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11月12日 開催予定(大阪会場・インテックス大阪) 11月25日~26日 開催予定(東京会場・幕張メッセ)
このイベントには、約50本のWii用ソフトと、ニンテンドーDSなど同社のゲーム機の新作ソフトが出展された。同社はこれまで報道関係などに限定した体験会は実施しているものの、一般のユーザーがWiiに触れる機会はこれが初めて。しかも入場料が無料とあって、早朝から多くの来場者が入場待ちの行列を作っていた。 来場者を見ていると、やはり10代後半から20代くらいの層が多いものの、10歳未満の子供や家族連れでの来場者も意外なほどに多かった。親も子供の付き添いというわけではなく、一緒になってWiiをプレイしているのがほとんどで、発売前の試遊イベントにしては珍しい光景が見られた。 さてそのWiiの試遊台だが、会場での一番人気は「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」。開場後まもなく大行列ができ、最長時には240分待ちとの告知が出された。閉幕が16時なので、正午ごろには行列に並ぶのも打ち切られた。「Wii Sports」などに比べれば試遊台の台数は少なめではあったが、それでも「ゼルダさえ遊べればいい」という人が相当な数いたのは事実。ローンチタイトルとして、相当な期待感が寄せられているようだ。 このほかのタイトルを見ると、「スーパーマリオ ギャラクシー」や「ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔」などで2時間前後の行列ができ、その他のタイトルも短くて30分待ちという状況だった。プレイしている人の話を聞いてみると、「とにかくWiiリモコンに触れたい」という声が多く、そのあたりも満遍なく行列ができた理由の1つだと思われる。 また会場には、DS用の新作も多数出展されていたが、Wiiの人気に押されてか、DSの試遊台はどれも比較的空いていた。あえてこちらに期待して大阪や東京会場に来場してみるのもいいかもしれない。 開場の混雑と、相当な数の出展タイトルのため、全てのタイトルをプレイするのは無理な状況だった。今後開催される大阪や東京の会場に来場予定の人は、どのタイトルを真っ先にプレイするかくらいは考えておくとよさそうだ。かくいう記者も、残念ながらあまり試遊できなかったのだが、今回出展タイトルの中で特に気になったものを順にレポートしていく。 なお一番人気の「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」については、ファーストインプレッション記事を掲載しているので、そちらをごらんいただきたい。ほかにも、株式会社セガのソフトや、9月のプレビューイベントの記事でも別途レポートがあるので、合わせてごらんいただければ幸いだ。
今後は11月12日に大阪のインテックス大阪、11月25日から26日は幕張メッセで開催される。 ■ はじめてのWii (任天堂)
どのゲームでも対戦できるのが特徴。というのも、パッケージにはWiiリモコンが同梱されており、本体同梱のものと合わせて2個のWiiリモコンでプレイすることを前提としているからだ。また中には、後で紹介する「Mii」と連携するものもある。
12月2日発売で、価格は4,800円。Wiiリモコンは単体で3,800円なので、ソフトの価格は実質1,000円。Wiiを買って家族で遊びたいが、ソフトは何を買えばいいだろう? と悩んだときには、ベストチョイスのソフトとなるだろう。
■ スイングゴルフ パンヤ (テクモ)
最大の特徴は、Wiiリモコンを使って実際にスイングするという点。リモコンをクラブのグリップに見立てて握り、バックスイングの高さと手首の角度でスイングの強さを決定する。その後スイングする際、手首が内や外に向いていると、実際のゴルフ同様、カーブやスライスになってしまう。正しくまっすぐにスイングできれば、「パンヤ!」と表示され、狙った方向にボールが飛んでいく。 バックスイングにはいくら時間をかけてもよく、また正しくスイングができればパンヤが出るので、タイミングを合わせてキーを押すWindows版とは随分とプレイ感覚が異なる。ちなみに製品版では、Windows版と同様に、動くバーに合わせてボタンをタイミングよく押してスイングする操作モードも用意されているという。 アイテムの入手については、Windows版のようなアイテム課金システムはなく、純粋にゲーム中でポイントを貯めて交換するそうだ。
