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「FF XI Fan Festival 2007」、「踊り子」と「学者」を試遊プレイ!
過去の世界をいち早く体験「アルタナの神兵ツアー」レポート

11月16日~17日開催(現地時間)

会場:Anaheim Hilton

入場料:85ドル(前売り)

 米国カリフォルニア州アナハイムで開催されている「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2007」より、「アルタナの神兵ツアー」を体験した模様をお伝えする。「アルタナの神兵ツアー」は「踊り子」や「学者」で、過去の世界の街やエリアを体験プレイするという、いわゆる試遊プレイだ。

 発売前に新ジョブ「踊り子」や「学者」でプレイができる! 「アルタナの神兵」のエリアを歩き回れる! ということで、「アルタナの神兵ツアー」は終日大人気だった。会場にはずらりと72台のPCが並んでいたものの、オープニングセレモニーが終わるやいなや、あっという間に長蛇の列ができあがったほど。ここでは体験して判明した「踊り子」と「学者」というジョブの姿、そして「アルタナの神兵」のエリアの様子をお伝えしよう。


「アルタナの神兵ツアー(Wings of the Goddess Tour)」で新ジョブを体験!

72台のPCで入れ替え制でプレイ。全員が学者、また踊り子で過去のヴァナ・ディールをプレイする
 「ツアー」ということで、丁寧なガイド付きでいろんなエリアを駆け足気味に見ていくのかなと思っていたが、まず最初に過去のサンドリアからスタートして、次に外のエリアに移動してからは好きなように動き回ってモンスターと戦うという、かなり自由な時間の多い試遊プレイとなっていた。

 参加者はほとんど同一のエリアに移動しているようで、いずれも踊り子か学者。そのため集まってくると同じAF姿の踊り子や学者だらけになってきて、なんだかもみくちゃになりながら戦っているという不思議な世界になってくる。

 一定の時間が経つと、席を変えてプレイするジョブを入れ替える。それでも、わいわいとAF姿の団体が集まって、周囲のモンスターを襲いまくっていたところから再開されるので、それが引き続き続いていく(笑)。そんな中でもみんなそれぞれに学者のアビリティを試して驚いていたり、踊り子のダンスを次々に試して楽しんでいた。

大量の踊り子と学者が過去のヴァナ・ディールのモンスターに襲いかかるという、試遊イベントならではの光景に。好きずきにアビリティや魔法を試していた

過去のサンドリアなどエリアもいくつか見れた

お店はいちおうあるが、扉を開けることもできず閉店状態だった
南サンドリアを走っているところだが、途中に壁が建てられていたりと、現代の姿とはいろいろと違っている
 筆者もこのツアーに参加してみた。まず、南サンドリアとおぼしき場所からツアースタート。時間が経ったらどこか外のエリアに移動するようなので、それまでは街中をうろうろとしてみた。そこかしこに、一気に敵がなだれ込まないようにするためか城壁のようなものがあってものものしい。表向きは平和で静かな現代よりも、そのものものしさゆえに活気があって栄えているようにも見えなくもない。

 BGMはとても寂しい悲哀を感じさせる曲になっていた。酒場近くの噴水のあたりから進んでいると、道具屋などの看板があった。だが、扉はターゲットできず、開けられない。戦乱のさなかということもあって、店自体がやっていないのだろう。現代では競売所があった場所はカンパニエ関連の建物になっている。新たに公開されている「カンパニエops」や「意見具申」画像と同じようなカウンターがあった。

 ふと、木の陰に何かがいるのを発見。なんとゴブリンが忍び込んでいた。どうやら薬を販売してくれているようだが……。戦時中ということもあり従来のお店や競売はないが、このゴブリンのような裏の商人的なキャラクタと取引ができるということだろう。

 ここで画面が切り替わり、どこか外のエリアに移動した。移動した先は「南サルタバルタ(S)」というエリアだった。よく知っているサルタバルタなのだが、草木が現代よりもはるかに多くあって、地面にも緑が多い。森に近い草原といった雰囲気になっていた。

 周囲には新モンスターのラフレシアやピクシーなどがたくさんいた。ピクシーと試しに戦ってみると、魔法を駆使してくるほか、範囲睡眠を使ってくる厄介な敵だった。自身をケアルIVで回復したりもするので倒すのに苦労した。戦って少しHPが減った状態でうろうろとしていると、またピクシーがいた。何の気なしに近づいてみたところ、なんとピクシーがこちらにケアルIVをかけてくれた! こちらから襲わなければ害がないどころか、助けにもなってくれるのかもしれない。

