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「ラグナロクオンライン」運営チームインタビュー
「ラヘル」アップデートの構想とスペシャルアイテムの今後の展開について聞く

6月収録

会場:ガンホー本社

 7月3日、「ラグナロクオンライン」に大規模アップデートが実施される。2005年10月から1年掛けて実装された「Episode5.0 The Republic of Schwarzwald」に続く、新エピソードのスタートであり、新しいフィールドでの冒険を心待ちにしていたユーザーにとっては待望のアップデートとなる。

 新エピソード「Episode6.0 Beginnings and Upheavals」では、ルーンミッドガッツ王国とシュバルツバルド共和国に加えて第3の国家「アルナベルツ教国」が実装される。今回の第1弾アップデートでは、アルナベルツ教国の首都ラヘルを含む15フィールドと、2つのダンジョンが追加され、それに付随して大小のクエストが盛り込まれる。

 実際に体験会に参加して、新要素をひととおり見た限りでは、メディア的にクローズアップしやすいわかりやすいコンテンツは少なかったが、広大なフィールドと、多数の新モンスターの開放は、日々レベリングを楽しむユーザーにとっては何よりのアップデートだと感じられた。今回は、「ラグナロクオンライン」の舵取りを行なう3人の担当者に、新エピソードのスタートと、スペシャルアイテムの今後の展開や、オリジナルイベントの企画意図など、同作の周辺事情について話を伺った。


■ 3つ目の国家が追加され、原作の設定が整う「ラヘル」アップデート。運営チームの意気込みとは?

編集部: 約1年半ぶりに新しいエピソードが始まりますが、今回の「ラヘル」アップデートに対する抱負を聞かせてください。

左から順に「ラグナロクオンライン」マーケティング担当の飯野平氏、制作担当の廣瀬高志氏と野呂彰氏。3人揃ってのインタビューは今回が初めてだ
ご存じ、「ラグナロクオンライン」制作担当の廣瀬氏。「ラグナロクオンライン II」の担当も兼務することになる
廣瀬高志氏: 今回は、アップデートとしてはマップの追加になりますが、今までと一番大きな違いは、ルーンミッドガッツ王国とシュバルツバルド共和国の2国でずっと展開していたものが、やっと当初のROの企画どおりの3国が揃います。ストーリーの転換期という意味では大きな位置づけのアップデートになったなというイメージを持っています。

編: 各エピソードは、毎回複数回に分けてアップデートが実施されますが、今回は何回ぐらいを想定していますか?

廣瀬: 段階的には少なくとも2回3回は予定していますが、実は韓国でもまだ完成が見えておらず、次期エピソードの情報もまったく出ていない状態です。ただ、ストーリーとしてはほぼ出来上がっているところだと思います。韓国の話でいうとアルナベルツ教国の魔境信者や教祖の舞台というのも出てきていますし、物語の確信に触れる部分のアップデートは済んでいます。

 ただ、韓国でもまだアップデートが完了していないので、その先どういった要素が追加されるのかということによって、日本側のアップデートスパンも考えていかないとなりません。たとえば、次のアップデートが相当後になるということになると、その間の調整が取りづらくなってしまうので、運営側としてもまだちょっと様子見というところですね。

編: 今回ひととおり見せていただきましたが、新エピソードの導入としては意外とサラッとしているのかな、という印象を持ちました。まだ本当の意味で序章という捉え方でいいですか?

廣瀬: そうですね。今回はいわば、その舞台のスタート地点が開かれたような段階で、ストーリーの深みというのは今後の第二弾、第三弾のアップデートで実装されていくことになると思います。

編: まず器を実装し、その後に器に対して様々なモノを入れていこうということですか。

廣瀬: そうですね。日本独自のパラメーター調整や、バランス調整などを今すぐ行なってしまうよりは、今後新たなダンジョンやフィールドなどが追加された後に、総合的にみて調整したいと考えています。まず器を用意してそこで遊んでいただいてユーザーさんがどのように感じられるか。その辺りの反応を見てから変えていきたいなと。

編: 新しいフィールドに追加される要素はたとえばどのようなものですか? 1つはクエストということですが。

廣瀬: 体験会で紹介した内容が基本的にすべてです。フィゲルのときはモンスターレースが入りましたが、そういうものは今回はないですね。

飯野平氏: クエストが充実しているということですね。その辺をぜひ楽しんでもらいたいところです。

編: クエストの充実というのは、ちょっと比較対象がないのでわかりにくい部分ですが、どのように充実しているのでしょうか?

