|
「ガンダム・パイロット・アカデミー」搭乗レポート |
料金:500円(パイロット席、ガンナー席)
200円(ビューアー席)
アトラクションにつき、券売機でチケットを購入する必要がある |
記者自身「あれだけの代物を、参考出展で終わらせるのは勿体ないよなぁ」と思っていたが、同様の感想を抱いていた人はやはり多かったようで、同社広報氏によれば、初出展以降、常に「GPAをどこかに置いて欲しい!」という要望が多数寄せられていたという。
バンプレストではこうした声に応えるべく、千葉県船橋市内の大型ショッピングセンター「ららぽーと」内にある「アミューズメントプレイス アナハイム・エレクトロニクス(AAE)」に「GPA」を設置。昨年の12月21日から稼動を開始した。
ただし「GPA」は“世界に1台しかないアトラクション”という事情から、運営形態が少々変わっている。曜日や客入りによって変更されることもあるが、通常は12時から13時まで稼動した後、1時間のメンテナンス休憩が入り、以降はこれを繰り返す。つまり、“1時間稼動したら1時間のお休みが必要”なのだ。
スタッフの方に事情を聞いてみたところ、休日などで尋常ではない行列が生じたときはメンテナンスの時間を削って運営することもあるが、万一の事態を考えると、やはりメンテナンスの時間は必要不可欠だという。もし、これから「GPA」をプレイしにいこうと思っている人がいたら、この辺りの事情を踏まえて、ちょうどいい時間を見計らって「AAE」を訪れるといいだろう。
なお、プレイするには事前に券売機でチケットを購入しておく必要がある。勘違いして、買わずに並んでしまうと悲惨のひとこと。忘れずにチェックしていただきたい。
念のため、ここで「GPA」の概要をおさらいしておこう。「GPA」は、南米ジャブロー周辺を舞台にしたシミュレーター(GPA)で、パイロット候補生となったプレーヤーがモビルスーツの操縦訓練を受けるというもの。前列右席がガンナー席で、ビームライフルやバルカン砲による攻撃を担当。前列左席がパイロット席で、攻撃回避、振り向き、シールド防御を担当する。
先日紹介した写真を観る限りでは、座席周辺はかなり明るいような印象を受けたが、実際にシートに座ってみると“雰囲気を損なわない程度に照明を落としている”といった感じ。大画面のスクリーンで視界が遮られるため、背後から差し込んでくる屋内照明はまったく気にならない。記者は初めてプレイするため、まずは無難にガンナー席をチョイス。パイロット席は同社広報氏に担当していただいた。
背後の屋内照明は気にならないレベル。というか、プレイ中に気にしている余裕なんかある訳がない…… | 向かって左がガンナー席、右側がパイロット席。操縦に自信がなければビューアー席で迫力ある画面を堪能すべし |
さて、いよいよ「GPA」が起動。カタパルト・デッキ内からのスタートなど、序盤から中盤の展開は参考出展バージョンと同じ。このあたりの概要は「AOU2002」の「GPA」体験レポートを参照していただきたい。ビームライフルを握る際、シンクロするように座席が軽く揺れる。これだけでも、体中から歓喜のアドレナリンが湧き上がる。
搭乗して最初に驚くのは、なんといっても“カタパルトから発進するときの衝撃”だろう。僚機のコア・ブースター、ガンキャノンが発進する際の地鳴りにも似た振動から「結構激しく揺れるかも……」と推察はしていたが、実際の衝撃はそれを遥かに上回る。何かに突然ぶつかるというか、ひっぱられるというか、まさに「ガッツーン!!」とくる感じだ。
壁に掲げられた注意事項。それだけ激しく迫力のあるアトラクションなのだ |
プレーヤーが搭乗する「ガンダム」は、ジャブロー上空から落下してペガサス級強襲揚陸艦の着艦地点を確保しにいく。このとき、地上に着地する寸前に映像のフレーム落ち(処理落ち)が見受けられた。これは参考出展バージョンでも確認された現象で、恐らくメインシステムなどは参考出展バージョンと同じ物が使われているのだろう。
ただし、ジャブロー基地内に突入した後に「TO BE CONTINUED」と表示され強制終了となっていた参考出展バージョンと違い、「AAE」版「GPA」はここから先がプレイできる。参考出展バージョンは、客の入替や回転率を考慮した5分程度のショートバージョンに過ぎない。つまり、「AAE」版「GPA」こそが、真の「GPA」の姿である、ともいえる。
