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会場:Anaheim Hilton
入場料:85ドル(前売り)
発売前に新ジョブ「踊り子」や「学者」でプレイができる! 「アルタナの神兵」のエリアを歩き回れる! ということで、「アルタナの神兵ツアー」は終日大人気だった。会場にはずらりと72台のPCが並んでいたものの、オープニングセレモニーが終わるやいなや、あっという間に長蛇の列ができあがったほど。ここでは体験して判明した「踊り子」と「学者」というジョブの姿、そして「アルタナの神兵」のエリアの様子をお伝えしよう。 ●「アルタナの神兵ツアー(Wings of the Goddess Tour)」で新ジョブを体験!
参加者はほとんど同一のエリアに移動しているようで、いずれも踊り子か学者。そのため集まってくると同じAF姿の踊り子や学者だらけになってきて、なんだかもみくちゃになりながら戦っているという不思議な世界になってくる。 一定の時間が経つと、席を変えてプレイするジョブを入れ替える。それでも、わいわいとAF姿の団体が集まって、周囲のモンスターを襲いまくっていたところから再開されるので、それが引き続き続いていく(笑)。そんな中でもみんなそれぞれに学者のアビリティを試して驚いていたり、踊り子のダンスを次々に試して楽しんでいた。
● 過去のサンドリアなどエリアもいくつか見れた
BGMはとても寂しい悲哀を感じさせる曲になっていた。酒場近くの噴水のあたりから進んでいると、道具屋などの看板があった。だが、扉はターゲットできず、開けられない。戦乱のさなかということもあって、店自体がやっていないのだろう。現代では競売所があった場所はカンパニエ関連の建物になっている。新たに公開されている「カンパニエops」や「意見具申」画像と同じようなカウンターがあった。 ふと、木の陰に何かがいるのを発見。なんとゴブリンが忍び込んでいた。どうやら薬を販売してくれているようだが……。戦時中ということもあり従来のお店や競売はないが、このゴブリンのような裏の商人的なキャラクタと取引ができるということだろう。 ここで画面が切り替わり、どこか外のエリアに移動した。移動した先は「南サルタバルタ(S)」というエリアだった。よく知っているサルタバルタなのだが、草木が現代よりもはるかに多くあって、地面にも緑が多い。森に近い草原といった雰囲気になっていた。 周囲には新モンスターのラフレシアやピクシーなどがたくさんいた。ピクシーと試しに戦ってみると、魔法を駆使してくるほか、範囲睡眠を使ってくる厄介な敵だった。自身をケアルIVで回復したりもするので倒すのに苦労した。戦って少しHPが減った状態でうろうろとしていると、またピクシーがいた。何の気なしに近づいてみたところ、なんとピクシーがこちらにケアルIVをかけてくれた! こちらから襲わなければ害がないどころか、助けにもなってくれるのかもしれない。 少しエリアを見て回っていると、カンパニエの画像などに出ていた砦の建物が見えてきた。近づいて見ると、ミスラの兵士隊らしい団体が守備していた。このようにエリアに自然とある砦をめぐって、突如カンパニエが始まったりするのかもしれない。
● プレイしてわかった「踊り子」、サンバとワルツでパーティーを回復&支援
ダンスやステップの消費TPを0にする
「Sambas」HP/MP吸収、ヘイストなど、パーティーへの補助効果
「Waltzes」パーティーへの範囲回復効果
「Jigs」自分への移動補助効果
「Steps」モンスターへの弱体効果、ヒット時フィニシングムーブ取得
「Flourishes I」フィニシングムーブを消費して放つ特殊技
「Flourishes II」フィニシングムーブを消費して放つ特殊技
まず「Steps」では、「Quick Step」、「Box Step」、「Stutter Step」の3種類が確認できた。「Step」はいわば、「Flourishes I / II」を放つためのステータス効果「フィニシングムーブ」を取得するためのアビリティ。動きとしては、そのままダンスのステップを想像していたのだが、ウェポンスキルのような静止して思い切り短剣を振り下ろす動きなどが見られた。動きとしてのステップと、フラリッシュへと繋ぐステップの両方がかかっているのだろう。 「Steps」とセットで考える「Flourishes」。「Flourishes」はI、IIと2種類が並んでいて、技の効果の系統で分けられているようだった。I系統にはスタンの追加効果がある技など、モンスターに直接的に効果を与えるものが確認できた。II系統にはフィニシングムーブをTPに変換したりといった、特殊でトリッキーなものがあった。 「Jigs」は、レベル60時点で2種類があった。ひとつはインビジとスニークの効果を得る「Spectral Jig」、もうひとつは移動速度が速くなる「Chocobo Jig」だ。どちらもTP消費はなく、リキャストも30秒と短い。「Jigs」は自分だけに効果があった。姿と音を隠したり、素早く移動したりと、自分だけとはいえ移動を便利にするアビリティが優秀なのは意外だった。 最後は「Sambas」と「Waltzes」。まずSambasには「Drain Samba」、「Aspir Samba」、「Haste Samba」という種類があった。さらにドレインとアスピルにはドレインサンバIIといったように上位版もあった。取得レベルは不明だが、レベル60では5種類になっていた。効果は文字通りのもので、HP吸収、MP吸収、ヘイスト効果をパーティーメンバーに与えるようだ。 続いて「Waltzes」。こちらは主にパーティー範囲の回復効果のある踊りというくくりだろう。「Curing Waltz」というHP回復ダンスがI、II、IIIと3種類並んでいた。他にも「Healing Waltz」、「Divine Waltz」といったものが確認できた。
