★ピックアップ アーケード★
「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー」
連載【第4回】 |
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- ジャンル:タクティカルカードバトル
- 発売元:バンプレスト
- 操作デバイス:カード移動、トラックボール、決定ボタン、戦術変更ボタン×3、攻撃実行ボタン
- 構成:サテライト席8席+メインモニター
- 料金:1プレイ300円、2プレイ500円
- 稼動日:稼動中
【ゲームの内容】
「機動戦士ガンダム」の1年戦争を舞台に、カードを使って敵部隊と戦うゲーム。プレーヤーは“地球連邦軍”と“ジオン公国軍”のいずれかに所属し、リアルタイムで対戦をおこなう。パイロット、メカニック、ウェポン、カスタムなど複数のカードを組みあわせた“ユニット”を作って部隊編成するのが特徴。対戦を続けると部隊、パイロットに経験値が溜まり、徐々に成長していく。対戦後にはカードが1枚排出される。
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連載第4回目は、「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー(GCB)」における数少ない育成要素のひとつ“キャラクタ”にまつわる基礎知識をご紹介しよう。
「GCB」は戦場に応じたユニット構成が展開を大きく左右するが、それもこれも「キャラクタにどれだけコストを割くか」で戦力の“質”が変わってくる。そこそこのキャラクタで頭数を揃えるのか、一騎当千の猛者でいくのか。部隊の総コストが低いうちは「仕方ないじゃん」でわりきれるが、階級が上がり700を超える頃合になると、そろそろ「あぁ、もう少しコストがあれば……」などといった微妙なジレンマに悩まされてくるはず。
今回の記事が、そうしたジレンマにお悩みの司令官にとって有益な判断材料になれば幸いだ。
※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。
■ キャラクタカードの能力を再チェック! ~なにがどう作用している?~
キャラクタカードに記載されているさまざまな情報のなかでも、とりわけ重要なのが「射撃」、「格闘」、「回避」、「覚醒」の4項目。これらのパラメータは、基本的に各戦術(~重視)を選択したとき“のみ”機能する。部隊情報をチェックすると各ユニットの基本パラメータに影響していることは目で確認できるが、戦術については対応するもの以外に影響を与えている様子はない。
若干の例外としては、キャラクタカードの裏面・左下に記載された“搭乗メカ”欄がある。ここに記載されているメカニックとキャラクタを組み合わせると、攻撃命中率、回避率、クリティカル発生率に若干のボーナス効果が与えられるという。ウェポンカードの裏面・左下に記載された“適正メカ”も同様で、これについては少しだけ命中率が向上するようだ。
こうした“適正”は「○×専用機」のようにカードに明記されていなくても、原作で実際に搭乗していたキャラクタとメカニックの組み合わせなら、ほぼプラス効果が発生するという。ほんのわずかな違いでしかないが、1ミリでも戦いを有利に進めたいと考える人は徹底してみるのも悪くない。ただし、筆者としては「ステージにあわせた戦力構築」のほうが重要というのが実感。有利だからと杓子定規に考えず、あくまでも柔軟性をベースにユニットを構築したほうがいいように思われる。
なお、専用機にえんもゆかりもないキャラクタを乗せても特にペナルティはない。専用機は、わずかなコスト上昇でノーマル仕様より性能が向上しているカードが多い。コストに余裕がある、もしくは「量産効果」などカスタムカードのからみがなければ、積極的にユニットに組み込んでみてはいかがだろうか。
《 射撃 》 | 《 格闘 》 |
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攻撃重視や防御重視の攻撃命中率に影響 |
機動重視の攻撃命中率に影響 |
《 回避 》 | 《 覚醒 》 |
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機動重視時の回避率に影響 |
各攻撃のクリティカル発生率に影響 |