 少しエリアを見て回っていると、カンパニエの画像などに出ていた砦の建物が見えてきた。近づいて見ると、ミスラの兵士隊らしい団体が守備していた。このようにエリアに自然とある砦をめぐって、突如カンパニエが始まったりするのかもしれない。

上段は「南サルタバルタ(S)」、下段はデルフラントとノルバレンのちょうど中間に位置する「Vunkerl Inlet」。どちらのエリアも、レベル60の踊り子&学者軍団とそこそこに戦えるほどモンスターが強かったが、このツアー用の設定だった可能性もある


プレイしてわかった「踊り子」、サンバとワルツでパーティーを回復&支援

SPアビリティ:「Trance」
 ダンスやステップの消費TPを0にする

「Sambas」HP/MP吸収、ヘイストなど、パーティーへの補助効果
 Drain Samba / Drain Samba II
 Aspir Samba / Aspir Samba II
 Haste Samba

「Waltzes」パーティーへの範囲回復効果
 Curing Waltz / Curing Waltz II / Curing Waltz III
 Healing Waltz / Divine Waltz

「Jigs」自分への移動補助効果
 Spectral Jig / Chocobo Jig

「Steps」モンスターへの弱体効果、ヒット時フィニシングムーブ取得
 Quick Step / Box Step / Stutter Step

「Flourishes I」フィニシングムーブを消費して放つ特殊技
 Animated Flourish / Desperate Flourish / Violent Flourish

「Flourishes II」フィニシングムーブを消費して放つ特殊技
 Reverse Flourish / Building Flourish / Wild Flourish

パーティ支援の「Sambas」と「Waltzes」、モンスターには「Steps」から「Flourishes I / II」を使い、移動時には「Jigs」を便利に活用する。
 操作するキャラクタのレベルは60、サポートジョブは忍者になっていた。踊り子はなんといってもアビリティが豊富。レベル60の時点で「Steps」と「Flourishes I / II」、「Jigs」、「Sambas」、「Waltzes」といったダンスに関連するアビリティがずらっと並んでいた。

 まず「Steps」では、「Quick Step」、「Box Step」、「Stutter Step」の3種類が確認できた。「Step」はいわば、「Flourishes I / II」を放つためのステータス効果「フィニシングムーブ」を取得するためのアビリティ。動きとしては、そのままダンスのステップを想像していたのだが、ウェポンスキルのような静止して思い切り短剣を振り下ろす動きなどが見られた。動きとしてのステップと、フラリッシュへと繋ぐステップの両方がかかっているのだろう。

 「Steps」とセットで考える「Flourishes」。「Flourishes」はI、IIと2種類が並んでいて、技の効果の系統で分けられているようだった。I系統にはスタンの追加効果がある技など、モンスターに直接的に効果を与えるものが確認できた。II系統にはフィニシングムーブをTPに変換したりといった、特殊でトリッキーなものがあった。

 「Jigs」は、レベル60時点で2種類があった。ひとつはインビジとスニークの効果を得る「Spectral Jig」、もうひとつは移動速度が速くなる「Chocobo Jig」だ。どちらもTP消費はなく、リキャストも30秒と短い。「Jigs」は自分だけに効果があった。姿と音を隠したり、素早く移動したりと、自分だけとはいえ移動を便利にするアビリティが優秀なのは意外だった。

 最後は「Sambas」と「Waltzes」。まずSambasには「Drain Samba」、「Aspir Samba」、「Haste Samba」という種類があった。さらにドレインとアスピルにはドレインサンバIIといったように上位版もあった。取得レベルは不明だが、レベル60では5種類になっていた。効果は文字通りのもので、HP吸収、MP吸収、ヘイスト効果をパーティーメンバーに与えるようだ。

 続いて「Waltzes」。こちらは主にパーティー範囲の回復効果のある踊りというくくりだろう。「Curing Waltz」というHP回復ダンスがI、II、IIIと3種類並んでいた。他にも「Healing Waltz」、「Divine Waltz」といったものが確認できた。

このツアーのようなプレイがまさしくそうだが、一緒にモンスターを攻撃しているメンバーが多いほうが支援や回復の効果は広く大きくなる
 こうしたアビリティ群には全て、MPコストならぬ、“TPコスト”があって、リキャスト表示の上についているコスト量が表示される。「Jigs」は前述のようにTPコストが0で、「Flourishes」もフィニシングムーブを消費するのみ。残る「Steps」、「Samba」、「Waltzes」は種類ごとに個別にTPコストが設定されていた。

