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レベルファイブ、発表会「LEVEL5 VISION 2007」で新作2タイトルを明らかに
「レイトン教授と悪魔の箱」はストーリーに関係した新しい謎を多数収録

8月29日 発表

【レイトン教授と悪魔の箱】
11月29日 発売

価格:4,800円

発表会では挨拶から各種タイトルの発表、進行までを担当した日野晃博代表取締役社長。2本発表された新作のひとつが「レイトン教授と悪魔の箱」。「前作の2倍のROMを採用した」ということで、全ての面でスケールアップした作品となりそうだ
 株式会社レベルファイブは29日、都内で発表会を開催し、この冬の発売を予定している2つのタイトルの発表を行なった。ひとつが「レイトン教授と悪魔の箱」、もうひとつが全くの新規タイトル「イナズマイレブン」。プラットフォームは、2タイトル共にニンテンドーDS。「イナズマイレブン」については別項において詳しくお伝えする。

 発表会の冒頭、壇上に上がった日野晃博同社代表取締役社長は「レイトン教授と不思議な町」の報告から入った。「続編ではない新規タイトルだが半年間売れ続けまして、現在67万本出荷を達成しまだ数字を伸ばしている」と、非常に好調であることを明らかにした。それに続きシリーズ第2作となる「レイトン教授と悪魔の箱」の紹介に移った。日野氏は「本当にすごいタイトルに仕上がっており、早く見せたくてうずうずしていた」という自身の1作だ。

 「レイトン教授と悪魔の箱」はこの2月に開催された「レイトン教授と不思議な町」の完成披露発表会で制作中であることが明らかにされ、数点のストーリーボードも公開された。“陸を走る豪華客船”と呼ばれる列車「モレントリー急行」が舞台となることは明らかにされたが、そのストーリーは謎に包まれていた。日野氏によれば「レイトン教授と悪魔の箱」では2倍のROMを採用し、謎も数、ストーリー、アニメーションのボリュームなど全ての面でパワーアップしたという。

 今作の特徴として日野氏がアピールしたのが、ゲームの画となる“謎”について。同作のコンセプトを「謎解き×映画級」とし、物語、出演者共にスケールアップしているが、何よりも大変だったのが収録される謎の作成だったという。前作ではこれまでの「頭の体操」に収録されていた謎も多数収録され、ストーリーとは無関係の謎も多かった。しかし日野氏はアピールポイントの真っ先に「謎の多くをこの作品のために新たに作り出したこと」を挙げた。「メインストーリーに係わる謎を全て新規で作成した」という。

今作でも登場する「謎」の監修を行なった多湖 輝氏。非常にパワフルな方だが、その多湖氏をもってしても今回のナゾの監修は過酷だったという
 ここで壇上に立ったのが千葉大学の名誉教授であり、前作に引き続き謎の監修を担当した多湖輝氏。多湖氏は「日野さんはメチャメチャこだわりの人。私もこだわるが、この人にはかなわない」と日野氏のゲーム作りに触れた後、「レイトン教授と悪魔の箱」の制作の裏話を披露。「新しい謎を作れということで仲間を集め、千葉県の御宿で3日間の合宿を行なった。ストーリーが展開していくそのストーリーの場面場面でそのストーリーに合った新しい作品 (謎) を作れということで、いくら『そんなこと簡単じゃない』と言ってもまったく (日野社長は) 聞かない」と缶詰状態で作り上げたようだ。

 多湖氏は「でも、そのおかげでストーリー性が非常の面白い作品に仕上がった」と絶賛。多湖氏は推理小説家になろうとしたほど推理小説が好きで、小説の構成で大体結末が読めると言うが、「レイトン教授と悪魔の箱」では7割が良いとこで、「なるほどこういう展開でこういう結末があったかとビックリした」という。

 ちなみに前述の合宿では朝の9時から夜の12時までみっちりとミーティングが行なわれ、もちろん多湖氏も参加。ミーティングが終わった後、出た謎を作ってくるという過酷なもので、多湖氏曰く「我ながら自分をほめてやりたい」という程。

