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本連載「ヴァナ・ディール“水晶大戦”探放記」もついに今回で最終回となる。最後は、新規ユーザーに嬉しい「FFXI for Windows フリートライアル版」を中心に、“さぁ、ヴァナ・ディールへ出かけよう! ”をテーマにしてお送りしていきたい。また、東京ゲームショー2008での「FFXI」関連のプロモーション、配布物などの、ちょっとした小ネタも収録してみた。
「FFXI for Windows フリートライアル版」は無料でダウンロードできるほか、14日間の無料プレイ期間が設けられている。そこから、製品版のレジストレーションコードを購入することで、通常課金プレイへと移行することもできるようになっている。つまり、Windows版基本クライアントの無料化と言っていい展開だ。第一歩をはじめる、もしくは再開するという人にとって、非常に嬉しい展開だ。
配っていたうちわは、全面がリコポディウムの顔になっているかわいいデザイン。ちょうど顔を隠すように持つと、お面のようになる。裏面には東京ゲームショー2008と同時期に発表された「FFXI for Windows フリートライアル版」の無料ダウンロード開始というニュースが記載されていた。 ちなみにこのうちわ、配布していたのはスクウェア・エニックスのオープンメガシアターの前だったこともあり、人が集まって熱気に満ちているメガシアター内で涼むために、しっかりと活用されていた。 TGS2008での「FF XI」は映像出展のみだった。オープンメガシアターでは「FFXI for Windows フリートライアル版」を紹介する映像が上映されていた。この映像はフリートライアル版を紹介しているhttp://www.finalfantasyxi.jp/で視聴できる。映像は「FFXI」の名場面をコント仕立てに使った内容で、声つきのコメディタッチになっている。まだご覧頂いていない方はぜひチェック頂きたい。 また、スクウェア・エニックスブースにて配布されていたパンフレットでは、「14日間でグングン変わる!」をキャッチフレーズに、「FFXI」を始めたら自分に自信が持てました! というような雑誌広告風の紹介が掲載されていた。もちろんジョークだが、笑えるセンスの中で「FFXI」の魅力を紹介するというテイストになっていた。浴衣姿でのうちわ配布、映像やパンフレットの紹介からは、楽しいことが一番! と考えていることを感じさせる。 さて、会場でスタッフに話を伺ってみたのだが、11月22日には後楽園での公式イベント「ヴァナ★フェス2008」を控えていることもあって、今後の展開など新情報は聞くことができなかった。そのあたりは、「ヴァナ★フェス2008」を楽しみにしてもらいたいということだ。
なお、昨年の公式イベント「アルタナ祭り in 大阪」では開発スタッフの登場シーンがなかなか凝っていたが、「ヴァナ★フェス2008」でもユニークな登場シーンを考案中とのこと。昨年同様に、お祭りテイストで満足度の高いイベントを期待できそうだ。
「FFXI for Windows フリートライアル版」は14日間の無料プレイが楽しめる体験版となっている。クライアントソフトが無料で、キャラクタも3人まで作成できるなど、体験版としては十分な内容になっている。 14日間の無料プレイ期間が終了した後は、90日以内に製品版のレジストレーションコードを購入することで製品版へと移行できる。キャラクタデータもフリートライアル版でプレイしたデータをそのまま引き継げる。ただし、フリートライアル版の無料期間が終了後から90日以内に製品版へと移行しないと、キャラクタデータが消えてしまうので注意したい。 製品版に移行すると、初回のコンテンツID契約時から30日間の無料期間が設定されている。30日経過後に、通常の月額料金を支払っていくことになる。また、「ジラートの幻影 for Windows」、「プロマシアの呪縛 for Windows」、「アトルガンの秘宝 for Windows」、「アルタナの神兵 for Windows」といった、これまで拡張ディスクとして提供されてきたデータは、「拡張データ」を購入するという形でダウンロードすることができる。 フリートライアルユーザーが、製品版への移行に必要なコストは以下のようになる。価格はいずれも税込み価格だ。