例えば、「Aspir Samba」はTPコストが10と非常に低いが、上位の「Aspir SambaII」は25と少し多め。だが、確認した中で最もTPコストが高いものでも「Curing Waltz III」の50と控えめ。基本的には20、30といったあたりのTPコストが多くて、一定量攻撃して次々にリズムよくアビリティを繰り出せる印象だ。 プレイした印象としては、これまでの既存ジョブとなにひとつ似ていない、新しい個性を感じた。アタッカーでありながら、TPを使って魔道士的な支援や回復ができ、モンスターにスタンなどの状態異常も与えられる。攻撃参加するメンバーが多いときは積極的に「サンバ」、回復を重視する時は「ワルツ」を使う感じだろうか。それらを定期的に入れて回復支援をしつつ、ステップでフィニシングムーブを貯め、いざというときにシチュエーションにあわせたフラリッシュを放つ。 今回発表された既存ジョブの調整で、戦士、シーフ、獣使いなどの変化をみて、ターゲットを回していく戦術も成立するようにして、パーティーを組む敷居を下げる方向を目指しているのではないだろうか? と、筆者は感じた。踊り子の支援や回復はその戦い方にいかにもマッチしそうで、本人も攻撃や回復、フラリッシュなどで敵対心を高める手段を持っているし、ターゲットを回しながら戦うスタイルにワルツやサンバでの回復はよくあいそうだ。 気になるのは、ポジション的にはアタッカーでありながら、その中身は回復、支援、弱体の能力で構成されているところだ。そこが個性的で魅力といえばそうなのだが、例えば、TPコストがすごく高くてフィニシングムーブをいくつも消費する攻撃技みたいなものもあったら面白いと思う。今回プレイしたのはあくまでレベル60のキャラクタなので、そうした踊りの真髄的な技もひょっとしたらあるのかもしれない。
● プレイしてわかった「学者」、魔法とアビリティの組み合わせ次第で実力は未知数
Stratagemsを制限なく使える
「Light Arts」白のグリモア。白魔法のスキルを上昇
「Dark Arts」黒のグリモア。黒魔法のスキルが上昇 学者は基本的な白魔法と黒魔法を備え、アビリティで効果や性能を引き出すジョブ。踊り子同様にアビリティに重点が置かれたジョブだ。踊り子はアビリティで魔法的な回復支援を実現していたが、こちらはMPを持っていて魔法とアビリティを組み合わせる。 ポイントとなるのは「白のグリモア」、「黒のグリモア」の2つのアビリティ。常にどちらかを使っている状態になっていて、スイッチのように切り替える。「白のグリモア」中なら、白魔法に関する魔法スキルが上がり、かつ白魔法の消費MPと詠唱時間が若干減る。そのかわりに、黒魔法の詠唱時間と消費MPが若干増えるというリスクがある。「黒のグリモア」中はその逆になるといった具合だ。 スキル上昇値をチェックしてみたところ、「黒のグリモア」中は、黒魔法に関連する魔法スキルが196、白魔法に関連する魔法スキルが183となっていた。次に「白のグリモア」に切り替えてみるとスキルの数値が正反対になり、白魔法に関わるスキルが196に、黒魔法関連が183と低くなった。サポートジョブを「学者」にした場合、この魔法スキルの上昇を得られるという。スキル上昇以外の白黒のグリモアがサポートジョブでどこまで使えるのかも含めて、魔法ジョブのサポートジョブ選択肢としてかなり気になる存在だ。 踊り子同様に、レベルは60。サポートジョブは赤魔道士になっていた。習得魔法からまず白魔法を見てみると、ケアルはIVまで揃っていて、プロテスとシェルもIIIまであった。だが状態異常を回復する魔法はまったく見あたらない。このあたりが白魔道士との差別化だろう。どちらかというと、サポートジョブの赤魔道士の魔法のほうが多いのではと思えるぐらいで、学者自身が習得できる白魔法はあまり多くはないのではと感じた。 黒魔法も同様でエアロIII、ストーンIII、ウォータIII、グラビデ、ポイズン、バイオ、バインドなど基本的な魔法は揃っていて、スリップ系の魔法もあるがそれ以外は乏しい。サポートジョブが赤魔道士だったので、スリップ系やバインド、グラビデも本当に学者が覚えられる魔法かは分からない。基本的には学者のサポートジョブも魔道士ジョブになるとは思うので、魔法ジョブとの組み合わせで学者の立ち回りがふくらむのだろう。
他のアビリティには、黒魔法の威力をアップする「Ebullience」、詠唱時間を50%短縮する「Alacrity」など。白のグリモア中のアビリティでも、MPコストを半分にする「Penury」、次に唱える白魔法にポテンシーの効果を付与する「Rapture」などが確認できた。リスクの大きいアビリティもあるが、使いどころや、魔法との組み合わせでパフォーマンスがまったく変わってきそうな予感がする。 やはり大きなポイントになっているのは魔法の範囲化だろう。それはつまり多数の敵の動きをコントロールすることが重要になる多対多の戦闘に向くという意味でもある。逆に、MP消費が大きくなる意味で使用回数に限りがあるため、単体あるいは長期戦での立ち回りなら赤魔道士のほうが向いているだろうと思える。白、黒両方の魔法を使えるという意味では近い存在の両者だが、棲み分けはしっかりしていると感じた。
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□スクウェア・エニックスのホームページ (2007年11月17日) [Reported by 山村智美 / Pomm]
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