 例えば、「Aspir Samba」はTPコストが10と非常に低いが、上位の「Aspir SambaII」は25と少し多め。だが、確認した中で最もTPコストが高いものでも「Curing Waltz III」の50と控えめ。基本的には20、30といったあたりのTPコストが多くて、一定量攻撃して次々にリズムよくアビリティを繰り出せる印象だ。

 プレイした印象としては、これまでの既存ジョブとなにひとつ似ていない、新しい個性を感じた。アタッカーでありながら、TPを使って魔道士的な支援や回復ができ、モンスターにスタンなどの状態異常も与えられる。攻撃参加するメンバーが多いときは積極的に「サンバ」、回復を重視する時は「ワルツ」を使う感じだろうか。それらを定期的に入れて回復支援をしつつ、ステップでフィニシングムーブを貯め、いざというときにシチュエーションにあわせたフラリッシュを放つ。

 今回発表された既存ジョブの調整で、戦士、シーフ、獣使いなどの変化をみて、ターゲットを回していく戦術も成立するようにして、パーティーを組む敷居を下げる方向を目指しているのではないだろうか? と、筆者は感じた。踊り子の支援や回復はその戦い方にいかにもマッチしそうで、本人も攻撃や回復、フラリッシュなどで敵対心を高める手段を持っているし、ターゲットを回しながら戦うスタイルにワルツやサンバでの回復はよくあいそうだ。

 気になるのは、ポジション的にはアタッカーでありながら、その中身は回復、支援、弱体の能力で構成されているところだ。そこが個性的で魅力といえばそうなのだが、例えば、TPコストがすごく高くてフィニシングムーブをいくつも消費する攻撃技みたいなものもあったら面白いと思う。今回プレイしたのはあくまでレベル60のキャラクタなので、そうした踊りの真髄的な技もひょっとしたらあるのかもしれない。

フィニシングムーブという独自のステータスを得てから、それを消費して放つ「フラリッシュ」は独特。ジョブが持つ要素としては通常攻撃で得たTPをベースに、支援、回復、弱体といったあたりになるが、それ以外にももっと期待したくなるところだ


プレイしてわかった「学者」、魔法とアビリティの組み合わせ次第で実力は未知数

SPアビリティ:「Tabula Rasa」
 Stratagemsを制限なく使える

「Light Arts」白のグリモア。白魔法のスキルを上昇
白のグリモア中、「Stratagems」で以下のアビリティが使える
 Penury / Celerity / Rapture / Accession

「Dark Arts」黒のグリモア。黒魔法のスキルが上昇
黒のグリモア中、「Stratagems」で以下のアビリティが使える
 Parsimony / Alacrity / Ebullience / Manifestation

 学者は基本的な白魔法と黒魔法を備え、アビリティで効果や性能を引き出すジョブ。踊り子同様にアビリティに重点が置かれたジョブだ。踊り子はアビリティで魔法的な回復支援を実現していたが、こちらはMPを持っていて魔法とアビリティを組み合わせる。

 ポイントとなるのは「白のグリモア」、「黒のグリモア」の2つのアビリティ。常にどちらかを使っている状態になっていて、スイッチのように切り替える。「白のグリモア」中なら、白魔法に関する魔法スキルが上がり、かつ白魔法の消費MPと詠唱時間が若干減る。そのかわりに、黒魔法の詠唱時間と消費MPが若干増えるというリスクがある。「黒のグリモア」中はその逆になるといった具合だ。

 スキル上昇値をチェックしてみたところ、「黒のグリモア」中は、黒魔法に関連する魔法スキルが196、白魔法に関連する魔法スキルが183となっていた。次に「白のグリモア」に切り替えてみるとスキルの数値が正反対になり、白魔法に関わるスキルが196に、黒魔法関連が183と低くなった。サポートジョブを「学者」にした場合、この魔法スキルの上昇を得られるという。スキル上昇以外の白黒のグリモアがサポートジョブでどこまで使えるのかも含めて、魔法ジョブのサポートジョブ選択肢としてかなり気になる存在だ。

 踊り子同様に、レベルは60。サポートジョブは赤魔道士になっていた。習得魔法からまず白魔法を見てみると、ケアルはIVまで揃っていて、プロテスとシェルもIIIまであった。だが状態異常を回復する魔法はまったく見あたらない。このあたりが白魔道士との差別化だろう。どちらかというと、サポートジョブの赤魔道士の魔法のほうが多いのではと思えるぐらいで、学者自身が習得できる白魔法はあまり多くはないのではと感じた。