野呂彰氏: ユーザーさんから関心を得られるようなストーリー展開もありますし、中にはリヒタルゼンの続編クエストとして、昔のクエストを振り返るようなクエストもあり、今回のアップデートでクエストへの興味が広がってもらえると思っております。

編: 今回、新しい国が追加されますが、新国家に関わるストーリー展開はあるのでしょうか?

廣瀬: ありますが、現段階ではまだそこまで実装されていません。

野呂: そうですね、現時点では何かがあるという段階までとなります。過去に他の国が関わった歴史があるのですが、一体どういった関わりなのかは今回のアップデートではまだ明らかにはされません。

廣瀬: シュバルツバルド共和国とルーンミッドガッツ王国というのは基本的に同盟関係ですが、アルナベルツ教国は両国と敵対関係にあるんです。今回のアップデートではその因果関係を描かれている要素というのはまだ少ないので、今後のアップデートをお待ちください。

編: それはたとえば攻城戦のような形で実現するわけですか?

廣瀬: そうですね。ちょっとズルい答えかたをすると、「ラヘル」アップデートの枠内ではないです。

飯野: まあ、攻城戦の部分ですと、ユーザーの状況で日本独自の変更の可能性ということは今後あるかも知れません。現時点では何ともお話しできないですね。

廣瀬: 攻城戦に関しては、日本だけではなくGravityさんとも調整がありますからね。

編: 日本側の希望としては、日本ではGvGは非常に人気が高いので、「ラヘル」エリアを使ったGvGコンテンツを追加してくれないかというような要望を上げたいと?

廣瀬: それはを必ずしも「ラヘル」を舞台にしなければいけないというわけではないと思うんですよね。今まで出てきた既存の2国を巻き込んでやってもいいとは思いますし。

飯野: その辺は、この「ラヘル」で良いのか悪いのかということもあるのですが、やっぱりユーザーさんの反応をみて要望を挙げたほうがいいかなと思っています。そういうところはいままでと変わらないような形でいきたいですね。

編: なるほど、攻城戦に関しては、「ラヘル」とは別枠で検討中ということですが、それではEpisode6.0では今後、国家戦のような大規模バトルコンテンツの実装は予定されていないのでしょうか?

廣瀬: それは現段階ではないですね。国家戦を実現しているMMORPGはいくつかありますけれども、今の時点では「RO」でそこまでの規模で大戦争を行なうという企画は上がっていません。もちろん、今後どうなるかはわかりませんけども。

編: 今回の対象レベルはどれくらいですか?

野呂: 「フレイヤ大神殿聖域」は高レベルの二次職くらいですが、「氷の洞窟」の01と02は中級者や初心者でも行ける狩り場です。03になると比較的レベルが高くなりますね。「フレイヤ大神殿聖域の最深部」や「氷の洞窟03」ですとだいたいレベル70後半から80代くらいがメインになりますね。

編: 低レベルユーザー向けのコンテンツの用意はありますか?

廣瀬: コンテンツというのは特に用意していないですね。要素の中で低レベル向けの要素をチョイスしていただくということになります。

飯野: あとはイベントなどでフォローしていくということですね。

編: 今回のアップデートの中で一番の遊びどころはどの辺ですか?

廣瀬: やっぱりクエストがメインになってくると思いますね。

野呂: ええ、クエストはストーリー重視ですし、クトルラナックスはあるクエストを進行していないと召喚できないモンスターなんです。そこまで行くには比較的容易ですが、非常に強力なモンスターなので、みんなで強力して倒すといった遊び方がユーザーさんの間で人気になるのではないかと考えています。

廣瀬: 近年実装されているクエストは好評をいただいているクエストが多くて、フィゲルが実装された時にリヒタルゼンの大統領クエストの第二弾が実装されましたが、その頃になると第一弾クエストをプレイされているユーザーさんをゲームの中でも見かけました。やはりクエストかなと思いますね。

 あとは氷のダンジョンにいるモンスターですね。「RO」はモンスターを束になって時間をかけて倒すというよりも複数のモンスターを倒していく爽快感があるのですが、そういう戦い方ができないところなんです。少人数でパーティーを構成してわりと少人数向けのモンスターをどうやって倒して行くかというところが楽しみ方としてはあると思います。いままで攻略してきた戦術スタイルに変更が必要になってくると思いますので、そういう調整も楽しんでいただけるかなと思います。


■ 今後のアップデート計画。“核”となる新要素の実装は2回目以降に

編: 今後のアップデート計画についてですが、内容的にはクエストの実装がメインになってくるのでしょうか?

