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会場:サイバーステップ本社
「GetAmped World Festival 2008」は8月1日~8月3日までの3日間の日程で、シンガポールで開催される。参加国は日本、韓国、台湾、タイ、インドネシアなど11カ国で、団体戦と個人戦で世界一の座を競う。 決起集会は、本戦を前に抽選で選ばれた招待ユーザーがエキシビジョンマッチを行ない、出場選手を送り出すイベントだ。会場では11人の招待ユーザーと、サイバーステップのスタッフが世界戦に挑む4人の選手を応援した。
■ シンガポールでの世界大会を前に、招待ユーザーが出場選手を“闘い”で応援
決起集会では招待ユーザーと共に、サイバーステップのスタッフも集まり、彼らの前で世界大会の個人戦に参加する1人と、団体戦に参加する3人のプレーヤーが紹介され、開催される世界大会のルールが説明された。 今回シンガポールに赴くのは、合計4名のプレーヤーである。個人戦に出場するのは個人1位で2次予選の総当たり戦のポイントで総合2位となったrepi選手。チーム戦には、個人2位、総合1位のターグ選手、サイバーステップ推薦を受け、総合で3位となったディゾナント中将選手、そしてチーム戦で2位、総合4位のRockyu選手だ。選手紹介では、スタッフが選手の代弁として「ゲームをやって仕事もうまくいき彼女もできました!」と、“嘘”のコメントを読み上げ、選手がそれに突っ込みを入れ、会場が爆笑するという非常にくだけた感じで進行した。 会場で驚かされたのは、その和やかな雰囲気だ。決起集会が始まる前から参加選手と、応援するユーザーの多くは顔見知りで、楽しそうに話をしていた。選手とユーザーだけでなく、サイバーステップのスタッフの多くも会話の輪に入っていた。サイバーステップでは「ゲットアンプドR」のオフラインでのユーザー参加の対戦大会を、2007年4月から2カ月に1度開催しており、熱心なユーザーは何度も足を運んでいる。 参加者の多くがオンラインだけでなく、対戦大会を通じて顔見知りになっているという。対戦大会では過去に九州や近畿地方から訪れたプレーヤーもいたとのこと。招待プレーヤーの中には対戦大会に参加するのは初めてだが、参加選手とオンラインでいつも会っていて、世界大会のために応援したくて来た、という人もいた。スタッフ達もイベントの雰囲気になれていて、時には10人以上のスタッフが会場でユーザー達の戦いを見守っていた。 世界大会の参加者、そして招待ユーザーは20代前半が多かったが、スタッフの年齢も近く、会場を見回していると、誰がユーザーで誰がスタッフかわからないくらいだった。選手紹介での悪ノリも、この雰囲気あってのものだろう。楽しく談笑をしている姿は特別なゲームイベント、とは違う独特なもので、このユーザーとの距離は「ゲットアンプドR」、そしてサイバーステップの運営方針を感じさせられた。 選手紹介の後に行なわれたのが選手達と招待プレーヤーの対戦による「エキシビジョンマッチ」だ。最優秀選手であるrepi選手に3人のプレーヤーが挑戦したり、2vs2のチーム戦、チーム戦参加選手との対戦など、様々な形式で行なわれた。 「ゲットアンプドR」は2頭身のキャラクタが様々な仕掛けのあるフィールドで激しく戦う。フィールドに落ちている武器をどう使うか、キャラクタのアクセサリ、アイテムの何をチョイスするか、誰を攻撃するかなど様々な選択、戦略を問われる。実際の試合では、微妙な距離の読み合いや、強力な力を持つ「ロボット」がフィールドにポップするタイミングを正確に覚えていたり、と上級者の実力を見せつけられた。 本作は非常に“穴”に落ちやすいゲームである。フィールドのそこかしこに落下しかねない場所があり、ほんのちょっとのミスで落ちてしまう。落ちてしまうとどんなに体力があっても即座に敗北となる。会場に参加した上級者でも落下し、「しまった」と声を上げる場面が見られた。 アイテムの使い方、広い範囲での攻撃の仕方、段差を利用しうまく敵に攻撃を当てるテクニックなど感心させられる場面も多かったが、実力者同士で見応えがあるのはなんと言っても1vs1の正面からの殴り合いだった。攻撃をかわされると反撃を食らいかねない、しかし距離を取ろうとすると追撃される。 本作では強攻撃と弱攻撃を同時押しするとガードできるが、ガード体勢は短い時間しかとれない。攻撃を繰り返すことでガードの終わり間際を狙ったり、逆にその攻撃をかわして攻撃をたたき込んだり、殴り殴られを繰り返す息づまる攻防が展開した。大猿に変身したり、バズーカ砲を乱射したり、ロボットに乗ったり、爆弾を投げたりと派手なシーンが展開しやすい「ゲットアンプドR」だが、最終的な実力の差は拳と拳の攻防だと感じた。 爆弾の形をした頭装備「ボンバーヘッド」を使うと爆弾を接近戦装備として使える、空中だと連続攻撃を食らう前にダウンするため緊急回避として使う、などなど本作ならではの格闘テクニックも多く見られた。世界大会のルール説明では“バグを利用したら反則としてイエローカードをもらう”という説明に、「どこまでがバグでなく、どこまでなら許されるか」に関しての細かい質問が集中した。いかに本作を理解しているかは、大会を勝ち抜く上で重要なファクターとなっている。 「ゲットアンプドR」は韓国での人気が高い。韓国では1千万人以上の登録プレーヤーがいて、十数万の登録ユーザーの日本とは競技人口で大きな開きがある。韓国での本作の人気は他の国と比べても桁違いで、優勝候補である。日本の選手のゲームへの理解、攻略には驚かされたが、彼らがどこまで善戦するか期待したいところだ。 1つ心配があるとすれば、「ゲームパッド」の問題である。日本の選手は全て自分のゲームパッドを持って試合に臨んでいる。しかし海外ではゲームコントローラを使うという文化そのものがないため、過去、オンラインアクションゲームの世界大会では必ずといっていいほど問題になっている。今回、あらかじめ使用するゲームパッドの機種とドライバは連絡済み、とのことだが選手が万全の体制で試合できるように事前準備の徹底を求めたい。
選手達は決起集会に参加後、都内ホテルで一泊してからスタッフと共に8月1日にシンガポールに旅立つ。本誌ではシンガポールで行なわれる世界大会もお伝えする。日本代表である4人の選手は11カ国の代表達とどう戦うだろうか?
□サイバーステップのホームページ (2008年7月31日) [Reported by 勝田哲也]
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