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会場:サイバック博多駅前店
参加費:無料
このイベントは、今回の福岡会場を皮切りに、7月から12月にかけて全国6会場で月に1度ずつ開催されるもの。具体的には、8月に広島、9月に大阪、10月に名古屋、11月に札幌、12月に東京での開催が予定されている。 内容は、「リネージュ II」開発者との懇談会「クリエイティブコミュニケーション」や、「リネージュ II」を始めとした同社のタイトルの情報を紹介する「plaync STATION」、来場者とNCジャパン軍が攻城戦を繰り広げる「エヌ・シー・ジャパンからの挑戦状!」といったイベントを開催。他にも、ゲーム内アイテムやグッズがもらえる「リネージュ II ガチャマシーン」の設置や、イベント協賛各社の商品展示なども行なわれる。
会場には「リネージュ II」のイベントのためのPCが50台用意されていたほか、テニスゲーム「まじかる☆スマッシュ」の体験スペースも設けられた。来場者は約200名。5時間近くのイベントに最後まで参加していたのは半数程度だと思われたが、それでも会場は満員状態。事前募集も行なわれておらず、次回以降の会場はさらに混雑する可能性もあるので、その点だけはご注意いただきたい。
■ 日本ではイベント重視の展開を検討。「クリエイティブコミュニケーション」
シン氏は、日本のアニメで日本語を学んだそうで、好きな漫画は和月伸宏氏の描いた「るろうに剣心」だという。漫画の時代背景は明治時代のため、「“私”という単語よりも“拙者”、“ござる”といった言葉がでてしまいそうになります」と談笑しながらも、流暢な日本語で誠意ある受け答えをしていた。アンケートの内容は、熱心な「リネージュ II」ユーザー達による要望、改善点となっており、シン氏も熱心に耳を傾けていた。 会場で反響の多かった「ゲートキーパーによるテレポート料金を安くして欲しい」という要望に対しては、「アデナの増加によるインフレを防ぐため、テレポート料金は下げられないが、楽にテレポートができるように検討中」と前向きに返答された。7月22日の大型アップデート「セカンドスローン 希望のグレシア」で、レベル40以下のキャラクタはテレポート料金が無料になったが、今回のアップデートで恩恵を受けられなかったプレーヤーにとっても、価値のある改善が成されるのかもしれない。 「荘園管理人の販売する種を入手しにくい」という問題に対しては、「種の販売数を増やすのではなく、ユーザーの購入可能数を制限するなどの対策を検討していきたい」と述べた。現状では購入時間が午後8時から一斉に販売されているため、人気の種などは早々に売り切れやすい。なんらかの改善策を考え出してもらい、時間帯を気にせず購入できるようにしてもらいたいものだ。 興味深いアイデアとしては、「Lv11以上のソウルストーンを3種類合成し特別なソウルストーンを作れるようにして欲しい。また、合成後のソウルストーンに金、銀、銅の3種類を用意し、特殊能力を選ばせてほしい」という意見があった。この意見に対しては、「『リネージュ II』内のアイテム数が1万種類を超えてしまっているため、特別なソウルストーンで武器の特殊能力を追加するのは手間がかかり、実装は難しい」という。しかし、困難な作業を見越しても非常におもしろいアイデアだと感じていたようで、新たなクリスタル色のソウルストーンや特殊能力を企画し、企画書を作って韓国の開発チームと会議を行なっていきたいと述べた。 課金方式については、7月15日に導入された1時間100カイモでプレイ可能なライトスタイルをさらに拡張し、100時間を一定金額でプレイ可能にする方式なども検討中だと述べた。現在は30日間の定額制は3,000カイモという価格設定のため、100時間の従量制は3,000カイモ以下になりそうである。1時間100カイモの従量課金制で楽しんでいるプレーヤーにとっては、実質30時間以上100時間未満の課金方式が増えることになる。 シン氏は今回のクリエイティブコミュニケーションを開催した理由の1つとして、各国の「リネージュ II」を独自の路線で展開していきたいという、韓国の開発チームの思惑があったという。