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CESA、「日本ゲーム大賞2008 フューチャー部門」発表
「ドラゴンクエストIX」、「モンスターハンター3」など12作品が受賞

10月12日 発表

会場:東京ゲームショウ2008 イベントステージ

今年の司会は鈴木史朗氏と前田美咲さん。「バイオハザード」シリーズの熱烈なファンで「バイオハザード4」に至っては、各プラットフォームのプロフェッショナルモードを制覇したほどの腕前
 社団法人コンピュータエンタテインメント協会 (CESA) は「東京ゲームショウ2008」の最終日となる10月12日に「日本ゲーム大賞2008 フューチャー部門」を発表した。同賞は「東京ゲームショウ」に出展された879タイトルからユーザーの投票によって候補作が出され、最終的に選考委員によって12タイトルが選ばれた。

 講評を述べた浜村弘一氏によれば例年通り非常に激戦だったと言うが、受賞作を見ると会場で大きな列を作っていた注目の大作がずらり並んでおり、各作品のファンにとっては納得のいく結果だろう。浜村氏は「ハードが出て時間が経ち、制作陣がそろそろ2周目から3周目に入り、クオリティの高いタイトルがそろった」と評価。

 さらに「発売未定のタイトルがない。発売まで半年から遅くとも来年の東京ゲームショウまでに発売される。これは良いソフトがたくさん発売されるという事で、楽しませてくれるという事。ハッピーだ」とコメントし締めくくった。

 受賞作は以下の通り。

    【フューチャー部門受賞作】

  • 「アイドルマスターSP パーフェクトサン/ワンダリングスター/ミッシングムーン」 PSP バンダイナムコゲームス
  • 「逆転検事 DS」 DS カプコン
  • 「白騎士物語-古の鼓動-」 PS3 ソニー・コンピュータエンタテインメント
  • 「スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-」 Xbox 360 スクウェア・エニックス
  • 「DISSIDIA FINAL FANTASY」 PSP スクウェア・エニックス
  • 「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」 DS スクウェア・エニックス
  • 「バイオハザード5」 PS3/Xbox 360 カプコン
  • 「モンスターハンター3 (トライ)」 Wii カプコン
  • 「428 ~封鎖された渋谷で~」 Wii セガ
  • 「リトルビッグプラネット」 PS3 ソニー・コンピュータエンタテインメント
  • 「龍が如く3」 PS3 セガ
  • 「レッツタップ」 Wii セガ
 プラットフォーム別に見ると、見事に分散している。携帯ゲーム機と据え置き型ハードは棲み分けができているかもしれないが、これまでの据え置き型ハードが一家に1台というところから、一概には言えないが好きなゲームをプレイするために複数台持つのが当たり前の時代が来ているのかもしれない。

 今年はプレゼンターがユーザーを代表し受賞者にいくつかの質問をする形態となった。いくつか面白いコメントがあったので、ここに紹介する。「アイドルマスターSP」の受賞コメントとして「アイドルがたくさん出てくるが、このゲームの本物の主人公はプロデューサーであり、つまりプレーヤーという事。プレーヤーが主人公になれるのがゲームというメディア。携帯型ゲーム機ならではの楽しめる要素を用意している」と残している。

 また「白騎士物語-古の鼓動-」の受賞コメントではレベルファイブの日野氏が「制作に3年かかった。この作品は『オンライン導入RPG』と呼んでいて、1人用として買って遊んでいたらネットワークに繋がって、みんなで遊んだら楽しいという企画意図が最初からあった」とコメント。今回のイベントで数多くのネットワーク要素が一気に明らかにされたが、その裏にはこの企画意図が隠されていたわけだ。

 「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」については、昨年から今年にかけて発売されなかったため2年連続の受賞となった。今回ネットワークに繋がる事にふれ「物語を共有できたときあたらしい感動があるのではないか」としたが、ひとつの物語についても人によって感じ方は違うもの。そこの共有が発生するかどうかだが、それ故にシナリオには非常に苦労し、入念に作り込んだのだという。「DSとは思えない物量で、好きな人なら何百時間でも遊べる」と言う事なので楽しみにしたい。ちなみに、これまでに登場した事のないあたらしい職業も用意されているという。転職がまた楽しみになりそうだ。

 「モンスターハンター3 (トライ)」の受賞時にはプロデューサーの辻本氏が登壇。「全て1から作っている。それはシリーズを作ってきて大きなアイディアを入れにくくなっていたため。今回はモンスターの生態などをこれまで以上に描き、モンスターの動きも作り直している。より『モンスターハンター』の世界に入っていけると思う」とコメント。発売に関しては2009年を予定しているという。プレゼンターの「暑くなる頃ですか?」といった食い下がった質問も飛び出たが、この点については明らかにされなかった。

