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【東京ゲームショウ2008レポート】

「東京ゲームショウ2008」セガブース、イベントレポートその1
期待の3プロジェクトの記者発表会を開催!

矢沢永吉氏の「龍が如く3」への楽曲提供が決まった
10月9日~12日 開催予定(9日、10日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ1~8ホール

入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日)
    小学生以下は無料


 東京ゲームショウの初日となる9日、株式会社セガは同社ブース内において、3つのプロジェクトに関する記者発表会を行なった。

 今年のセガブース初日で行なわれたのは、プレイステーション 3用「龍が如く3」、「セガ×プラチナゲームズ」、Wii用「レッツタップ」などのイベント。

 それぞれ、各タイトルの最新情報、プロモーション情報、ゲームの内容などが紹介され、来場者たちの注目を集めていた。本稿では、ステージイベントの模様を中心に各発表会の内容を詳細にレポートしていく。


■ 「龍が如く3」記者発表会
  矢沢永吉氏が書き下ろし楽曲を主題歌として提供!

総合プロデューサー・名越稔洋氏
 初日のセガブースで行なわれたイベントの中で特に注目度が高かった、プレイステーション3用「龍が如く3」記者発表会。総合プロデューサー名越稔洋氏が登壇し、本作について語った。

 「大人向け」、「人間ドラマを中心とした現代劇」を盛り込んだエンターテインメントという方向性は変わっていないという。舞台は大歓楽街「神室町」に加え、沖縄が舞台として登場する。南国情緒溢れる繁華街「琉球街」や主人公桐生の住まいがある海辺の住宅街など、自然豊かな舞台になっている。「リアリティではなくリアルを描く」というコンセプトを元に20社以上の協賛を得て、実在の店舗や商品が登場する。

 ミニゲームについては「カラオケ」、「ビリヤード」、「ダーツ」、「ゴルフ」、「キャバつく」など盛りだくさん。「キャバつく」は主人公が女性をスカウトし、ナンバーワンキャバ嬢にすべく、衣装を変更したり、メイクをしたりして育成するゲーム。「カラオケ」は主人公らが歌うのに合わせてタイミングよくボタンを押していくゲームになっている。

 バトルについて名越氏から「エンカウントしてバトルになるまでに間があるので何とかして欲しいというユーザーの声があり、開発スタッフも同じように考えていたので真っ先に改善した」とあった通り、本作からはエンカウントタイプではなく、アドベンチャーパートからシームレスにバトルに入るようになっている。他にも、追う側と追われる側の緊迫感あるバトルを楽しめるチェイスバトルが追加された。新たな技を閃く天啓というシステムについては、女子高生が痴漢を撃退し、その技を見た主人公が習得するシーンが放映された。天啓を受けられる師を探して、技を習得していけるようになっている。

 渡哲也氏、泉谷しげる氏、中村獅童氏ら著名人が数多く声優として登場する本作。あの矢沢永吉氏の楽曲提供が決まったことも発表された。主題歌として、オリジナル楽曲で矢沢氏の4年振りの新曲となる「Loser」に加え、「時間よ止まれ(SUBWAY EXPRESS2バージョン)」、「想いがあふれたら」の計3曲がゲーム中で使われる。

セラピスト役の椿姫彩菜さん
 さらに新キャストとして椿姫彩菜さんが登壇。本作ではセラピスト役で登場する。椿姫さん本人を3Dキャプチャーで取り込み作られているため、キャラクタは本人そっくりに仕上がっていた。「自分が3Dになるなんて人生でそんなに経験できることではなく貴重な体験ができた。収録はドキドキしたけど、自由に楽しんでくださいと名越さんに言っていただいたので気楽にできた。昔からゲームの声優をやってみたいと思っていたので念願が叶って嬉しい。今回演じたのは癒し系キャラクタなので皆さんを癒せれば幸いです。」と笑顔で語っていた。

 2009年春発売予定。価格未定。

【スクリーンショット】


■ セガ×プラチナゲームズプロジェクト 全貌プレゼンテーション
  日本のスタジオからオリジナリティのあるタイトルを発信!

