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会場:ヴィラフォンテーヌ汐留
「シールオンライン」はパステル調のグラフィックスで表現された3D空間で冒険が楽しめる韓国産MMORPG。プレーヤーキャラクタだけでなくモンスターのデザインもかわいらしく、ライトな世界観を生み出している。日本では2004年から正式サービスが開始されており、今回の発表会は正式サービス一周年を記念して開催された。 発表会では最初にWebDoJapanがサービスを開始したモバイルゲーム「Seal モバイルi」の紹介が行なわれた。「シールオンライン」と共通の世界観を持つRPGで、基本はスタンドアローンのアクション性を持つ。他のプレーヤーのキャラクタを“ミラーデータ”としてサーバーに保存しており、このデータを呼び出すことで擬似的なパーティープレイを楽しむことができる。 続いて行なわれたのは4月7日の大規模アップデートの内容の紹介。今回、新しいフィールド、新しいクエスト、新しいアイテムが追加される。さらにドロップ率の調整や、キャラクタのスキルやステータスの再設定を可能にする要素など、バランスの調整も行なわれる。他にも1周年を記念したイベントなども行なわれる。 さらにKESPIが、今後新たに手がけるオンラインゲームとして、「プッシュベアー」、「ローズ家の戦争」、「イージーファイターズ」、「ロハン」という4本のタイトルが発表された。「ロハン」は「シールオンライン」に続くMMORPGとなる。これらのゲームの運営は今年の後半からとのことで、今回は簡単な内容紹介が行なわれた。
■「シールオンライン」の世界観、雰囲気を再現した「Seal モバイルi」
ゲームをスタートすることで、サーバーに接続し、ゲームの内容のアップデートが行なわれる。酒場には他のプレーヤーキャラクタのミラーデータが用意されており、彼らと一緒に冒険ができる。リアルタイムのオンライン協力プレイはできないが、冒険を終えた後、メールを送ることでコミュニティーを広げることもできるだろう。今後は露天システムなども実装されるという。 本作の特徴はアイテムの多さ。頭、体、武器などに多くのアイテムとそのグラフィックが用意されており、プレーヤーは入手したアイテムで思い思いのカスタマイズができる。悪魔のような羽やウサギの着ぐるみなど本作ならではのアイテムも多数用意されている。ゲームは、マップやシナリオなどは今後どんどん追加・拡大を行なっていく。 PC版との連動も企画されており、現在実装されているのは「福引券」というシステム。月に一枚配られ、これを使って抽選を行ない、当たるとPC版のアイテムがゲットできる。景品にはモバイルゲームのアイテムも用意されており、選択が可能だ。 今後は連動企画も増えていくということだが、まだ発売はされていないが「ラグナロクオンライン モバイル」や「ベルアイル」のモバイルゲームに見られる方向性とは全く違う印象を受けた。「ラグナロクオンライン モバイル」は携帯ゲームを使ってPC版のキャラクタを強くするという要素が大きいが、現状では「Seal モバイルi」をやりこんでキャラクタのレベルを上げても、ほとんどPC版のキャラクタに恩恵はないのである。PC版に従属したゲームではなく、モバイルゲームそのものの楽しさを追求した独立したコンテンツだといえるだろう。 「Seal モバイルi」は、今後「シールオンライン」のキャラクタの3Dモデルを使用した待ち受け画面や、「シールオンライン」内のシステムであるコンボを練習できるミニゲームを追加するとのこと。待ち受けに使われるのはモバイルとPCどちらのデータなのか? 今後の連動はどんな企画があるのか? PC版に近づくか独自性を突き詰めるか、方向性が気になる作品だ。
■新フィールド、新クエストなど今までの流れを受け継ぐ形のアップデート