「ラグナロクオンライン」専属の制作担当となる野呂氏。解説が自然と“語り”になるという希有な才能を備えた人物である
第1弾アップデートでは、いくつかの謎が提示されるが、すべて解決されるわけではない。次のアップデートを待つ必要があるようだ
廣瀬: そのほかにはカードの追加ですね。ユーザーさんが自分のキャラクタを育てる上でパラメーターの調整をすることを目的としてカードを入手していますが、その大規模なリニューアルを予定しています。また、傭兵システムというのが一応予定されております。

編: カードにしても傭兵システムにしてもラヘルに特化した内容ではないですね。まだ「ラヘル」の核となるコンテンツが見えてきていないような気がしますが。

廣瀬: その核が見えてくるのが、今後のアップデートになってくると思います。やはりその教信者というものが存在している国ですから、その教祖とその信者であるプレーヤーとのやり取りというのがおおきなテーマになってきます。そこが描かれたときにラヘルの大きな魅力というのが出てくるかと思います。

編: 運営側としては、「ラヘル」という舞台を使ってどのような遊びを提供していきたいですか。

廣瀬: セカンドキャラの育成ということもありますし、次期またはその次のアップデートのダンジョンに非常に強力なモンスターが配置される予定があるのです。これは韓国で見たことですが、日本のユーザーさんは強いモンスターを放っても次から次に攻略してしまうんですよね。特定のパターンを見つけて、倒し方も知っているので攻略はできると思うのですが、韓国であるモンスターを見た限りでは、私自身でも「これどうやったら倒せるかな?」って思うくらいでした(笑)

編: 史上最強という感じですか?

廣瀬: そうですね。韓国は日本よりもアップデートが進んでいますし、レベルが高いユーザーさんも日本に劣らずいらっしゃるのですが、それが束になっても攻略できないような場面も見受けられました。おそらくRJCなどに絡んで日頃からスキルを磨いているギルドのメンバー達が、最高レベルのプレイをしないと攻略できないという要素も「ラヘル」に入ってきます。そういう意味ではアルナベルツ教国がROのストーリーの一旦の区切りだとしたら、既存のプレイスタイルの総結集というような意味合いもあると考えています。

編: ユーザーさんが期待されるであろう新職業や新スキルなどについてはいかがですか?

廣瀬: 「ラヘル」アップデートによってストーリー的な横の広がりが完成された段階で、そういった縦の要素も考えています。GvGもそうですし、国家間戦争というようなものもそうです。現在Gravityさんと、そうした縦の軸を広げて、さらにまた横に広げるというような構想を練っています。実装がいつになるのかはお約束できませんが。

飯野: それがやっぱりタイトルとしての進化だと思っています。ガンホーサイドからの要望としては新職業や新スキルは優先順位が高いですね。

編: まだ先の話になりますが、「ラヘル」の次のエピソードはどうなるのですか?

飯野: それが横に広がったあとの縦への広がりというところですね。そこに関してはいろいろ今話をしているということです。企画中というところです。エピソードに関しては正直言うとまだ我々にもまだ知らされていないですね。今、ようやく舞台がすべて揃って、それ以降どう話を展開させていくかという段階なので、いままでのアップデートとは違う展開になるんじゃないかなと期待しています。

廣瀬: Gravityさんのほうでも、これまではある程度想定していた舞台の中で企画を立てていけばよかったと思うんですが、これからは次のステージがまだまったく見えないところで新しい要素を追加しなければいけないということで、ストーリーを一から構築もしなければなりませんし、かなり押されている段階だと思いますね。

編: 現在、「ラグナロクオンライン II」の開発が佳境に入っていますが、Gravityさんの開発体制が「RO2」に偏って来ているということはないですか?

廣瀬: 全然ないですね。何度かGravityさんにお邪魔した時にどんな体制でやっているのかなというのは気になるものですから、見て来ましたけれども、1と2は完全に別チームとして成り立っていて、1の人員が2に持っていかれるというわけではまったくないです。

編: ガンホーさんでは、4月のRJCの開催の際に、「RO2」のサービスを夏から始めるという発表があり、運営準備を進めているとのことでしたが、人やシステム、ディレクター、プロデューサーなどROの運営体制はどのように変わったのでしょうか?

