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【連載第31回】大人による大人のための洋ゲー連載
■Game Dudeの「大人のための海外ゲームレポート」■
今年最高のホラー&サバイバルアクションゲーム
エイリアンうごめく宇宙船イシムラから生還せよ!!
「Dead Space」 |
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「Dead Space」は、あらゆる残虐表現を詰め込んだと言っても過言ではない、血みどろのサバイバルアクションゲームだ。クリーチャーの四肢を切断して倒すなどのゲームデザインが話題となり、日本ではついに発売が見送られることとなった。(なお、日本と同様に規制の厳しいドイツでは販売されることが「Dead Space」のブログで発表された)。
米国をはじめとするその他地域では予定通りに発売が開始され、高評価レビューがあちこちのメディアで出されている。鉱石採掘宇宙船イシムラを襲った悲劇に巻き込まれた主人公アイザック・クラークと生き残りメンバー達は、果たして無事生還することはできるのだろうか。そしてイシムラにいた主人公の恋人・ニコルの行方は……!?
息もつかせぬスリリングなアクションと、心胆を凍りつかせる一流のホラー演出がゲーマーの心をつかんで放さない「Dead Space」を今回はご紹介しよう。
【お断り】 |
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当連載でご紹介したゲームは日本国内で流通しているハードウェアでは動作を保証するものではありません。編集部では海外版ハードウェア・ソフトウェアを輸入して紹介しています
この記事を読んで行なった行為によって、生じた損害はGAME Watch編集部および、メーカー、購入したショップもその責を負いません
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■ EAが作り上げた「俺達流バイオハザード」それが「Dead Space」だ
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巨大な宇宙船イシムラから脱出することはできるのか
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船内にはエイリアンに侵食されているエリアも……
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「Dead Space」は、襲ってくるクリーチャーの四肢を切断して倒す独特のバトルと、西洋SFホラーの極みとも言える、おどろおどろしい世界観で今年のE3で国内外の注目を集めたタイトルだ。既に発売中の本作は、各国メディアで高い評価を得ている。
開発はEAの総本山Redwood Shoresだ。EAというと、スポーツ物であればEAカナダ、FPSやRTSであればEALA、「BattleField」シリーズでおなじみのEA DICEなどが有名な中で、注目度はいまひとつの開発スタジオだが、「GTA」ライクなオープンワールドゲーム「The Godfather」を開発したスタジオでもあり、引き続き「The Godfather II」の開発にも携わっている。今回の「Dead Space」の成功を含め、今後要注目のスタジオだ。
EAがホリデーシーズン向けに投入した大作はいかほどのものなのか、早速発売と同時に購入してプレイしてみたが、「バイオハザード4」と「ハーフライフ2」の良いところ取りを徹底的に行なったタイトルだという印象を持った。
具体的に言うと、ゲーム全般の視点や構成は「バイオハザード4」の内容に近い。肩越し視点をはじめ、様々な強化要素も似通ったところを感じさせる。武器や演出面では「ハーフライフ2」を参考しているようだ。後述する「キネシス」や「ステーシス」といった特殊能力を使って障害物を動かしたりどかしたり、武器に使ったりするような要素は、「ハーフライフ2」のグラビティガンに通じるものがある。
なお、ゲームエンジンは同じEAのタイトル「The Godfather」で開発されたエンジンをPS3やXbox 360世代用に改良したものを採用している。かたやオープンワールド形式のアクションゲーム、そして「Dead Space」は閉鎖空間を舞台としたアクションゲームで全く方向性が異なるが、どのようなタイプのゲームにも適応できる汎用性を持つエンジンなのだろう。
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どのような敵が待ち構えているのだろうか!? |
むごたらしい姿をしたクリーチャー。元船員である |
■ 血みどろの死闘が繰り広げられる宇宙船イシムラ
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通信が途絶えたイシムラに向かう調査チーム
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船に近づいた途端にアクシデント発生!
