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ガンホー、「タントラ」大規模アップデートを実施
オリエンタル色豊かな3つの新マップを実装

2005年1月19日実施



 1月19日、ガンホーが日本で展開している韓国産MMORPG「タントラ」の大規模アップデートが行なわれた。今までのマップに匹敵する広大な「ジーナ地域」、「パミール高原」、「流配地」が追加されたのである。

 ヒンドゥー神話世界をモチーフにし、インド風の建物やモンスターによって独特の世界観を生み出していた「タントラ」。ジーナ地方では建物が瓦屋根の中華風のものになり、雰囲気が一変する。「虎」や「ムジナ」といったオリエンタルテイストの新モンスターが目白押しだ。今回は、新しく実装された新エリアの模様をお伝えしていきたい。


■オリエンタルな雰囲気を持つ新マップ

プレーヤーを出迎える今までとはまったく趣の異なる建物。ジーナ地方は中国風の印象がある
桜の下にいる真っ白な「銀虎」。新マップのコンセプトを端的に表す美しい場面である
 ジーナ地域の入り口ジーナ村へのポータルを通過すると、瓦葺きの屋根が目の前に広がる。「タントラ」を古代インド風な世界と捕らえていた筆者にはかなり驚きの風景だった。今までの街並みとまったく趣が異なるのだ。まわりを歩くことでその想いはさらに強まる。瓦屋根、赤い柱、日本の寺院のような形をした建物、これはまるで、古代中国のような雰囲気だ。

 村から出ると、一層東洋的な趣は深まる。村には東と西ふたつの出口があるが、特に東がオススメだ。湖に渡された橋を歩き、門を越えると満開に咲き誇る桜。その下には巨大な体躯を持った「虎」と白い毛並みの「銀虎」。非常に美しい、今までの「タントラ」の世界と違うコンセプトでこのマップがデザインされていることを強く感じることができるだろう。

 ちなみに、西の方向には豊かな畑を持つ農村が広がっている。一見のどかな風景だが、そこらにモンスターが闊歩している。マーラーの侵攻によって廃棄されてしまったのだろうか? 農村を抜けると万里の長城を思わせる城壁がある国境地帯。ここには孫悟空のモデルになった猿の神「ハヌマーン」がいる。2刀流でプレーヤーを攻撃してくる強敵である。

 ジーナ地域は豊かな自然を感じさせる美しい場所で、マーラーの姿さえなければ、非常に平和に見える地域にデザインされている。レベル40を越えたばかりのキャラクタにはちょっと危険だが、観光も楽しい場所だろう。

 ジーナ地域北側のポータルからは「パミール高原」に行くことができる。ジーナ地域とは対照的な荒涼とした大地で、牛の形をした怪物や、巨大なトカゲ型のモンスター「バラスタトピーカ」等がプレーヤーを待ち受けている。ジーナ地方よりも敵は強力になっていて、筆者のキャラクタレベルでは奥深くまで侵入することはできなかった。

 入ってすぐのところにある聖殿は建物もしっかりしており、充分機能していることを感じさせるのだが、まわりには僧兵が、中心近くには幽霊のようなマーラー「チュレル」がひしめいていて、近づくにはかなりの激戦を覚悟しなくてはならないようだった。

 かなり危険な道のりではあるが、逃げることを優先してすすんでいけば、パミール高原の南側のポータルから、次のマップ「流配地」に行ける。ここはジーナ村から追い出された人々が作ったという小さな村。住人達はそれぞれに過去を持っていて、興味深い。

 この村の外にはさらに強力な魔物がひしめいている。現在この村はプレーヤーの数も少ないようだが、いずれパミール高原や流配地に狩りに出かける高レベルプレーヤーの基点として、賑わうことになるだろう。

 筆者のような40になりたてのキャラクタではあっと言う間に倒されてしまう過酷な地だが、「菜の花畑」にいる金色の毛皮を持つ「妖狐」はフィールド、モンスターの形状共に必見である。また花のように見える「ブシュバ」などユニークなモンスターが多いのも特徴。他のフィールドと比べると、モンスターのデザインはより禍々しさが増しているように感じた。

 新マップは後述するパーティー要素も含め、「タントラ」の魅力をさらにふくらませるポイントがたくさん詰め込まれている。ただし、ここに来るにはキャラクタがレベル40に達していなくてはならない。韓国産MMORPGではレベル制限で行けないマップを適用することも多いが、本作はその傾向が徹底していると言えるだろう。

 筆者はこのアップデート情報を聞いてからレベル40を目指してプレイを再開したのだが、かなりやりこんでレベルアップを図った。同じような40を目指すプレーヤーが狩り場に集中したこともあって、レベル30から40までの道のりは、ちょっと困難なものがあった。

 ジーナ地域から広がる新マップは、今までの「タントラ」に新しい方向性と、広大な冒険の地を追加させる。是非やりこむことで40というハードルをクリアし、新しい世界を体験してもらいたい。

