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★オンラインゲームファーストインプレッション★

FPS+ロボットで新たな扉を開く!
格闘戦もオススメの“高速機動FPS”

「攻速機戦 LANDMASS」

  • ジャンル:ハイスピード近未来SFアクション
  • 開発元:WAYPOINT
  • 運営元:ベルクス
  • 利用料金:基本無料/アイテム課金
  • 対応OS:Windows 2000/XP
  • 発売日:正式サービス中(5月9日)



 株式会社ベルクスより、オンライン専用FPS「攻速機戦 LANDMASS」(以下、「LANDMASS」)の正式サービスが5月9日より開始された。「LANDMASS」は近未来の惑星ガイアを舞台に、マス島に豊富に存在する“G3”と呼ばれる新エネルギー資源を奪い合う周囲3国の戦争をテーマにした最大16対16のロボットアクションだ。

 「LANDMASS」は基本的にキーボードとマウスで操作するFPSである。その上で、ロボットを活かした独自のアクション、多彩な武器、カスタマイズ可能なパーツといった特徴を持たせている。今回はその「LANDMASS」独特のロボットによる戦闘の魅力について迫っていきたい。



■ ロボットだからできた、スピーディーでユニークな戦闘

MO-RATSは中の乗り手の顔が見える。美人の女性キャラもいるが、見とれていると当然やられる
 本作ではプレーヤーはMO-RATSと呼ばれるロボット型パワードスーツに搭乗して戦闘する。MO-RATSは一見、フロントミッションのヴァンツァー、ガンダムに登場するモビルスーツのようでメタリックで重厚感のあるかっこよさなのだが、中には人間が乗っているため、他プレーヤーを正面から覗き込むと操縦中の顔が見え、無機質な機械の中にも人間味が感じられる構造となっている。

 MO-RATSには「アサルト」、「スナイパー」、「ディフェンダー」、「エンジニア」の4種類が用意されている。各MO-RATSには基本的な銃火器の他、グレネード、近接武器等が用意されており、MO-RATSそれぞれに性能的な特徴、武装的な特徴が設けられている。

 「アサルト」の武装はアサルトライフルで、機動力の高さを活かして近距離で相手を翻弄する。「スナイパー」はズームスコープを利用したスナイパーライフルで遠距離から狙撃できる。「ディフェンダー」は移動は遅いが強固な装甲を持ち、ミサイルランチャーとヘビーマシンガンによる強力な攻撃力を誇る。「エンジニア」は地雷を設置したり、センサーを使用して敵の位置を味方に知らせたり、敵地雷を発見できる(地雷用センサーを別途購入する必要がある)という特徴的な武装を持っている。

【スクリーンショット】
アサルト(左上)、スナイパー(右上)、ディフェンダー(左下)、エンジニア(右下)の4種類のMO-RATSは、それぞれ命中補正、装甲等の性能に差がある。また重量、機動力、出力は武器の持ち替え速度にも影響を及ぼす


ブーストダッシュ中はモーションブラーのエフェクトが出て、スピード感を増している
 高速に動けるのも本作の特徴だ。4種類のMO-RATSには共通のアクションとしてブーストダッシュが用意されており、各MO-RATSの後部に搭載されたジェット装置により高速な移動を実現している。アサルトは通常の移動でもなかなか早いうえに、ブーストダッシュ中は通常の約2.1倍の速さで移動できる。これは他のFPSで類を見ないほど高速だ。

 ブーストダッシュと各MO-RATSの武装を組み合わせる事で、他のFPSでは不可能な戦術を実現できる。例えば「ディフェンダー」では、ミサイルを遠距離の敵に撃ち、その後ろからブーストダッシュを使用して一気に攻め込む。また「エンジニア」ならば、あらかじめ地雷を設置しておいて、ブーストダッシュを駆使して素早く逃げながら敵をおびきよせて地雷に誘い込む。単純な腕によるテクニックを、頭を使った戦術で補うプレイも可能だ。