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本作で描かれる世界は、人類が枯渇した資源を宇宙に求めて雄飛した時代。「USGイシムラ」という名の企業が持つ鉱石採掘船が救難信号を発したため、主人公アイザック・クラークほかの調査エンジニア隊がイシムラに向かう所からストーリーが始まる。
調査船がイシムラに接近すると、突然操縦不能に陥り、イシムラのドックに何とか不時着するが、そこはエイリアンに寄生されたクルー達がうごめく阿鼻叫喚の世界に変貌していた。主人公と生き残りのメンバーは何とかこの地獄と化した船から生還しなければならない……。
基本的なゲーム性は前述の通り、サードパーソン視点のアクションゲームで「バイオハザード」シリーズを想像してもらえば良いだろう。冒頭で主人公の一団は敵に襲撃され散り散りになってしまう。従って行動は常にプレーヤー単独で、要所で通信で連絡を取り合いながら行動していくことになる。敵味方問わず生き残りと直接出会うのは稀で、それがかえってゲーム展開上、新鮮に感じる良い演出に仕上がっている。
本編は全12のチャプターに分かれており、プレーヤーこと主人公アイザックは各章でイシムラのエリアを隅々まで探検して脱出の手がかりを探っていくことになる。プレーヤーはエイリアンがどこから襲ってくるか耳をそばだてながら、慎重にエリアを進んで行くことになるが、船内の悲惨な雰囲気と怖がらせるための演出は抜群で、非常に怖い。ついつい音を消したり、テレビなどの雑音を入れないとドキドキして進めないほどだ。
イシムラ船内の所々は無重力空間だったり、空気がなかったりする箇所もあり、パズル的な解き方やアクションゲームならではの攻略法で進んでいかなければならないところもあるなど、ステージデザインはなかなか起伏に富んでいる。具体的な解説は後述するとして、ただひとつ共通して言えるのは、どこもかしこも血だらけの死体だらけでまんべんなくグロテスクな世界が広がっていることだ。2008年のベスト残酷ゲームなんて賞があったらダントツで「Dead Space」が受賞確実だ。
クルーを襲ったエイリアンのタイプは様々だが、共通しているのは生き残った人間を執拗に襲ってくることで、一度出くわすと、足が飛ぼうが首が飛ぼうが完全に息の根が止まるまで襲いかかるのを辞めようとしない。エイリアンの形状は色々だが、イシムラのクルーに寄生しているタイプは何とか人形の痕跡が残っており、これが怖さを助長させているのだ。
また、これは最近のトレンドなのか、昔の映画「ゾンビ」などとは異なり、プレーヤーを捕捉した寄生エイリアンの足は無茶苦茶早い。気味の悪いエイリアンが猛スピードで襲ってくるこの恐ろしさはゲームを体験してみないと理解できないだろう。しかもどこからくるかわからないため、プレイ中は常に銃を構えて歩かないと怖くてたまらない。
さらに、サウンドも強力である。時折どこからともなく聞こえてくるエイリアンの声や、彼らが移動する音、イシムラの艦内から出る機械の騒音など迫力満点。ぜひドルビーデジタル対応のサウンド環境でプレイしたい。音の環境が良いと後ろからエイリアンがヒタヒタと襲ってきてもわかるのだ。もちろん、エイリアンと遭遇した時は、「デターーーー!」と悲鳴を上げそうなサウンドに切り替わる。その際は、覚悟を決めて冷静に対処していこう。
チャプターのスタートとゴールは明確で、1チャプターごとに船内にある「トラム」という乗り物を使って移動していく。始まりと終わりはいつもトラムから。セーブポイントは1つのストレージに20個まで可能でイシムラ船内の各所にあるカメラ型アイコンの機械でセーブが可能だ。こまめにセーブするのがクリアの鍵なので、メモリユニットも用意して全40個のセーブポイントをフルに使う勢いで挑みたい。
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アイザック本人の顔が見られる貴重なシーン |
こうしてイシムラに降り立った面々だが…… |
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フツーの人と会話できる貴重な機会 |
「そこの警備員、逃げてーー!」という瞬間 |
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こいつらは本当にしつこい上に足が速い |
時にはとっくみあいの死闘も |
■ 主人公アイザック・クラーク、立つ!!