 黒魔法も同様でエアロIII、ストーンIII、ウォータIII、グラビデ、ポイズン、バイオ、バインドなど基本的な魔法は揃っていて、スリップ系の魔法もあるがそれ以外は乏しい。サポートジョブが赤魔道士だったので、スリップ系やバインド、グラビデも本当に学者が覚えられる魔法かは分からない。基本的には学者のサポートジョブも魔道士ジョブになるとは思うので、魔法ジョブとの組み合わせで学者の立ち回りがふくらむのだろう。

実力未知数の学者。グリモアの切り替えやアビリティの組み合わせでどこまでのパフォーマンスが発揮されるだろうか
 専用アビリティを見ていくと、やはり目がいくのは「Manifestation」だ。黒のグリモア中に使えるアビリティで、単体用の黒魔法を範囲属性化できる。グラビデの範囲化はすでにイベントで公開されているので、試しにバインドを組み合わせてみた。すると、範囲版のバインド効果にしっかりとなった。だが、MPの消費が少し大きく、通常の3倍のMPコストを消費していた。アビリティ説明の英文を読むと、「MPコストは3倍、詠唱時間は2倍」とある。範囲化は魅力であってもこのリスクは大きい。MPの最大量もあまり多くないこともあり、使うタイミングに悩むところだ。

 他のアビリティには、黒魔法の威力をアップする「Ebullience」、詠唱時間を50%短縮する「Alacrity」など。白のグリモア中のアビリティでも、MPコストを半分にする「Penury」、次に唱える白魔法にポテンシーの効果を付与する「Rapture」などが確認できた。リスクの大きいアビリティもあるが、使いどころや、魔法との組み合わせでパフォーマンスがまったく変わってきそうな予感がする。

 やはり大きなポイントになっているのは魔法の範囲化だろう。それはつまり多数の敵の動きをコントロールすることが重要になる多対多の戦闘に向くという意味でもある。逆に、MP消費が大きくなる意味で使用回数に限りがあるため、単体あるいは長期戦での立ち回りなら赤魔道士のほうが向いているだろうと思える。白、黒両方の魔法を使えるという意味では近い存在の両者だが、棲み分けはしっかりしていると感じた。

最大MP量があまり多くはないため、魔法の範囲化などを大胆に使うと、その効果と引き替えにMPが一気になくなるようなことも。リキャストのチャージも含めて瞬発力を感じた


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□スクウェア・エニックスのホームページ
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□「ファイナルファンタジー XI」のホームページ
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□「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2007」のホームページ
http://www.ffxifestival.com/
□関連情報
ファイナルファンタジーXI連載 ~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~
http://game.watch.impress.co.jp/docs/backno/rensai/ff11ren2.htm
【11月5日】スクエニ、「FINAL FANTASY XI Fan Festival 2007」を明日より開催
前日から長蛇の列、「アルタナの神兵」試遊台やデベロッパーズパネルに注目
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071116/fanfes01.htm
【11月5日】「FF XI アルタナ祭りin大阪」トークセッション完全収録!
「学者」のサプライズ発表から、踊り、戦い、癒す「踊り子」そしてマクロパレット大増量まで
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【11月4日】スクエニ、「ファイナルファンタジー XI アルタナ祭り in 大阪」を開催 新ジョブ「学者」発表、アルタナ新情報やコンサートに約2,000人が熱狂
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【8月10日】スクウェア・エニックス、MMORPG「ファイナルファンタジー XI」
オフィシャルイベント「アルタナ祭り in 大阪」開催決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070810/ffxi.htm
【10月26日】スクウェア・エニックス、「FF XI アルタナの神兵」最新情報を公開
各戦線で繰り広げられる大規模バトル「カンパニエ」を初披露
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071026/god3.htm
【5月14日】ファイナルファンタジー XI連載 ~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~
「ファイナルファンタジー XI」ブース 5th Anniversary レポートその2
新情報、知られざる豆知識、秘話が満載だったトークセッション総集編
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070514/ff115th2.htm
【5月12日】「ファイナルファンタジー XI アルタナの神兵」を正式発表
時空を超え過去のヴァナ・ディールを旅する拡張ディスク第4弾
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070512/ff11god.htm

(2007年11月17日)

[Reported by 山村智美 / Pomm]



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