ネタバレになってしまうので詳しい描写は避けるが、ここから先の展開も含め、全体的な難易度はかなり高め。同社広報氏に確認してみたところ、やはり参考出展バージョンよりもシビアに設定してあるという。最長プレイ時間は約10分で、これまで来場した人の平均プレイ時間は約5分~7分程度。エンディングに到達できた人は皆無だという。
「エンディングに到達できた人がいない」というのは、難易度設定としてはいかがなものかと思うのだが、1時間のメンテナンスを要する現在の運営形態では致し方ないのかもしれない。全員が10分プレイしたら、入替を含めると恐らく1時間で5組程度しかプレイできない計算になるからだ。これでは、休日などで多数並ぶ来場者を捌ききれないだろう。
ちなみに、現在の難易度設定は平均レベル。最大難易度に設定すると、敵の攻撃を2発くらっただけでゲームオーバーになってしまうという。2発で死ねるということは、地上にたどり着くことなくジャブロー上空で散華するザコキャラ気分も味わえる……訳だが、さすがにそこまで酔狂な人は少ないだろう。難易度設定は、クリアが続出するまでは恐らく現状が維持されるはずだ。そして、クリア続出という状況がおとずれるのは、かなり先のことではないかと思われる。
記者自身のプレイ結果は、参考出展バージョンよりは先に進めたが、エンディングはまだまだ遠いといった有様で、総プレイ時間は約5~6分といった程度。ただし、体感時間は相当ヘヴィで、身体はもっと長い時間プレイしていたような感覚に陥る。
記者は、近日中にプライベートで「GPA」にリベンジするつもりだ。クリアは当分先になるだろうが、クリアは無理でも「アッガイ」の姿を拝むまでは止められない。そして、その先に出てくるアレを見るまでは……って、これ以上はネタバレになるから止めておこう。
アレが気になる人はもちろん、そうじゃない人や、イベント会場で「GPA」に乗れなかった人には、いい機会だと思う。ましてや、ガンダムファン(マニア)であれば「GPA」を素通りすることは許されないはずだ。別に表彰されるわけではないが、クリアという名の偉業は、ファン(マニア)ならばチャレンジするだけの価値は十二分にある。何はともあれ、ぜひとも「GPA」を体験してみてほしい。
(C)創通エージェンシー・サンライズ
(C)BANPRESTO2002
□バンプレストのホームページ
http://www.banpresto.co.jp/
□「アミューズメントプレイス アナハイム・エレクトロニクス」のページ
http://www.banpresto.co.jp/japan/location/park/anahaim.html
□関連情報
【2003年1月7日】バンプレスト、「ガンダム・パイロット・アカデミー」が船橋「TOKYO-BAY ららぽーと」で稼動中!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030107/gpa.htm
【2002年2月27日】AOU2002 アミューズメント・エキスポ「GUNDAM PILOT ACADEMY(仮称)」体験レポート ~GPAはWindows XPベースで動いていた!~
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020227/gpa.htm
【2002年2月22日】「AOU2002 アミューズメント・エキスポ」ブースレポート(バンプレスト、タイトーほか)
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020222/aou04.htm
【2002年2月21日】バンプレスト、「機動戦士ガンダム」シミュレーター試作機「ガンダム・パイロット・アカデミー(仮称)」を「AOU2002」に参考出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020221/banpre.htm
(2003年1月10日)
[Reported by 北村孝和]
GAME Watchホームページ |
|