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会場:Los Angeles Convention Center
EAは映画「Lord of the Rings」のゲーム権を取得しているが、「Lord of the Rings Conquest」は映画3部作を再現し、さらに一兵士として大きな戦いに貢献できる。善と悪が戦う大きな戦いを今までと違った視点で追体験できるのだ。
「FaceBreaker」はアメコミのようなちょっとアクの強いキャラクタが激しく戦うボクシングゲーム。日本とはひと味違う“キャラクタ性の強い格闘ゲーム”を体験できる。どちらも非常にユニークな作品だ。
■ ミナス・ティリスの攻防戦を体験! 闇の勢力としても戦える「Lord of the Rings Conquest」
本作は2008年秋にPS3、Xbox 360、PCでの発売を予定している。ゲーム性としてはシミュレーション要素を持ったアクションゲームで、プレーヤーは「WARRIOR」、「SCOUT」、「MAGE」、「ARCHER」の4つの職業から1つを選び戦っていく。 会場で体験できたのは「ミナス・ティリスの防衛戦」。サウロンのいる国モルドールに隣接したゴンドールの国の首都である城塞都市で、闇の軍勢の猛攻に立ち向かうという「Lord of the Rings」の中でも大きな山場となるシーンだ。ミナス・ティリスにはオークをはじめ巨大なトロール、さらには象の何倍も大きい巨大な獣オリファント、そしてサウロン直属の部下である“指輪の幽鬼”が乗る巨大な翼を持つ怪物と共に攻め寄せていて、善の勢力の命運は風前の灯火だ。 ゲームはミナス・ティリスの城門を破られるシーンからスタートする。堅牢な城門を破壊するのはグロンドと呼ばれる狼の頭の形をした巨大な攻城兵器だ。グロンドは映画オリジナルの兵器であり、本作が映画原作であることをアピールしている。ゲームでは、このぶち破られた城門から攻めてくるオークやトロルを撃退することになる。 「WARRIOR」ならば剣を振るって、「SCOUT」は素早い短剣で、「MAGE」は魔法で、「ARCHER」は弓で敵に立ち向かう。会場にはXbox 360版が出展されていて、左スティックで移動、右スティックで視点移動、X、Y、Bで様々な攻撃を繰り出し、Aでジャンプという配置だった。 それぞれの職業は特別な攻撃や能力を発揮できる。WARRIORはトロルの背によじ登って頭に剣を突き立てたり、SCOUTは姿を消した状態で敵に強力な攻撃をすることができた。MAGEの魔法は火炎や雷を出して敵を攻撃するだけでなく、回復魔法で味方の兵士を癒すこともできた。戦場にはたくさんの仲間がいて、彼らと協力することで戦いを有利に進めることができる。 プレーヤーキャラクタは攻撃力に優れているものの防御力が低く、敵からの攻撃を受けるとあっさり倒されてしまう。倒された場合は他の兵士に操作が移り戦いを続行することになる。倒されすぎると兵士がいなくなり職業が選べなくなってしまう。戦場によって活躍できる兵士のタイプを選ばなくてはならないと感じた。 一定時間城門を守ると画面に指示が出て、プレーヤーは撤退することになる。門から離れて城壁にたどり着くと、オークが城にはしごをかけて次々と登ってくる。次はこのはしごを破壊することになる。途中に突然ナズグルの乗る怪物が舞い降りて来たりと映画のシーンを思い起こさせる。ここからさらに王宮方面へと撤退戦は続いていく。 城の中の空が開けた場所で、プレーヤーは「Lord of the Rings」の主役の1人である“アラゴルン”を操作することになる。一般へ意志と違うパワフルな攻撃が可能になり、味方にした死霊を敵にけしかけるといったことも可能だ。このように、場面によってはエルフのレゴラスやドワーフのギムリなど「Lord of the Rings」の重要人物を操作することも可能だという。 「Lord of the Rings Conquest」では15以上のシングルプレーヤーキャンペーンに、オンラインによる協力、対戦プレイが可能だ。対戦では最大16人のプレーヤーが善悪それぞれの陣営に所属して戦うことになる。 シングルプレイのキャンペーンではフロドやアラゴルンが活躍する善側のシナリオだけでなく、「もしフロドが任務を失敗していたら」という悪側の視点に立ったシナリオも用意されている。この場合プレーヤーはオークやトロルだけでなく、ナズグルや、さらには冥王サウロンその人にまでなることができるとのこと。原作では現し身として肉体を失い、世界を監視する“目”としてのみ登場していたサウロンがゲームでどう活躍するかも楽しみである。
