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【連載第230回】 あの、おもちゃを徹底レポート




脳年齢とストレス度をダブルでチェック!
セガトイズ「脳年齢 脳ストレス計 アタマスキャン」

「脳年齢 脳ストレス計 アタマスキャン」
発売 セガトイズ
価格 5,775円
電源 単4アルカリ電池×2(別売)
発売日 発売中



 ニンテンドーDS向けのソフト「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」が異例のロングセラーを記録しているが、このソフトは元々書籍であり、任天堂に先駆けてセガトイズが「脳力トレーナー」というタイトルでe-Toyとして発売しているのをご存知だろうか。

 今回はそんなセガトイズが新たに放つ“脳トレもの”第2弾を紹介したい。サブタイトルには「脳ストレス計」というキーワードが新たに加わり、「脳年齢」に加えて脳の疲労度まで測れる一石二鳥の仕様になっているのが特徴だ。

 「最近、物忘れが激しい……」、「楽しい発想が浮かんでこない……」などと、頭に関する悩みを抱えている人は、ぜひお試しあれ。ソフトプログラム監修者に株式会社総合医科学研究所最高学術責任者の梶本修身氏を、脳活性化効果検証者に東北大学未来科学技術共同研究センター教授の川島隆太氏を迎え、今回も本格的な内容となっている。


「年齢」のような細かな文字もはっきり見える液晶画面

 「アタマスキャン」の本体は手帳を彷彿とさせるデザイン。フタを開けるとタッチパネルが顔を出し、本体の脇にはタッチペンを挿せ携帯性に優れたつくりになっている。

 本体に単4電池2本をセットすれば、準備はオーケー。あとは取扱説明書を見ずとも、すべてのテストを体験できる徹底した親切設計が施されている。

 テストの前には、ユーザー自身のプロフィールの登録を行なう。誕生日と現在の年齢、そして性別を入力すると登録は完了する。

 液晶画面は、ドットは多少大ぶりながらも、「年齢」のような画数の多い文字も正確に表示され、文字がくっきり映える。これなら高齢の方も問題なく楽しめるだろう。

パッケージ。脳のスキャニングをイメージさせる画像があしらわれている 本体は、手帳とも書籍とも取れるデザイン。小さな文字で「ATAMA SCAN」と書かれている 本体にあるのは、液晶画面とON/OFFボタン、そしてスピーカーというシンプルな構成
タッチペンは液晶画面の下にある差込口に格納できる ユーザー登録の画面。このように「今何をすべきか」がひと目でわかる画面設計がなされている



2つのモードで現在の「脳年齢」と「脳ストレス度」を測定!

 モードは「脳年齢」、「脳ストレス度」、「トレーニング」、「気分転換」の4種類がある。「脳年齢」と「脳ストレス度」は、脳の能力や疲労度を測定するモード。「トレーニング」と「気分転換」は脳の活性化と疲労回復を行なえるモードだ。

 まずは「脳年齢」を測定してみよう。このモードで診断される脳年齢は、脳の情報処理能力、有効活用度、易疲労性など総合的な要素が関係しており、1,000名以上の実績データから算出される。実年齢より脳年齢が高い場合は、脳の老化が認められ、活性化のために毎日のトレーニングが必要となる。

 測定されるテストは、ごく簡単なもの。タッチペンを利用して、画面に表示される「1」から「25」までの数字を順番に押していくだけ。テストは合計2回行なわれ、1回目の計測では数字の位置は固定だが、2回目は1回タッチするごとに数字の位置が変動する仕組みになっている。

 筆者自身は日中の仕事を終えた深夜にテストしたのだが、このテストは性(しょう)にあった。視野を大きくとり、たとえば「3」を押しながら、次に押すべき「4」や「5」を目の片隅で探していけばいいのだ。筆者の結果は、実年齢を5歳も下回る「31歳」だった。深夜に行ない、しかも初めてのテストだったことを考えると、十分といえる記録だろう。うれしくて、思わず笑みが漏れてしまった。

「脳年齢」モード。1~25の数字を順番にタッチしていく
計測結果は、脳年齢とコメントで表示される


 つぎの「脳ストレス度」は、一転してかんばしくない具合となってしまった。この脳ストレス度は、自分自身が今どの程度ストレスにさらされているかが客観的に評価される。

 テストは、「1」→「あ」→「2」→「い」→「3」→「う」と、数字とひらがなを交互に押していくというもの。前述の「脳年齢」モードの応用といえる内容で、ルールさえわかれば「簡単!」なはずだった。しかし、実際はさにあらず。「あれ?数字とひらがなはどっちを先に押すんだっけ?」、「7の次は『き』だっけ?『く』だっけ?」と迷いっぱなし。なかなかうまく処理できない焦りが、さらなる焦りを生み出して、ほとんど投げ出したい気分にさらされた。

 気になる「脳ストレス度」は、「31%」。「ストレスが認められます。環境の整理が必要です」というドキリとする結果となってしまった……。

「脳ストレス」モード。ひらがなと数字を交互に順番に押していく。簡単そうでいて難しい
計測結果は、パーセンテージで表示され、ストレスを解消するアドバイスなども添えられる



脳のトレーニングや気分転換も行なえる!