開発チームによる調査では、韓国では狩り等のプレイが中心になっているが、日本ではユーザー同士のコミュニティが栄えており、大規模なイベントや、個人が企画したイベントも盛り上がっているという。実際に、日本では韓国では行なわれていない独自のイベントも開催され、オリジナルストーリーも作られているという。 シン氏がそう考えるようになったきっかけは、日本に来たばかりの頃にはまっていたスロットだという。「スロット店ではイベントが毎日開催されていて、それが私の目からは特別に感じられました。日本の人はイベント好きで、日本人にはイベントが合っているのかもしれないと思ったんです」とも述べた。これは聞いた筆者もなるほど! と思ってしまった。 今後の展開としては、日本人にあった日本独自のイベントを開催し、ロールプレイを楽しんで貰いたいという。シン氏は逆に来場者に対して、「イベントではアイテムを期待するか、イベント自体が面白ければいいか」と質問。会場では、アイテムがもらえるイベントを望む来場者は少数で、楽しめるイベントを望む人が多数だった。会場のユーザーの希望が、全ユーザーの総意とは一概には言えないが、シン氏も1つ参考にはなったようで、大きくうなずいていた。
会場では他にも多数の質問が寄せられ、シン氏は1つ1つ丁寧にその意図を聞いて、なるべく実現したいという前向きな姿勢を示した。なお、来場者の提出したアンケートは、今回発表されなかったものも含めて、全てシン氏が持ち帰って企画としてまとめ、韓国の開発チームと検討した上、イベント公式サイトで検討結果を発表したいとしている。今後開催される5会場でも、このコーナーは設けられるはずなので、ぜひ福岡とは違ったアイデアや要望を出し合い、よりよい「リネージュ II」をユーザーの手でも実現していっていただきたい。
■ 現存するSグレード最強武器は何?「Lineage II まるみえ情報局」
まず最初は、人気職業のベスト3。一次職業では「スカベンジャー」、「アルティザン」、「エルブンスカウト」、二次職業では「バウンティハンター」、「シリエンエルダー」、「プロフィット」、三次職業では「ハイエロファント」、「シリエンセイント」、「スペクトラルダンサー」という順。生産補助として使う職業が多いので、ある程度予想がついた人も多いかもしれない。ただ続くサブクラスでは、「タイラント」、「ウォークライヤー」、「デストロイヤー」とオークが並び、会場からも笑い声が。 次はよく討伐されるボス。第3位はソウルストーンのために狙われやすい「アナカゼル」。2位は「アイスフェアリーシルー」で、「攻略が進んだだめ、やりやすいという意見が多い」という。そして第1位は、通りがかりに倒されてしまう「アイスクイーンの親衛隊長」というオチがついた。 そして次が注目のオーバーエンチャント(OE)の話題。まず全ワールドでOEによって1日に消失する武器の数は3,876本だそうだ。さらに防具はこれの約2倍だそうで、これには来場者も笑うしかないという様子だった。 続いて、各グレードで実際にユーザーが作成した最強武器が紹介された。Bグレードは「+19アイスストームハンマー」。「なぜこの武器なのか。しかも元は青いのに真っ赤です」と長瀬氏。Aグレードは「+18ソウルセパレーター」、そしてSグレードは「+16タラムブレード*ダークリージャン」で、2つのワールドに1本ずつ現存するという。性能もさることながら、赤オーラ付きのSグレード武器というのは実に衝撃的で、会場からも「信じられない」といった声が上がっていた。 最後は方向を変えて、結婚に関するデータが紹介された。「リネージュ II」をきっかけに結婚したカップルの数は、過去1年間で12件あるという。この数は、「ゲーム内でも結婚式を挙げたい」といったGMコールから知らされたもので、実際にはもう少し数が多くなるかもしれない。ただ中には、「ゲーム内で性転換をしてしまい、2人とも男性キャラクタ」という不幸もあったそうだ。そして結婚の話題でもう1つ、GMに対しての求婚が、過去1年に5件あったという。ただ、これで実際に結婚したカップルはいないそうだ……。
今回はこういった内容だったが、他の会場ではまた別のネタを用意するとしている。気になる情報があるユーザーは、今のうちにNCジャパンに調査依頼を送っておくといいのではないだろうか?
