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「Xbox Live」はすでに始まっている!! |
価格:6,800円
挨拶と乾杯を行なったマイクロソフトの小出雅弘氏。「本当に明日スタートできるかドキドキしている」と乾杯の挨拶を行なった |
まず最初に壇上に登ったのはXbox Liveを統轄する小出雅弘氏。開口一番「本当はβテストに参加した5,000人全てを呼びたかった」とβテストに参加した人全員に対する感謝の言葉を述べた。また、「数多くのフィードバックをもらったのでこれを反映させていく。ボイスチャットも意外に楽しんでもらえたようだ」と続けた。Xboxはその発売当初からネットワーク機能がセールスポイントであっただけに、「Xbox LiveによってXboxが完成する」と、ある意味で第二のスタート地点に着き、これからが勝負であることを強調した。
小出氏の挨拶の後、Xbox Live用のゲームを制作している各社のプロデューサーがゲームのプレゼンテーションを行なった。また、プレス向けに囲み取材も行なわれた。
Xbox Liveスタートダッシュの大きなキーポイントとなるタイトルのひとつ「ファンタシースターオンライン エピソード1&2」を制作しているソニックチームの中裕司氏は、「βテストの短期間で100レベルまで上げたキャラクタをふたりも作ったユーザーがいるほど。スタッフの女の子もXbox Liveを持っているのだが、彼氏がハマってしまい相手をしてくれないと嘆いている」などいくつかのコメントを交え、Xbox Liveの面白さを説明。
共同インタビューでは「ネットワークゲームのラウンチは3作目になるが、いつもドキドキする。ネットワークは何があるかわからないから」と現在の心境を語ってくれた。「ファンタシースターオンライン」については「ユーザーは自己表現の方法を模索しているので、ボイスチャットでよりコミュニケーションの幅が広がると思う」とボイスチャットについて語った。また、マイクが声以外の音声を拾うことについて「部屋で聴いている音楽だけでなくお母さんの声が聞こえたり、ライブ感が溢れている」とその面白さについても語った。
Xbox Liveについては期待感を表明する一方で、「挑戦的なシステム」と中氏が表現したボイスチャットについて「ボイスチャットを使った企画もあるけど、全ての人がボイスチャットで話すわけではない。今それで作っていいのかという思いがある」と、全てボイスチャットに置き換えることができない苦労もあることを明らかにした。今後の展開については「ハードディスクやネットワークを使ったゲームも作っていかなければ」としながらも当面はダウンロードクエストなど現在予定されている範囲内のサービスを行なっていくところに留まっている。
共同インタビューで「ゲームの発売はワクワクするけど、ネットワークゲームのサービスインはいつもドキドキする。ネットワークは何があるかわからない」とコメントしたセガの中裕司氏。「ボイスチャットによって自己表現の幅が広がる」とXbox Liveへの期待感を語っていた |
現在、「SPIKEOUT X-TREME」を制作中のアミューズメントヴィジョンの名越稔洋氏も登場した。名越氏は「SPIKEOUT X-TREME」について「慎重に作っている」とし、開発が進んでいることを強調。しかしその内容は「ゲーム性を再現することになる。すでに移植はやめていて、シナリオ、イメージデザインを含め全て一新する」とガラッと変わることになるという。さらにステージでは「スパイクが主人公ではなくなってしまう」と爆弾発言まで飛び出した。それでも企画の仕様は固まったということで、これから徐々に形が明らかになっていくのではないだろうか。
これとは別にアミューズメントヴィジョンではXbox Live用のソフトが開発中であることが明らかになった。ソフトの内容については明らかにされなかったが、むしろこちらの方が開発進行度としては進んでいる面もあるようで、名越氏によれば「こちらの方が早く登場するかも」と語っていた。こちらもXbox Live用ゲームだが「やるとしたらやはり一番新しいシステムでやらなければ意味がない」名越氏が語っているので、気合いの入った作品になりそうだ。