映画の戦場をゲームで再現し、さらに「名もなき一兵士」にも視点を向けた本作は、非常にユニークなゲームと感じた。「スターウォーズ バトルフロント」では兵士に加え、映画の中のヒーローもプレイできたが、本作はさらにそこから発展したイメージだ。早くプレイしてみたい作品である。
■ プレーヤーの顔で参戦!? 勝ったキャラクタの“首”をトロフィーにできる「FaceBreaker」
「FaceBreaker」の最大の特徴は、その“濃い”キャラクタだ。ヴードゥーの魔術で戦う「Vodoo」、一見かわいらしいがパンク趣味の「Kiriko」、カンフーマニアの「Steve」、黒と白のグローブが意志を持っているかのようにしゃべる「Secks」などボクサーのイメージからかけ離れたキャラクタばかり。コスチューム変化ではロシアの革命戦士がアメリカ国旗を背負ったりとさらにめちゃくちゃになる。 ボクサーとしての彼らのアクションもケレン味タップリだ。硬派なファイターもいれば、ふざけているかのようなボクサーもいる。さらに投げボタンやキックが設定されているところもユニーク。金的蹴りや相手の股下に潜り込んでの位置変更、足で相手を突き飛ばしたりと、ボクシングのシビアなルールは本作にはない。投げでは一瞬で相手と位置が入れ替わる。コーナーに追いつめても一瞬で自分がコーナーを背負う羽目にあいかねない。 ライトパンチにはヘビーパンチの方が強く、ヘビーパンチにはガードが有効で、ガードにはライトパンチが有効と、3すくみのルールと、簡単なコマンドで出せる「BONEBreak」と呼ばれるコンボ、そこからうまく距離とタイミングを合わせれば「FaceBreak」が繰り出せ、決まると一撃で倒すことができる。 キャラクタ達は1つ1つがオーバーアクションで面白い。カウンターで大攻撃が当たると、スローモーションで吹っ飛ばされたりと過剰な演出も楽しい。各キャラクタには相手をスタンさせる攻撃もあったり、初心者も派手な攻撃が楽しめ、上級者は完膚無きまでに相手をたたきのめす戦い方を追求できそうだ。 本作は2つのコントローラを使った対戦、そしてオンライン対戦にも対応している。「FaceBreak」で倒した敵は「トロフィー」として首を壁掛けの飾りのように保存することができる。 オンラインでの楽しさをさらに膨らませてくれるのがオリジナルファイターの作成だ。「FaceBreak」はXbox 360とPS3のカメラに対応しており、顔写真からキャラクタを作ることができる。体型は既存のキャラクタに準じる。男の顔だが女の子の体にすることも可能で、猿のボディを使えばゴリラのような体型になる。顔は目の位置や大きさを自由に変えることができるのでとんでもない“変顔”を作ることも可能だ。 自分で作ったキャラクタでオンラインで勝負するのはさらに楽しいだろう。当然負けると相手プレーヤーに自分のキャラクタのトロフィーを持って行かれることになる。また、顔データは専用コンテンツとしてアップロードも可能だという。ユニークなオリジナルファイターの登場にも期待したい。
Wii版ではリモコンを使ってさらにエキサイティングな対戦ができる。ボクサー達でチームを作り、勝ち抜け戦をする新しい対戦モードも搭載されている。Xbox 360とPS3版に比べてキャラクタも大きく、違った駆け引きが楽しめそうである。
□Electronic Arts(英語)のホームページ (2008年7月17日) [Reported by 勝田哲也]
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