■ 超豪華装備でGMとバトル!「エヌ・シー・ジャパンからの挑戦状!」
参加者には、レベル85のキャラクタと、イカロス武器、ダイナスティ防具という強烈なキャラクタを用意。ただし25席で全て異なる職業のキャラクタとなっていたため、事前に血盟内で使用キャラクタを調整して挑戦していた。 イベントの進行を努めたのは、「リネージュ II」サービスチームの田邊裕貴氏。今回は「セカンドスローン 希望のグレシア」の実装後では初となる攻城戦で、今回は特別ルールとしてガーディアンタワーは破壊不可となること、さらにイベントならではの独自の仕掛けも用意していると説明した。 イベントが開始されると、さすがに装備とレベルが強烈なだけあり、あっという間に外城門が破壊された。続いて内城門へと向かう参加者達だったが、ここで田邊氏の言う仕掛けが発動、「ティラノサウルス」が同時に2匹現われた。しかし参加者たちはこれをものともせず秒殺。すると今度は「スカーレット ヴァン ハリシャ」が2匹出現。初めは参加者も驚きとも笑いともつかない声を上げていたが、これもさすがに50人の集中攻撃で数分と経たずに撃破された。普通のゲーム内ではまずありれない絵に、見ているほうも笑ってしまった。 場内では、国王「アステア ヴァン ホルター」と大量のNPCが参加者をお出迎え。そしてここで、ついにNCジャパン軍が姿を見せた。しかしNPCがいるとはいえ50対25と無勢のNCジャパン軍は、ほとんどいいところを見せることなく殲滅されてしまった。やがて参加者の血盟同士で「支配者の刻印」の打ち合いとなり、まずは「黄昏の革命軍」が城を奪い取った。 まだ残り時間がかなりあったため、今度は「黄昏の革命軍」が防衛、「黎明の君主達」とNCジャパン軍が攻城という構図。特別ルールもあってか「黄昏の革命軍」の守りは厚く、「黎明の君主達」もなかなか聖物保管所を安定して支配できず。NCジャパン軍はというと、一度は「支配者の刻印」を打つまでこぎつけたものの、あっさり止められ、その後はいいところなし。残り数分のところで「本気を出す」と、「黎明の君主達」がまとまって攻め込んだ後ろから、さらにまとまって攻め入るというやや姑息な作戦も見せた(それだけ相手にされていない証拠?)ものの、結局は撃退され、「黄昏の革命軍」の勝利でイベントが終了した。
勝利した「黄昏の革命軍」と、一部のNPCなどを倒した際に得られるアイテムを所持していた参加者には、ソフマップ提供の工人舎製ノートPCや、WebMoneyなどがプレゼントされた。次回以降の会場では違う仕掛けが用意されるかもしれないが、普通ありえない状況ばかりでかなり面白いので、今後のイベントにも期待したい。
約200人の来場者に対し、攻城戦の参加可能人数が50人と、イベントのキャパシティを超えてしまっていた点はやや残念だったが、「リネージュ II」のプレーヤーならば参加して損はないであろう、ユニークなイベントが目白押しだった。今後のスケジュールは順次公式サイトで発表されるので、近くの会場の開催時期が近づいた頃には、忘れずチェックしておいてもらいたい。 □エヌ・シー・ジャパンのホームページ http://www.ncjapan.co.jp/ □「エヌ・シー・ジャパンが行く!」のページ http://lineage2.plaync.jp/event/ncj2008/index.aspx □「リネージュ II」のページ http://lineage2.plaync.jp/ □関連情報 【7月18日】「リネージュ II」、「セカンドスローン 希望のグレシア」体験レポート インスタンス、スキル追加、初心者支援……よりプレイしやすいバランスへ http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080718/gracia.htm 【7月8日】NCジャパン、MMORPG「リネージュ II」 1時間100円の従量制コースを導入 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080708/line2.htm 【6月27日】NCジャパン、MMORPG「リネージュ II」 大型アップデート「セカンドスローン 希望のグレシア」の情報を公開 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080627/line2.htm 【6月17日】NCジャパン、「リネージュ II」4周年記念キャンペーン開催 大規模アップデートと日本縦断ユーザーカンファンレンスも実施決定 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080617/line2.htm 【6月2日】ソースネクスト、「リネージュ II」の初心者向けパッケージ WIN「LINEAGE II はじめてのリネージュ II」 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080602/snext.htm (2008年7月28日) [Reported by 日高文典 / 石田賀津男]
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