本体と同日の12月2日発売予定で、価格は6,090円。
■ おどるメイドインワリオ (任天堂)
今回の新デバイスは言うまでもなくWiiリモコンだが、使い方が実にユニーク。各ミニゲームの前に「お作法」としてWiiリモコンの持ち方を指示され、そのとおりに持ちかえたところで、「スクワットしろ」(頭の上で両手で持ち、その場でスクワット)、「コップの水を飲み干せ」(片手で握るように持ち、ゆっくりと傾けて水を飲む。急ぐと水をかぶる)といったゲームがスタートする。
脱力系のネタもパワーアップしており、それに期待している人も多いだろう。ただその裏で、Wiiリモコンを使った操作は膨大な種類になるので、実はWiiリモコンの練習用ソフトとしても最適な1本である。発売日は本体と同日の12月2日で、価格は5,800円。
■ コロリンパ (ハドソン)
ボールには慣性が働くので、台を水平に戻したからといってボールは止まらない。勢いよくマップの枠外に飛び出してしまえば失敗となる。慎重に動かせばいいのだが、より早くクリアするのが目的となるので、コースの先を見て慣性を考えながらボールを操っていく。マップも複数あり、強制的に引っ張られて別の場所へ持っていかれてしまったり、土台自体が上下しているものなど、仕掛けも多彩。基本は単純だが、パズル好きにはやりこみも楽しそうな1本だ。
本体と同日の12月2日発売予定で、価格は5,040円。
■ ポケモンバトルレボリューション (ポケモン)
3Dグラフィックスで描かれたポケモンが滑らかに動くだけでも、迫力は段違いに上がっている。音声の解説も入るので、ゲームよりもアニメを見ているような感覚で楽しめる。ちなみに製品版ではニンテンドーWi-Fiコネクションによる通信対戦にも対応している。DSでも対戦は可能だが、より臨場感を味わいながら対戦できるだろう。 ちなみに会場には、これを目当てにして来場する子供も多いようで、当然のようにDS本体と「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」を手にしていた。「ポケモンバトルレボリューション」の待ち時間は、対戦や交換の絶好の機会になっていたようだ。
12月14日発売予定で、価格は5,800円。
■ ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔 (スクウェア・エニックス)
まず最初にフィールドを進んでいく。順路は途中で分岐があったりはするが、基本的に決まったルートを進むので、Aボタンを押しているだけでどんどん進んでいく。途中でモンスターと出会うと、自動的に剣を抜いて戦闘モードに入る。このような仕組みなので、操作はWiiリモコンだけでできる。 画面に向かってWiiリモコンを振りかざすと、その振り方に応じた角度で剣を振って攻撃する。剣で攻撃できるのは、一番近くに寄ってきた敵(前のラインにいる敵)だけだが、真横に振れば横並びの敵にまとめて斬りつけられる。逆に多くの敵を攻撃したくない場合は、画面に向けてWiiリモコンを突き出せば、突き攻撃も繰り出せる。また遠距離の敵を狙える魔法もBボタンを押すだけで使用できた。 そして意外に重要なのが盾の操作。戦闘中にポインタを画面に向けてAボタンを押すと、半透明の盾のグラフィックスが現われる。これを敵の攻撃にあわせると防御できる。ボス戦では特に重要で、ゴーレムと戦う際には、連続で殴りかかってくるゴーレムの攻撃を盾で防ぎ、そのスキを狙って攻撃するとダメージを与えられるという仕掛けになっている。ただ剣を振っていればいいわけではなく、剣と盾を使い分けた戦術が要求される。 敵にダメージを与えたり、盾で攻撃を防いだりすると、剣の形をしたゲージがたまっていく。これが満タンになると必殺技が発動でき、まずWiiリモコン(剣)をぐるぐると回してパワーを貯めて、敵全体に強烈な一撃を放てる。ちなみに必殺技は他にも種類があり、これとは異なる操作でパワーを貯めることになるそうだ。 敵を倒せば、経験値を獲得でき、レベルアップする。このあたりのRPG性は「ドラゴンクエスト」シリーズを踏襲している。
2007年春発売予定で、価格は未定。
■ マリオストライカーズ チャージド(仮称) (任天堂)