 また待ち構える敵の銃弾をブーストダッシュで避け、懐に飛び込んで近接武器で強烈な一撃を叩き込むといったプレイも爽快だ。プレーヤーの中には、「近接専用」などと書いたゲームルームを作る人もおり、ブーストダッシュと近接武器の利点をフル活用した、一般的なFPSとは異なったアクションゲーム的なバトルも楽しんでいる。近接武器限定のモードはシステムとしては用意されていないが、プレーヤー同士の約束による武器縛りを取り入れた近接限定ゲームも筆者オススメの遊び方だ。

【スクリーンショット】
ブーストダッシュと近接武器のパイルバンカーに武器を限定して遊ぶプレーヤーもいる。よくあるFPSとは一味違う戦闘が楽しめる


GPS戦では、GPSの受け渡しはできない。倒されても味方がすぐ回収できるよう、チーム一丸となって突撃する
 本作では戦闘専用のモードであるデスマッチ戦以外にも、勝利目標が設定されたオペレーション戦が用意されている。オペレーション戦はマップ毎にルールが決められているのだが、中でも異彩を放つGPS戦が非常におもしろい。中央に置かれたGPSを奪って敵陣にある指定場所まで運ぶ事で勝利になる、いわばラグビーのようなモードだ。倒された数は関係ないので何度でも突入し、チーム一丸となって敵陣へとのりこむ一体感は、スポーツ的な面白さがある。

 こういったブーストダッシュを活かしたGPS戦や、一風変わった戦闘等もロボットをベースにする事で実現している。人間をモデルとした一般的なFPSの長所とロボットをモデルとした長所が絶妙に絡み合う事で、他のFPSとは違ったプレイを楽しめるようになっている。

 本作はロボットゲームという事で、色々な武装の操作方法が難しそうに思われるかもしれないが、その点は基本的にFPSと同様の操作なので心配ない。さらに本作には初心者でも楽しみながら操作法を覚えられるチュートリアルが用意されている。チュートリアルを選択すると、訓練専用のフィールドに移動し、あとは指示に従っていくだけで10分程度で一通りの操作は覚えられる。

 例えば、攻撃訓練では実際の射撃訓練のように起き上がった的を撃ち、ミサイルを避ける訓練では飛んでくるミサイルに対してチャフ(デフォルトではQ)を射出して避ける。一部の独特な武装についても一通り説明があり、基本的な操作が全て覚えられるようになっている。ゲーム開始前に操作法など色々と予習する必要がないのはありがたい。

【スクリーンショット】
操作方法が難しいのかと思われがちだが、他のロボットアクション(「メックウォーリア」や「鉄騎」等)のように「起動にはこのキーを押して、発進用のスロットルはこのキー」といった事もなく、一般的なFPSと対して変わらない操作感でプレイできる
チュートリアルではWASDを使った移動からブーストダッシュの使い方、各MO-RATSの特徴的な攻撃方法まで教えてくれるため、一通り理解するのに時間はかからない




■ 好みのパーツを組み合わせてオリジナル機体を作る

 MO-RATSはパーツをカスタマイズする事により性能の異なった機体へと変化していく。HEAD、BODY、ARM、LEGの4部位に分かれたパーツには、装甲重視、機動性重視、命中率重視など性能差がつけられている。武器はクラス毎に決められた種類が用意されているためにクラス間でのやりとりはできないが、パーツはクラスに関係なく自由に選べる。

 カスタマイズするための武器、パーツ類はゲーム内のLDと呼ばれるポイントで購入できる。LDは戦闘での評価により蓄積されていくのだが、なかなか貯まりにくいうえ、武器、パーツ類はレンタル方式なので期間が過ぎると自動的に倉庫から削除されてしまう。レンタル期間は最大30日で、武器は1日のレンタル料が700LDから1,100LDとなっている。1日レンタルと比較して7日レンタルで約43%OFF、15日レンタルで約53%OFF、30日購入で60%OFFとなる。一度の戦闘で獲得できるLDが200LD程度なのを考えると、LDを貯めて割引を受けるか現在の所持金で買えるものを選ぶのか、難しい選択を迫られる。