能力パラメータの下にある適正欄は、“パイロット”がユニットに組み込まれたとき、“艦長”が母艦に搭乗させたときに、それぞれどの程度向いているかをあらわしている。適正はA~Eの5段階で表記されているが、これは能力パラメータの初期値から与えられた評価で、あくまでも目安。適正が低いから成長しないというわけではなく、プレーヤーの努力と根性次第ではEランクでもAランクに匹敵するキャラクタに育てることは可能だ。ただし、それにはとてつもない労力を必要とするが……。
■ キャラクタの成長 ~レベルアップ時に乗っているメカニックが超重要!~
冒頭で“数少ない育成要素”と書いたとおり、出撃させた各キャラクタには戦場での働きに応じて“経験値”が与えられる。基本的には撃破した敵ユニットの数だけ経験値が加算されるが、状況に応じて数値にかなりの幅が生じる仕組みになっている。
たとえば、倒した敵の総コストが高ければ、それだけ多くの経験値がもらえる。ただし“倒したユニットと倒されたユニットの総コスト差”による修正が入るため、ユニット単位でもらえる経験値を増やすには「なるべく低いコストでユニットを構成したほうがいい」ということになる。
このほかにも、戦闘終了時に生き残っている、勝敗の結果(内容)、戦場のランク(対CPU戦、近コスト戦、無差別級戦)などの修正が入るため、もらえる経験値は常に不安定。考え方にもよるが、いずれにせよ育てたいキャラクタは積極的に戦闘に参加させるしかない。あまりにも頼りないキャラクタは、最前線に放り込むのではなく、アウトレンジ主体の支援任務につかせたほうが無難だろう。
こうして経験値を獲得していくと、やがてキャラクタがレベルアップする。レベルアップすると、キャラクタの能力パラメータに変化が生じるわけだ。このとき、変化する能力パラメータは「レベルアップ時に搭乗していたメカニック」に完全依存する。全メカニックの共通事項として“伸びる”パラメータに対して“縮む”パラメータが必ず存在する。すべてが伸びるような都合のいいメカニックはなく、まったく変化しないパラメータもある。ただし、能力パラメータがキャラクタの初期値を下回るようなことはない。変化する能力パラメータは、戦闘終了時のレベルアップ画面で記号が点滅する。気になる人は、レベルアップ時のモニター画面を注意深く観察するといい。
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レベルアップ時に乗っているメカニックでキャラクタの能力パラメータが伸縮。ただしキャラクタの初期能力値を下回ることはない |
途中でなんのメカニックに乗っていたとか、機動重視メインで戦っていたとか、そういうことは一切無関係。あくまでも「レベルアップ時に乗っていたメカニック」だけが、能力パラメータの伸縮に影響を与える。どこが伸びてどこが縮むかは、そのメカニックの特性をイメージすればおおむね判断がつくように設定されているようだ。たとえば、格闘タイプなら格闘が、射撃武器や中~長距離火器が充実していれば射撃が、運動性が高そうなモビルスーツなら回避が、サイコミュを搭載していれば覚醒がそれぞれ伸びると考えていい。逆説的には、各戦術に対応する武器を持たないメカニックに乗せたなら、その項目が伸びないもしくは他メカニックで伸ばしたぶんが縮小していく可能性が高い。
これに気づかないと、せっかく伸ばした能力パラメータが、相殺するメカニックに乗せたためレベルアップで台無しといったことも十分ありえる。キャラクタの成長を考えるなら、レベルアップ時に乗せるメカニックには十分注意していただきたい。
■ キャラクタ育成の考え方 ~伸びしろ、それとも安定感を重視?~
レベルアップ時に変化する能力パラメータは、各項目共通で一律1ポイント。ここで重要になってくるのが「能力パラメータの上限」で、これは25でMAXと決められている。最初から25のキャラクタも、伸ばして25まで育てたキャラクタも“同じ”25として機能するし、それ以上は伸びない。
こう説明すると「なんだ、じゃぁ低コストのキャラクタを25まで育てたほうがいいじゃん」と考えてしまうかもしれないが、必ずしもそうとはいえない。まずは「25に伸ばすまでの手間がどれだけかかるのか」という点。ICカード1枚あたり100戦とプレイ回数が決められているので、最初から25のキャラクタに対して、成長を前提で考えるキャラクタはピークで戦える期間が育成に費やしたぶんだけ短くなる。しかも、ICカードの更新直後はキャラクタレベルがほぼ半減する。途中からではあるが、育成もやり直しになるというわけだ。
