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Vivendi、「Asia Game Summit」を開催
「Middle-Earth Online」を始め、来期にかけての新作タイトルを一挙公開

9月16日開催(現地時間)

会場:Asia Civilization Museum

 米Vivendi Universal Games(VUG)のアジア方面を統括するVivendi Universal Games Asia Pacificは、現地時間の9月16日、シンガポール中心部にあるAsia Civilization Museumにおいて、「Asia Game Summit」を開催した。同イベントには、今期から来期にかけての新作ゲームタイトルが出展され、主賓である各国のパブリッシャーほか、アジア方面のプレスが60誌以上が参加し、国別でのデモンストレーションが行なわれた。本稿では同イベントの概要と、初出のものを中心に出展タイトルの概要を紹介し、各タイトルの詳細については別記事にて取り上げるつもりだ。

会場となったAsia Civilization Museum。2階の特設エリアを貸し切り状態にしてデモが行なわれた
会場の模様。これは早朝のスタート直後の様子で、お昼には倍以上になった
昨夜開催された「Tolkien Night」で挨拶を行なうVUG Asia Pacificのマーケティングディレクター マーク・ワーバートン氏
 「Asia Game Summit」は、アジア方面のパブリッシャーとプレスを対象にしたVivendi Universal Games Asia Pacific主催のプライベートショウ。昨年は現地パブリッシャーのみの参加で、プレスの参加は今回が初めて。Vivendi Universal Games Asia Pacificのオフィスがあるシンガポールをはじめ、日本、韓国、中国、香港、台湾、タイ、オーストラリアといった国々のプレスが参加した。シェアでいくと、20人規模の韓国関係者がもっとも多かったようだ(日本は6人)。

 出展タイトルはコンソールとPCが半々といった感じで、言語はすべて英語バージョン。各国パブリッシャーを対象にしていることからもわかるように、実力未知数の未契約タイトルが対象で、「Half-Life 2」や「World of Warcraft」、「Counter-Strike: Condition Zero」といった、すでに十分な実績とネームバリューがあるタイトルは出展リストから外されている。

 今回我々が取材できたのは、実質的にそれら大作の陰に隠れてしまっているマイナータイトルの続編や完全新作のたぐい。といってもこれが他社ならビッグタイトルとして扱われるレベルの作品だ。同社ぐらいの規模になると、E3のような数日程度のイベントではとてもすべてのタイトルをカバーしきれないという問題がある。「Asia Game Summit」は、数多くの傘下スタジオを抱え、今なお拡大傾向にある同社ならではのイベントといえる。

 なお、昨晩は夕食会「Tolkien Night」が開催された。参加者全員がホビットのコスプレを行ない、ガンドルフの案内の元、トールキンワールドの住人たちと晩餐を共にするという趣向で、ホビットの装いをした人が給仕がしてくれたり、エルフの美女がおすましして歩いていたり、ちょっかい好きな子供たちが駆け回ったりと、実に凝った内容だった。30度を超える熱帯夜なのが玉に瑕だったが、昨年の「Asia Game Summit」では目隠しをして移動させられたりなど、VUGはこうしたイベントが好きなようだ。

【Tolkien Night】
Tolkien Nightの模様。こっそりジョッキにタバスコを入れたり、出された食事をかっぱらっていくなど、総勢5、6人いた子供たちがなかなかくせ者だった。年は500歳代が多かった模様

【The Lord of The Rings: Middle-Earth Online】
トールキンの小説「ロードオブザリング」を直接のモチーフにしたMMORPG。今回アジアのプレスから高い注目を集めたタイトルのひとつ。プレーヤーはミドルアース(中つ国)の住人のひとりとして、自由に探求の旅を送ることができる。映画では見られなかった小説の広大な世界のゲーム化が最大のウリ。種族はホビット、ドワーフ、エルフ、人間が用意され、それぞれ様式の異なる家を持ち、屋内を戦利品で飾ることができる。発売プラットフォームはPCのみで、発売時期は2004年後半

