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今回は2008年6月10日にバージョンアップが行なわれた。「アルタナの神兵」ミッションの追加をはじめ、新クエストの追加や、クエスト形式に追加されている新コンテンツ「花鳥風月」の登場、久々となるフェローの拡張など、多岐に渡る内容が追加されている。詳しくは公式サイトの「2008.6.10 バージョンアップ」をご覧頂きたい。
今回はバージョンアップの早期レポートとしていくつかの内容をピックアップして、実際にゲーム内で確認しまとめてみた。漆黒の一角獣「イクシオン」との遭遇から、新基軸のクエスト「花鳥風月」の導入、カンパニエバトルの新要素、新魔法や新ジョブアビリティ、最後にシステム面となる。プレイする際のガイドになれば幸いだ。
ノートリアスモンスターが複数追加された
名称は「Dark Ixion」。“ダーク”とついているところが気になる。頭には湾曲した巨大な角が1本伸びていて、漆黒の体を紫の毛並みが覆っている。全体の色合いや、輪郭が揺らめくような見えかたがするところなどはフェンリルを連想させる。だがフェンリルと比べると体のベースが黒なのが大きな違いだ。外観以外でまず気づいたのは、「HPゲージが見えない」というところ。残り体力がどれぐらいあるかがわからないため戦いのペースを掴みづらい。やっかいなノートリアスモンスターだ。
物理攻撃よりも怖いのは放電する魔法属性攻撃。「ラスオブゼウス」という範囲攻撃は、天に向かって角を突き上げ放電し周囲に雷を降り注ぐ。ダメージは低めでも400前後、フルダメージでは1,200を超えていた。また、ダメージとともに沈黙の効果を与えるところが厄介だ。 もうひとつはイクシオンを象徴する技と言えそうな「ライトニングスピア」。こちらは一度角を天高く突き上げて貯めた電撃を前方に放出する。前方の非常に広い範囲にダメージを与える攻撃だ。「ラスオブゼウス」よりも平均的なダメージが大きめで、こちらは時には1,500ダメージを超えるときもあった。「ラスオブゼウス」や「ライトニングスピア」は発動前に首を低くして電撃を角に集中させるような仕草をしていたので、これが合図になっているのかもしれない。 攻撃の特殊攻撃に比べると使ってくる頻度は少ないが、「ダムゼルメメント」というHPを回復する特殊技も使っていた。このときのログには回復量の数値は出ず、「HPが回復」とだけ表示されていた。HPに関わるものはゲージも回復量も見えなくなっているようだ。 物理防御力、魔法防御力ともに相当に高いようで、そのほか回避なども含め全体の能力が高そうだ。HPは前述のようにゲージが見えないため憶測になるが、非常に多いと思われる。筆者が観戦していた限りでも戦闘時間は3時間以上に及び、全体の戦闘時間はもっとかかっていただろう。戦闘していたパーティーは召喚獣による攻撃を中心にダメージを堅調に与えていた。それでもこれだけの時間がかかるあたり相当な強さだ。
範囲属性の攻撃を頻繁に繰り出すだけでなく、ときおり前方に向かって走り出すような動きをしていた。敵対心とは関係なく動きまわるようだ。戦っていたパーティーは範囲攻撃に後衛のメンバーを巻き込まないよう、特に「ライトニングスピア」に巻き込まないように向きに注意して戦っていたが、それでも不規則に動き回るところやランパントスタンスの吹き飛ばしによって立ち位置は動いていってしまう。その結果、大勢が巻き込まれてしまい倒れる場面があった。範囲攻撃を連発されて盾役のメンバーが倒れるなど、そうしたピンチの場面が何度かあったのだが、そのたびに見事に立て直していた。
いつ終わるともなく長い戦いが続いた結果、ついにイクシオン撃破! 見守っていたギャラリーからお祝いとねぎらいの言葉が次々に贈られる。激しい戦いの末の勝利に、筆者もお祝いの言葉や/clapを惜しみなく贈った。
イクシオンはこのように非常に強力なハイレベルノートリアスモンスターだが、HPゲージが見えなくなっているところや、名称の件など気になるポイントが多い敵だ。今後に何かあるのではと期待したくなってくる。
依頼に応えていくことで、新たなノートリアスモンスターと戦う機会を得られるようになる