飯野: 「RO」に関しては変更ありません。引き続き僕と廣瀬です。タイトルが増えるので人員を増やしていきますが、モバイルなども始まりましたし、全体で「ROブランド」を作り上げていこうと思っているので体制の変更はないです。


■ 「スペシャルアイテム」の今後の展開、「モンスターサイドストーリー」の企画意図

編: せっかく飯野さんにご出席いただいているので、「ラヘル」以外についてもお伺いさせてください。まず、年末から販売を開始したスペシャルアイテムについてですが、今後はどのような展開を予定しているのでしょうか?

「ラグナロクオンライン」マーケティング担当の飯野氏。マーケティングの立場から語っていただいた。スペシャルアイテムは予想以上の売れ行きを示しているという
ユーザーの視点からスペシャルアイテムのアイデアを披露する廣瀬氏。ゲームの機能として標準搭載されていてもおかしくないが、開発に限りがある現状では、有料コンテンツであることを盾に、開発側に要望を出すというアプローチは合理的といえる
飯野: スペシャルアイテムは好評をいただいています。我々が想定した以上に、みなさんに利用されています。やっぱり利用されているということはニーズがあるということですので、私たちとしてはそのニーズに合ったものを要望として出して、新たなアイテムを追加できればいいなと思っています。

編: 購入者の傾向としては、多くの方がちょっとずつ買うというパターンと、少数のユーザーがいっぱい買ってしまうパターンの2種類がありますが、どちらのパターンですか?

飯野: そういう分類だと多くの人が少しずつ買うというパターンだと思います。

編: 1番人気が高いアイテムというのは何ですか?

飯野: それはもうダントツで「戦闘教範50」(編注:30分間、獲得経験値50%増)ですね。

編: スペシャルアイテムに関して、ユーザーから寄せられる要望にはどのようなものがありますか?

飯野: 特定のアイテムが欲しいとかというのは多々ありますが、こちらではそれらの意見をまとめて、ユーザーさんが何をしてもらいたいのかを考えています。

編: それでは、今後ユーザーニーズを反映させた新アイテムの販売があるということですか?

飯野: そうですね。実装するためには、まず開発してもらわないとならないので、すぐにということではないですけれど、長期的にはあると思います。

編: 今後どういったものが追加されていくのでしょうか?

廣瀬: 即答するのは難しいところですね。ブースト系アイテムというのは人気が高いですが、すでに初期段階でだいぶ網羅していますから、今後は利便性を上げるという視点でも考えていかなければならないですね。

編: 運営側で実際に実装してみてのユーザーの反応はいかがでしたか?

廣瀬: 私も実際にスペシャルアイテムが実装された時にログインしてみて、ユーザーさんの反応を耳にしました。私が思っていたよりは反応がビビットではなくて淡い感じがしました。たとえば必要に応じて「あっ、必要だから買って来るね」というスタンスで気軽に買われているユーザーさんをよく見かけました。

 そのほかにも、割と時間をかけて集めたパーティーで「これから時間当たり結構稼げる場所に行きましょう!」という時に、今日はがんばるぞと決めた日には「ちょっと戦闘教範を買って来るよ」ということをしていますね。運営側としては、それに対して「それはズルい!」とか「そんなの買っているの?」というような反応があるのではないかとちょっと心配していたんですけど、思ったほどなかったですね。

編: プレーヤー視点から見て、今後どういったものが実装されるといいなと思いましたか?

廣瀬: あくまで個人的な意見ですよ?(笑) スペシャルアイテムに限らず、実際に実装されるかどうかは別として、私個人の意見としては、「ギルドマスターを移譲する権」とかあればいいなと思います。長年プレイされているユーザーさんでもリアルな事情などでプレイを休止しなければならないということもあります。ギルドマスターがいないと、そのギルドの運営が滞ってしまいますし、ギルドメンバーの職位の変更などもできなくなります。そういうかゆい部分がまだ「RO」には残されていると思うんですよね。そういうときに「君ちょっと頼むよ」っていう風に渡すことができたらそのギルドが長く存続できますし、利便性も上がると思いますね。ゲームバランス上、特に支障もありませんし、代々そのギルド名を受け継いでいくということも楽しいなと思いますね。そういった部分が実装されれば良いと思います。

編: スペシャルアイテムはアイテム課金ではないですけれども、アイテム課金制のタイトルでは、特殊な武器や防具などが比較的ポピュラーな存在となっています。この辺はいかがですか?