【The Lord of The Rings: War of The Ring】
トールキンの小説「ロードオブザリング」をモチーフにしたリアルタイムストラテジー。多数のヒーローが存在する白の勢力のみならず、闇の勢力でもプレイ可能。フル3DのRTSでありながら数百ユニット規模の戦闘を実現。キャンペーンはロードオブザリングファン、マルチプレイはRTSファンと、割り切った作り方をしているのが特徴。開発元は「Battle Realms」のLiquid Entertainmentで、草原に吹く風の表現や雷雨、水面の表現など、自然現象をリアルに再現している。発売プラットフォームはPCのみで、発売時期は2003年11月

【The Hobbit】
「ロードオブザリング」のプレリュードとして扱われるファンタジー小説「The Hobbit」をモチーフにしたアクションアドベンチャー。上記の2タイトルと併せて俗にトールキンシリーズと呼ばれる。リングを使って姿を消し、彼の活躍で軍勢を有利にするといった脇役的なアプローチがおもしろい。対象年齢は10~15歳と低めに設定し、上記2作に比べ、グッとかわいらしい世界観になっている。発売プラットフォームはPS2、GC、Xboxで、今回新たにPC版も公開された。発売時期は11月

【Judge Dredd: Dredd verus Death】
個人的に今回イチオシの作品「Judge Dredd」。シルベスター・スタローン主演の映画でも有名な、北米の2000AD Magazineの人気マンガをモチーフにしたアクションシューティング。プレーヤーはJudge Dreddとなり、裁判官、陪審員、処刑執行人の権利を与えられた人物として、無法地帯と化した街の取り締まりに辣腕をふるっていく。発売プラットフォームはXbox、PS2、GCおよびPCで、発売時期は年末

【Ground Control 2: Operation Exodus】
ECTSレポートでも詳しく紹介したVUGが自信を持って放つ次世代RTS「Ground Control 2: Operation Exodus」。詳細についてはECTSレポートを参照いただきたい

【Tribes: Vengeance】
情報ばかりが先行していた「Tribes: Vengeance」だが、ようやく秘密のヴェールを脱いだ。が、完成はまだまだ先のようで、細部の仕様もまだ固まっていない状態だというが、「Tribes」シリーズらしい軽やかな動きは健在だった。シリーズ初のストーリーモードを搭載すると同時に、最大32人同時対戦をサポート。が、基本的にはネットカフェでの少人数対戦が気軽に成立するような小規模マルチプレイを目指しているようだ。発売プラットフォームはPCで、発売時期は2004年後半

【Hunter The Reckoning: Redeemer】
コンソールゲームの中では今回イチオシのアクションシューティング「Hunter The Reckoning: Redeemer」。テーブルトークRPG「White Wolf」の世界観をモチーフにしており、「Wayward」に続いて今回で2作目。同シリーズはグラフィックのクオリティの高さで知られるが、今回はXbox向けにフルチューンされ、さらにクオリティが増している。今作の舞台はバンパイアの住み着いた閉ざされた牢獄で、プレーヤーはバンパイアハンターのひとりとして無数のバンパイアを相手に戦っていくことになる。発売プラットフォームはPS2、Xboxで、発売時期は今秋

【Battlestar Galactica】
'78年に日本でも公開された映画「宇宙空母ギャラクティカ」をモチーフにしたスペースシューティング。1人称、3人称の2パターンでプレイすることが可能で、プレイスタイルは「Star Wars: Rogue Squadron」シリーズに近い。当時のサウンドトラックや声優も数人参加しているという。発売プラットフォームはPS2とXboxで、発売時期は11月

□Vivendi Universal Gamesのホームページ
http://www.vugames.com/
□関連情報
【8月28日】Vivendi Universal Gamesブースレポート 次世代RTS「Ground Control 2」に注目
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030828/ects_01.htm
【5月19日】Electronic Entertainment Expo 2003現地レポート Universalは映画/アメコミ関連ゲームが盛りだくさん
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030519/e3_uni.htm
【5月17日】Electronic Entertainment Expo 2003現地レポート 「Counter-Strike Condition Zero」、「Men of Valor」など骨太アクションがずらり
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030517/e3_sie.htm

(2003年9月17日)

[Reported by 中村聖司]


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