前作ともっとも異なるのが、キャプテンのみが使える必殺シュート「スーパーストライク」。前作はとにかく強烈なシュートという位置づけだったが、今作ではバーをとめた位置によって、何とボールの数が増えてしまう。最大5個まで増えたボールが全てゴールに入れば、一気に5点入ってしまうというので、大逆転も可能になっている。 ただしシュートされた側もブロック操作が可能。画面がブロック操作専用のものに切り替わり、高速なシュートボールが次々と飛んで来るので、手の形をしたポインタをボールに合わせてボタンを押す。うまく押せればブロックできるが、失敗した分は失点となる。元々豪快なサッカーだったが、さらに磨きがかかったという印象だ。
2007年発売予定で、価格は未定。
■ GT pro series (エム・ティー・オー)
まず1周目では、Wiiリモコンを横向きに両手で持って操作。これでも既に実際のハンドルに近い感触で、少しの時間で感覚がつかめてきた。そしてアタッチメントを装着した2周目は、驚くほど操作感が向上。「車が変わったのでは?」と思うほどコーナリングの反応がよくなり、逆にあわててしまった。どうやらリモコンを持つ角度が重要なようで、正しくコントローラの面に対して水平に回さないといけないらしい。アタッチメントを取り付けると、それが自然にできてしまうというわけだ。 レースゲームとしての特異な点は感じられなかったが、車体の影表現のコントラストが強く、ちょっとマンガっぽい表現になっているのが見た目にユニーク。
2007年1月11日発売予定で、価格は6,090円。
■ クッキングママ みんなといっしょにお料理大会! (タイトー)
会場では、ハンバーグステーキの調理を体験できた。肉をひいて卵を割り、パン粉を作って材料をこね合わせ……と一通りの調理の流れを体験できる。いずれもモーションセンサーを使うのだが、卵を割るときにあまり力を入れて殻を叩くとつぶれてしまったり、逆にひびが小さいうちに割ろうとするとうまく割れなかったりする。繊細な力加減が求められるところは、本物の料理に近い感触がある。 ただゲームの内容はレシピや詳細な調理方法を学ぶものではなく、大まかな流れをゲームとして体験するものになっている。これをきっかけにして、実際の料理にも興味を持ってもらおう、というのがゲームの意図のようだ。2人同時プレイも可能なので、娘に料理をさせてみたいお母さんが一緒に遊んでみるといいかもしれない。 ちなみにハンバーグステーキの調理の締めとなる「焼く」場面では、フライパンを前後に動かしてハンバーグを裏返すという操作が発生する。ここでうっかり手首を跳ね上げる人が多かったが、そうするとハンバーグはあらぬ方向へ飛んでいってしまい、ベチャッと落っこちて失敗となる。最後の最後でシュールな演出が用意されているのも、どことなく本物っぽさが感じられ、「今までの苦労が!」と本気でがっかりしてしまう。これを教訓に、本物ではうまく焼いていただきたい。
2007年2月発売予定で、価格は6,090円。
■ Wii やわらかあたま塾 (任天堂)
問題は一新されているが、出題された問題を早く正確に解いていくという基本的なところは同じ。対戦では連続で複数の問題に挑戦し、どちらが早く全ての問題を解答できるかで勝負が決められていた。勝者は、脳のやわらか度がg(グラム)単位で表示されていた。
2007年春発売予定で、価格は未定。
■ 牧場物語Wii(仮称) (マーベラスインタラクティブ)
今回の出展バージョンでは、3つのミニゲームを選択してプレイできた。この中では、畑を耕して水を撒いたり、牛の乳搾りをしたりといった基本的な操作を体験できたが、いずれもWiiリモコンのモーションセンサーを使った操作が取り入れられている。たとえば畑を耕すときには鍬を振り下ろしたり、水を撒くときにはじょうろを左右に振ったりといった具合だ。 ゲーム自体はまだまだ制作途中といった感じだが、Wiiリモコンを使った面白い仕掛けを用意しようというスタンスは伝わってくる。操作系が洗練され、直感的な操作が可能になれば、より生活感のある「牧場物語」が楽しめそうな期待が持てる。
発売日、価格ともに未定。
■ Wiiチャンネル(似顔絵チャンネル) (任天堂)
パーツは顔の輪郭から髪型、目、鼻、口、アクセサリ類など複数の項目があり、それぞれ数十種類の中から選ぶ。目や眉などは、位置や角度の調整も可能で、想像以上に自由度が高い。実際に作ってみると、「それっぽい」ものがだんだんとできあがっていく様子を見ているだけでも面白く、これ自体はゲームではないのに思わず夢中になってしまう。