 LDで購入できる武器は初期から搭載されている武器と比べ、全体的に集弾率や火力等が優遇されており、それぞれの武器自体にも特殊効果がついたものがある。例えばエンジニアの銃では右クリックで発射した弾が敵に命中すると、継続的にダメージを与えられる。また、スナイパーには範囲攻撃が付加されたライフルが用意されており、着弾地点から一定範囲内の複数の敵にダメージを与えられる。武器の違いによってがらりと戦闘スタイルが変わる事もあったので、LDが貯まったら率先して武器から購入するのがオススメだ。

【スクリーンショット】
武器は各MO-RATS毎に用意されており、武器によってはサブ武器が搭載不可能になる物もある。武器以外のパーツは共有できるのでMO-RATS毎に購入の必要はない




■ 課金武器は存在せず。無課金ユーザーとの絶対的な格差はない

 課金アイテムは1CP=1円換算で、例えば+LDアイテム(獲得できるLDを50%増加)は7日500CP、15日800CP、30日1,000CPと少々高めになっている。課金武器は存在しないので、いくら課金額が増えようとも機体を直接強化できない。

 それゆえ、機体を強化するための武器やパーツを買うためにLDを入手するには戦闘で地道に稼ぐ必要があるのだが、武器はLDを稼ぐのがめんどくさいプレーヤーには「ガチャコンテナ」(1回200CP)が用意されている。ガチャコンテナでは1,000LDから500,000LDがランダムで当たり、それに加えてペイントパーツ1種か課金アイテムが手に入る。筆者がガチャコンテナを開けた際には、5,000LDと+EXPアイテム(獲得できるEXPが50%増加)が手に入った。5,000LDが運が良かったのか悪かったのかはわからないが、武器の購入資金に充てるには十分な額であった。

 ガチャコンテナで手に入れられるペイントパーツには、砂漠や山岳用の「デザートパターン」、市街地戦闘用の「スプリッタパターン」、毒々しい赤色で相手を威嚇する「ブラキッシュパターン」が用意されており、MO-RATSのカスタマイズの幅を広げてくれる。地形に合わせた迷彩模様でカメレオンのような戦闘も可能だが、完全に擬態化できるわけではないので、敵が気づかずに素通りしていく事はない。他のオンラインゲームのアバターのようなものだと思ってくれるといいだろう。

 現在のところ、課金アイテムにはゲームを快適に遊ぶための補助的な物が多く、あまりゲームに時間を割けないプレーヤー向けの印象を受けた。正式サービスでゲームバランスが大幅に改善された事も考慮すると、運営サイドは課金アイテムでプレーヤー同士のバランスも取ろうとしているのかとも思える。ただ、現段階での課金アイテムはガチャコンテナを含めて7個しかないため、数のものたりなさは否めない。

 ロボットを活かすための見た目や性能等、自分の好みで作り上げていくという要素はあるのだが、その要素を育むための武器類、パーツ類、ペイントパターンが少なく、性能に関わってくるパーツはHEAD、BODY、ARM、LEGにそれぞれ2種類づつしかないため、試行錯誤する楽しみが少々足りない。種類は今後増えていくものとして、強化パーツの熟練システム等があってもいいと思えた。パーツによってジャンプの高さを調整して上空からの強襲を可能にするなど、「LANDMASS」独自の特徴を出していってくれれば面白いかもしれない。

【スクリーンショット】
直接ゲームに関わってくる課金アイテムはリスポン時間短縮だけになっている。ペイントパーツはガチャコンテナでしか手に入らないため、目当てのパターンを手に入れるためには運も必要だ




