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会場:Los Angels Convention Center
これまで海外のモバイルゲームは、レポートするのが難しかった。というのも、海外では圧倒的なシェアを持つNokiaの端末が、日本市場ではほとんど普及していないことや、各国のキャリアの違いなどから、日本で同じゲームを遊べる可能性が非常に低かったからだ。しかし、iPhoneは全世界共通の端末で、キャリアを問わずiPhone用ゲームアプリが展開される。海外用のモバイルゲームも、iPhoneであれば日本でも遊べる確率は格段に高い。 今回のE3では、まだiPhone用ゲームアプリの出展はほとんどなかったが、その中でもEAは比較的がんばっており、ミーティングルームの中に1コーナーを設けて対応。新作のゲームアプリをプレイできたのでレポートしたい。
……といった前振りを考えながらiTunesやEAのWEBサイトを見ていたのだが、残念ながら現時点では、EAのiPhone用ゲームは日本向けのApp Storeでは配信されていないようだ。日本のユーザーに対してもインパクトのあるタイトルが並んでいるので、せめて英語版のままでも何とか配信してもらいたいところだ。
■ Spore Origins
ベースとなるゲーム部分は非常にシンプルで、こちらが捕食できるターゲットに接触すると、一瞬で食べてしまう。1匹を捕食した後、すぐに近くのほかのターゲットを捕食できればコンボが発生し、スコアが伸びていくという要素もある。ただし、太刀打ちできないターゲットも存在し、接触するとライフが減少する。一定量のターゲットを捕食できればステージクリアとなる。 ステージクリア後は、キャラクタのカスタマイズ画面に移行する。ここでは肌のテクスチャや外見をカスタマイズできる。テクスチャは初めから準備されたもの以外に、iPhoneで撮影した写真を張り込むことも可能だという。 ゲームは35ステージが用意されている。1ステージにかかる時間は、序盤のステージではそう長くはない。アクションパートを手軽に遊びつつ、カスタマイズに熱を入れるという、2段構えに楽しめるゲームとなりそうだ。
北米では9月に配信予定。
■ Tetris
マルチタッチスクリーンを使った操作感は良好で、テトリミノを落とす操作でも、横にずれたりすることはめったにない。15分ほど触ったうちで1回だけ左にずれたことがあったが、コンシューマゲームでもこの程度の頻度では操作ミスはするもので、「時々、すごく敏感になるんだ」と担当者が笑って済ませても、別にいいかと思えるレベル。 iPhoneゲームに慣れているとはいえない筆者でも、操作に違和感はなく、むしろ十字キーなどを使うコンシューマゲームよりも快適だと感じたほど。よく考えたら、すべての操作が片手ででき、しかもこれほど直感的に遊べる「テトリス」というのは、それだけで十分価値がありそうだ。 さらに本作にはオリジナルの要素が追加されている。テトリミノを並べて消すと、画面左側のゲージが上昇し、一定量たまると特殊な技を使える。ゲージは消したラインが大きいほどたまりが早い。 技は数種類用意されている。1つ目は発動後にテトリミノをピンチすると、1ブロックだけの最小テトリミノにできるもの。2つ目は画面中のテトリミノが一定時間泡で包まれ、その際にタッチしたテトリミノを消してしまえる。3つ目は、発動後一定時間、画面に線が描けるようになり、その線で描いた形に合わせてテトリミノを変形させるというもの。例えば一直線を書けば、4ブロック直列のテトリミノに変形するという仕組み。ただし、うまく書けなかったり、存在しない形を書くと失敗となり、効果が発動されない。 そしてもう1つの独自要素として、テトリミノをストックできる。「今このテトリミノを置く場所がない」と思ったら、テトリミノを左上にスライドさせると、そのテトリミノを画面外に置いておき、次のテトリミノを引ける。状況が変わってそのテトリミノを置きたくなったら、今度は画面外のテトリミノを画面中央にスライドして持ってくると、そのときに出ていたテトリミノがストックに入り交換される。まだ4ライン消せない時に直列テトリミノが出たらストックしておくなど、うまく使えばゲームを非常に楽に進められる。 快適な操作感と、3つの技やストック、そして良好なグラフィックスで、散々遊んだはずの「テトリス」なのに、異様に熱中して遊んでしまった。新しい要素が入ると、ルールを覚えるのが面倒だと思う人も多いと思うが、このアプリに関しては、そんなことは問題にならないと断言できる。過去最高のクオリティを持ったモバイルゲーム版「テトリス」と言っても過言ではないだろう。
北米ではすでに配信中で、価格は9.99ドル。
■ Sudoku
基本操作は、数字を入れたい場所をタッチした後、画面下の数字をタッチするだけ。画面右上にある9つの点のようなアイコンをタッチすると、各場所に入る可能性のある数字がすべて表示される。入る可能性が1つしかない場所は一目でわかるので、さすがにヒントとしてはやりすぎかとも思うが、ルールを学ぶにはちょうどいいとはいえる。
北米では7.99ドルで配信中。
□Electronic Artsのホームページ (2008年7月19日) [Reported by 石田賀津男]
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