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会場:台北世界貿易中心
入場料:大人150台湾ドル(約450円) 台湾のオンラインゲームメーカーとしても知られるIGSは飾り立てた筐体のアーケードゲームをブース前面に配置、Iplayerは日本でもサービスされている「Latale」のかわいらしいイメージをブース全体でアピールし、M-etelは大きなレーシングカーをブースに設置して来場者の興味を惹いた。本稿ではブースの様子とこれまであまり紹介されていないタイトルを中心にお伝えしたい。
■ 「We Dancing Online」、「RF5」2つのアーケードゲームと、既存のオンラインゲームも人気のIGS
アーケードゲームに挑戦するプレーヤーの楽しげな表情に惹かれてプレイ待ちをする人も多かった。特に土曜日からはプレイ待ちの人で筐体が見えなくなるほどの人気だった。 どちらのアーケードゲームの筐体も作りが凝っていて、ゲームの雰囲気をうまく表現している。「We Dancing Online」はタイトル表記にオンラインゲーム版と明確な違いがないが、アーケード版はシングルプレイが可能で、さらに通信で離れた場所のアーケード版のプレーヤーの挑戦を募ることが可能だ。キーボードではなく筐体でのボタンでのアクションも大きく異なる。残念ながらアーケード版とオンライン版での対戦はできないとのこと。 「RF5」は上から落ちてくるマークにあわせてボタンを押すという、いわゆる「音ゲー」のフォーマットを踏襲している。ボタンのほかフットペダルもあり、同時に2人のプレーヤーが対戦を楽しめる。面白いのがプレイ中画面中央に出る演出のイラストで、実写の顔に漫画のキャラクターの体を持つキャラクターがコミカルに踊ったり、三国志のキャラクターが出てくる。入力を指示するアイコンは陰陽のマークだったり、“台湾風”を感じるゲームである。 アーケード筐体の周りにはオンラインダンスゲーム「We Dancing Online」の試遊台が設置されていた。ブースには他に、麻雀ゲームの「明星3欠1 Online」、さらにMMORPGの「封神2」、オンラインアクションの「蒼天」といったタイトルを展開していた。 2008年6月から基本プレイ無料のアイテム課金でサービスをスタートした「蒼天」は、会員数が200万人を突破し、最大同時接続者数で2万5千人を超える人気を獲得、「We Dancing Online」と並ぶIGSのヒット作だという。会場では「明星3欠1 Online」の人気も高く、試遊台には常に人がいてゲームを楽しんでいた。
IGSは2009年のタイトルとして「預言Online」というMMORPGを予定している。2009年4月にクローズドβテストを行なう予定であり、会場スタッフもタイトルの文字が書かれたシャツを着ていた。しかしブースには実際にふれることができる試遊台はなく、会場では女の子がゲーム要素を紹介するムービーが小さなモニターで流れていただけだった。ムービーにも画面写真はなくイラストのみだった。開発が遅れているのか、ゲームの具体的なイメージがわからなかった。どのようなタイトルになるか、今後の情報を待ちたいところだ。
■ Iplayer、ハードなRvRMMO「Kill Online」に萌え要素もプラス。「GoGoGo Online」などかわいらしい雰囲気を演出
ブースでもう1つ目立つのがピンク色の背景に大きな剣を持つ女性の姿だ。女性は「Kill Online」のイメージキャラクターなのだが、童顔の女性の文字の隣に「殺」という不似合いな文字が描かれているのが気になる。「Kill Online」は2009年1月よりサービスを開始したMMORPGだ。 「Kill Online」の実際の画面は硬派な武侠風のキャラクターが活躍するMMORPGで、「三国志」をテーマにしたPvP、RvRが中心となる作品だ。プレーヤーは魏・呉・蜀のいずれかの国家に所属し戦いを繰り広げる。試遊台で感じられるイメージはポスターとはかなり違うハードなイメージだ。 ところが公式ページを見てみると、本作はプレーヤーを助ける「傭兵」を雇うことができるのが特徴で、公式ページではスクール水着や体操服を着た小さな女の子の傭兵を紹介している。硬派なイメージに、かわいらしい要素を入れるという独特の味を持った作品となりそうである。今後どんな方向に進化していくのか興味深い。 Iplayerはもう1タイトル「GoGoGo Online」というカジュアルなFPSを出展していた。キャラクターの姿が常に見える3人称で、最大4vs4の対戦ができる。グラフィックスは輪郭を太い線で描いたカートゥーンレンダリングで描かれている。キャラクターデザインは5頭身くらいで全体的にカジュアルでかわいらしいイメージだ。 ジャンプ中に方向キーを押すことで空中で体をひねったり、地面に伏せるようなアクションも可能で、アクション性が高い印象を受けた。倒されると他のプレーヤーには見えない「ゴーストモード」で観戦できるが、「GoGoGo Online」ではその名の通りキャラクターが幽霊になってしまっているのが面白かった。こちらも2008年12月からサービスを開始したばかりのタイトルだ。
Iplayerブースのコンパニオンはピンクのフリルつけたコスチュームを着ていてカメラを持った来場者の人気を集めていた。ユニークなのは豪勢な椅子を設置した「撮影スペース」が用意されていて、カメラを持ったユーザーが固まって写真を撮っていた。その勢いはすごく、通路の人が通れなくなるほどのにぎわいだった。
■ M-etelはソウル市内を走るオンラインレースゲーム「Ray City」、ドラゴンに乗るMMO「Dragon Knight」を出展
M-etelのブースでまず目を引くのが、レーシングカーである。この車はオンラインレースゲーム「Ray City」をイメージした車だ。「Ray City」は韓国J2M Softが開発したオンラインレースゲームで、2009年第1四半期にクローズドβテストを行なう。ゲームのマップは現実のソウル市内をモデルにしている。MMORPG要素を取り入れており、プレーヤーは配達やタクシーなどクエストをこなしたり、他プレーヤーとレースをしながら車を成長させていく。 3Dグラフィックスでリアルに描き起こされた街を車で走る、というコンセプトの作品は「Midnight Club」といった作品がある。実際の街を走っている疑似体験が楽しいが、欧米の作品が多い。「Ray City」でも街を走ると、開発中のビルや、看板が立ち並ぶ商店街、オフィス街などが通り過ぎていくが、建物や細部の雰囲気が欧米のゲームとが大きく違っている。ソウルのこの場所、というところまではわからなかったが、台北にも通じる東アジアの都会の“空気”をきちんと表現していると感じた。 ブースでもう1つ大きく取り上げられていたのが「Dragon Knight」だ。その名の通りドラゴンをゲームの楽しさの中心に置き、これまでのMMORPGの「大地の上の戦い」だけでなく、空を舞台にした戦いも表現している。ドラゴンはスキルのようにショートカットから呼び出すだけで乗り込むことができる。 ドラゴンはブレスや炎を全身にまとったり派手な攻撃で敵を攻撃できる。空にも敵が配置されており、これらを狩りながらレベルアップを目指していく。システムそのものはオーソドックスな印象だが、巨大なドラゴンに乗れるのが面白い。ドラゴンの種類も豊富だ。ドラゴンのモデリングは細かく書き込まれており、このビジュアルだけでも大きく興味を引かれる作品だ。
M-etelはスタッフとコンパニオンが積極的にゲームのフォローをしてくれ、ユーザーはゲームの独自要素をすぐに楽しむことができた。2つのタイトルだけでなく、既存のタイトルの試遊台でもスタッフがフォローしてくれるため、試遊台はいつも人が多かった。
□Taipei Game Showのホームページ (2009年2月15日) [Reported by 勝田哲也]
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