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「Nintendo's E3 2005 Press Conference」レポート 〜その3〜
GC「ゼルダの伝説」最新作を宮本氏・青沼氏らが語る

5月17日(現地時間) 開催

会場:Grand Ballroom Hollywood & Highland Complex
   Hollywood & Highland Complex Mann Chinese Theatre


左2番目から、近藤浩治氏、青沼英二氏、宮本茂氏
 任天堂株式会社は、米ロサンゼルスにあるGrand Ballroom Hollywood & Highland Complexにて、「Nintendo's E3 2005 Press Conference」を5月17日(現地時間)に開催した。

 次世代機のRevolution、携帯機の「Game Boy Micro」とDSのWiFiサービスと、E3での話題が盛りだくさんの任天堂。その影に隠れてしまう形になってしまっているが、現行機種であるニンテンドーゲームキューブでも多数のラインナップを揃えてきている。その中でも大黒柱と呼べるタイトルが、「ゼルダの伝説」シリーズの最新作となる、「THE LEGEND OF ZELDA: Twilight Princess」だ。

 カンファレンスではトレーラームービーが流されるとともに、来場者にこのムービーを収めたDS用カードが配布された。さらに、その後行なわれたラウンドテーブル(合同記者会見)では、宮本茂氏、青沼英二氏、近藤浩治氏の3人が登壇し、ゲームの世界観や見所などを詳しく解説した。



■ 現在の開発状況

「Twilight Princess」のリンク。一見して「風のタクト」とは違うものとわかる
 昨年のE3で発表され、今回で丸1年が経過した本作だが、その間に現場でも大きな動きがあったようだ。まず、プロデューサーとして制作に携わっていた青沼氏は、現在はディレクター業務を兼ねている。これについて青沼氏は、「1年間作ってきたものを宮本に見せたが、見事にちゃぶ台をひっくり返された。若いディレクターはちゃぶ台返しに慣れておらず、元に戻すのは私の役目になっていたので、ディレクターに戻った」という。抽象的な話ではあるが、宮本氏が望む「ゼルダ」を形にするには、現場に青沼氏が欠かせない、という信頼の証なのかもしれない。

 これに合わせて宮本氏も、青沼氏の手が届かないプロデューサー業務をサポートするという形で携わっているという。近藤氏はサウンドプロデューサーを務める。

 今回は前作「ゼルダの伝説 風のタクト」のコミカルな映像とは違い、リアルな映像表現を採用している。青沼氏によれば、「『風のタクト』は、プレーヤーの映像の好みが分かれた。それで今回はリアルな映像を採用したという一面もあるが、一番の理由は大人のリンクを作りたかったから。『風のタクト』の映像で大人のリンクを作っても不恰好になってしまう」といった理由があるのだそうだ。

 そして現在の「Twilight Princess」について宮本氏は、「グラフィックスはリアルに作れるようになったが、触ったときのリアリティとは別物だし、まだその部分が弱い。人のやらないことをやっていくのが我々のスタイルなので、これからももっと発見があると思う」と、まだまだ作りこむ必要を感じていることを明かした。

 その上で発売時期については、「年末までに間に合うように頑張る」と青沼氏が答えた。ただ今回は、E3会場にプレイアブル出展されることになっているので、宮本氏もある程度は納得のいくものができつつある、ということなのだろう。



■ リンクが狼に変身! 異世界「トワイライト」の存在

「トワイライト」を広げていくポータル。ここから奇妙な魔物が出てくる
 「Twilight Princess」の一番の見所は、リンクが狼に変身する、という点だろう。トレーラームービーにも、リンクが狼に変身する衝撃的なシーンが収録されている。

 本作の舞台となるのは、「時のオカリナ」の数十年後の世界。リンクも他の作品とは異なる、新しいキャラクタになる。最初、リンクはハイラルではないとある村にいるが、幼馴染の女の子と自分を慕っている子供が怪物にさらわれたことで、彼女たちを助け出す冒険に出ることになる。ところが突如として、真っ暗闇な壁のようなものが行く手を遮り、そこから伸びた手に捕まって引き込まれてしまう。

 この闇の世界が「トワイライト」と呼ばれる別世界。ハイラルはこの「トワイライト」に変えられており、その中に漂う魔力のため、人は人の姿を保てない。このため「トワイライト」では、リンクは狼の姿に変えられてしまう。

 「トワイライト」に変えられたハイラルには、世界を変えていくポータル(入り口)が存在する。リンクはこのポータルを使えるようになり、「トワイライト」と外の世界を行き来できる。

 狼になったリンクは、もちろん剣を振ることはできず、異なるアクションをとる。また狼の姿になると、人間では見えないものが見えたり、動物と話せたりといった能力が得られる。これをうまく使って謎解きをしていく場所も用意されているという。

