出された映像と後述するゲームのプレゼンテーションで日野氏が子供向けのゲームであることを強調していたことから、Wii用のゲームである可能性が高いと思われる。

■ 子供をメインターゲットとしてバランス調整されたDS版「イナズマイレブン」

日野晃博氏

タイトルロゴ

早期購入者特典

　ゲームのプレゼンテーションでは、日野氏が登壇して概要を紹介。まずは最新のゲーム映像によって、ストーリーを進めながら仲間を集めてチームを強化できることや、仲間にできるキャラクタが総勢で1,000人以上登場すること、さらに作成したチーム同士で友達と対戦を楽しむことができることなどが紹介された。

　日野氏は、「イナズマイレブン」が子供をメインターゲットとした作品であることと、そのような作品を作るのは今回が初めてであることを明かし、「サッカーゲームとは思えない部分もあるかと思いますが、我々としては楽しければ何でもありだと思っています。それが我々のターゲットとする子供たちの世界でもあると思います」と、子供に対するイメージを述べた。

　続けて、「子供たちは、鋭い観察眼を持ちシビアな反応を見せます。好きなものには強く興味を示しますが、嫌いだと感じるとすぐに冷めてしまう。そんな子供たちを絶対に唸らせてやるという意気込みで、スタッフ一同制作してきました」と、ゲームを構成するすべての要素について子供向けのチューニングを施した作品であることを強調した。

　また「某サッカー漫画が一世を風靡し、それをきっかけに多くのサッカー選手を生み出したように、『イナズマイレブン』もまた子供たちに夢を与えることのできる作品だと思っています」と述べ、「最高のコンテンツというのは、その人の人生にも影響を与える力を持っていると思います。『イナズマイレブン』を、そのようなコンテンツに育てていきたい」と将来の展望を語った。

　なおプレゼンテーションの最後に、「イナズマイレブン」の早期購入者特典として「イナズマイレブン 秘伝の書」という本が付属されることが明らかになった。この本は、ゲームをより楽しく遊ぶための情報を集めたもので、攻略本といった類のものではないという。

　DS「イナズマイレブン」は、8月22日発売予定で、価格は4,800円。

【イメージイラスト】

【スクリーンショット】

システムなどのゲームの内容紹介については、プロモーションムービーが上映されるに留まった。新たな要素などの紹介もなかったので、ゲーム内容についてはこれまでの紹介記事を参照して欲しい

■ まんが、アニメ、カードゲームの3種のコンテンツを展開

　ゲーム以外の各コンテンツ展開のプレゼンテーションでは、小学館 キャラクタ事業センター センター長 久保雅一氏、小学館 コロコロコミック編集長 佐上靖之氏、オー・エル・エム 代表取締役社長 奥野敏聡氏、三井物産 メディア事業部 映像コンテンツ事業室 室長 森内譲氏が順番に登壇。流通関係者に向けてのアピール色が強かったため、各氏のコメントをかいつまんでお伝えする。

クロスメディア久保氏「今回のプロジェクトに参加している会社は、いずれもまんが、アニメ、カードゲームといったそれぞれの分野で成功を収めています。過去に一緒に仕事をしたことのある仲間ですが、これまでにやってきた企画は外したことがありません」	まんが佐上氏「とにかく、大変アツイサッカー漫画となっています。僕があれこれ語るよりも、実際に漫画を読んでいただいたほうがわかっていただけると思います。明日発売のコロコロコミックで、別冊付録で70ページというボリュームで展開される第1話をぜひ読んでみてください」
アニメ奥野氏「ゲームには1,000人以上のキャラクタが登場しますが、アニメのほうでもできる限りバラエティーに富んだキャラクタたちを登場させたいと思っています。アニメでは、フィールドを3Dで再現し、迫力のある試合が展開されます」	カードゲーム森内氏「カードのデザインに関しては、おおよその方向性が見えてきました。肝心のゲームシステムのほうも、試行錯誤しながらテストプレイを繰り返しています」

小倉隆史さん

　この日会場には、応援ゲストとして元サッカー日本代表の小倉隆史さんも登場。「『イナズマイレブン』をプレイさせてもらったとき、子供の頃に某サッカー漫画で展開されていたありえないプレーの数々を必死になって真似していたことを思い出しました」とコメント。続けて、「『イナズマイレブンアンバサダー』として、各プロジェクトの成功を応援していきます。全国の子供たちに、ゲームをきっかけにサッカーを、サッカーをきっかけにゲームを始めてもらえると嬉しいです」と、「JFAアンバサダー」としての一面も覗かせた。

　また、小倉さんがゲームソフトを持って大田区の少年サッカーチームが練習しているグラウンドを訪れ、子供たちに「イナズマイレブン」を実際に遊んでもらうという企画も進められていたようで、そのときの様子も含めたプロモーション映像も公開された。

映像の中で子供たちは、小倉さんの「なにが面白かった?」や「操作はどうだった?」という質問に対して、「技を出すのが楽しかった」や「難しかった」と感想を素直に述べていた

(C)LEVEL-5 Inc.

□レベルファイブのホームページ
http://www.level5.co.jp/
□「イナズマイレブン」のページ
http://www.inazuma.jp/
□関連情報
【4月9日】レベルファイブ、DS「イナズマイレブン」発売日が8月22日に決定
まんがの連載が5月15日に開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080409/ie.htm
【3月27日】東京国際アニメフェア2008開幕
DS「イナズマイレブン」の新バージョンの試遊台が登場
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080327/taf.htm
【1月11日】レベルファイブ、DS「イナズマイレブン」
ゲーム発のアイドルユニット「twe'lv」を結成
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080111/ie.htm
【2007年10月18日】レベルファイブ、「レイトン教授とロンドンの休日」と「イナズマイレブン体験版」
DS「レイトン教授と悪魔の箱」に収録。価格は変わらず
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071018/lv5.htm
【2007年8月31日】レベルファイブ、DS「レイトン教授と悪魔の箱」と
「イナズマイレブン」のスクリーンショットを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070831/lv5.htm
【2007年8月29日】レベルファイブ、発表会「LEVEL5 VISION 2007」で新作2タイトルを明らかに
「レイトン教授と悪魔の箱」はストーリーに関係した新しい謎を多数収録
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070829/level5.htm

(2008年5月14日)

[Reported by 中野信二]