「花鳥風月」とは、美しい景色などを指す風流な趣のある言葉だが、このクエストでの「花鳥風月」はようするに自然に生きる生物、つまりモンスターを指しているようだ。「Sanraku」と「Ryo」はこの「花鳥風月」を画題にして創作活動をしたいようだが、旅は危険が多くて思うようにいかないという。 そこで「花鳥風月」の姿を代わりに「獣写器」と「獣影版」を使って撮影してきてほしいというのが冒険者への依頼だ。獣写器と獣影版は前連載「ヴァナ・ディール“近東”見聞録」の第30回で紹介した「パンクラティオン」に使う、いわば現代のカメラとフィルムのような装置のこと。「パンクラティオン」を楽しめるエリア「コロセウム」で入手できる。 「獣写器」と「獣影版」の入手について詳しくは上の近東見聞録の第30回をご覧頂きたいが、パンクラティオンの専用貨幣「ジェトン」と引き替えで入手できる。「ジェトン」はアトルガン貨幣と交換してもらうか、パンクラティオンの闘獣試合によってももらえる。 「獣写器」と「獣影版」にはどちらも使用回数が定められているので、使い切ったら定期的に新品をもらいにいかなければならない。「花鳥風月」のポイントを稼ぐがてら、一緒に闘獣試合の登録もしてジェトンを獲得していくという流れが遊びやすそうだ。「獣写器」や「獣影版」をもらいに足を運んだときに試合参加の登録をするだけで、そこそこに違ってくるだろう。 あとはモンスターの姿を「獣影版」に収めてサンラクに渡せば、“ゼニ”という専用ポイントをもらえる(ゼニの単位はモンという名称)。ただ、サンラクがその時々に求めている花鳥風月はいくつかあり、そして変化する。リョウかサンラクから、「画題に相応しい花鳥風月」、「最高の花鳥風月」といったように比較的「獣影版」の入手が簡単なお題と、入手が難しいお題を聞けるので、撮影前に聞いていこう。なお、お題以外でも受け取ってもらえるが、もらえるゼニは低めになる。 「花鳥風月」の収め方によってもサンラクの評価が変わり、もらえるゼニの量が変わってくる。自分のパーティが占有している(戦っている)ものがよく、強いモンスターで、HPが減っているときがいいようだ。また向きもできるだけ正面が高ポイントになるようだ。サンラクには、ヴァナ・ディール時間で1日10枚まで「獣影版」を受け取ってもらえる。
今回紹介するのはここまで。ゼニでトリガーをもらいノートリアスモンスターに挑むなどの様子は、また別の回に紹介しようと思う。まずは友人、知人と一緒に「花鳥風月」を収めてゼニを稼いでみてはいかがだろうか。
・友軍部隊隊長の各NPCに、新たな技が追加 ・カンパニエバトルにおいて、拠点の耐久力が調整された ・獣人血盟軍の戦力が、アルタナ連合軍と同様、カンパニエの戦況に応じて調整されるようになった ・新たな勲章が複数開放された ・新たなカンパニエopsが複数追加された ・一部のカンパニエopsで、作戦成功のための条件が緩和された ・カンパニエの戦況に応じたカンパニエopsの必要度合いが確認できるようになった その必要度合いに応じて、報酬として与えられる連合軍戦績や経験値が変化する ・カンパニエops「拠点防壁改装」の対象エリアが追加 ・連合軍戦績と交換で、所属軍のアイテムだけでなく他国軍のアイテムも入手できるようになった ただし、その国に所属しているPCと比べ、多くの連合軍戦績が必要になる
まず大きいのは友軍部隊に“救護兵”が加わったことだ。カンパニエバトルを何戦かしてみると、その姿を確認できた。魔法ジョブよりの装備をしており、NPCの友軍部隊やアライドタグをつけた冒険者に次々とプロテスIVなどの強化魔法をかけていく。試しに手動で強化を切ってみると、すぐさま魔法をかけ直してくれた。 また強化魔法だけでなく、戦闘でHPが減った人には回復魔法もすぐさま唱えてくれる。戦闘不能になった人へは蘇生魔法も使っていた。ただ、彼らのサポートは無尽蔵に行なわれるわけではなく、MPが減少すると冒険者同様にヒーリングをする。救護兵の導入によって回復役で参加するメリットが完全に奪われてしまうということはなさそうだ。 カンパニエバトル中で最も悲しい状況である「リレイズが無い状態で戦闘不能になってしまって蘇生魔法をもらえない」という時に、救護兵からの蘇生魔法はとても嬉しい存在だ。ピクシーのような立ち回りではあるが、人数が多いのでその頻度は格段に高い。ただし他の友軍部隊と同じく参戦するかしないかは決まっておらず、また自分と距離が開いているときには魔法を使ってくれない。あくまでサポートと考えたい。 連合軍戦績と交換でもらえるアイテムは、所属国以外のアイテムも連合軍戦績を通常より多く支払うことで入手可能になった。これで戦功水晶章以上のEX/RARE属性がついた他国防具も入手できる。実際にどれだけ戦績消費が増えるのかを見てみたところ、新たに追加された勲功翼章の戦績アイテムは通常が5万ポイントのところが、7万5千ポイントになっていた。50%増しとかなり高くつくものの、所属国を移る以外に入手する方法が加わったのが、ひとまず嬉しいところだ。
