価格：未定

　株式会社P&Aは、2001年度の新作ラインナップの概要を明らかにした。5月24日に行なわれた記者発表会で明らかにされたタイトルは「Fly! II 完全日本語版」「MAX PAYNE」「Return to Castle Wolfenstein」「DUKE NUKEN FOREVER」の4タイトル。「MAX PAYNE」、「Return to Castle Wolfenstein」、「DUKE NUKEN FOREVER」の3タイトルに関してはE3レポートのほうを参照いただくとして、ここでは海外で既に発売されている「Fly! II」の情報を、ゲーム画面と共にお伝えする。

地表テクスチャのクオリティは、やはり群を抜く高さだ

　「Fly!」は、米Microsoftの「FlightSimlator」シリーズを手がけたスタッフたちが新会社「Terminal Reality」を興して、いちから新しく開発したフライトシミュレーター。大型旅客機路線をゆくFSシリーズに対して、Fly!は民間仕様の小型機に徹底的にこだわり、'98年当時、シーナリーや機体データの下位互換性の確保やDirectX 5への完全対応などの問題からいまひとつ完成度が低かった「Flight Simulator 98」に比べて、数段上をいくグラフィックレベルを実現していた。今冬、米Microsoftが満を持して放つFSファン待望の新作「Flight Simulator 2002」の唯一のライバルが、シリーズ最新作「Fly! II」というわけである。

　「Fly! II」最大の特徴は、やはり超美麗な3Dグラフィックにある。前作で使用されたグラフィックエンジン「Photex Engine」をさらにチューンナップして、機体や地表のテクスチャのクオリティアップを図ったほか、DirectX 8の目玉機能であるハードウェアT&Lをフルサポートし、各種天候のエフェクトや太陽光のライティングエフェクトなどをリアルに再現している。そのほか、シーナリー(マップ)データもさらに縮尺の細かいものを採用し、より現実世界に近いシーナリーでVFR(Visual Flight Rules)飛行を楽しむことができる。

これはプロモーション用に作成された画面で、ゲーム中の映像ではないが、「Fly! II」のポテンシャルがよくわかる3枚だ

キャノピーに付着した水滴に注目。ゲーム画面ではこの水滴が高速で下に流れていく

　今回搭乗できる機体は、ターボプロップエンジンを搭載した小型プロペラ機「Pilatus PC-12 jetprop」と民間用のヘリとしてはもっとも有名な「Bell 407 Helicopter」の2機種を新たに追加。さらに前作で登場した「Kodiak twin engine」「Sahara single engine」「Aurora B200」「Barracuda B200 twin engine turbo-prop」「Flyhawk 172 single engine prop」「Peregrine 800 TR business jet」といった機体もテクスチャを総取っ替えしたアップデートバージョンを収録している。

　そのほか、フライト環境を細かく設定して楽しめるマルチプレイ機能や前作同様リアルに忠実に再現されたコックピットビューなど、フライトシミュレータファンには堪らない内容になっている。「Fly! II」は、P&Aが完全日本語化を施し、今夏の発売を予定。

【Pilatus PC-12 jetprop】

PILATUSは戦後、練習機メーカーとして世界的な企業に成長した航空機メーカー。PC-12は民間用の単発プロペラ機としては最高水準の名機

【Bell 407 Helicopter】

Bellのベストセラー機。ローターブレードは4枚。ターボシャフトエンジンを単発で搭載している

【コックピットビュー】
写真としか思えないほどクオリティの高いBell 407 Helicopterのコックピットビュー。パネルの操作は、キーボードショートカットかマウス操作で行なう

(C) 2001 Terminal Reality, Ltd. All right reserved.

□P&Aのホームページ
http://www.panda.co.jp/
□「Fly! II 完全日本語版」の公式ページ
http://www.panda.co.jp/fly2/

(2001年5月28日)

[Reported by 中村聖司]