 また「トワイライト」では、元からこの世界にいる「ミドナ」という人物と出会う。彼女には何らかの目的があり、リンクと協力することになる。ムービーには、狼になったリンクが彼女を背に乗せ、謎のモンスターと戦うシーンも収録されている。

【スクリーンショット】
狼になっているリンクと、その背に乗っている「ミドナ」。「トワイライト」は灰色の世界で表現されている このローブを着た人物が実はゼルダ姫。「トワイライト」にいるようだが……



■ 馬とブーメランにこだわったゲームシステム

竜巻を起こすブーメラン。これを使った特殊な仕掛けもある
 「Twilight Princess」では、ゲームスタート時から馬に乗って行動できる。これを開発陣は「カウボーイリンク」と呼んでいるそうだが、この理由を青沼氏は「広大なハイラルを表現するため」と説明する。「風を切って走る馬でもこの広さ!」というような心理的な効果を狙ったものだろう。

 会場で見られたデモプレイでは、かなりの広さがある平原で馬に乗って騎馬戦を演じるシーンや、細い橋の上でイノシシにまたがったモンスターと一騎打ちするシーンなど、馬に乗りながら戦うシーンもいくつか見られた。またリンクが狼になって「ミドナ」を背負うという点など、今回は騎乗する動物に注目したシステムが用意されているようだ。これについても、「これからまだまだ面白い要素を加えていきたい」と話していた。

 アクションの面では、剣で切り払って倒した敵に飛び掛り、剣で突き刺して倒すというシーンも見られた。剣による基本的なアクションにも、多彩な動きが用意されているという。

 アクションで特に注目したいのが、ブーメランの役割。今回見られたのは「疾風のブーメラン」という風の能力を持ったブーメランだったが、竜巻を起こして爆弾を運んだり、風でファンを回して仕掛けを動かしたりといった新しいアクションが加えられていた。ほかにも複数の敵を同時にロックオンすると竜巻が曲がっていったり、また何もないところにロックオンできたりと、とにかく多数の仕掛けが用意されているようだ。

 ブーメランと馬については、「『ゼルダ』の世界に欠かせないもの」と宮本氏も言っている。そういった意味では、「Twilight Princess」はより「ゼルダ」らしさを追求した作品であるといえるかもしれない。

【スクリーンショット】
馬に乗るアクションも今作の見所のひとつ。スピード感のある戦いが展開される



■ シリーズ初のオーケストラサウンド

 トレーラームービーのBGMには、おなじみの「ゼルダ」のテーマがオーケストラアレンジされたものが使われている。近藤氏によると、シリーズでオーケストラ録音を使用したのは今回が初めてだという。編曲は大島ミチルさんで、ゲームファンの大島さんは喜んで引き受けてくれたそうだ。

 ゲームで使用される楽曲について近藤氏は、「壮大な雰囲気や情感豊かな雰囲気を出したいところでは、部分部分でオーケストラも使っていきたい」と話している。そこで横から青沼氏が「予算次第ですけどね」とお笑いネタを付け加えると、宮本氏が「予算は大丈夫、任せてください」と心強いコメントが飛び出した。

 オーケストラサウンドが増えるかどうかはさておき、サウンドでは今回もドルビープロロジック2に対応し、5.1チャンネルサラウンドでゲームが楽しめるという。こちらも大いに期待できそうだ。



 ラウンドテーブルの最後に宮本氏は、「『ゼルダ』は、自分がその世界にいるような気分にさせることがテーマ。今回はさらに進んで、主人公になった気分になって、自分が格好いいと思えるものにしたい」と話した。

 今回の映像を見て、話を聞いている限りでは、もう十分すぎるほどの完成度が感じられる。しかし、まだ年末の発売を目指しながら、さらに作りこんでいくという。いったいどんなゲームが仕上がるのか、もはや想像もつかないが、ひとまずはまもなく開催されるE3での試遊レポートにご期待いただきたい。

【スクリーンショット】


(C)Nintendo

□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□任天堂 E3関連情報のページ
http://www.nintendo.co.jp/n10/e3_2005/index.html
□関連情報
【3月11日】任天堂岩田聡氏基調講演「Heart of a Gamer」
E3に先駆けて次世代機“Revolution”の基本仕様を公開
RevolutionはGameCubeとの互換性を維持、無線LAN機能搭載など
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050311/gdc_iwa.htm
【2004年5月14日】任天堂合同記者会見でNDSとGC「ゼルダの伝説」に新事実
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040514/e3nin.htm
【5月12日】任天堂Media Briefingレポートその2
宮本氏、GCで「ゼルダの伝説」新作を開発中!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040512/nin.htm

(2005年5月18日)

[Reported by 石田賀津男]


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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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