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会場:NHN Japan本社
日本では11月27日からオープンサービスが2サーバーの環境で開始された。ハートフルを謳ったゲームはこれまでにもいくつかあるが、「Legend of LUNA」ではハートフルな要素に加え、やりこみ要素の多さを特徴にしている。戦闘、生産、コミュニティーの3つの分野で、それぞれ深みのあるプレイを楽しむことができるのだ。
そんな「Legend of LUNA」の深みに見せられ、このゲームの日本サービス開始に尽力しているのが、NHN Japanのエンタープライズ事業部で日本での運営や開発の指揮をとる秋山隆利氏だ。今回は秋山氏と、同じくNHN Japanのプロモーションチームでマーケティングを担当している山本征幸氏に、オープンβの感触やゲームの開発状況、気になる今後の拡張予定などを聞いてきた。 ■ プレオープンサービス開始初日にカンストされて急遽要素を追加
秋山氏: 同時接続数は約4,500人くらいで、だいたい1日ごとに100人ずつ増えていったような感じです。このままいけば1カ月後にはサーバーが増える可能性はありますね。 ――ユーザーの反応はどうでしたか? 秋山氏: わりと好感触ですね。女性にフォーカスしたゲームなので、もっとまったりした雰囲気になるかと予想していたんですが、実際にふたを開けてみたらかなり活発に戦闘や、生産で遊んでいただいています。これまで韓国の情報がほとんど流れていなくて、日本の市場では知られていなかったので、攻略情報が少ないんです。だから攻略に熱が入っているようですね。 ――ユーザーからの要望はどんなものが多かったですか? 秋山氏:回線系が多いかな。重いという意見が多いので、サーバーのスペックをあげたり、日々調整をしている状況です。それ以外のものは少なくて、思った以上に落ち着いているというか、それなりに満足して楽しんでもらえているのかなと。むしろ意見をもらえると嬉しいので、どんどん送ってもらいたいです。 ――すでにカンストしているユーザーもいますね。 秋山氏: 想定よりもカンストされるのが速かったです。1日でカンストされてしまって、まさかこんなに早いとは思わなかったので(笑)。それで急遽、遊ぶ要素として強化システムを導入しました。最近はチラチラと光る武器を持っている人を見かけるようになりましたね。 ――人気の種族や職業は何ですか? 秋山氏: やっぱりエルフですね。プレオープンサービスのときには、9割くらいがエルフで赤い尖った目にショートっぽい同じ髪型で、まずいなあと思っていたんですが、オープンサービスではさすがにばらつきが出てくれてよかったです。職業は、今はラフィアンというのが中心になっていますね。あれが一番強いと言われています。正式サービス後は少し変わると思いますが。 ――それは、正式サービス後に職業間のバランス調整を行なうということですか? 秋山氏: いえ。バランスについては、基本的にワールドワイドに設定しているバランスにしているので、今のバージョンでほぼ問題ないだろうと判断しています。微調整はありそうですが。
■ 強い絆が必要な、新要素「ファミリーシステム」
秋山氏: 基本的なデザインとしては、レベル50~60くらいまでは初心者のエリアという考え方で、そこまでは1人で遊べるようにしています。当然、そのプレイ中には友達と呼べるような親しい人間が出てくるはずなので、最終的にはパーティープレイの方向に持っていくようにデザインされています。レベル70を過ぎるとパーティープレイが基本になりますね。そのあたりをソロでやろうと思ったら、かなりテクニックが必要でしょう。運営としては、いかに友達を作ってあげられるかがキモになります。 ――このゲームには通常のパーティーやギルドに加えて、ファミリーという要素がありますが、これはどういったものなんですか? 秋山氏: 通常のゲームって、だいたい戦闘系に特化していくものが多いですが、このゲームでは生産系にもある程度特化できるようになっていて、それがファミリーシステムです。武器を強くするためには、宝石などの強化アイテムが必要になるんですが、ファミリーが所有できる農場でとれる植物からそういったアイテムが入手できるんです。それを使って強化すると、より強い武器ができたり、さらに見たこともないようなグラフィックの武器ができたりと、そういう拡張性のあるものを作ることができます。 ――1つのファミリーには何人くらいが参加できるんですか? 秋山氏: 5人ですね。 ――従来のギルドとはどう違うんですか? 秋山氏: より強い絆が必要な集まりです。お金も支払つつ、農場を維持しつつという遊びなので、絆が強くないと遊べないと思うんですね。そういう意味では、ギルドよりも少し拘束力が強いんですが、そのぶん得られる恩恵も大きいです。コミュニケーションの恩恵もあると思うので、そういったところをプレイしていただきたいです。 ――将来的には、ファミリー向けのハウジングシステムなども導入されるといいですね。 秋山氏: もちろん入れたいですね。戦いになると、やっぱりどうしても殺伐としてしまうので、ほっこりふんわりした雰囲気が作りたいですね。
