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スクウェア・エニックス、「FF XI」8~9月分のアップデートを実施
「空蝉の術」の効果が細分化、エンチャントシステムなど新要素も登場

9月14日導入



 株式会社スクウェア・エニックスは、9月14日、MMORPG「ファイナルファンタジー XI」(FF XI)のアップデートを実施した。同作のアップデートは今年6月末以来、約2カ月半ぶりとなる。今回もアップデート内容は実に盛りだくさんで、それらの中から要点をピックアップして紹介していこう。

プレイオンラインビューアーのメニューも一新。重要なトピックが一目で分かるようになり使いやすくなった
 いよいよ発売を明後日に控えた、「FF XI」の拡張データディスク第2弾「プロマシアの呪縛」(以下、CoP)。今回のアップデートは、通例のアップデートに加え、CoPの前準備段階とも言える内容も含まれている。一例を挙げると、CoPでの追加エリアがリージョンマップ中に実際に表示されるようになったのだ。これまで弊紙でもお伝えしているように、CoPの追加エリアは、既存のリージョン内に含まれるタイプも多い。リージョンマップ内でこれらのエリアを実際に見ると、CoPの存在がより確かなものとして実感できるはずだ。

 今回のアップデートによって判明した新規リージョンは、「タブナジア群島」と「ムバルポロス」の2箇所。また他の追加エリアに関しても、リージョンマップ内の配置を見れば、往来方法がなんとなく思い当たるプレーヤーもいるだろう。気の早い筆者などは、それとおぼしき場所へ実際に足を運んでみたのだが、CoPをインストールしないと先へは進めない、と警告を受けてしまった(よく考えれば当たり前)。しかし、我々にとっての「プロマシアの呪縛」はもう既に始まったのだ、そう思わせる今回のアップデートである。

タブナジア諸島
プロマシアのメインステージとなるであろうタブナジア群島は、ヴォルボー地方の北西部に位置する。この小さな島に、数多くのエリアがぎっしりと詰まっているのだ
ムバルポロス
ムバルポロスは、ゴブリンの一氏族である「モブリン」の本拠地。この種族は、一つのリージョンを丸ごと勢力下に置けるくらいの規模がある。これまで表舞台に出てこなかった背景が気になるところだ

既存リージョン
既存リージョン内に追加されるエリアは、いったいどのようにして行き来するのかを想像すると面白い。これらのエリア往来方法については、その大半が既に伏線が敷かれている
ビビキー湾へ通じる道!?
左の写真を見る限り、ビビキー湾へと通じる場所は、ブブリム半島のここしかないだろう。このように想像力を巡らせて遊ぶのも面白い

Demselflyの特殊攻撃「カースドスフィア」は魔法系範囲攻撃の扱いで、空蝉の分身は消えずに自分自身がダメージを受ける。5種類ある特殊攻撃の種類によって、戦い方が微妙に変わってくるだろう
 14日の時点で、プレーヤーにとってもっとも影響を受けるのがジョブ関連の変更。今回、ジョブバランスに関してもっとも大きな影響を及ぼしそうなのは、忍者が用いる「空蝉の術(うつせみのじゅつ)」の仕様が微妙に変化したところだろう。

 具体的には、空蝉の術によって生み出された分身が、モンスターの特殊攻撃を受けた際にどうやって消えるかが、5つのパターンに分類されるようになったのだ。パターンの詳細については公式情報を見てもらうとして、忍術スキルの値が影響を及ぼすようになった点は見逃せない。すなわち、サポートジョブに忍者を選択した際に、それなりに支障が出てきそうなのだ。

 現在のFF XIは、空蝉の術を駆使して、敵からの攻撃をかわし続ける戦術が非常に有効である。元々これは忍者用の術なのだが、サポートジョブに選んだ場合でも大半の恩恵を受けられるため、現在前衛ジョブ全体に浸透しているのだ。今回のアップデート内容は、本職の忍者に対してはそれほど極端な影響が無いように見える。だが、忍術スキル値が大幅に劣るサポートジョブの状態では、今後敵によっては空蝉の術を使いづらくなるかもしれない。

 その反面、忍者とは別のスタイルで盾役として活躍するナイトは、「かばう」アビリティの時間短縮等により、パーティーメンバーを守るという役割がより明確化された格好となった。今回のアップデートで、FF11における二大盾であるナイトと忍者は、盾としての存在意義は維持しつつ、それぞれの方向性がより明確化されたといってもいいかもしれない。

 その他のジョブバランス面では、竜騎士と召喚獣に対する大幅なてこ入れが注目される。特に召喚獣は、行使するアビリティに連携属性とマジックバースト効果が付随するようになったのだ。召喚している間は常時MPを消費し続けるため、必要な時以外は帰還させておくのが召喚士の基本スタイルであった。しかし今回のアップデートにより、召喚獣をもっと積極的に活用できるだろう。これはもしかすると、召喚士のプレイスタイルを根底から覆しかねない変更点である。

 戦闘の基本システム関連では、前回のアップデートで導入された「メリットポイント」は、その選択肢が大幅に増やされている。戦闘と魔法にちなんだ、合計30種類のスキル値にもメリットポイントを使用できるようになったのだ。またそれだけでなく、「モンスターに対する敵対心上昇/減少、攻撃/被攻撃時のクリティカルヒット発生率、被攻撃時の詠唱中断率」といった選択肢も追加されている。

 FF XIはサポートジョブシステムを採用しているため、キャラクタのレベル上限を安易に拡張すると、バランス調整作業が果てしなく困難となる。その点メリットポイントであれば、レベルとは直接の関連性がない。今回のメリットポイント拡張により、レベルが75に達した後も存分にキャラクタを成長させられるようになったのは歓迎すべきだろう。現在公開されているCoPの導入要素は、エリアとストーリー面に関する印象が強いが、メリットポイントひとつを取ってもかなり奥が深いキャラクタ成長のシステムである。CoPの導入によって、FF XIの冒険はまだまだ続きそうだ。

エンチャントアイテム
魔法等の効果が付随するアイテム類も新たに導入された。この杖は、冒険先の好きなときに、シグネットを25回分掛けられるというもの。特に獣使いにとって重宝するだろう
釣り対策
ラバオなど一部のエリアに大量の釣り師がいる光景はすっかりお馴染みになっていたが、比較的容易にギルが稼げるためか、今回のアップデートではこの問題にメスが入れられている。こうした光景は今後見られなくなりそうだ

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□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.co.jp
□「ファイナルファンタジーXI」の公式ページ
http://www.playonline.com/ff11/home/index.html
□「ファイナルファンタジーXI」バージョンアップ告知のページ
http://www.playonline.com/update/040914gs7tr3.html
□関連情報
【6月30日】スクウェア・エニックス、「FF XI」5~6月分のアップデートを実施
Lv75向けの成長要素「メリットポイント」や装備品を飾れる「マネキン」など新要素盛りだくさん
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040630/ffup5_6.htm
【4月22日】スクウェア・エニックス、「FF XI」4月分のアップデートを実施
PvPシステム「コンフリクト」を試験的に導入
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040422/ffup04.htm
【2月26日】スクウェア・エニックス、「FF XI」1~2月分のアップデートを実施
64人参戦可能な新エリア「裏世界デュナミス」を実装
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040226/ffup1_2.htm

(2004年9月14日)

[Reported by 川崎政一郎]


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