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会場:Los Angeles Convention Center
先の記事でも紹介したように、Take Two Interactive Softwareは、日本法人がないため、日本での発売はすべて未定となるが、過去のケースから予測すれば、いずれのタイトルも日本展開される可能性は高い。PS3版「BIOSHOCK」から順にご紹介していきたい。
■ PS3版「BIOSHOCK」は捕らわれ!?のリトル・シスターを助ける独占DLCを配信!!
しかしながら、開発元はメインの2K Marinに加え、Xbox 360版とPC版を開発した2K Bostonと2K Australia、そしてDigital Extremesの4社が加わっており、それなりに力の入ったプロジェクトだ。ミリオンヒットとは言わないまでも、それに近い売り上げをPS3版においても期待しているものと見られる。 PS3版の特徴は、Xbox 360版の完全移植に加え、ノーマル、ハードを上回る高難易度モード「サバイバー」の採用、トロフィーシステム(Xbox 360の実績に相当)、そしてPS3独占配信のDLC(ダウンロードコンテンツ)の3点である。ハードですら“簡単すぎた”というハードコアゲーマーにとっては「サバイバー」モードの追加は楽しみな要素のひとつになりそうだ。 2K Gamesが、「BIOSHOCK」のPS3版の起爆剤として捉えているのは、言うまでもなくPS3独占配信のDLCだ。DLCはどちらかというとプラットフォーマーの要請により、マルチプラットフォーム展開するタイトルに対する重み付けのニュアンスが強い。後発のモチベーションとして利用されるケースは珍しいが、今後増えていきそうだ。 さて、2K Gamesのプライベートブースでは実際に実機を使ったDLCのデモンストレーションが行なわれた。DLCで追加されるマップは“challenge rooms”と呼ばれ、既存のストーリーでは行くことができなかったラプチャーの別のエリアを舞台にしている。 主な舞台となるのはGrand Carnivalという名の遊園地。左右に衛兵のオブジェクトのある豪華な入り口を抜けると、射的などが行なえる出店が並び、その奥にはなんと大きな観覧車がある。もちろん、「BIOSHOCK」本編と同様にDLCにおいても荒廃した後のラプチャーが舞台となっているため、辺り一帯は無人となっており、電力の居る装置は動きを止め、そしてまた浸水がおびただしい。出店に並ぶクマのぬいぐるみや横倒しになった自動販売機が、かつての楽園を彷彿とさせてくれる。 さて、無人の観覧車の最上位のゴンドラに、なぜかリトルシスターが置き去りにされている。なぜそんなところにいるのかはよくわからないが、彼女を救うのが主人公ジャックに与えられた使命となる……。 クエストの内容は、観覧車に電源を入れ、リトルシスターのいるゴンドラを動かして、彼女を救出すること。デモでは、Electro Boltのプラスミドやトラップボルト等を駆使して、スイッチに電源を流し、1/6ずつ動かすシーンを見ることができた。あたりは無人で、ビッグダディーも見あたらなかったが、スプライサーは定期的に襲いかかってきたため、油断はできない。彼女を助けるとどのようなご褒美がもらえるのか楽しみだ。
なお、PS3版は日本でのパブリッシャーは未定となっているが、Xbox 360版、PC版が出たことを考えると、PS3がもっとも市場性が高いだけにPS3版がリリースされるのはほぼ間違いないと見て良いだろう。
■ 「City of Heroes」のCryptic Studiosが放つスーパーヒーローMMORPG「Champions Online」
「Champions Online」は、非常にカスタマイズ性の高いキャラクタメイキングを通じて生み出されたスーパーヒーローを操作し、世界の様々な悪を撃滅していく、シンプルでわかりやすい勧善懲悪式のMMORPG。ジョブの概念はなく、スキルの選択、組み合わせによってキャラクタの性能が決まるカスタマイズ性の高いキャラクタ育成システムを採用しており、ジェダイのようなフォースブレードを両手に持ったり、サイオニックパワーを駆使して敵を吹き飛ばしたり、足止めしたりなど、思うがままのヒーロー像を追求することができる。 そのほかの特徴としては、最近のMMORPGのトレンドのひとつといえるアクション性の高さが挙げられる。ジャンプアクションを駆使して、高所から飛び降りたり、オブジェクトを乗り越えたりできるほか、バトル時も軽快なアクションを見せてくれた。デモに使用されたのはPC版だが、ゲームの操作は終始Xbox 360のゲームコントローラを使っていることからも、そのアクション性の高さが伺えるだろう。
発売プラットフォームは、PCに加え、Xbox 360もラインナップに含まれており、さらにクロスプラットフォームによるゲームプレイも実現予定としている。発売時期は2009年春を少し先だが、2Kが放つ初のMMORPGの今後の展開に期待したい。
■ 数十万種類の武器が登場するRPG要素を備えたFPS「Borderlands」
「Borderlands」はパッと見では、オーソドックスなFPSに映るが、デモを見ているウチにその特異性に気付く。まず、武器の種類が半端ではない。次から次に新しい武器が登場し、わずかな性能差も加味すると、その数、数十万にも及ぶという。武器のパラメータのジェネレート機能による、ランダム性、コレクション性の高いゲームプレイが特徴といえる。 次に銃撃戦を経るたびにレベルアップする。レベルアップのたびにアラートがなって、まるでMMORPGのようだが、レベルが上がることで、キャラクタの性能が向上するほか、新たな能力が開放されるという。 そして3つ目として、CO-OPが良くできている。デモでは2人CO-OPだったが、バギーの操縦手と機銃手の立ち位置を一瞬で交代したり、Electronic Artsの「Army of Two」のように、見せ方と、演出にFPS開発の老舗らしいセンスの良さが感じられた。 ただ、こうした特徴的な要素がいくつか一方で、そのどれもが決め手に欠ける印象を持ったのも事実だ。Flagship Studiosの「Hellgate: London」が実証しているように、システムの多様さは、残念ながらゲームのおもしろさの担保にはならない。ひとつは「Halo」シリーズに対する対抗意識、もうひとつはRPG要素をFPSの上に軟着陸させるためのジレンマ、このあたりがゲームのブレに繋がっている印象を受ける。今後の作り込みに期待したいところだ。
□Take Two Interactive Softwareのホームページ(英語) (2008年7月19日) [Reported by 中村聖司]
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