株式会社セガ執行役員 開発本部長の宮崎浩幸氏
プラチナゲームズ 代表取締役社長の三並達也氏
 最初に壇上に登ったのは、同社執行役員開発本部長の宮崎浩幸氏。宮崎氏は「この後、綺羅星のようなクリエーターさん達が登場します。皆さん最後までお楽しみください」と挨拶。続いて、プラチナゲームズ株式会社代表取締役社長の三並達也氏が登壇。

 三並氏は「いよいよこの日が来たという気持ち。大勢の皆さんの前でこのプロジェクトの全体像を話すのも初めてですし、今日は世界初公開の映像も用意しています」とコメント。これに対して宮崎氏は「我々にとっても節目の日だと思っています。たまたま今日は私の誕生日でもあるので、いい誕生日プレゼントをもらったと思っています」と嬉しそうに返した。

 続いてこのプロジェクトを立ち上げた経緯について三並氏は、「このプロジェクトを立ち上げた理由として、自由にオリジナリティを持っているタイトルを作りたいというのがありました。あともうひとつ、最近は欧米のスタジオに負けている感じがするので、もう一度日本のスタジオから、オリジナリティを持ったワールドワイドで通用するタイトルを世界に向けて発信したいという目標があります」と述べた。

 これに対し宮崎氏は「セガとしてはプラチナゲームズさんには、キャラが多いといっただけではない、高いクオリティのゲームを求めています」とコメント。三並氏も「ユーザーの皆さんに満足していただけるクオリティがあると自信を持っています。またセガさんはワールドワイドに売る際に充実したネットワークを持っているので、我々の夢も実現しやすいと思っています」と返し、両者の蜜月ぶりをアピールした。

・両手両足に銃を構えたセクシー魔女が主人公の3Dアクション「BAYONETTA」

プラチナゲームズ株式会社「BAYONETTA」プロデューサーの橋本祐介氏
「BAYONETTA」ディレクターの神谷英樹氏
 いよいよタイトルの紹介が開始。最初に紹介されたのは、PS3/Xbox 360用として開発されている3Dアクションゲームの「BAYONETTA」だ。登壇したのは本作のプロデューサーである橋本祐介氏と、ディレクターの神谷英樹氏。

 橋本氏は「本作を開発することになったきっかけは、神谷の作るアクションゲームがみたい! 作りたいというのが初めでした。あと次世代機でゲームを開発するにあたって、未開拓のジャンルをするよりは、自分たちがもっとも得意とするアクションゲームで勝負をしたいという気持ちが高まったのがきっかけです」とコメント。神谷氏も「はじめはプラチナゲームズで違うジャンルのネタを考えていたのですが、神谷の作った3Dアクションをまた見てみたい! と言われて、あらためて企画書を書いてみたらノリにノってきて……開発自体を今は楽しくやっています」と、本作に全力投球している様子を伺わせた。

 本作の内容について神谷氏は「本作の主人公ベヨネッタには、あえて女性のキャラクタを選択しました。また、アクションをさせる際に普通の人間ではつまらないと思い、魔女という設定を付け加えています。両手両足にハンドガンを装備してキックやパンチで格闘しながら銃をぶっ放すアクションが楽しめるようになっています。また、本作のジャンルとしてはクライマックスアクションと呼んでいます。映画のクライマックスのように派手なシーンがステージ中で連続することを目指して、キーワードをクライマックスにしています」とコメント。息もつかせぬアクションが楽しめる内容になるようだ。

 また神谷氏は「髪の毛を利用して魔界から敵を呼び出して敵を攻撃するというのも魔女であるベヨネッタの能力のひとつ。このへんのアクションも見所になると思います。また彼女のコスチュームも髪の毛で作られておりまして、魔物を召喚する際には必然的に脱げてしまうといったあたりも、健全な男子諸君(笑)に楽しんでもらえるのではと思っています。そのほかにも刀などのいろんな武器があって自分でカスタマイズできるようになる予定です」と細かなゲームシステムの紹介も行なわれた。

 最後に橋本氏は「ベヨネッタのほかにも、彼女を追いかけるルカという男性のキャラクタなど、魅力的なキャラクタが多数登場します。『BAYONETTA』というタイトルは、我々が積み上げてきたノウハウや技術の集大成になりますので、ご期待ください」と締めくくった。