操作はWiiリモコンを使い、画面にポインタを向けて必要なパーツを選んでいくだけでいい。作ったMiiは、対応するゲームで使用できる。あえて似ていないキャラクタを作るのもありだが、1人作っておくといろいろなゲームに使えてより楽しめるだろう。
■ Wiiチャンネル(写真チャンネル) (任天堂)
ビューワ機能はかなり強力で、SDカードのデータを高速に読み込み、数十枚の写真も一気にサムネイル化してリスト表示する。ソート機能も備えており、単純な画像ビューワとしてはかなり高い機能を持っている。スライドショー表示では、映像をセピア調にリアルタイムに変更したり、好みのBGMをつけたりといった機能もある。 画像の加工では、画像の上からペンで書き入れたり、キスマークやサングラスなどのワンポイントアクセサリもつけられる。ペンの太さやアクセサリのサイズは、Wiiリモコンを画面から近づけたり遠ざけたりすると、動的に変化する。また手首をひねるようにWiiリモコンを回すと、アクセサリの向きもそれに応じて変わる。ポインタとモーションセンサーを組み合わせた面白い設計で、ここから新たなゲームが生まれそうな予感さえした。
ほかにも、画像を複数のピースに分割してパズルにして遊ぶ機能なども用意されている。標準搭載の機能としては、かなり意欲的な内容だ。
■ バーチャルコンソール (各社)
スーパーファミコンなどのゲームをプレイする際には、「クラシックコントローラが必要です」と画面に表示される。ファミコンだと、Wiiリモコンのボタンだけで足りるのでクラシックコントローラは必須ではないが、スーパーファミコンなどではボタンが足りなくなるため必須扱いとなる。クラシックコントローラの代わりとして、GC用コントローラも使用できるという。
ゲームの再現性については文句のつけどころはない。各ゲームには説明書もついており、ゲーム中で随時確認できる。ゲームの内容だけでなく、Wiiリモコンやクラシックコントローラでの操作方法も説明されているので、さすがに当時の説明書を再現したものにはなっていないようだ。
□任天堂のホームページ http://www.nintendo.co.jp/ □「Wii」のページ http://www.nintendo.co.jp/wii/ □「Nintendo World 2006 Wii体験会」のページ http://www.nintendo.co.jp/n10/nww/index.html □関連情報 【11月2日】セガ、Wii専用タイトルファーストインプレッション 「ソニック」、「BLEACH」、「スーパーモンキーボール」 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061102/segawii.htm 【11月1日】Wii「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」 ファーストインプレッション http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061101/zelda.htm 【10月11日】任天堂、Wii・ニンテンドーDSの新作タイトルの体験会 「Nintendo World 2006」を東京、大阪、名古屋で開催 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061011/wii.htm 【9月14日】「Wii Preview」試遊会レポート ずらりと並んだWii用ソフトをまとめて体験 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060914/wiit.htm 【9月14日】任天堂、Wiiの全貌を公開 家庭内の誰もがいつでも楽しめる機能が満載 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060914/ninten.htm 「Wii」(Revolution)記事リンク集 http://game.watch.impress.co.jp/docs/backno/news/revolink.htm (2006年11月3日) [Reported by 石田賀津男]
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