シャンバラ城にあるジーナ地域へのポータル。レベル40以上でなければ利用できない ジーナ村のNPC達も様々なバックストーリーを持っている。クエストはあるのだろうか? 広い石畳、桜。ジーナ地域は探索する楽しさを満喫できる場所である
青々と広がる畑。これらを栽培していた人は何処に行ったのだろうか? 国境地帯にいるハヌマーン。孫悟空のモデルになったという猿の神だ  農村。門の前の桶など、建物は非常に細かくつくりこんである
パミール高原にはこのポータルからすすむことができる。使うには利用料がかかる 荒涼とした風景が広がるパミール高原。モンスターも非常に強そうで、緊張が高まる 巨大なトカゲの姿をした「バラスタトピーカ」。マグマを吹き出すような攻撃をしてくる
牛の姿をしたマーラー「シャヴァラ」。そんなに強そうには見えなかったが…… 聖堂を守るようにさまよう半透明の幽霊「チュレル」。毒攻撃を行なう強敵だ パミール高原の植物は枯れ果てていて、ジーナ地域とは対照的だ
流配地へのポータル。かなり強烈な印象を与える装飾である 寂しげな雰囲気の流配地。外には強力なマーラーがひしめいている  流配地のNPCにはそれぞれこの地にくるまでの過去があるようだ
廃墟でうごめく「ダイチャ」。今まで以上に禍々しい怪物的なデザインの敵だ 菜の花畑にいる「妖弧」。菜の花畑は、他とは違う特徴的な場所だ  花の形をした「プシュパ」。残念ながら近づく前に倒れてしまい正体は確認できなかった


■ジーナ地域から始まる本格パーティープレイ

各キャラクタが自分の能力を生かして強敵を倒す。ジーナ地域では40前半のキャラクタにとって、パーティープレイがたっぷり楽しめる場所だ
ヤクサの支援を受けることでキンナラはさらに強力になる。
 ジーナ地域のモンスターは全体的に今までのフィールドのモンスターより強めに設計されている。レベル40前半のキャラクタではソロプレイで敵を倒すのはなかなか難しい。ここで重要になってくるのが複数のキャラクタで協力して敵を倒すパーティープレイである。

 筆者が使っているキャラクタの種族はキンナラ。キンナラ・ナーガは純粋戦士タイプで、防御力に秀でている。特にパーティープレイに向いた種族で、高い防御力を活かして敵の攻撃を一手に引き受けることで、他の種族が特性を活かした活躍ができる。特に相性がいいのは魔法使いタイプのディーバ・ガルーダ。彼らは強力な魔法攻撃を行なうことができる一方で格闘戦は不得手であるため、追いかけてくるモンスターから逃げ回りながらでは充分な攻撃が行なえない。

 キンナラ・ナーガと組むことで、ディーバ・ガルーダは彼らにモンスターを“引っかける”ことができる。キンナラ・ナーガがその防御力で複数のモンスターからの攻撃を耐えているときに、ディーバ・ガルーダは範囲魔法を使ってまとめて倒すことができるのである。

 僧侶タイプのヤクサ・ガンダルヴァはキャラクタの能力を向上させる呪文を持っている。キンナラ・ナーガはその呪文によって防御力を飛躍的にアップさせることができる。さらに攻撃力をアップさせてもらえればソロプレイでは体験できない強さを体験できるだろう。軽戦士タイプであるラクシャサ・アスラはキンナラ・ナーガが敵からの攻撃を引き受けることでアタッカーとしての特性を思う存分発揮できる。

 筆者は、ジーナ地域で2人、もしくは3人のパーティーを組むことで非常に快適に狩りを行なうことができた。今までのマップではソロプレイが中心になっていたが、新マップではパーティープレイも活発に行なわれていくだろうと感じさせられた。特に強力な攻撃力を持つ「銀虎」が3人パーティーでは劇的に“楽”な相手になるのが印象的だった。

 二人パーティーだと農村から国境地帯に生息している「ハヌマット」がちょうど良い強さだった。このときはナーガと組んで狩りを行なったのだが、キンナラ・ナーガはおなじ種族のキャラクタと組んでも相性が良かった。派手なスキルがほとんどなく、地味な肉弾系のキャラクタだが、パーティープレイでは人気が出るかも、と、ちょっと期待を持ってしまった。

 パーティープレイをするためには、アシュラムで仲間を募るのも良いが、「イタチ」や「ムジナ」などジーナ村周辺の比較的弱いモンスターを狩っているキャラクタに直接声をかけるのも良いだろう。複数ならばより強いモンスターを速いペースで狩ることができるからだ。今後は、パーティーを募集しているキャラクタを検索できるようなゲームシステムの導入にも期待したい。

 今回のアップデートは広大なマップが追加され、プレーヤーはよりエキサイティングな冒険を楽しむことができるようになった。しかし、世界観を実感させるようなクエストや2次転職、主神戦などユーザーが本作に待ち望むアップデートはまだまだたくさんある。「タントラ」の本当の魅力が引き出されるのはこれからというところだろう。

 新たな冒険の地を得て、プレーヤーは自分のキャラクタをより一層鍛え上げる事が可能になった。その強いキャラクタたちがどんな社会を作っていくか、そしてどういった戦いを繰り広げるのか? 今後のアップデートが楽しみである。

キンナラがガルーダをガードすることで強力な魔法を思う存分使うことができる ラクシャサの毒攻撃により緑になった銀虎 肉弾系のナーガとキンナラのコンビでも、非常に強力

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□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ
http://www.gungho.jp/
□「タントラ」のページ
http://www.tantraonline.jp/
□関連情報
【1月7日】PCゲームファーストインプレッション「タントラ」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050107/tan.htm
【12月13日】本日到着! DEMO & PATCH 「タントラ」オープンβクライアント 
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041213/demo1213.htm
【12月9日】ガンホー、「タントラ」プレスカンファレンスを開催
“ガンダーラ”を目指す異色オリエンタルMMORPG
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041209/tantra.htm
【12月3日】ガンホー、オリエンタルな世界観のMMORPG
「TANTRA」のオープンβテストを12月10日より実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20041203/tantra.htm

(2005年1月21日)

[Reported by 勝田哲也]


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