 プレイアブル出展ではないため詳細な内容は不明だが、会場で流れたムービーを見る限りではさまざまな格闘アクションのほか、空中での連続攻撃など爽快感のあるアクションが楽しる模様。3Dアクションゲームファンは、「BAYONETTA」の今後の情報に期待しよう。

【タイトルロゴ&キャラクタ】
小便小僧の銅像にまたがるベヨネッタ。魔女らしいふてぶてしい表情が、今までにはないダークヒーロー(ヒロイン?)タイプの主人公を想像させる。2009年発売予定

【スクリーンショット】

(C)SEGA


・大宇宙を舞台に繰り広げられる大河SFRPG「無限航路」

プラチナゲームズ株式会社「無限航路」プロデューサーの稲葉敦志氏
株式会社ヌードメーカー代表取締役で「無限航路」ディレクターの河野一二三氏
 次に紹介されたのはニンテンドーDS用RPG「無限航路」。登壇したのはプロデューサーの稲葉敦志氏と株式会社ヌードメーカー代表取締役社長で本作のディレクターの河野一二三氏。本作のコンセプトについて、河野氏は「私は現実の戦艦や宇宙戦艦、などの戦艦が大好きなんですね。その戦艦ラブ! SFラブ! という感情を全部叩き込んでやろうというコンセプトで作っています」と本作への意気込みを語った。

 また河野氏は「ストーリーは最初からラストまで4分割ぐらいできると思います。最初は宇宙に冒険に出よう! といった内容ですが、後半では大人のエンタテインメントとして楽しめるような内容になっています」とストーリーに関して紹介。

 ゲーム内容についても「戦闘は、シンプルであるけど奥深い内容というものを考えています」とコメント。稲葉氏も「画面からは情報量が多いように見えますけれども、シンプルなインターフェイスになっているので、とっつきやすいと思います。ブースで触っていただければおわかりになるはずです。かといって、シンプルだけど単純な戦闘というわけでもない」とアピール。河野氏は追加して「敵ごとに思考ルーチンも異なりますし、艦載機や波動砲的な特殊攻撃も入ってきます。艦載機は相手の移動を妨げることができるといった能力があるので、いつ艦載機を発進させるかといった駆け引きもあります」と、シンプルなだけではないゲーム内容を強調した。

 最後に、「無限航路」にはアニメーションも用意されていることを発表。アニメについて稲葉氏は「テレビなどで流れるアニメとは趣きが違うのですが、DSでは表現に限界がある。用意した奥深い世界やストーリーを表現するためにアニメーションを作りたいとセガさんにかなり無理を言って作らさせてもらっています。アニメは1回で終わりではなく、続きものとして作っていますので、引き続きタイミングを見て公開していく予定です。こちらもご期待ください」と締めくくった。

【タイトルロゴ】
下画面でコマンドを選択することで行動を決める。上画面の左にあるのがコマンドゲージ。行動するごとにゲージは消費するが、時間とともに回復するので、後退してゲージを回復してから前進して攻撃するのが基本だ 最初、主人公が操れるのはひとつの戦艦のみだが、後半では複数の戦艦で艦隊を組んでの艦隊戦を行なえる。また登場する戦艦は150種類を超え、そのほとんどが敵として登場するだけではなく自分自身で使用できるようになるようだ
【スクリーンショット】

(C)SEGA


■ 「レッツタップ」記者発表会
  コントローラーを持たずに遊べる!? 直感的操作の2タイトルを発表

株式会社PROPE
代表取締役社長 中 裕司氏
タイトルロゴ
 株式会社PROPE代表取締役社長 中 裕司氏が登壇し、TGS2008で初登場となったWii用「レッツタップ」とWii Ware「レッツキャッチ」の記者発表会がセガブースで行なわれた。

 最初に「レッツキャッチ」について。本作はネットワーク経由で購入するWiiウェア。手のひらから伝わるコミュニケーションであるキャッチボールを題材にしている。

 「今はキャッチボールをする場所が無かったりするし、キャッチボールは球を投げあうだけでなくコミュニケーションがとれるものだと思っている。親子で言いにくい事を言い合えたらいいなと思い開発しました」とコミュニケーションツールとして開発したことを語った。