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ステーシスは物の動きをスローにしてくれる
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キネシスは重いものを移動できる念力のようなもの
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本作の主人公、アイザックはその容姿からすると某作の屈強な宇宙海兵隊員を彷彿とさせるが、その実は単なる技術者に過ぎない。イシムラの通信途絶の原因を探るために会社から派遣されたしがないサラリーマン、はるばる宇宙まで出張させられたあげくにエイリアンと大立ち回りまでさせられるのだから、未来の企業戦士も大変だ。
ただ、アイザックとイシムラは、全く関連性が無いわけではなく、イシムラにはニコルという元恋人が乗り込んでおり、イシムラが通信を断つ前にSOSとも取れるメッセージをニコルから受け取っていたのも、彼がイシムラに向かった理由のひとつになっている。
調査船に同行している仲間は何人かいるが、主だったのはケンドラという女性技術者とザックという警備員(ここでは兵士のようなもの)がいる。彼らとは通信で互いにコミュニケーションを取り、脱出を試みるために様々なチャレンジを行なう。
エイリアンに荒らされた船内に果たして生き残りはいるのか、元恋人ニコルの行方はどうなっているのかという、気になる部分に関してはネタバレになるので、実際プレイして確かめてみてほしい。怖いものばっかで忘れがちだが、「Dead Space」のストーリーはなかなか面白いと思う。
ここで、主人公の着ているスーツにも注目しておこう。彼の着ているスーツはアップグレード(後述)で基本的な能力を伸ばすことができるが、途中で拾うパーツをつけることで一種の超能力的パワーを持つことができる。
1つ目の能力は「ステーシス」と呼ばれるもので、これは発動させると対象物の動きを遅くすることができる。壊れて高速に開け閉めされてるドアに使ったりするパズル的要素以外に素早い敵に向かって使う戦闘補助的な使い方も可能だ。
2つ目は「キネシス」というもので、そのまんまサイコキネシス(=念力)という意味合いの能力で、かいつまんでいうと手を触れずに遠くにある、あるいは重い対象物・障害物を動かすことができるという便利もの。こちらの能力は純粋にパズル的な要素で使われることが多い。
ちなみに「ステーシス」は使える限度があり、エネルギーを使い切ると補充パックを使うか、船内にあるステーションで補充しなおす必要がある。主人公は、このスーツが持つ能力を十二分に発揮して、イシムラにおける過酷なサバイバルを生きぬくのだ。
武器については全部で8種類の銃火器が用意されているが、持ち歩けるのは4種類までで、それぞれ弾薬が異なる。種類としては拳銃に相当する「プラズマカッター」やアサルトライフルに相当する「パルスライフル」などがメインの武器になり、その他火炎放射器や衝撃波を出して広範囲にダメージを与えられる「フォースガン」などが用意されている。
ゲーム中に登場する武器それぞれは使う場所をうまくマッチさせれば最大限の効果を引き出すことができる。慌てて乱射すると、敵にダメージを与えられないばかりか、弾の浪費に終わるため、どんなビックリドッキリ状況でも落ち着いて行動できるように心がけたい。ちなみに床でのたうちまわる敵などは踏みつけて殺すことも可能で、弾薬の入手が限られる都合、殴ったり踏みつけたりする肉弾戦も活用したい。
ボス戦では恐ろしく苦労しそうだが、最初に入手できる「プラズマカッター」1つでゲームをクリアするという実績もあるようだ。この武器、非常に使い勝手が良くダメージも的確に与えられる上に連射武器ではないので無駄弾消費も防げて一石二鳥な性能を有している。腕に自信のある人は、1スルー後に試してみるのも面白いだろう。
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主人公の元恋人、ニコルは無事なのだろうか? |
ガイドを確認すれば目的地は一目瞭然だ |
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未来のサラリーマンはエイリアンとも戦うのだ! |
途中途中で生き残りとは通信で連絡を取り合う |
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スーツはLvアップさせると所持アイテム数が増やせる |
データベースやクルーのボイスレコーダーをチェック |
■ めくるめくイシムラワールドへいらっしゃい
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セーブはこちらからどうぞ
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Benchで武器やスーツをアップグレード
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USGイシムラは、宇宙船であると同時に小惑星と思しきものから資源を採掘する掘削船でもある。ちょうどイシムラの後部に掘削する対象をドッキングさせて作業にあたる仕組みになっており、ゲームでは各チャプターごとに船内をくまなく探索することになるため途中、様々な施設を見ることができる。