 多湖氏は「新しいものを考えるクリエイティビティ、エネルギー、そしてレベルファイブのスタッフのみなさんの映像に命を賭けてる、そういった迫力でもの素晴らしい作品ができたということで敬服している」と語り、日野社長の手を取り握手を交わした。

 ゲームの根幹をなす“謎”以外にも色々とパワーアップしているが、その一つがテーマ曲が収録されていることだろう。エンディングテーマとしてSalyu (サリュ) さんの「iris (アイリス) ~しあわせの箱~」を採用。この曲はゲームのシナリオをSalyuさんに読んでもらい、ゲームにあった曲として新しく制作された曲となっている。ビデオレターでSalyuさんは「エンディングに私の曲が流れて嬉しい。ゲームに溢れている愛みたいな、そんなものをギュッと曲に詰め込んだ」とコメント。ちなみに声優にも挑戦しており、「どこにいるかみつけてください」と付け加えた。

 そしてレイトン教授のシリーズの大きな魅力のひとつとなっている出演声優だが、今回は前作に引き続き大泉洋氏と堀北真希さんが出演しているほか、新キャラクタ“カティア”の声を大後寿々花さんが、“アンソニー”の声を大沢たかお氏が演じている。

 大泉氏はビデオレターで「ドキドキワクワクした。謎を解かないとストーリーが進みませんから、謎を解き私の入れた声をたくさん聞いてください」とアピール。また堀北真希さんは収録を振り返り「前作に続き2度目なので、コツを掴めたので、演技を考えながら挑戦できました」と前作に比べ余裕を持って望めたという。一方、大後寿々花さんは1作目をプレイしたと言い、「謎を解けた達成感がすごく楽しかった。(2作目では) 謎が増えてミステリアスに仕上がっているとおもうので楽しみにしていてください」とコメント。大沢氏は出演の経緯を「アンソニーの美しくも悲しい生き方に共感したから」と説明。さらに1作目を最後までクリアしたということで「そろそろ次の謎に挑戦したくてウズウズしていました。だんだん仕事も手に付かなくなってきたので、早く完成してもらうには出演を引き受けた方が良いのかなと思った」と茶目っ気たっぷりのコメントを披露。今回の出演は、自分のためでもあったようだ。

 「開けた者は必ず死ぬ」という噂の「悪魔の箱」。ゲームでは、レイトン教授の友人であり尊敬する氏でもあるシュレーダー博士から1通の手紙が届くところからスタートする。ここからまたまたレイトン教授は事件に巻き込まれていく。本作では“陸を走る豪華客船”と呼ばれる列車「モレントリー急行」が重要な舞台として登場。レイトン教授は「その行き先に謎を解き明かす手がかりがあることは間違いない」と考え乗車。「この一件には、なにかとんでもなく恐ろしい秘密が隠されているような気がしてならないんだ」と事件の核心に迫るべく、謎に挑むことになる。

 日野氏は「完成しつつある」と制作が順調であることを最後に明言。11月29日に4,800円で発売予定であることが発表された。

前作に引き続きレイトン教授役を担当した大泉洋氏。ビデオレターで挨拶を行なった。「謎を解いて私の声を聞いてください」とアピール こちらも前作に続いての出演、ルーク少年役の堀北真希さん。2度目のチャレンジということで前作に比べ演技など色々考えながら演じることができたという 今作に登場する新キャラクタ“カティア”の声を担当した大後寿々花さん。1作目をプレイしたといい、「謎を解いたときの達成感が素晴らしい。2作目は謎も増え、ストーリー的にもミステリアスな仕上がり楽しみ」とコメント
ゲストキャラとしてストーリー的に重要な役割を担うアンソニー役の大沢たかお氏。「生い立ちに共感した」ということからこの役を引き受けた大沢氏。大沢氏も1作目をプレイして2作目の完成を楽しみにしているという 今作ではテーマ曲としてSalyuさんの「iris~しあわせの箱~」がエンディングに流れる。シナリオを読んでもらいこの作品のために書いてもらった曲ということで、その力の入れようが伺い知れる 11月29日と発売日も決定。なんと、1作目から1年経たずに発売となる。ファンにはたまらないだろう
会場で公開されたプロモーションムービーから。今回もハイレベルなアニメーションが多数収録されるようだ。今回は“陸を走る豪華客船”と呼ばれる列車「モレントリー急行」の行き先が謎の鍵となる。1作目に登場したチェルミー警部やアロマの姿も確認できた



