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会場:韓国国際展示場(KINTEX)
入場料:4,000ウォン(前売2,000ウォン) 今回の出展の中で一番の見所は、Ntreevが発売を予定しているPSP用ゴルフゲーム「ファンタジーゴルフ パンヤ ポータブル」だ。韓国では昨今、PSPの人気が急激に伸びており、会場では数少ないPSPソフト、しかも新作タイトルとあって、試遊コーナーには常に人が集まっていた。 実はWindows版の「スカッとゴルフ パンヤ」は、日本ではメガヒットタイトルとなっているが、韓国ではそれほどでもない。Ntreevとしても、PSP人気に乗じて「パンヤ」ブランドを再度展開し、Windows版へのてこ入れ効果を狙いたいところもあるのだろう。
モバイルゲームでは、NEXON MOBILEの「メイプルストーリー ハンディワールド」や、先日開催された「東京ゲームショウ2008」でも出展されたタイトーの「対戦パズルボブル ~日×韓MIX~」などを出展。PCゲームは、「デジタルモンスター」を題材にしたMMORPGの新作「DIGIMON MASTERS」や、日本でも展開が始まった「LUNA ONLINE」(邦題: Legend of LUNA)など3タイトルが出展された。
■ PSP「ファンタジーゴルフ パンヤ ポータブル」
会場で実際にゲームを触れた時間はわずかだったが、Ntreevで本作のディレクターを務めるキム・ペホン氏に詳しい話を聞けたので、その内容をお伝えする。 まず本作は、Windows版の「Season3」ベースに制作されたもので、Wii版とは完全に別のラインで開発されているという。ゲームモードは、シングルプレイ用に「ストーリーモード」、「ライセンスモード」、「トーナメントモード」、「フリートライアル」の4つと「チュートリアルモード」。そしてマルチプレイ用の「ネットワークモード」が用意されている。 まず「ストーリーモード」は、Windows版の「Season3」までに登場する8人のキャラクタごとに異なるストーリーが展開される。それぞれプロローグ、エピソード1、エピソード2、エピローグという4部構成で、その中に複数のステージが用意されている。各ステージではストーリーに沿った対戦相手となるキャラクタが登場し、勝利すれば次のストーリーに進んでいく。 8人のキャラクタのストーリーをクリアすると、隠しキャラクタが登場する。キャラクタの表示枠はなんと18個も用意されており、他に10キャラクタが登場するようだ。既存キャラクタのアレンジなども含まれるのかもしれないが、少なくとも1人は「CIEN」というオリジナルキャラクタを用意しているという。 「ライセンスモード」は、与えられたミッションをクリアしていくモード。ミッションには「アルバトロスを取れ」や「300PP(ゲーム内ポイント)集めろ」などさまざまなものがあり、好きなものを選んでプレイできる。クリアすると「ミッションポイント」を獲得でき、これを一定量貯めるごとに1つ上のライセンスが与えられ、最初は選べない状態の「トーナメントモード」や「フリーラウンド」といったゲームモードがアンロックされる。 「トーナメントモード」は、Windows版の「大会モード」をベースにした、30人同時にプレイするモード。自分以外のプレーヤーはNPCとなるが、多くのプレーヤーと競いながら遊ぶ感覚をシングルプレイに持ち込んでいる。「フリーラウンド」は文字通り好きなコースとホールを選んで遊べるもの。練習モードではあるが、PPは入手できる。 マルチプレイの「ネットワークモード」では、アドホックモードで最大8人同時プレイが可能。ゲームは全員同時にプレイする「大会モード」の形式になるが、個人戦だけでなくチーム戦も選べる。またシングルプレイよりもPPが多くもらえるという特典も用意される。 獲得したPPは、クラブやキャラクタの衣装などのアイテム購入に使える。アイテムの総数は1,300種類以上にもおよび、PSP版のオリジナルコスチュームも収録しているという。 システム面のオリジナル要素としては、「初心者設定」がある。設定でこれをONにすると、インパクトゾーンが広がったり、カップが大きくなったりして、ゲームの難易度がいくぶん下げられる。他にPSP版の開発においては、PCやWiiに比べて性能が低いため、グラフィックスなどのクオリティを落とさないよう、最適化には力を入れているという。 発売日は、韓国では2008年内の予定で、価格は未定。詳細は来週にも発表できる予定だという。そして気になる日本での発売については、現時点ではまだ未定だが、既に日本の企業からオファーは来ているという。そして驚くことに、既に日本語版のローカライズ作業は終了しているそうだ。ゲーム自体はこれからまだ詰める部分はあるとしているが、日本のパブリッシャーさえ決まれば、韓国版から間を空けずに発売できる準備は済ませているわけだ。
キム氏は日本のユーザーに向けて、「世界でも最も『パンヤ』の人気が高い日本で、なるべく早くゲームをお見せできるように頑張りたい」と語ってくれた。決定事項はないとはいえ、これは期待して待っていてもよさそうだ。
■ モバイル「メイプルストーリー ハンディワールド」
ゲームは驚くほど「メイプルストーリー」を忠実に再現している。グラフィックスはもちろんだが、計15種類の職業があり、2次転職までできる。またオンラインプレイにも対応しており、最大4人で同時プレイが可能。MMOではなくMOだが、他のユーザーとクエストに挑めるという、完全なオンラインゲームになっている。 操作は方向キーとテンキーの両方に対応しており、横方向は移動、上でジャンプできる。方向キーだと端末によっては斜めが押しにくい場合があるが、テンキーで1や3を押せば斜め上にジャンプできる。攻撃はセンターキーないし5ボタンを連打でいいので、どちらでも不自由なく操作できる。 PC向けMMORPGの中では、かなりカジュアルな部類に入る「メイプルストーリー」だが、モバイルゲームでとなると話は別。グラフィックスはとても良質で、非常にやりごたえのあるオンラインゲームだと感じた。少し空き時間ができたときには1人で簡単に遊べるクエストを選び、じっくり遊びたいときは他のプレーヤーを誘って難しいクエストにチャレンジするといった具合に、状況に応じた遊び方を選べそうなのもモバイルゲーム向きだと感じる。
日本の端末への移植は予定されておらず、技術的にも難しいとは思うが、ぜひともじっくり遊んでみたいタイトルである。
□G-Star 2008のホームページ http://www.gstar.or.kr/ □SK Telecomのホームページ http://www.sktelecom.com/ □関連情報 【11月13日】韓国最大規模のゲームショウ「G-Star 2008」が開催 業界再編後初のショウ、自社開発からパブリッシングへの流れが顕著 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081113/gstar08_01.htm 【2007年11月11日】SK Telecomブースレポート 韓国の伝統的スポーツをカジュアルゲーム化した「GONGBAK」 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071111/skt.htm G★2007 記事リンク集 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071111/gslink.htm (2008年11月15日) [Reported by 石田賀津男]
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