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会場:韓国国際展示場(KINTEX)
入場料:5,000ウォン(前売り3,000ウォン)
「エバープラネット」は、丸さを実感できるユニークなビジュアルデザインを採用したMMORPG。移動した方向の地平線から、山や建物モンスターなどがニョキニョキ上ってくるという、マンガのような世界観が特徴的だ。同作はそうした斬新な世界観の中で、どういったゲームが楽しめるのか。バトルや生産システムなどを詳しく聞いた。 ■ 小さな丸い星を舞台にしたユニークなMMORPG「エバープラネット」
パク・セヒ氏: 企画のきっかけはマンガに出てきた丸い背景をひらめきにゲーム化を考えました。星をテーマにしたら色々な企画に対する可能性が出てきました。 編: 球体の上で活動するゲームということはわかりましたが、何を目的としたゲームなのか良くわかりませんでした。 イ・スンハク氏: ジャンル的にMMORPGで、様々な星の上を移動しながら活動していきます。縮小した星の上にハウジングシステムも盛り込んでいます。 編: ゲームが始まると自分の星を持つことができるのでしょうか。 パク氏: 最初から自分の星が持てるわけではなくて、メインクエストを進めていくと星が貰えるようになります。クエストを進めていくうちに行ける星が増えていきます。 編: 星の数はいくつあるのですか? イ氏: 今は4つの星が実装されています。草原や砂漠や地中海や北欧といったテーマをもっています。オープンベータテストの際は6つになるように開発を進めています。実装予定の星の1つに「Mova Luna」という星があり、夜の神秘的な雰囲気をもっています。 編: 次々にテーマが異なる星を移動していくというゲームデザインは、韓国ではGravityがサービスしていた「Rose Online」を彷彿とさせるところがありますね。 パク氏: 「Rose Online」というタイトルはよく知りませんが、今回発表されたNexonの「ネクソンスター」も星をテーマにしたタイトルです。基本コンセプトは似ているかもしれませんが、「エバープラネット」は大きなボールの上を歩くような雰囲気を出した部分が独特だと思います。 編: その球体の上で活動するというゲームデザインについてですが、ゲーム世界を移動する点において何か変化はありますか? パク氏: マップデザイン的に横スクロールは高いところにアイテムがあって苦労してジャンプしながら上って取るといった特徴があります。「エバープラネット」では、たとえば、川が流れているところを石を伝ってジャンプして移動していきますが、途中で落ちてしまうと川に流されて最初からやりなおさなければならないなどのギミックがあります。 編: なるほど、それはそれでおもしろいギミックですが、私が伺いたいのは球状のステージを採用したことによるゲームプレイの変化です。たとえば、ずーっとまっすぐ進んでいくと、いつか同じ地点に戻ってくるのかどうか、穴を掘っていくと球体の反対側に出られたりするのかという質問です。 パク氏: そういったことはありません。視覚的にマップを丸くしただけで、フィールド全体を球体で表現しているわけわけではないのです。丸く見えるだけです。常に半球の上を歩くようなイメージだと思ってください。 編: それはもったいないですね。おそらく日本のユーザーは大なり小なり、私と同じ感想を持つと思います。「『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』シリーズのように、海をまっすぐ進み続けると反対側から出てくるはずだと(笑) パク氏: すごく良いアイデアを頂きました(笑)。マップを丸くしただけなので実現は簡単だと思います。水があれば連結させて丸い部分を活かせると思います。 編: 球体の惑星をステージとして採用したゲームとしては、任天堂の「スーパーマリオギャラクシー」がありますが、同作の影響もあるのですか? パク氏: いいえ。ただ、色々な人に同じことを質問されたので、企画に盛り込めるように考えたいと思います。 編: ゲームが進むとたくさんの星が出てきて、銀河系のようになっていくのでしょうか。 イ氏: ユーザーさんが持っている星を一箇所に集めるのは難しいのでギルドの星を星座のようにするという企画が上がっています。 編: 星が丸い以外にこだわった部分があれば教えてください。 パク氏: カートゥーンの雰囲気を活かした背景が特長です。背景の明るい雰囲気のグラフィックスの上にキャラクタを乗せても、キャラクタが引き立つように見せるためのチューニングにこだわりました。