飯野: わからないですね。特殊な武器や防具などの必要性があるかないかでいうと今のところは必要ないですし、基本のゲーム設計を壊してしまう恐れがあるので入れたくないと考えています。

編: それではユーザーニーズがあればなんでも追加するというのではなく、しっかりとしたポリシーがあり、あくまでその枠内でやるということですね。

廣瀬: そうですね。売れるからという視点でやってしまったらアイテム課金と変わりませんからね。それは避けたいと思っています。

編: もうひとつ質問ですが、オンラインイベント「モンスターサイドストーリー」についてですが、これはどのような意図で始められたのですか?

野呂: この企画はイベント専用スタッフが企画したもので、従来のイベントだと、主に街のNPCやモンスター討伐ということで盛り上がりをみせていました。「ラヘル」とネタが被ってしまいますが、ユーザーさんにストーリー重視のものを提供したいということと、いつも討伐しているばかりのモンスターにもちょっとした愛情を抱いてもらいたいというコンセプトで企画されたイベントです。ある程度期間をおいて随時次のイベントが行なわれ、別のモンスターを用意していきます。複数のモンスターに触れて「RO」の世界観をちょっと変わった見かたで見ていただき、楽しんでいただきたいと思っています。

編: 公式サイトでのストーリー紹介とゲーム内のクエストが1セットになっているのがおもしろいなと思いました。

廣瀬: どんな時間でも楽しむことができるという観点からですと、常時設置形のイベントで記憶に新しいところだと「蜃気楼の塔」などがあるのですが、こちらもだいぶご好評いただきましたが、あれは人数制限などがありましたし、毎月毎月やっていくイベントでもありませんでした。今回はモンスターに焦点を当てたストーリー重視のクエストということで、ギミックも盛り込みつつ、順次アップデートされていく要素を楽しんでいただきます。また、最終的にどうなるのかまだわかりませんが、アニバーサリーイベントのときに大団円を迎えるような、そのストーリーのエンディングを楽しめるような締めのクエストも用意しています。

編: 特設サイトにはクエストの種明かしのようなエピローグが載っていたのですが、あれはどういう意図なんでしょうか? 普通はプロローグだけ見せて、後はゲーム内でお楽しみください、というのが普通ですよね?

廣瀬: エピローグは、クエストをクリアした人を対象にしています。

野呂: クエストをクリアしたユーザーのための振り返り用コンテンツという意味もありますし、また、クエストをしないでレベル上げに集中するユーザーの方もいらっしゃるので、そういう方にも、こういう話があったんだということで興味を持っていただければいいなと思っています。ただ、ゲーム内にイベントを置いただけですと「あー、またなんかやっている」というだけで終わってしまいますので。

編: それではクエストをプレイせずに、特設サイト内だけでストーリーを完結させる楽しみ方もありなわけですか?

飯野: そうです。今回参加しなかった方もストーリーを読んでやってみたいなと思ってくれる人もいると思いますので、そういうところを含めていろんな人に遊んでもらいたいなと思い今回のやり方を取って見ました。

編: それでは最後にユーザーさんへ一言ずつメッセージをお願いします。

野呂: 今回のラヘルアップデートですが、NPCを使ったクエストの内容を充実化したことによって、クエストを多数こなしていくことでROの世界観についてよく理解でき、新たな形でROに触れていただけるのではないかと考えています。

 また、今回の狩り場は、従来のアップデートと比較して初心者の方をフォローしていますし、また上級者の方にも十分効率が出るマップになっています。上級の方が初心者を手助けしたりするほほえましい光景も見られるかなと思っています。また、上級者が新しい狩り場を求めて一生懸命戦い方を練るという点では新しい狩り場が増えて楽しくなるのではないかと思います。

廣瀬: アップデートのほうはご期待くださいということで、現在のゲーム内の状況に関しては、不正対策を解決したいということが当面の私の「RO」に対する意気込みです。現状、皆様に非常にご心配をかけていると思いますが、あきらめていませんので、今後も見守ってください。

飯野: 今回のアップデートで「ラヘル」が入ることによってアルナベルツ教国が追加され、ようやく「RO」の世界の舞台が整うところまでたどり着きました。ここからが「RO」の本当の意味でのスタートですので、いままで遊んでいただいたユーザーさんにももう一度遊んでいていただきたい、楽しんでいただきたいと思います。

編: ありがとうございました。

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□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ
http://www.gungho.jp/
□「ラグナロクオンライン」のページ
http://www.ragnarokonline.jp/
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(2007年6月21日)

[Reported by 中村聖司]



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