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Electronic Entertainment Expo 2003現地レポートNintendo of Americaブースレポート
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会場:Los Angeles Convention Center
例年どおりWest Hallに位置するNintendo of America(以下、NOA)のブースは、昨年に引き続いてブースの外周に壁をはりめぐらせた、ややクローズドなデザインが特徴。この壁を利用することで外周部にプライベートな空間を確保し、ドルビーサラウンド音声でゲームキューブの新作タイトルの数々がじっくりと楽しめるようになっている。
いっぽうでブース内の装飾は、開放的かつシンプルなイメージ。主に外周にあたる部分にはスタンドタイプのゲームキューブ向けタイトルの試遊機を設置し、ブース中央付近にはゲームボーイアドバンス向けの試遊機を設置、というのが全般的な構成だ。また、今年のNOAの重要なテーマのひとつである「コネクティビティ」に関しては、ゲームキューブとゲームボーイアドバンスを連動させて楽しめるタイトルを集めたゾーンがブースのほぼ中央に設けられている。
ドーム状のアクリルケースに収められた多彩な本体色のゲームボーイアドバンスSP。このケース内には「am3」「4Kids」といったGBA SPで映像を楽しむことができるソリューションのデモも収められていた。
ドーム状のアクリルケースに収められた多彩な本体色のゲームボーイアドバンスSP。このケース内には「am3」「4Kids」といったGBA SPで映像を楽しむことができるソリューションのデモも収められていた |
■ GBAとスロットルレーシングが連動!
ブースの一角では、ドイツのCarrera社のスロットルレーシングゲームがデモンストレーションされている。スロットルレーシングは指先ひとつでミニカーを操る楽しさと、そのスピード感で子供だけでなく大人にも根強い人気がある。いわゆる古き良きトイとしては定番だが、今回GBAと結びついた。
通常、握った親指に力を込めるスロットルがGBAに代わることで、ミニカーを操る以外のさまざまな要素が追加される。例えば一周ごとにラップタイムを計測して、これまでの最高記録や平均ラップを記録したり、これまでは微妙な指先の感覚に頼ってきたスロットルの開け具合なども視覚的に確認することができる。コースアウトによるクラッシュなどのダメージも記録できるようで、設定によってはその後の走行などに影響を与えることも可能なようだ。
コンポーネントはGBA用のソフトウェア「PowerSlide」と、スロットルレーシングのサーキット部分に取り付けるGBA用インターフェースの「Motor Driver」で構成される。GBAとMoterDriverの接続は、拡張端子ケーブルを接続して行なう。これらをCarrera社では「Virtureal Racing Syetem」と名付けている。
ちなみにソフト側にはピットワークなどの手順も含まれており、一定周回をこなした後は自動的に停止し、画面をみながらボタン操作をするといったピットワークをこなす必要もあるなど、実際のレースさながらの演出も含まれる。とはいえ、高速で走行するミニカーだけに慣れるまで車と画面を見比べるながら遊ぶというのはなかなか難しい。また、GBAのボタン入力は単純にON/OFFの仕様となっているため、スロットルの開け具合はボタンを押している時間の長さで決まってくる。コントローラーとして通常のスロットルとは扱いが違う部分もあるが、スロットルレーシングに新しい楽しさが加わるのは間違いないだろう。
スロットルレーシングにゲームボーイアドバンスを組み合わせた「Virtureal Racing Syetem」 |
ピットワーク時のゲームボーイアドバンスの画面。ボタン操作でダメージを回復し、減った燃料を追加して、ふたたびレースへと送り出す |
□独Carrera社の「Virtureal Racing Syetem」のホームページ
http://www.carrera-toys.de/vrs/
8台のゲームキューブを、LANアダプターを介して接続。8人対戦による「Mario Kart:Double Dush」は壮観。こうした対戦プレイは、やはりこうしたイベントのような機会がないとなかなか難しいだろう |
昨年は“マリオ”と“ゼルダ”という二大タイトルがプレイアブル展示されたこともあって、これらの試遊機がもっとも多く、また来場者も集中していたわけだが、今年は各タイトルへ平均的に割り振られ、来場者も分散している状態だ。ブース内に展示されているタイトルは、すでに数多くのスクリーンショットで紹介しているとおり、例年以上のタイトル数がそろっている。
長い行列が出来ているのは、北米では2003年の第4四半期というホリデーシーズンでの発売が発表された「Mario Kart:Double Dush」。画面分割による四人対戦を楽しむことができる試遊機もあるが、人気があるのは8台のゲームキューブをLANアダプターを使って接続している8人対戦のコーナーだ。画面分割ではない各一台のモニタで、すべてのプレーヤーキャラクタを操作しているのは隣にいるライバルという対戦プレイは、こういう機会でもなければなかなか楽しむのは難しそうだ。それ以上に、プレイするとMario Kartの特製Tシャツがもらえるほか、上位にはいればゲームボーイアドバンスSP用のポーチも手にはいるとあって、終始行列の途絶えることのない人気ぶりだった。
【スクリーンショット】 | ||
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Pokemon関連タイトルの展示エリア。「Pokemon Pinball:Ruby&Sapphire」がプレイアブル出展。「Pokemon Colosseum」と「Pokemon Channel」はビデオ映像での出展に |
【「Pokemon Colosseum」】 | ||
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【「Pokemon Channel」】 | ||
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【「Pokemon Pinball:Ruby&Sapphire」】 | ||
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「コネクティビティ」をテーマとするゾーンには、
・「The Legend of Zelda : Four Swords」
・「The Legend of Zelda
: Tetra's Trackers」
・「Pac-Man for Nintendo GameCube」
・「Final
Fantasy Crystal Chronicles」
・「Stage Debut」
の5タイトルが、プレイアブル出展されている。いずれもブーススタッフのレクチャーで、来場者4人が1組になって楽しめるようになっていた。日本で行なわれたゲームボーイアドバンスSPの発表説明会、そしてE3開幕前日のブリーフィングでもポイントとされた「コネクティビティ」に関連するこれらのタイトルは、「コネクティビティ」をテーマにした別稿でより詳しく紹介することにするので、続報をお待ちいただきたい。
(2003年5月17日)
[Reported by 矢作晃]
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