○ 「ファイナルファンタジーXI 基本データ」
○ 「ファイナルファンタジーXI 拡張データ」
・「プロマシアの呪縛」 拡張データ 980円 ・「アトルガンの秘宝」 拡張データ 1,980円 ・「アルタナの神兵」 拡張データ 2,980円
○ 「ファイナルファンタジーXI プレイ料金」
・「ファイナルファンタジーXI 利用料金」 1,344円/月額 ・「コンテンツID 追加料金(1キャラクタ追加)」 105円/月額
「FFXI for Windows フリートライアル版」のファイルサイズは約2.8GBと大きい。そのため、ブラウザで直接全ファイルサイズをダウンロードするのではなく、「SQUARE ENIX e-STORE Download Assistant」というダウンロード用ソフトを経由してダウンロードする。自動的に保存先のフォルダが生成され、フォルダ内には「ここにダウンロードしたデータが保存されます」という説明のためのファイルも作られる。丁寧な仕組みだ。
ダウンロードが完了すると、登録したメールアドレスに「フリートライアル用レジストレーションコード」が記載されたメールが送られてきた。このレジストレーションコードを登録することで、フリートライアルのプレイを開始できるというわけだ。ダウンロードされた基本データのクライアントソフトは、体験用の特別なバージョンということはなく、パッケージ版クライアントと同等のようだ。
クライアントソフトの準備やプレイオンラインへの入会が完了すれば、いよいよ自分のキャラクタを作成してプレイ開始だ。「FFXI for Windows フリートライアル版」では3キャラクタを作成できる。この3というキャラクタ数は、冒険のスタート地点となる所属国、「サンドリア王国」、「バストゥーク共和国」、「ウィンダス連邦」をそれぞれ1キャラクタずつで試せるようにという配慮だろう。 キャラクタはヒューム族、エルヴァーン族、タルタル族、ミスラ族、ガルカ族の5種族から選択できる。平均的な能力を持つヒューム族、剣技に長けるエルヴァーン族、魔法に秀でたタルタル族、素早さに秀でたバランス型のミスラ族、腕力と体力に秀でたガルカ族、といった種族ごとに能力に違いがあり、ジョブ選びには得手不得手がありはするが、絶対的な制限が生まれるようなものではない。長く付き合っていく自分の分身だけに、好みで選ぶのが一番だ。
キャラクタ作成後は、プレイするワールドを選択する。ワールドはリストから自由に選べるが、友人知人が既にプレイをしているのなら、一緒のワールドを選ぶのが最良だ。共に遊ぶ仲間の存在は最も重要だからだ。そうした理由が無ければ、基本的には自由に選ぶのがいいと思う。現在、オーディンのワールドが非常に人気の高いワールドになっているのだが、人気の高さを魅力と感じる方も多そうだが、そのぶん混雑による諸処の問題が起きやすいワールドにもなっている。 オンラインゲームの世界は、人が少なければつまらないが、人が多ければいいというものではなく、多すぎても少なすぎてもデメリットが生まれる。一番良いのはバランスがとれていることだろう。従って、人の多さで選ぶのはあまりお勧めしない。 さて最後は、前述の冒険のスタート地点となる所属国を「サンドリア王国」、「バストゥーク共和国」、「ウィンダス連邦」から選択する。自分が所属する国はプレイ後からでも変更はできるので、ある程度は好みで選んでもらうのがいいだろう。ただ、各国に特色はあって「サンドリア王国」はエルヴァーン族が治める騎士の国、「バストゥーク共和国」はヒューム族とガルカ族が共存する共和国、「ウィンダス連邦」はタルタル族とミスラ族が共に暮らす連邦国家となっている。無難に選ぶなら、自分のキャラクタの種族と国家を合わせるのがいい。