 以上の結果から、筆者は「脳年齢」は若いが、「脳ストレス度」は高いことが認められた。それでは「トレーニング」モードに挑戦して脳のさらなる活性化を行ない、「気分転換」モードでストレスを軽減することにしてみよう。

「パターン認識」。白いボールが黒くなる順番を暗記して、タッチペンで再現する
「図柄記憶」。表示された図形を暗記し、その順番どおりに図形をタッチする
 「トレーニング」モードには、3種類の訓練が収録されている。

 「パターン認識」は、画面に表示された白いボールが黒くなる順番を覚えて、それを再現するもの。ボールの数は最初は3個だが、クリアするごとに増えていき、最大10個にまで増加する。筆者は7個までの記憶に成功した。

 「図柄記憶」は、画面に表示される図形や図柄の順番を覚え、タッチペンで順番どおりに押していく、というもの。「パターン認識」に似ている内容だが、こちらははかどらず。たとえば三角形だけでも、薄い網のかかった三角、濃い網のかかった三角、真っ黒に塗りつぶされた三角の3種類があり、それが何番目に出たのかを覚えるのに難儀したのだった。

 「単純計算」は、100問の簡単な計算問題がランダムに表示され、それにできる限り早く答えていく、というもの。出題は足し算と掛け算が交互にくり出され、「?+3=15」、「4×3=?」などの「?」に当たる数字をタッチする。単純な計算問題だと思って、当初は軽快に飛ばしていたのだが、100問もあると話は違う。途中で集中力が途切れ、タッチミスや計算ミスをしてしまった。そのために正解は100問中94問、という微妙な結果を招いてしまった。

「単純計算」。計算問題を解き、歯抜けになっている数字をタッチする トレーニングの成果は、種子から花への開花で表現される


 「気分転換」モードには、同じく3種類の遊びが収録されている。

「言葉ならべ」。数字の中から言葉を探し出す。この出題の正解は「おとうさん」
 「言葉ならべ」は、大量の数字の中に埋もれたひらがなをタッチして、隠されたひとつの言葉を探し出す遊び。たとえば「5」、「よ」、「7」、「つ」、「9」、「き」、……という風にひらがなと数字が表示されたら、「つ」、「き」、「よ」と言葉を探し出し、タッチペンでタッチしていく。筆者としては、ひらがなと数字の混合に「脳ストレス度」のテストにおける焦りを思い出し、場合によってはまるで言葉が浮かばない窮地に立たされることもあった。気分転換は難しい……。

「空想旅行」。切り替わる絵を順番にタッチして、1枚の絵を完成させる。この絵は「テニスの風景」
 「空想旅行」は、4分割され、それぞれに切り替わっている絵柄をタッチし、1枚のイラストを完成させる遊びだ。成功すれば「富士山と朝日」や「ハンモックで眠る姿」、「温泉で癒されている様子」などの楽しげなイラストが完成する。遊びとしては単純なものだが、ランダムで複雑に切り替わる絵柄の中から1枚の絵柄ができあがる工程が面白く、想像以上に楽しめた。

「ヒヨコゲーム」。12個目に割ったたまごから黒いヒヨコが生まれたらラッキーだ
 “脳トレもの”を遊んで脳の活性化を図ってみたいが、ニンテンドーDSを買うほどでもない。あるいはもっと手軽に“脳トレもの”を遊んでみたい、という人には、うってつけのアイテムだといえる。筆者自身も自分の意外な脳の働きに一喜一憂したり、ゲーム全体の軽快な動作に感心したりして、ことのほか深く楽しんだ。

Copyright 2006 (C) SEGA TOYS


□セガトイズのホームページ
http://www.segatoys.co.jp/
□「脳年齢 脳ストレス計 アタマスキャン」のページ
http://www.segatoys.co.jp/atama_scan/
□関連情報
【7月13日】「東京おもちゃショー2006」開幕。一般公開は15日~16日
キーワードは“癒し”、“脳の訓練”、“ラジコン”など
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060713/itts2006.htm


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(2006年8月17日)

[Reported by 元宮秀介]


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