船内には、食料自給するためのプラントや、クルー用というにはやたら広い医療研究施設、機関部などがあり、敵がどこにいるかわからない中、おっかなびっくりしながら見学することになるのだが、各エリアは細部までよく作りこまれており雰囲気は抜群。程よく破壊されてたり、血まみれの床や、むごたらしいクルーの死体がそこらじゅうになければ、密閉された限定空間でありながらも生活感漂う船内であったことが想像できる。
外は宇宙空間ということで、船内の一部は無重力空間になっており、360度全て床さえあれば飛び移ることができる。この無重力エリアでのパズル的な要素が「Dead Space」の特長のひとつとなっており、天地あべこべの世界でどうやれば目的地までたどり着けるのか、頭を悩ませながら進んでいくのもオツなものだ。
困ったことに空気が無い場所もある。主人公は密閉したスーツを着用しているので、数十秒ほどなら酸素が供給されるが、酸素がなくなれば、プレーヤーは自分の分身がもがき苦しみながら死んでいく様を、たっぷり最後まで見せられることになる。稀に「誰か」に部屋の空気を抜かれることもあり、イシムラならではのドッキリアクシデントも楽しめる。そう、敵はエイリアンだけではないのだ。
イシムラの施設で主人公が使用できるのは3つあり、まずは先述の通り、カメラ印のアイコンのある機械はセーブポイントで「バイオハザード」シリーズのように回数制限がないのは正直嬉しいところ。2つ目はお店(自販機)で、そのものズバリ「Store」と書かれているので、一発でわかる。
お店には各武器や弾薬、回復アイテムなどが売っており、なんとびっくり主人公が着込んでるスーツのレベルアップもここで可能だ。お金はそこかしこにあるボックスやロッカーから、あるいは倒した敵から回収してお店で使う。
セーブポイントとお店のある部屋は基本的に安全地帯なのだが、たまに敵が潜んでいてショッピングを楽しんでいる時に後ろから突然キツい一撃を食らうことがあるので注意したい。「大丈夫だよなー」と思ってホッとしている時に限って襲われるから不思議である。
3つ目の施設だが、主人公が船内で「ノード」と呼ばれる丸っこい物体を拾うことがある。これを集めて使う施設が「ベンチ」と呼ばれるもので、ここでノードを消費して様々なパワーアップを図ることができる。主人公の体力や酸素量、武器の威力や装弾数、リロードの早さなど多種多様なアップグレードが図れる。プレイした感想としては、「RIG」と呼ばれるスーツの部位を強化して、体力と酸素量を増やしておくとプレイがずいぶん楽になるのでおススメだ。
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ストアでお買い物も楽しめる |
エリア間はトラムで移動する |
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船内はどこも血みどろだ |
食料プラントらしきエリアもある |
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無重力空間は天地関係なく移動できる |
ボックスやロッカーはくまなくチェック |
■ 肉も骨もとにかく斬る!敵は死ぬまで許すな!!
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エイリアンは様々な固体が存在している
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戦いに負ければ無残な死に様が待っている
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「Dead Space」では、これまでのゲーム業界ではタブー視されてきた人体の欠損行為に真っ正面から取り組み、これをゲーム性の重要な要素として組み込んでいる。これが本作におけるもっとも重要なポイントだ。
具体的には、主人公に突進してくる“敵の攻撃を食い止めるため”に、腕や足を斬りおとしたり、首を切断するといった行為が可能になっている。これは敵が人間ではない人型エイリアンという設定だからこそ実現できた、ゲーム界のタブーに挑戦したゲームデザインだ。
注目したいのは敵エイリアンの生命力の強さで、大概のゲームでは首を斬りおとせばそこで敵は倒れると思いがちだが、「Dead Space」に登場するエイリアンたちは、首を落としても死なないし、足を切断しても腕で這いずって襲ってくる。エイリアンたちは、ほとんどがイシムラのクルーに寄生しているという設定なので、各個体の生命力が尽きるまで戦わないといけないので、大量に襲ってくると即死の危険性がグーンと高まる。
基本的な対処としては、まず足を狙って敵が襲ってくる速度を落として、腕を落として直接攻撃をおさえる、というやり方になる。ボスクラスには不死身(どこを斬りおとしても再び生えてくる)なヤツもいるので、その都度足を斬って足止めしながらダメージを蓄積させていくという戦術も必要になるだろう。
敵を効率良く倒すには部位切断よりも敵に合わせた武器を使うことが一番で、たとえば触手を斬らないと死なない相手には「リッパー」と呼ばれるリモコンで飛ぶ電ノコみたいな武器で一気に切断してしまうと、無駄弾を使わずに済む。
