【特別企画】
Stay at home! 難しさのなかに、あふれんばかりの面白さが詰まった稀代の1本「スーパーマリオブラザーズ2」、本作ならではの面白さを理解するための「見どころ10選」
2020年10月23日 12:00
7.ゴール直前にも意地悪なトラップが……
初代「スーパーマリオ」では、ほとんどのステージでゴール地点の直前に大きな階段型の地形があり、そこからポール(旗)に向かってジャンプするというステージデザインがお約束になっていた。たとえジャンプに失敗して地面に落下しても、ポールにつかまったときの得点が減る(※高い場所につかまるほど高得点になるから)だけで、ほかに何の問題も生じなかった。
しかし、「スーパーマリオ2」はそんな甘い世界ではない。例えばワールド4-3や8-1など、ステージによってはゴール直前にも非常に狭い足場が続いたり、4-1のようにポールの手前にポッカリと落とし穴があるステージがしばしば登場するからだ。前作のワールド8-1~8-3にも、ゴール直前の階段や土管の間に落ちるとミスになるすき間はあったのだが、「スーパーマリオ2」では前作とはまるで比較にならないほど、最後の最後まで油断できない場面がたくさん出現し、そのどれもが実に凝ったデザインになっている。
ポールが画面内に現れ、「よ~し、もうすぐクリアできるぞ!」とプレーヤーをにわかに喜ばせておいて、一歩間違うとゴール目前で奈落の底に突き落とされる……。そんなトラップの数々に引っ掛かり、悔しい思いをしたプレーヤーは日本、いや世界中にはたしてどれだけいたことだろうか?
8.以前にクリアしたワールドに戻される、「逆ワープゾーン」も登場
初代「スーパーマリオ」のワールド1-2、4-2の両地下ステージでは、天井のブロックに乗ったまま先に進むと、通常の出口(土管)を通り越し、その先にあるワープゾーンに入ることができる有名な裏技が存在した。
「スーパーマリオ2」でも、同様の方法でワープゾーンに入ることが可能だが、最短ルートで最終面のワールド8-4をクリアするためには、前作よりも複雑な構造、トリックを見破ることが必要となる。ワープゾーンを探すうえで特に怖いのが、一度クリアしたステージに戻される「逆ワープゾーン」という、実にいやらしいトラップの存在だ。
以下の動画は、ワールド3-1に仕掛けられた、ワールド1に戻される「逆ワープゾーン」の一例。前作のワールド3-3などで発見された、ポールを飛び越す裏技が「ここでもできるぞ!」と見せ掛けて、実はワールド1、すなわち振り出しに戻されるというとんでもないワナなのだ。ほかにもワールド8-1には、特定の土管に入って先へ進むと、ワールド5へ一気に戻される厳しいトラップも用意されている。
ちなみに、「逆ワープゾーン」の画面の左下をよ~く見ると、地面に1ブロック分だけ穴が空いた場所がある。「もし戻りたくなければ、ここに落ちてやられて下さいね」という、開発者からのささやかな(?)配慮があるのも地味ながらも見逃せないポイントだ。
なお、通常のワープゾーンを利用した8-4クリア最短ルートは、ワールド1-2からワールド4-1へのワープゾーンと、ワールド5-2からワールド8-1へのワープゾーンを使用する。また1-2にはワールド4のほか、ワールド2と3に進めるワープゾーンがそれぞれ別の場所に隠されているので実にややこしい。
9.ループの仕掛けもさらに複雑・巧妙化
前作のワールド4-4と7-4は、特定のエリアで決まったルートを通らないと先へ進めず、元の地点に強制的に戻されてしまう仕組みがあった。「スーパーマリオ2」でも、ワールド3-4や8-4などには堂々巡りの仕掛けが数か所あり、しかも前作以上に複雑なルートの解明、および高度な操作テクニックが必要とされるのも注目ポイントだ。
またワールド7-2では、パタパタを2匹連続で踏み付け、なおかつその反動で高い位置にある土管の中に入らないと無限ループする難関も登場。最終面のワールド8-4では、特定の土管に着地すると強制的にスタート地点付近まで戻される、巧妙なトラップも存在する。もし引っ掛かった場合は大幅なタイムロスとなり、大魔王クッパとの対決を待たずしてミスとなる可能性が極めて大きくなってしまう、何ともいやらしいワナだ。