もうひとつ重要なのは「必ずしも思いどおりに成長するとは限らない」ということ。勝てそうな相手ばかり後だしでつけ狙う卑劣な輩は論外として、勝敗は常に水物。出撃してくるユニット数も、こちらの都合にあわせて出してくれるわけではない。ましてや、キャラクタの能力が低いうちは戦闘結果が安定しない。この状態で常勝が期待できるかどうかは、日々プレイしている人ならすぐに理解していただけるのではないだろうか。
特定のキャラクタだけを起用し続けるなら、ICカードを1枚使い切るまでに期待できるキャラクタレベルの上限は、おおむね15~18程度といったところ。レベルアップごとに伸びる能力パラメータは+1ポイントにつき、たとえば射撃能力10のキャラクタを25まで育てるなら、射撃が伸びるメカニックに乗せていれば16レベルで上限に到達させられる。とはいえ、これもしょせんは机上計算での話。レベルアップに要する経験値はレベルに比例して増えていくし、そもそも能力パラメータが低いうちは攻撃が当たりにくく敵ユニット撃破による経験値が稼ぎづらい。
キャラクタに対する愛情が何物にも勝るなら別だが、育成を視野にいれて戦力を構築するなら“パイロットランクB~C”あたりを主戦力として考えるのが無難だろう。得意分野があるならランクDでも十分。ランクEに代表される能力が低いキャラクタは、よほど慣れた人でもトップエースに育てるのは難しい。キャラクタレベルの伸びが鈍化するのは、おおむねレベル10前後。このあたりをピークに考えて人材を起用すれば、部隊レベルに伸び悩んでいる人でも総コストをバランス良く配分できるはずだ。
プレイを始めて間もない人は、それぞれの得意分野が伸ばせるようなキャラクタ中心に部隊を編成したほうが戦いやすい。バランスの悪い部隊編成での戦いをあえて楽しむようなプレイスタイルは、ゲームに慣れてからでも遅くない。
- 初心者におすすめの連邦軍キャラクタ(コスト60以下) - |
【ハヤト・コバヤシ】 | 【ジョブ・ジョン】 | 【ジュダック】 | 【サリー】 |
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コスト60で射撃と覚醒が17は頼もしいの一言。伸ばし方次第では格闘もいける |
各能力のバランスが良く伸ばしやすい。特殊能力も地味に役立っている |
コスト15と考えれば初期能力値は高いくらい。伸ばせば十分な戦力になる |
射撃値が高く最後方に置くだけでテンションUP。愛用者が多いのも頷ける |
- 初心者におすすめのジオン軍キャラクタ(コスト60以下) - |
【アコース】 | 【デニム】 | 【ククルス・ドアン】 | 【デル】 |
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隊長機と一緒に行動するだけでテンションUP。能力値も平均以上で伸ばしがいあり |
コスト50とは思えないバランスの良さ。総合力の高い機体に乗せるといい |
バーサーカーとしかいいようがない能力値。これでコスト60だから凄すぎる |
人材豊富なジオンだけに埋もれがちだが特殊能力値を含め光る人材のひとり |
■ 特殊なキャラクタカード「民間人」
キャラクタ強化については「民間人」をユニットに組み込んで能力パラメータ全体を若干底上げするという方法もある。
キャラクタカード裏面の所属欄に「民間人」と記されているカードで「母艦以外のメカに単独搭乗不可」と赤字の注釈がついているものは、カスタムカードまたはウェポンカード扱いでユニットに組み込むことが可能。ユニットに入れると、メインキャラクタの能力が「民間人」の能力パラメータに比例して若干ブーストされ、さらには民間人自身の特殊能力まで有効になる。
極端に能力アップするわけではないが、育成初期にちょっとしたドーピングとして活用するぶんには非常に有効。たとえば、ジオン軍「イアン・グレーデン」は初期能力だと覚醒が23のためサイコミュ兵器のカーソルがふたつしか出現しない。ところが、カスタムカードとして「イセリナ」や「ゼナ&ミネバ」を同乗させれば、能力ブーストの恩恵により最初からカーソルが3つに増える。
連邦軍では、カスタムカード「鹵獲兵器」とキャラクタカード「カツ、レツ、キッカ」を併用することでNT(ニュータイプ)以外のパイロットにサイコミュ攻撃を使わせることが可能になる。サイコミュ・システムに限らず、パイロットの能力パラメータがブーストされるぶん覚醒値が高くなり、クリティカルが出やすくなるというメリットもある。