■ バトルと生産に独自のこだわり。MMORPGとしてもそつのないゲームを目指す
パク氏: 見ている方によって印象は異なるかもしれませんが、「エバープラネット」は、「RO」と違い明るい雰囲気だと思います。また、操作に関してもマウスを使わずにキーボードだけを使います。最近のカジュアルMMORPGの成功例として、「メイプルストーリー」のように横スクロールアクションがありますが、それらとも違う雰囲気です。戦闘スタイルとしては、敵を凍らせて後ろから叩くといった戦略的な要素が多いので、これまでのカジュアル路線のMMORPGとは異なる光景になると思います。 編: 操作をキーボードだけで行なうようにした理由はなんでしょうか? パク氏: 開発段階で色々試したのですがキーボードでの操作が本作の操作感に合っていると思いました。爆弾を投げるといった動作をした際、マウスの方がアクション性があるという判断もありましたが、総合的に判断しました。 編: ゲームパッドへの対応は? パク氏: 今後対応する予定です。 編: 「マイプラネットシステム」について教えてください。 パク氏: 「マイプラネット」では、クエストを経て手に入れた自分の星を育てていくことができます。最初はできることは限られていますが、家を作ったり、苗を植えて、自分で栽培したり採集したりします。最終的には湖が出来て魚を釣ったり、りんごの木を植えて収穫したりとレベルアップによって自分の星でできることがだんだん増えていきます。 編: 確かに発表会では生産の部分がクローズアップされていましたね。生産が大きなウェイトを占めるゲームだと考えて良いですか? パク氏: そうですね。生産は自分の星で環境を整えて色々な作物を育てると店では手に入らない上質な生産物が収穫できます。種を買って栽培するイメージです。そこから生産されたものが体力や他のステータスアップに使用したりできます。生産のほかにも様々なゾーンを企画しています。たとえば、火山で武器を精錬するといったことです。 編: 自分の星に友達を呼ぶことはできますか。 イ氏: はい。まだ何人まで呼べるかまでは決まっていないのですが、コミュニティの基礎になると思います。たくさん友達が訪れると部屋がアップグレードするといったアイデアを考えています。 編: このゲームを開発するに当たり影響を受けたタイトルはありますか。 パク氏: 特にどのゲームから影響を受けたということはないのですが、様々なMMORPGの中から良いものがあれば長所を個々に取りいれることはしていますが、特にこれといったタイトルはありません。 編: それでは本作の1番の魅力はなんだと考えていますか。 パク氏: 一言で説明するのは難しいですね(笑)。簡単で親密なコミュニティを作れるゲームにしたいと思います。 イ氏: 特徴として、普通のMMORPGより自信を持って面白いといえます。横スクロールのMMORPGでは歩きながら一方的に殴るという展開が多いですが、本作の場合は距離の概念があります。近距離、遠距離の攻撃の組み合わせて非常に多様なバリエーションがありますので、戦闘の単一化がありません。バトルが非常に面白いゲームになると思います。 編: 日本展開はいかがですか。 パク氏: もちろん考えています。海外進出は当然と考えていますので、その中で日本展開は視野に入っています。 編: 日本のユーザーさんに一言お願いします。 パク氏: 日本市場の場合はコンソールゲームが大きいですが、オンラインゲーム市場はこれからも成長していく市場だと思います。ユーザーさんはクオリティの高いコンソールに慣れていると思いますので、コンソールのクオリティを出しながらオンラインの良さを活かしたタイトルを作りたいと思います。来年になるか再来年になるか分かりませんが、必ず進出しますので楽しみにしていてください。 編: ありがとうございました。
(2008年11月16日) [Reported by 中村聖司]
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