以前なら、これ以降は解放され、自由に冒険を楽しんで欲しい、となっていったのだが、「FF XI」には初心者には理解しきれないほど膨大な要素がある。そこで2008年9月9日のバージョンアップで新たにチュートリアルシステムが導入され、ガイド役となる冒険者指導を担当するNPCが追加された。 この冒険者指導役のNPCからは、様々な課題が出される。実践的に課題をこなしながら、ゲームのシステムを学べるというわけだ。もちろん課題の内容は新規の冒険者でも十分達成できる。食事の効果、アイテムの合成について、アイテムのエンチャント効果についてなど、丁寧に教えてくれる。言葉での解説だけでなく、合成なら合成用の素材を一通り使って実際に合成してみる、といったように、自分で実際にやってみる、という形式になっているので、とてもわかりやすくできている。プレイのとっかかりとして優秀だ。 冒険者指導の課題をこなしていくと、取得経験値がアップするレベル上げの必需品、「戦車/女帝/皇帝の指輪」のいずれかを1度だけ戦績消費なしでもらえる「コンクェスト奨励特別券」というアイテムや、モンスターに倒されても、経験値ロストを軽減した上でその場で復活できるリレイズ効果がある「レイジングピアス」をくれたりもする。とても有益なのでこれらをもらうためにも、まずは冒険者指導をしっかり受けよう。 冒険者指導を終えるころには、冒険者はある程度ジョブのレベルが上がっているだろうし、都市の施設の利用方法もある程度理解できるようになっているはずだ。あとは、より遠くの見果てぬ世界、そして高いレベルを目指して冒険をしていく。この頃になると、メニューリストのパーティ編成から、パーティ参加希望をオンにしていってもいいかもしれない。一緒に、サーチのコメント編集、レベル上げ、パーティ参加希望、という項目を選んで、自分が新規の冒険者であること、パーティを組んで冒険をしてみたいことなどをテキストで書いておくと、よりいい結果を生むだろう。これは一般にサチコメといった略称で呼ばれている機能で、その時々の目的を書いておいて、何をしたいかをアピールするわけだ。 ここから先は、出会った冒険の仲間、そして自分のコミュニケーションとプレイ次第になっていく。いろいろなジョブを試し、ときに喜び、ときに挫折しつつという冒険になるだろう。序盤は特に、熟練の冒険者に助けられる、教えられるということが多いだろうと思う。何よりも一番大事なのは、そうして一緒に冒険してくれる仲間を作ることだ。仲間の存在は、ほかのどんなことよりも「FFXI」を楽しいものにしてくれる。
逆に、これまで本連載をお読み頂いたような熟練の冒険者の皆様は、そうした新しい冒険者を見かけたら助けてあげて欲しいと思う。そうして応援した新規の冒険者は、いずれあなたと共に強敵に挑む心強い仲間になっていくかもしれない。
こうしたところから、「FFXI」は数年前とは見違えるほどとっつきのいいゲームになりつつある。ワールド内の経済の状況も見違えるようにクリーンになった。かつて「FF XI」を遊んでいたという人も、フリートライアル版で今の「FFXI」を覗いてみてはいかがだろうか。自分のペースで少しずつ遊んでいけば、「FFXI」ならではの魅力を十分に味わえるはずだ。 さて、冒頭でもお伝えしたように、本連載は今回で最終回となる。「アトルガンの秘宝」と同時にスタートした前連載、そして続いて「アルタナの神兵」と同時に新連載としてスタートした本連載と、合わせて約2年半の長期連載となった。本連載宛にメールで叱咤激励や指摘諸々を頂いた皆様、そして中には、ゲーム内で直接「いつも楽しく読んでいます」とTellをくれた方もたくさんいた。連載を続けていけたのは、そうした皆様の声のおかげだ。心より感謝したい。
本連載は終わるが、もちろんヴァナ・ディールはこれからも続いていく。ヴァナ・ディールではいつでも世界中の誰かが冒険し、それぞれの想いを持って、行き交っていく。ゲームの中の世界だろうなんて侮れないほど、ヴァナ・ディールのそこかしこには、誰かしらの冒険の記憶が眠っている。そしてこれからも、まるで生き物のようにたくさんの人の記憶が詰まった世界として続いていくことだろう。数多の冒険と出会いが待つヴァナ・ディールへ。そこで、あなただけの物語を紡いでほしい。
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□ スクウェア・エニックスのホームページ (2008年10月31日) [Reported by 山村智美 / Pomm]
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