ゲーム中に登場する武器とその弾薬はボックスに入ってるものを回収するか倒した敵から拾うか、買うかの3択が用意されているが、無尽蔵に蓄えられる訳ではなく、弾切れを起こしてしまうと、あとは銃で殴るか、足で踏みつぶすしか敵を倒す方法が無くなってしまう。
“執拗に追いかけてくる”敵エイリアンではあるが、倒さない限りどこまでも追いかけてくる訳ではない。一部ドアを開けて追いかけてくるのもいるが、出現した部屋か一定のエリア内から主人公が離れると、そこから先は諦めてしまうようになっている。いつも突然襲ってくるのでドッキリするかもしれないが、ヤバいと思ったら落ち着いて逃げれば命拾いをすることも多い。動揺しない精神力が「Dead Space」には求められるのだ。
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攻撃の基本は部位破壊から |
小さい敵は火炎放射で焼き殺すのも手 |
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いきなり触手に身体ごと持っていかれることも |
巨大なボス敵との戦闘も用意されている |
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銃座を使ったシューティングシーンもあり |
こういうのがすごいスピードで襲ってくる!! |
■ 表現が規制されると成立しなくなるゲームが遂に出た
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奥に進むにつれて戦いはどんどん激しくなっていく
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クルーの生き残りが味方とは限らない……
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おっかなさと不気味さは天下無双の「Dead Space」だが、ストーリー、ゲーム内容ともに申し分なく、それだけに日本語化される可能性がゼロなのは残念なところだ。海外版を入手してプレイできるとしても、ストーリーが100%理解できるのと、そうでないのとはやはりゲームの面白さに格段の違いがある。
とは言え発売ができないのは、その国のレーティング個々の基準によるので仕方の無いところだ。今回掲載したスクリーンショットは、それなりに過激な表現も含まれているが、これでも相当おとなしいものばかり選んでいる。客観的に判定して、現状のレギュレーションでは、「Dead Space」を日本で発売するのは難しいだろう。
日本で発売禁止になった理由は色々あると思うが、おそらく一番大きいのが四肢損壊と死んだ人間への追い打ち行為だろう。この2点は過去のゲームタイトルの傾向から、日本ではかなり障壁の高い表現だ。ただ、「Dead Space」では、この2点をなしにしてしまうとゲームとしての意味がなくなってしまう。EAが今回発売を断念したことは、ゲームの本来のゲーム性を守るという点では尊重したい行為だ。
EAのようなワールドワイド展開が必須になっているメガパブリッシャーの場合、今度のように発売できない地域が出てくると、続編で配慮がされる可能性も残されているが、米国などで十分な本数が売れた場合は、同じ路線をさらにパワーアップして継続する公算も高い。いわゆる洋ゲーのくくりで見ると、日本市場だけのために、ゲームに大幅の手直しを加えることは、たとえEAであろうとも不可能なのが実情だ。
その際は日本やその他一部地域などは見捨てられた状況になってしまうのが、海外ゲームファンにとっては寂しい限りだが、世の中に数多発売されてるゲームの中には「Dead Space」のような行きすぎた名作(迷作でも良い)がないとつまらないのもまた事実。海外ゲームの深遠を垣間見るという意味でも本作に注目してもらいたい。
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果たして何人生存しているのだろうか |
様々な仕掛けをクリアしていく |
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敵を確実に潰していこう |
行く手にはより不気味なエイリアンが待っている |
(C) 2008 Electronic Arts Inc. EA, the EA logo and Dead Space are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. All Rights Reserved. All other trademarks are the property of their respective owners.
□「Dead Space」公式ホームページ(英語)
http://deadspace.ea.com/
(2008年11月5日)
[Reported by Game Dude]
当連載でご紹介したゲームは日本国内で流通しているハードウェアでは動作を保証するものではありません。編集部では海外版ハードウェア・ソフトウェアを輸入して紹介しています
この記事を読んで行なった行為によって、生じた損害はGAME Watch編集部および、メーカー、購入したショップもその責を負いません
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