 キャッチする時にWiiリモコンを少し引くことでうまくボールがキャッチできる仕組みになっていて、「キャッチするところがゲームのポイントになる」そうだ。モードも豊富で、シングルプレイのストーリーモードはキャッチボールで地球を救うという壮大なストーリーになっている。また、9枚のパネルを誰が一番早くうちぬけるかを競うマルチプレイ「ナイントライアル」(最大4人同時プレイ可)など、1人でも多人数でも楽しめるようになっている。

 2008年冬発売予定。価格は1,000Wiiポイント(1,000円相当)。

【スクリーンショット】

(C) SEGA/PROPE

タップボックス
タイトルロゴ
 次に「レッツタップ」の発表が行なわれた。「ゲームを作り続けて25年。ついにコントローラを持たずに遊べるゲームを作ってしまいました」と語る通り、本作は一切コントローラーを持たず、WiiリモコンのAボタン面を下にしてタップボックスと呼ばれる箱の上に置いてプレイする。「タップボックスはソフトに2個同梱されるが、ティッシュやWii本体の箱でも遊べる。また、Wiiリモコン ジャケットを使用すると安定するのでより楽しめる」という。あとは、タップボックスをタップ(叩く)するだけで遊べるようになっている。

 「Wiiリモコンが非常に高性能で、微細な振動を判断できる。これを発見したことから本作を開発した。例えば、軽くタップし続けるとキャラクタが走り、少し強くタップするとジャンプする。メニュー操作まで含めて、全てタップだけでコントロールできるようになっている。箱の上にWiiリモコンを置くと、ただの箱が魔法の箱になるんです」と徹底していて、全ての操作がタップによる動作だけで行なえる。

レッツタップをプレイする
為末大さん
 ゲストとして、“サムライハードラー”として有名なハードル選手の為末 大氏が登壇。為末氏は「ファミリーコンピュータのボタンが四角の時からプレイしているのでゲーム歴は20年ほど。最近のタイトルでは『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』でソニックを使ってプレイしていた。『レッツタップ』も1時間ほど練習してきました」というほどのゲーム好き。中さんと共に「レッツタップ」に収録されている「タップランナー」という障害物をかわしながら、ゴールを目指す横スクロールアクションゲームで対戦し、実際の陸上競技さながらの好成績を挙げ、会場を盛り上げていた。

 「レッツタップ」には「タップランナー」以外にもパズル要素のある「サイレントブロックス」やタップすると反応があるスクリーンセーバーのような「ビジュアライザー」など多くのモードが収録されていて、1人~4人と幅広い人数で遊べるようになっている。

 為末氏は「ゲームはどうしても画面に集中しちゃって周りの声が聞こえなくなったりするが、(本作だと)何かしながらでもプレイできる。ゲームと癒しの間のようですごく新しい。誰でもできるので家族が分け隔てなくプレイできるので、会話のきっかけになって、会話が生まれると思う」と本作の魅力を語った。

 400mハードルを為末氏のために収録することを決め、為末さんにアドバイスをもらったという開発秘話を中さんから聞くこともできた。

 2008年冬発売予定。価格は5,040円。

【スクリーンショット】

(C) SEGA/PROPE


(C)SEGA

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「東京ゲームショウ2008」の出展情報ページ
http://tgs.sega.jp/2008/
□「龍が如く3」のページ
http://ryu-ga-gotoku.com/three/
□プラチナゲームズのホームページ
http://www.platinumgames.co.jp/
□「BAYONETTA」のページ
http://bayonetta.jp/
□「無限航路」のページ
http://mugen.sega.jp/
□PROPEのホームページ
http://prope.jp/
□「レッツキャッチ」のページ
http://prope.sega.jp/letscatch/
□「レッツタップ」のページ
http://prope.sega.jp/letstap/
□CESAのホームページ
http://www.cesa.or.jp/
□「東京ゲームショウ2008」のページ
http://tgs.cesa.or.jp/
□関連情報
【9月30日】セガ、「東京ゲームショウ2008」出展情報公開
昨年を上回る数のステージイベントを開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080929/sega.htm

(2008年10月10日)

[Reported by 菅原哲二/木原卓]



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