■ 100種類を超える豊富なアバター
秋山氏: チャットルームというものがあるんですが、コアタイムだと2ぺージ目まで埋まっていることが多くて、かなり活用されているようです。あとは全体チャットでギルドやパーティーの募集をしたりも。ただフェイスモーションは思ったより使われていないんです。まだまだキャラを育てるのが忙しくて、ああいうマニアックな遊びには至っていないという感じです。 ――アバターもかなり豊富ですね 秋山氏:今韓国のサービスを見てみると、大体毎月3個とか4個くらいのペースで新しいアバターが増えています。公開していないものもたくさんあるので、正式サービスのタイミングでは結構品揃えがあるんじゃないでしょうか。100種類を軽く超えるくらいはあるので、着こなして欲しいですね。 ――オープンサービス中に貰える初心者装備のひよこもかなり評判がいいみたいですね 秋山氏: ひよこオンラインって言われてます(笑)。本当にひよこが多いですね。でも日数制限で消えたあたりから凄くさびしくなるみたいで、やはりアバターはニーズがあるので伸ばしていきたいですね。 ――今はどのような種類のアバターが用意されているのですか? 山本氏: ファンタジー風なアバターの出来が凄く良いのですよね。変わったものでは、完全着ぐるみのパンダ君とか、あとはサンタクロース風とか。学ランやメイド服、巫女さんの衣裳なんかは人気が高いです。あと猫がやたらと充実してるんですよね。白ネコ、黒ネコ、トラネコがあったりして。 秋山氏: 「Legend of LUNA」では、アバターのパーツが4つにわかれているんです。だから個々の部分だけ組み合わせることも可能で、結構可愛い姿になったりするんですよ。 山本氏: ネコだと手と足が別なので、スリッパ部分だけネコ足にすると可愛いと思います。それに髪型もたくさんあるので。アフロとか。あと、頭にカラフルな虫をのっけるのもありましたよね。 秋山氏: くねくね君っていう頭にのっける虫があるんです。頭につけるものは他にもつのなどもあります。後は背中に羽や風船を装備できたり、見た目は結構華やかですね。メガネもいっぱいありますよ。 ――日本独自のアバターもあるんですか? 秋山氏: 今回は時間的に間に合わなかったのでまだありませんが、来年には日本独自のものが入って来るようになると思います。 ――たとえばどんなものを考えていますか? 秋山氏: ハンゲームのノウハウを生かして作っていくことになると思います。僕はお客様の意見を聞いて作りたいと考えています。そういった募集をしてみたいですね。ゲームとしてロールプレイが楽しめるようなものじゃないとダメですが、何よりもお客様が一番着たいものじゃないと意味がないと思うので。
■ 正式サービスで実装されるコンテンツについて。クリスマスにはスペシャルイベントも
秋山氏: レベルキャップを65まで解放することを予定しています。マップは7マップくらい導入する予定です。その中にはダンジョンも含まれているので、まずはそのダンジョンを攻略してもらう感じで。職業は3次職まで入る予定です。「Legend of LUNA」のウリとなる農場システムや、ファミリーなどのシステムはすべて実装します。 ――オープンサービスのデータは引き継がれるんですか? 秋山氏: 90%か95%は引き継ぐ予定です。 ――韓国ではすでに4次職まで公開されていて、最終的には6次職まで増える予定ということですが、日本での予定はどうなりますか 秋山氏: 現状の数字を見ながら考えていきます。日本のお客様は不具合を嫌がるので、ある程度動作の安定したものを導入しなければいけないと思っています。それを考えると、3カ月とか半年くらいは時間をとって導入したほうがいいと思っているので、どうしても時差はできるかなとおもいます。 ――ゲーム内にはドワーフといった人間以外の種族も出てきますが、新種族のプレーヤーキャラを追加する予定はありますか? 