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SCEIなど4社、次世代プロセッサ「Cell」の仕様を発表 |
「Cell」は、次世代プレイステーションに搭載されるプロセッサのコードネーム。Powerベースのコアと、8個の浮動小数点演算コアを持つマルチコアプロセッサで、動作周波数は4GHzを超える。今回発表されたチップは90nm SOIプロセスで試作されたもので、ダイサイズ(チップ面積)は221mm2。2億3,400万個のトランジスタを搭載している。処理能力は「最新のPC用プロセッサの10倍以上の性能を実現した」としており、その演算性能を「スーパーコンピュータ・オン・チップ」と表現している。
オペレーティング・システム(OS)は、既存のものだけでなく、デジタル家電などに向けたリアルタイムOS、特定用途に向けたゲストOSなど、複数のOSを同時実行・サポートできるという。「Cell」の用途が、ゲーム機である次世代プレイステーションに限らないことを強調している。
今回の発表はあくまで「Cell」の仕様を発表したのみで、次世代プレイステーションの発表および発売時期については全く触れられていない。この点についてSCEIの広報は、「2004年7月に行なった『PlayStation Meeting 2004』のスケジュールから変更はない」としている。2005年春にプレミアイベントを行なった後、5月のE3で実機を発表したいという流れに変わりはないようだ。
SCEI社長兼グループCEOの久夛良木健氏は、リリースにおいて、「大きな志を持って2001年3月に始まったプロジェクトの成果をISSCCで発表できることを誇りに思います。『Cell』はコンピュータの歴史の中で新たな幕開けをするものであり、いよいよコンピュータサイエンスの新しい一章が始まろうとしています」とコメントしている。
□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ
http://www.scei.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/050208a.pdf (PDF形式)
http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/050208b.pdf (PDF形式)
□関連情報
【2004年9月21日】SCEJ、「PSビジネスブリーフィング」開催
ネットワーク端子を搭載し体積が1/4になった薄型「プレイステーション 2」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040921/scej2.htm
【2004年7月12日】「PlayStation Meeting 2004」レポート
PSP参入メーカーは59社に増加
「TALKMAN(仮称)」、「どこでもいっしょ(仮称)」をプレゼン
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040712/psm_2.htm
(2005年2月8日)
[Reported by 石田賀津男]
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