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能力ブーストの一例。覚醒の初期値が21の「ミライ・ヤシマ」を、カスタムカード「鹵獲兵器」とセットでジオン軍のサイコミュ・システム搭載メカニック「サイコミュ試験用ザク」に乗せてみる。このままだとサイコミュ攻撃時に出現するカーソルはふたつだが、「カツ、レツ、キッカ」をウェポンカード扱いでユニットに加えれば攻撃カーソルが3つに増える |
カスタムカードまたはウェポンカード扱いで同乗させる民間人キャラクタカードは、基本的に両軍ともに自軍カードしか使えない。ただし、ジオン軍キャラクタカード「ミハル・ラトキエ」、「ククルス・ドアン」は、原作中で連邦軍と共に戦ったことがあるため連邦軍キャラクタとして使用可能。民間人以外でも、連邦軍「ジュダック」、「エルラン」は、ジオン軍のスパイ活動をしていたためジオン軍キャラクタとして使える。このあたり、原作ファンなら思わずニヤリとしてしまう部分ではないだろうか。
■ そうはいっても好きなキャラクタを起用するのが一番
効率を追求すれば「こいつは凄い! 使える!」といったキャラクタの存在に気づくはずだが、それも度がすぎるとプレイの幅を狭めてしまうことになりかねない。手持ちカードのなかから色々やりくりして部隊を構築する楽しみを自ら放棄してしまうのは、あまりにも勿体無い。心の持ち方ひとつでプレイスタイルが大きく変わるのだから、この機会に色々なキャラクタを試してみてほしい。
ただ、その一方で「このキャラクタでしかプレイしたくない! でも、弱すぎてどうにもならない……」といった悩みを抱えている人もいるだろう。そんなときは、カスタムカード「戦闘データ」をつけて生存重視で出撃させれば、案外なんとかなる。戦闘結果によっては、そこいらの敵ユニットをひとつ撃破するよりも経験値がもらえる。これである程度まで育ったら、はれて実用重視のカスタムカードと取り替えればいい。
キャラクタ育成は一筋縄ではいかない要素につき、今回の記事を参考にプレーヤー各自で色々と試行錯誤していただきたい。そのうえで自分なりの組み合わせやパターンなどが見つけられたなら、きっと今以上に「GCB」が楽しくプレイできるようになるはずだ。
(C) 創通エージェンシー・サンライズ
□バンプレストのホームページ
http://www.banpresto.co.jp/
□「機動戦士ガンダム0079カードビルダー」のページ
http://gundam-cardbuilder.com/
□関連情報
【2月10日】ピックアップ アーケード「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー」第3回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060210/gcb.htm
【2月3日】ピックアップ アーケード「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー」第2回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060203/gcb.htm
【1月27日】ピックアップ アーケード「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー」第1回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060127/gcb.htm
【2005年12月13日】バンプレスト、「一年戦争」本日から開戦!
AC「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051213/gundam.htm
【2005年5月20日】バンプレスト、ガンダムゲーム初! トレーディングカードとの融合
AC「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050520/gcb.htm
【2005年3月31日】「東京国際アニメフェア2005」開幕
バンプレストがAC「機動戦士ガンダム0079カードビルダー」などを出展!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050331/tiaf.htm
(2006年2月17日)
[Reported by 北村孝和]
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