アミューズメントヴィジョンの名越稔洋氏も会場に駆けつけた。共同インタビューでXbox Live用の新作が控えていることが明らかになった。さらに「『SPIKEOUT X-TREME』より早くなるかもしれない」と衝撃の発言があった |
このほかでは「CAPCOM VS. SNK 2 EO」の解説を行なったカプコンの船水紀孝氏が中継で登場。そして期待の「鉄騎オンライン」を開発中の第四開発部プロデューサーの稲葉敦志氏は「鉄騎オンライン」について「本当は語るつもりじゃなかった」としながらも次々に新情報を披露した。Xboxについて稲葉氏は「作り手としてはスゴイ作りやすいシステムで、数年前に実現しそうもないと思っていたことが実現してしまう。夢は見るものだと思った」と絶賛。ネットワーク対戦については「人間はコンピュータと違いなにをするかわからないところが面白い」と語った。
「鉄騎オンライン」はまず最初に、すでに仕組みとしては完成していることを明らかにした。現在プロデューサーの立場で、商品化に向けてそれらのシステムがうまくいくかバランスなども含め検討しているのだという。内容としては1対1の対戦ではなく、プレーヤーは部隊に所属し「多数対多数」で戦うことになるのだという。舞台の中ではレアなビークルも登場し、モチベーションを上げるなどの演出も用意されている。
依然としてリピートがかかるなどXboxソフトとして空前のヒットとなった「鉄騎」。そのオンライン版ということで期待が集まっているのは当然のことだ。かなりたくさんの人数で部隊を組んで戦うことになると言うことなので、本当に熱い戦いが期待できそうだ。
ご存知「鉄騎」のプロデューサーを務めるカプコン第四開発部の稲葉敦志氏。現在開発が進行中の「鉄騎オンライン (仮)」はすでに基本的な部分では動いているという。ゲームシステムでは1対1ではなく、部隊へ所属して「多数対多数」で戦闘を繰り広げることになるという | 中継で登場したカプコンの船水紀孝氏。会場にもプレイアブル版が出展されていた「CAPCOM VS. SNK 2 EO」を解説 |
このほかにもビクターインタラクティブソフトウエアの「Muzzle Flash」やフロムソフトウェアの「サウザンドランド-Thousand Land-」などが紹介された。「Muzzle Flash」については一度発売が延期されたが、プロデューサーの谷口氏が「2月27日に発売する」と会場で明らかにしている。
会場ではプレゼント大会が行なわれるなど終始盛り上がった。また、試遊台で遊ぶ毎にポイントが溜まり、ポイントによって豪華な賞品が貰えるイベントなども行なわれたため、試遊台も終始人で溢れていた。ネットワークでの人の繋がりは濃密な方向に向いていくことが多いが、今回の熱いイベントを見ているとXbox Liveも楽しみな予感で満ちあふれていると言えるだろう。
イベントの最後に登場したパートナーリレーション本部の本部長を務める林真佐人氏は「Xbox Liveは16日の10時からスタートする予定だが……実はもう繋がっています。だからすでに正式版のキットを持っている人は遊べます」と表明。実は米国で稼働中のサーバーが同じなため当然なのだが、なんとなく面白い話だ。林氏は「みなさんなくしては長く続けることはできないので、ぜひ応援して欲しい。我々はそれに全力で答えを出していく。そして良いタイトルを発売していく」と発言し締めくくった。
イエローキャブの「R.C.T.」が応援に駆けつけた。待ち時間にずっと遊んでいたという彼女たち。事務所の先輩の山田まりやさんなどと一緒に「ファンタシースターオンライン エピソード1&2」のオンラインイベントに登場する | 会場で行なわれたプレゼント大会ではサイン入りの写真集などが用意され、当選者にはR.C.T.から直接手渡された |
会場では試遊台が設置され、セガの「ファンタシースターオンライン エピソード1&2」、ビクターインタラクティブソフトウエアの「Muzzle Flash」、フロムソフトウェアの「サウザンドランド-Thousand Land-」など各種ゲームを楽しむことができた。 |
(2003年1月15日)
[Reported by 船津稔 / Photo by 矢作晃]
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