秋山氏: 今のところは予定されていませんが、要望が高かったら作っていこうかと思っています。ただ単純にドワーフを入れても面白くないので、もう少しデザイン的に面白いものを入れたいですね。もちろんゴブリンがあった方がいいというならそっちにしますよ。やっぱりお客様に求められるものを入れていきたいです。 ――正式サービスに合わせてゲーム内でのイベントやキャンペーンなどは予定されていますか? 秋山氏: 直近だと、クリスマスのイベントを予定しているんですが、まずは追加されたものをじっくりと楽しんでもらいたいので、特別なイベントは予定していません。かなりボリュームがあるので、イベントに参加している暇がないと思うんですよ。 ――クリスマスイベントはどんな内容なんですか? 秋山氏: これはまだ秘密です。いま調整中で、情報を出すのはもう少し後になると思います。 ――アイテムモールでは、どういったものが販売されますか? 秋山氏: RPGをプレイする時に、こんなコスプレをしたいよねというものは入れようと思っています。後は着ぐるみ系とか。 ――正式サービス後にここを楽しんで欲しい、というポイントはどこですか? 秋山氏: やはりパーティープレイですね。次のバージョンでパーティープレイを重視するダンジョンなんかも入るので、この機会に友達を作って遊んでもらいたいなあと思っています。 ――キャラクタデータのステータスに、対人に関係したものがありますが、対人コンテンツはどのような形で導入する予定ですか? 秋山氏: 実はすでにシステム的にはPKが可能なんです。ただ、PKって一方的なコミュニケーションじゃないですか。ハートフルという枠組みから考えた時にもそぐわないのでいまは外しています。基本的には日本のポリシーとしてPKは完全排除という認識です。もし入れるとしたら、完全に独立したPKエリアを作って有料で提供するような形にしようかと思っています。 ――PK以外の対人コンテンツについてはどうなりますか? 秋山氏: 今後、コロシアムに近い機能を導入する予定なんですけど、それも競技性の強い形にしたいと考えています。韓国では「ルナリバース」というタイトルに切り替わって、攻城戦に近いものが入っているんですけど、その内容を見て日本サーバーに導入するときには、はやり競技性の強いものに仕上げていきたいです。 ――攻城戦というと、リネのようなギルド同士の戦争になるんですか? 秋山氏: なんだかちょっと違うみたいなんですよ。全容がまだ見えないので、韓国サーバーに潜入して様子を見ている状況です。 ――最後にユーザーに向けてのメッセージをお願いします。 山本氏: 来年の話になると思いますが、いろんなタイアップをやっていきたいと思っています。僕は以前別の会社でハートフル系のMMORPGに携わっていたんですが、その時にもアパレルのブランドさんとかアニメとかそういったところと一緒になって、いろいろなアバターを提供するようなキャンペーンをやっていたんです。ルナでも、同じようなことをやっていきたいな思っています。やっぱりこのゲームはアバターを楽しんでいただいている方が多いので、どんどん充実させていきたいなと考えています。イメージとしては、お客様が楽しめるようなプロモーションというのがコンセプトですね。 後はダンスですね。このゲームにはダンスのモーションがたくさんあるんです。韓国ではダンスが凄く重要視されているようで、日本のオリジナルダンスを作りますかと、向こうの開発が聞いてくるくらいなんです。なので例えば、有名なダンサーさんに振付をしてもらって、それをゲーム内に入れるとか、そんなものがあってもいいなと考えています。
秋山氏: まずは韓国で実装されている機能を正常に導入していくことに力を入れます。お客様には、ファミリーという新しい遊びを体験しつつ、ゲームとして厚みのあるギルドシステムだったり戦闘システムだったり、そういったところで仲間と一緒に切磋琢磨していただきたいです。いろいろなコミュニケーションの形を提案することがこのゲームの核となるキーワードなので、そういったところを運営側でも強めていきたいです。「レジェンド オブ ルナ」はどんな人でも結構気軽に遊べるようなゲームだと思います。運営もそういった方向でサービスしていきたいと思っています。物おじせずに、気軽にプレイしてもらいたいです。
Published by NHN Japan Corporation.
□NHN Japanのホームページ (2008年12月12日) [Reported by 石井聡]
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