カンパニエopsには、新たな作戦が追加されたほか、作成成功条件が緩和され、受領時の表示も変更された。受領時の表示には作戦名の横に5段階の星印マークが加わり、所属国の状況に不足していて求められている作戦、そして満たされている作戦が判別できるようになっている。また、それによって作戦成功時の連合軍戦績や経験値といった報酬が変化するようになった。星印が多いものほど必要とされていて報酬が多く、反対に星印が少ないものは報酬が低い。
猫足立ち:蹴撃に特化する ・ナイトに新たな白魔法「リアクト」が追加 リアクト:魔法の力によって盾の発動率をアップし、防いだダメージの一部を反射する ・吟遊詩人に新たなジョブアビリティ「ピアニッシモ」が追加 ピアニッシモ:次の歌の対象を、単体にしぼる
モンクにはレベル65で修得する「猫足立ち」が、吟遊詩人にはレベル45で修得する「ピアニッシモ」の新アビリティが追加された。まずモンクの「猫足立ち」は攻撃方法を「蹴撃」に特化させるのだが、戦闘スタイルを選択し固定させるという方向にバリエーションが出たところがポイント。この方向性には今後にも注目していきたいところだ。
吟遊詩人の「ピアニッシモ」は、通常はパーティー範囲に効果が出る歌を単体効果にするアビリティ。これまでは移動して距離を取り狙ったメンバーへピンポイントに歌っていたところを、このアビリティで楽に行なえるようになった。ただ、吟遊詩人にとってそこは腕の見せ所だった部分もあり、またこのアビリティを駆使することで歌う回数も増えそうだ。広い場所では今までどおりに歌い、距離をうまくとれない狭い場所や、混戦でメンバーが散らばっているときなどにはピアニッシモを組み合わせるとよさそうだ。再使用時間は15秒と短いので、使用間隔は気にせずどんどんと使っていける。
・多数の調度品の収納数が変更された ・アイテム入手時にアイテムリストを自動的に「せいとん」する設定が追加 ・テキストコマンド「/battlebgm」が追加
今回のバージョンアップでは「調度品」にもかなり調整が加えられた。以前のバージョンアップでは新調度品として収納数が多い「バウー」が登場したが、今回は既存の調度品29種の収納数が大幅に引き上げられた。特にブックシェルフは収納数が4個から一気に20個になり、わずか4つ設置するだけで収納上限の80個を実現できる。収納数の上限こそ変わっていないが、ブックシェルフのように物によってはいくつかで上限に達する。そのぶん空いた余裕は、モーグリの応援や好みの調度品に費やせるようになった。 システム面では、地味ながらも待望の機能「自動せいとん」が導入された。コンフィグのゲーム設定で「アイテムの自動ソート」を切り替えれば、カバンに入ったアイテムは自動で整頓される。この機能はカバンだけなので、モグハウスのモグ金庫などには適用されない。非常に便利な機能だが、一点慣れていかないといけないところがある。それは、ジョブチェンジ後に装備を入れ替えるときで、金庫からカバンに移したアイテムは次々に自動整頓される。以前はそれまでのジョブで装備していたアイテムが上、金庫から出したアイテムが下というように並んでいたので入れ替えやすかったところが混ざってしまう。そこには少し慣れが必要だ。
新たに追加されたテキストコマンド「/battlebgm」は、前回のバージョンアップで導入されたバトルBGMの再生条件を、それ以前の条件と切り替えるコマンドだ。以前の、“攻撃コマンドを選択したときだけ”というBGM再生条件と使い分けられる。
なお、この第13回では駆け足気味にバージョンアップ内容の中からいくつかをピックアップしてお送りしている。そのため簡単にしか紹介できていないもの(「花鳥風月」など)に関しては、今後、単独で詳しくお伝えしていく予定だ。次回はバージョンアップ内容の中から、フェローの拡充をはじめとした今回紹介できていないポイントを紹介していく。 (C)2002-2008 SQUARE ENIX CO.,LTD All Rights Reserved.
□スクウェア・エニックスのホームページ (2008年6月13日) [Reported by 山村智美 / Pomm]
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