■ 正式サービスでバランスが大幅に改善。ロボット独自の面白さを堪能

 オープンβテストではスナイパーと地雷による守りのゲームばかりで、ゲームバランスはお世辞にも良いとは言えなかった。当時はヘッドショット(頭を打ち抜く事で33%の確率で一撃で倒せる)が適用されていたため、マシンガンの攻撃を食らった場合にも装甲の高さとは関係なく一撃で倒されてしまい、装甲の高さが売りのディフェンダーは力が発揮できていなかった。また、スナイパーライフルの使い勝手の良さ、エンジニアの地雷の威力が高く設定されていたため、前方に出てきたプレーヤーを待ち構えて倒すといった、待ち優勢によるテンポの悪さが生まれていた。

 しかし、正式サービス開始時のアップデートにより、ヘッドショットによる即死はなくなり(ヘッドショットはダメージ2倍へと変更)、スナイパーはジャンプ中のズーム不可、エンジニアの地雷は足元への設置のみといった感じに大幅にバランスが改善され、テンポアップした戦闘を繰り広げられるようになった。一度はゲームバランスの悪さに去ってしまったプレーヤーにも、正式サービスで改めて本作を遊んでいただきたい仕上がり具合だ。

 また、今後のアップデートではマップ、MO-RATS、武器、パーツ等の追加に加え、搭乗兵器や輸送兵器の実装も予定されており、さらに最大30対30の戦場の実装も視野に入れているという。これからの成長にも期待ができそうだ。

 正統派FPSのようなシビアな戦闘は苦手としているが、高速戦闘を活かしたブーストダッシュと近接武器の複合技で非常に白熱した戦闘を実現している。コテコテのFPSのように照準合わせのテクニックで遊ぶだけではなく、ハイスピードな動きと各MO-RATSの武装を組み合わせた一風変わったバトル、戦闘のみではなくブーストダッシュを利用したスポーツのようなGPS戦等、「LANDMASS」の持つ独特な要素を楽しんでもらいたい。

【スクリーンショット】
クラス間のバランスがよくなり、チームプレイの重要性も増した。様々なマップに合わせた作戦を練り、技術を知力でカバーできるのも本作の特色だ


(C) VerX Inc. & HYOSUNG CTX Corp. & WAYPOINT Corp.



【動作環境】
  • OS:Windows 2000/XP
  • CPU:Pentium 4 2GHz以上(2.4GHz以上推奨)
  • メインメモリ:512MB以上(1GB以上推奨)
  • HDD:1.5GB以上の空き容量(3GB以上推奨)
  • ビデオカード:GeForce 3またはRADEON 8500以上(GeForce FX 5200以上またはRADEON 9500以上推奨)
  • ビデオメモリ:64MB以上(128MB以上推奨)
  • その他:3D描画はOpenGLを使用


□ベルクスのホームページ
http://www.verx.co.jp/
□「攻速機戦 LANDMASS」のページ
http://www.landmass.jp/
□関連情報
【4月11日】ベルクス、WIN「攻速機戦 LANDMASS」
OβTを一時中止。再開時期は未定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080402/lm.htm
【4月2日】ベルクス、WIN「攻速機戦 LANDMASS」
オープンβテストの参加登録受付開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080402/lm.htm
【2月25日】ベルクス、WIN「攻速機戦 LANDMASS」
ネットワークテスター募集開始。弊誌枠でも100名を募集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080225/lm.htm
【2月12日】ベルクス、オンラインSFアクションシューティング「攻速機戦LANDMASS」
2008年春、正式サービス開始決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080212/lm.htm
【2007年11月12日】ベルクス、WIN「LANDMASS」日本国内向けサービスを展開
SFな世界観を持つオンラインFPS
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071112/lm.htm
【2007年8月9日】韓国Waypoint「LANDMASS」オープンβテストレポート
パワードスーツを身に纏った傭兵たちが戦うSFオンラインFPS
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070809/korea_11.htm
【2007年4月19日】ガンホーコリア、韓国にてプレスカンファレンスを開催
「グランディアオンライン」など自他タイトル5本の展開を発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070419/ghkorea.htm

(2008年5月21日)

[Reported by 日高文典]



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