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【連載第31回】韓国最新オンラインゲームレポート

韓国JCE、「2008年度ラインナップ発表、コスダック上場説明会」を開催
「FreeStyle Football」、「FreeStyle 2nd Street」など、「プリスタ」新シリーズを初公開!!

5月19日開催

会場:プラザホテル(韓国ソウル市)

 JC Entertainment(JCE)は5月19日、韓国ソウル市内のプラザホテルにおいて「2008 JCE 次期ラインナップ公開及び、コスダック上場説明会」を開催した。

JC Entertainmentのサービススケジュール予定表。2009年度までの情報が盛り込まれている。同社のポータルサイト「Joycity」の新バージョン「JoycityII」は来年公開になっている
 JC Entertainmentは5月30日に、公募価格10,500ウォンで韓国の新興企業向け店頭株式市場コスダック(KOSDAQ)に上場する。公募株数は200万株で、JC Entertainmentは今回の上場により、約210億ウォン(約21億円)の資金を調達する。

 こうしたことから、当日はメディアより投資家が多く集まったが、投資家向けの情報のみならず、2008年度のタイトルラインアップも発表された。既にβテストが行なわれている「Ghost X」、「Heros In the Sky」に加え、「FreeStyle Football」、「FreeStyle 2nd Street」という、同社の稼ぎ頭である「FreeStyle」フランチャイズの新作2作の計4作を次期サービスタイトルとして発表した。

 中でも「FreeStyle Football」と「FreeStyle 2nd Street」は日本では「フリスタ! -Street Basketball-」として展開されている「FreeStyle」のシリーズとして初公開となる新作だ。現在、この2作とあわせて計7作品が韓国国内で開発されているという。

 本説明会では具体的なゲームの内容やゲームプレイの映像は公開されず簡単な概要のみの紹介にとどまったが、JCEは、日本にも日本法人JC Globalを設立して、自社パブリッシングを行なっているだけに、早期の日本展開も期待される。本稿では、初公開となる「フリスタ」シリーズ2作品についてお伝えしたい。

5月19日、韓国ソウル市内プラザホテルにおいて、開催された「2008 JCE 次期ラインアップ公開及び、コスダック上場説明会」。JC Entertainment代表取締役社長キム・ヤンシン氏は「『FreeStyle Football』と『FreeStyle 2nd Street』を含め、7つの新作を韓国で開発中です」と新情報を公開した。


■ キャラクタのバックの視点でプレイするサッカーゲーム「FreeStyle Football」

「FreeStyle Football」のタイトルロゴ
 「FreeStyle Football」と「FreeStyle 2nd Street」は、「フリスタ! -Street Basketball-」を開発したJC Entertainmentの開発スタジオTech Treeが開発している新作オンラインゲームだ。「FreeStyle Football」は、「フリスタ」シリーズの世界観を受け継ぐオンラインサッカーゲームだ。

 プレイ人数は4対4や6対6など、フットサルのような小人数でプレイする。イメージイラストでは太い線とコミカルなデザインが「フリスタ」のサッカーバージョンと呼ぶにふさわしい雰囲気を醸し出している。

 本作のポイントとなるのは、プレーヤービューが従来のサッカーゲームのようにサッカー場全体を見下ろすものではなく、レースゲームや3DMMORPGのようにキャラクタのバックビューからプレイする。

 また、プレーヤーがグラウンドを疾走しているかのような感覚を表現するためにユーザーインターフェイスを画面内から極力切り捨てるとしており、現在の点数を確認するにはキャラクタがステージ中のオブジェクトの電光板に視点を移動させるといった操作が必要になるという。現時点では、まだゲームプレイのスクリーンショットが1点も公開されていないため、どういった作りになるのか気になるところだ。

 また、ゲームをやり始めてルールを理解するまではコンピュータとの対戦のみ提供され、ある程度のレベルを超えてからプレーヤー同士で対戦できるようになるという。ここで初心者がゲームに馴染むためのチュートリアルモードを兼ねるようだ。

 プレーヤーのキャラクタのレベルが上がり成長すると、ストリートのサッカー試合からスタジアムのプロの試合に参加できるようになるなど、徐々に大きな舞台で試合ができるようになるという。

 マップは現在、韓国内で実存するマップを使用するという。例えば、ソウル市内の漢江高水敷地競技場や学校の運動場、城南市内の炭川総合運動場などが登場するという。本作のサービススケジュールは今年の8月クローズドβテストを始め、下半期にはオープンβテスト、来年の上半期には正式サービスを予定している。

公開されたイラストで登場するキャラクタたち。マッチョでいかにも強そうだ

学校の運動場から大きなスタジアムへ……。ゲームのバリエーションにも期待できる


■ プレーヤーがストリートバスケのチームを運営する「FreeStyle 2nd Street」。「FreeStyle 3(仮)」も既に開発中!

「FreeStyle 2nd Street」のタイトルロゴ
 2つ目「FreeStyle 2nd Street」は「フリスタ」の続編にあたるオンラインストリートバスケットゲームだ。既に中国T2CN、台湾Cayenneとパブリッシング契約が締結され、韓国/中国/台湾での展開が決定している。

 前作との差異はプレーヤーキャラクタが1人ではなく、3人1組のチームを丸ごと運営していくところだ。ゲーム内でプレーヤーは1人のキャラクタを操作し、残りのキャラクタはAI操作となる。AIに操作を任せても特定選手のマークの指定など、戦略的なコマンドも与えられるという。1on1のオンライン対戦を志向したつくりのようだ。

 プレーヤーはマネジャーとして、3人のキャラクタを訓練させたり、戦略の組み立てを行なっていく。選抜選手と候補選手を設定し、ユーザー同士の選手トレードも可能だという。プレーヤーのスキルとチームの戦略が伴うゲーム性がこのゲームのポイントになりそうだ。サービススケジュールは今2008の第3四半期クローズドβテストを始め、2009年の1月オープンβテスト、上半期中には正式サービスが予定されている。

 本説明会では、さらにその続編となる「FreeStyle 3(仮)」の開発も報告された。ジャンルはスポーツで詳細な種目やゲーム内容は一切非公開だが、2009年の上半期、クローズドβテストを行ない、2010年初頭までの正式サービスを予定している。

 本イベントは上場に向けた説明会ということもあり、なかなか各コンテンツの具体像までは掴みにくかったが、東アジアでは非常に高い人気を誇っている「フリスタ」の次期作品というだけに、JC Entertainmentからの新しい情報に期待したいところだ。また、上場を機に「フリスタ」に続く新たな看板タイトルとなるようなタイトル創出にも期待したい。

「FreeStyle 2nd Street」のイメージイラストとロビー画面。10代をターゲットとしたオンラインゲームを想定しているという

昨年G★2007アワードで、優秀賞を受賞したアクションRPG「Ghost X」。妖怪兵器というものをキャラクタの腕にセットして戦う

第2次世界大戦を舞台にし、25対25の対戦もサポートする「Hero In the Sky」。2008年の下半期に日本サービスが予定されている

COPYRIGHT(c) JC ENTERTAINMENT. ALL RIGHTS RESERVED.

□JC Entertainmentのホームページ(韓国語)
http://www.jceworld.com/
□「JoyCity」のホームページ(韓国語)
http://www.joycity.com/

(2008年5月21日)

[Reported by Dong Soo “Luie” Han / 三浦尋一]



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