アップデートでは6つのクエストが追加されるが、すべてこの村のNPCが重要な役割を果たしている。本作の「メインクエスト」とされるゲーム全体のストーリーの鍵を握る人物・ベレスの足取りが明らかになるという。本作のメインストーリーではプレーヤーはこの世界のモンスターである“バイル”と共存する世界を目指すか、それとも人間のみの世界を望むかの決断を迫られる。 他には、老婆から手紙を渡されたり、村人の恋の成就を手伝うようなクエストも用意されている。このセビス村は今後のメインクエストの中心となるという。新マップに関するクエストも用意されており、冒険者の新しい基地としても活躍しそうな場所である。 他に追加されたマップは、「ポイブス山 北部」、「封印された島 東部」、「封印された島 西部」、「封印された洞窟」の4つ。ポイブス山 北部は精霊の神殿があり、妖精達が数多く暮らしているところ。封印されたそれぞれの場所では、今までの時の流れから取り残されたバイルの姿を見ることができる。特に封印された洞窟では長い時間閉じこめられていたバイルが凶暴化しており、とても危険な場所になっているという。 今回追加されるバイルは17体。資料ではこれらモンスターの能力はおろか、名前も発表されていない。このバイル達の名前はプレーヤーの公募によって決められるようになっており、ゲーム内のイベントで発表される。 また、これらバイルが持っている武器など38のアイテムが追加される。現在このアイテムを手に入れるのはキャンペーンのご褒美など限られた方法のみで、今後追加されたバイルからドロップされるようになるとのことだ。 新要素以外に、既存プレーヤー向けにバランスの調整も行なわれる。ユーザーから非常に要望が多かった11次防具、12次武器のドロップ率が向上し、各種ドロップ率も調整される。さらに60レベル以上のキャラクタのみ対象になるが、スキルとステータスの再配分が可能になった。再配分できるのは1キャラクタ1回だけ。慎重に、検討を重ねて実行したい。他には、露天システムで「買い取り」が可能になった。目的としているアイテムと値段を提示しておけば、他プレーヤーがそれを売ってくれるようになる。 正式サービス1周年を記念して、ゲーム内キャンペーンも開催される。「釣り」スキルを使用することで記念アイテムが釣れるようになる。さらに水晶やルビーなどの宝石をゲットできる確率も上がる。いままで大変高価だったヘアスタイル変更も期間限定で安価で行なえるようになった。このヘアスタイルキャンペーンと、釣りのキャンペーンはどちらも5月10日のメンテナンス前までとなる。 後述する「Seal モバイルi」のサービスを記念して、これを告知するNPCが登場する。ファンタジー世界である「シールオンライン」に携帯電話型オブジェクトと、未来的デザインのボディスーツをまとった“インフォガール”の登場は、なかなか衝撃的なものがある。既存プレーヤーはこの違和感をよりいっそう楽しむことができるだろう。
■出会い系ゲーム? 「ローズ家の戦争」他、今後のコンテンツ
「ローズ家の戦争」はゲームを通じて相性の良いカップルを捜すというオンラインゲーム。プレーヤーは対象の子の好みを探ったり、ミニゲームで勝敗を競うことで同性のプレーヤーとは対立しながら異性のプレーヤーと親睦を深め、勝敗を決め、最後は勝ち残った男女でゲームを楽しむ。このゲームのユニークなところは、非常に生々しい「出会い系」の要素があるところ。ゲームを通じて相手を気に入ったら、個人的なデータが納められたプロフィールを交換するなど、「リアル」の出会いを求めることがゲームの大きな目的なのである。 こういった生々しい作品がいままで日本にないのは、出会い系のコンテンツはさまざまなトラブルを生み出しているという拭いがたいイメージと、実際にトラブルがたえないという現実があるからである。日本の業者のように生々しいイメージのコンテンツではなく、こういったゲームを作った事には評価をしたいが、それが日本で通用するかどうかは疑問がある。MMORPGのように異性のキャラクタを演じるという方向性とはまったく違う、出会いのためのゲームが成立できるかは、KESPIのアプローチの仕方に興味がひかれるところだ。 「イージーファイターズ」はオンラインで対戦できる格闘ゲーム。「ロハン」は「シールオンライン」とは方向性の違うリアル系3DグラフィックのMMORPG。こちらの2つはまだ韓国でもテスト中なため、より詳細な情報は今後あらためて発表されるとのこと。
□YNK Japanのホームページ (2005年4月8日) [Reported by 勝田哲也]
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