■ マルチメディア展開を発表! 「レイトン教授」を実写映画化

 さらに発表会では「レイトン教授」シリーズ関係の発表として、映画化プロジェクトが進行中であることが発表された。これはマルチメディア展開の一環として計画されていることで、小学館キャラクター事業センターのセンター長を務める久保雅一氏が登壇し説明した。

 日野氏によれば、今回の映画化プロジェクトは、かなり前から同作の魅力を広げるために映像業界のビックネームを中心に進められていたという。オリジナルストーリーの映画で、なんと実写だという。

 久保氏は「レイトン教授のシリーズは第3弾へと続いていくと思うが、コミック、テレビといったマルチメディア展開が必要。現状では攻略本さえ出ていないという骨太な展開が魅力だが、(マルチメディア展開は) 重要なファクター」と説明。さらにマルチメディア展開について「他の作品でもマルチメディア展開は行なわれており簡単に見えるが、ゲーム、映像、マーチャンダイジングの全てで成功する作品は数少ない」とし、レイトン教授については「海外でも成功すると思う」とそのゲームの出来については太鼓判を押した。

 現在、週1回の割合ブレインストーミングが行なわれていると言うが、日野氏自らがプロットを作成しブレインストーミングにかけられているのだという。久保氏や他のスタッフのアイディアも盛り込まれているということで、久保氏曰く「今はこれくらいしか発表できないが、恐ろしいスピードで進んでいる」という。

サプライズのひとつが「レイトン教授」シリーズの映画化プロジェクトの始動。それもアニメーションではなくなんと実写化。ゲームの声同様の配役となるのかどうかなど、一切明らかにされなかった 同プロジェクトは、マルチメディア展開において数多くのノウハウを持つ小学館が手がける。発表会には小学館の久保雅一氏が登壇。「今日はあまり発表できないが、プロジェクトは急速に進行している」と強調した



■ 東京ゲームショウ2007ではニンテンドーDS体験版を無料配布!

 最後に、東京ゲームショウ2007での出展内容の一部が明らかにされた。出展作は今回発表された「レイトン教授と悪魔の箱」と「イナズマイレブン」の2タイトル。日野氏によれば「驚きの構成となっている」というブースも注目だが、なんと言っても驚きなのは、配布物だ。

 同社ブースにはシアターが設置されるのだが、シアターを観覧した来場者には無料でニンテンドーDS用ソフト「LEVEL5 PREMIUM SILVER」がプレゼントされるという。このソフトには「イナズマイレブン」の体験版が収録される他、ここでしか楽しめないという「レイトン教授とロンドンの休日」が収録されるという。

 「レイトン教授とロンドンの休日」は1作目と2作目の間をつなぐ作品となるということで、貴重な作品となりそうだ。おそらくは相当な混雑となりそうだが、注目しておきたいところだ。

本日発表されたサプライズのひとつは、「東京ゲームショウ2007」への出展に関することで、シアターを観覧した来場者に、なんとニンテンドーDS用ソフトを無料プレゼントするという


(C)LEVEL-5 Inc.

□レベルファイブのホームページ
http://www.level5.co.jp/
□「レイトン教授」シリーズのページ
http://www.layton.jp/
□「レイトン教授と悪魔の箱」のページ
http://www.layton.jp/akuma/
□関連情報
【2月14日】レベルファイブ、DS「レイトン教授と不思議な町」完成
シリーズ第2弾は「レイトン教授と悪魔の箱」に決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070214/layton.htm
【2006年10月11日】レベルファイブ、パブリッシャー事業を開始
第1弾は“ナゾトキ”アドベンチャー、DS「レイトン教授と不思議な町
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061011/level5.htm

(2007年8月29日)

[Reported by 船津稔]



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