 「レッツタップ」で受賞した中裕二氏はコントローラを持たない操作方法について「アクションゲームを作っていたときにプログラマーと実験をしていてコントローラを机の上に置いたんですが、以外と細かく反応する。隣の机において机を叩いても反応する。強弱も取れるし、こんなに性能が良いんだと思ってこれをゲームにしなくてどうすると。普通のゲームは振り回すので微細な動きについてはプログラム上取ってしまうが、このゲームではそこを採用している」と、このゲームが生まれた経緯を説明した。

 浜村氏もコメントしたとおり、これらのソフトが近いうちに楽しめるというのは非常に幸せな事。ファンにとっても来年に向けて期待感は膨らむ事だろう。これらのソフトの発売を楽しみにしておいていただきたい。

アイドルマスターSP パーフェクトサン/ワンダリングスター/ミッシングムーン
バンダイナムコゲームス
携帯ゲーム機の機能を生かしたゲームに仕上がっている点が評価された。「プロデューサーの皆さん、ファンの皆さんの声援のおかげ」とコメント。キャラクタ部門に関しては一番の票を集めたという
逆転検事 DS
カプコン
裁判から事件現場へと舞台が移り、「新たな魅力を発掘した」事が評価されての受賞。プレゼンターの「おなじみの台詞はありますか?」の問いに「出ます。あたらしい台詞もあります」と答えた
白騎士物語-古の鼓動-
ソニー・コンピュータエンタテインメント
受賞理由は「プレイステーション 3初の本格RPGとしての期待が集まった」という。「長い時間をかけてつくってきたのでうれしい」とレベルファイブの日野氏
スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-
スクウェア・エニックス
迫力あるグラフィックスに期待が集まっての受賞となった。「ユーザーに選ばれたので、他の賞よりうれしい」とコメント
DISSIDIA FINAL FANTASY
スクウェア・エニックス
20周年ということでキャラクタが勢揃いし、格闘ゲームとして仕上がっている事に期待が集まったため。「格闘要素とRPG要素を融合した。爽快感のあるアクションを楽しんで欲しい」と挨拶
ドラゴンクエストIX 星空の守り人
スクウェア・エニックス
最新作を待つユーザーの圧倒的支持を得たという。2年連続の受賞という事だが、DSとは思えないようなとんでもない物量で、ファンであれば何百時間でも遊べるよう作り上げたという
バイオハザード5
カプコン
さらに進化した映像表現とシナリオに期待を込めての受賞となった。竹内氏によれば十数人をしばらくアフリカに滞在させて数万点の写真を撮影し、その写真を素材として構成したという
モンスターハンター3 (トライ)
カプコン
来場者の圧倒的な支持があった事が明かされている。4時間待ちを記録し、入場規制となる事も多々あったその事実が受賞理由を物語っていると言える
428 ~封鎖された渋谷で~
セガ
テレビでは味わえない臨場感に期待が集まっての受賞となった。かなり多くの場所で撮影が行なわれており、「これまでの(ゲームの)中で一番リアル」とコメント。最後に「『街』のファンを裏切らない作品に仕上がった」と自信たっぷりに語った
リトルビッグプラネット
ソニー・コンピュータエンタテインメント
ユーザーがコンテンツを作り出しアップロードなどが行なえる。無限に遊ぶ事が楽しめる点に期待が集まった。「皆さんの笑顔を見る事が得きる不思議なソフト」と同作を表現
龍が如く3
セガ
同作独特の唯一無二の世界観に期待が集まった。名越氏は今年も出席し「大人向けのエンターテイメントとしてのコンセプトは変わらない」と言い、PS3で進化したグラフィックスや舞台となる沖縄などパワーアップを果たしているとアピールした
レッツタップ
セガ
あたらしい操作方法とプレイして楽しいという点が期待感を集めての受賞となった。中氏は「入力方法が違うだけでこんなに面白いのか!」と制作時に感じたとコメント


□CESAのホームページ
http://www.cesa.or.jp/
□「日本ゲーム大賞 フューチャー部門」のページ
http://awards.cesa.or.jp/press_081012.html
□関連情報
【10月10日】「日本ゲーム大賞2008」は「Wii Fit」と「モンスターハンターポータブル 2ndG」
初代・経済産業大臣賞は任天堂の宮本茂氏
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081010/awards.htm

(2008年10月12日)

[Reported by 船津稔]



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