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【連載第263回】 あの、おもちゃを徹底レポート




空飛ぶ新世代の“チョロQ”!!
タカラトミー「ヘリQ」

「ヘリQ」
発売 タカラトミー
価格 3,465円
電源 単3アルカリ電池6本(コントローラ用)
発売日 発売中



パッケージ。子どもから大人まで、全年齢層をカバーしたようなデザインだ
 「チョロQ」と聞いて「懐かしいなあ……」と感じるあなたは、今回のToyの内容を知ったら驚くだろう。ヘリコプターをモチーフにした空飛ぶチョロQ、題して「ヘリQ」なのだ。最近、家庭内で飛ばす超小型ラジコンヘリ商品が増えているが、あのチョロQが万を持して参入したわけだ。チョロQといえば、遊びやすさ、楽しさが身上だ。その遺伝子は、この「ヘリQ」にも受け継がれているのか、さっそく確かめてみよう。


格好いい本体に、洗練されたコントローラ

 パッケージを開けると、「ヘリQ」本体と、コントローラが顔を出す。「ヘリQ」本体は、完成形で組み立てる必要がない。まず最初に「ヘリQ」本体を詳しく見てみよう。パッと見は、鮮やかという印象。プロペラが透き通っていて、とても洒落ている。肝心のボディもスケルトンになっていて、内部のパーツが見えて、格好いい。同趣向の超小型ラジコンヘリと比べると、さすがは老舗のタカラトミーのチョロQシリーズ。商品の仕上がりには、他社と比べると一日の長がある感じだ。

 本体のサイズ自体は、すこぶる小さい。大人の手のひらに乗せると、手のひらがあまるほど。「これで本当に飛ぶの……?」と不安になるくらいだ。しかし、心配はご無用。一度、飛行を体験すると、そのパワフルさに目を丸くするはずだ。

本体。透き通ったプロペラに、スケルトンの本体。見惚れるほど格好いい 本体を後ろから見たところ。コクピット部分は実にコンパクトな作りだ
手のひらに「ヘリQ」を乗せてみた。手のひらとの比較で、実際のサイズがつかめるはず 飛んでいるところの写真を見ていただければわかるかと思うが、実は後ろにも超小型のモーターが仕込まれている

 コントローラは、画期的なデザイン。なんと従来のラジコンのコントローラとは異なり、片手で操作する仕組みになっているのだ。本体の上部にあるのはコントロールレバー。ゆっくり上に倒すと、ローターの回転数が速くなり、「ヘリQ」が上昇する。反対にゆっくり下に倒すと、ローターの回転数が遅くなり、「ヘリQ」が下降する。コントロールレバーを上に押しながら右に倒すと、「ヘリQ」は右回りに回転する。反対にコントロールレバーを上に押しながら左に倒すと、「ヘリQ」は左回りに回転する。

 コントロールレバーの下にあるのは、トリムボタン。「ヘリQ」がコントロールに関係なく回転するときに使用するボタンだ。「ヘリQ」が右回りに回転する場合は、トリムボタン左を数回押す。左回りに回転する場合は、トリムボタン右を数回押す。

コントローラは片手で操作することを念頭に設計されている 突起物がコントロールレバー。ゲーム機の3Dスティックに似た操作感覚だ

 「ヘリQ」本体への充電は、コントローラを通じて行なう。コントローラから伸びたケーブルを「ヘリQ」本体に差し込むと、コントローラに内蔵された単3アルカリ電池の電力が充電される。充電に必要な時間は20~30分。1回の充電で約5分の飛行が可能になる。

 完成度の高い「ヘリQ」に不満を挙げるとしたら、この充電時間にある。20~30分はToyとしてはいかにも長い。1回飛ばしたら、また20~30分待たなければならないのだ。これでは「ヘリQ」を思いっきり飛ばして遊びたい、という気分には応えてくれない。せめて充電時間が10分程度だったら……と切に思う。

必要な電池は、単3アルカリ電池6本。コントローラの裏側に収納する 「ヘリQ」を充電しているところ。コントローラから電力が供給される


不時着からも復旧するパワフルな飛翔

 気を取り直して、「ヘリQ」を飛ばしてみることにしよう。「ヘリQ」をテーブルの上に置き、コントローラのコントロールレバーを上に倒す。すると、間髪入れずに、「ヘリQ」のプロペラが猛回転し、上昇していく。テーブルから仕事部屋の天井までは2メートルほどの高さがあるが、その高さならアッという間。パワフルな飛翔に見とれているうちに、「ヘリQ」が天井に激突してしまった。激突した「ヘリQ」は、床の上へ不時着したが、コントロールレバーを上に倒すと、蝉のようにばたつかせたあと体勢を整え、再び上昇した。

 これまでに紹介してきた超小型ラジコンは、床に不時着するとどうあってもそのままで、床から拾い上げなければならなかったのだが、「ヘリQ」は違う。そのパワフルなプロペラの回転によって、不時着から見事に復旧するのだ。これには感心してしまった。どうしようもないこともあるにはあるし机の下などに潜り込んだ場合は別だが、不時着した場所に機体を取りにいく手間がなくていい (注:不時着時に自動的に体制を整える機能があるわけではありません。モーターパワーが強いため何度か回転させておくとまた飛ぶことができるようになるという意味です)。

 「ヘリQ」のパワフルさはわかったので、今度は天井にぶつけるようなことは避け、コントロールレバーをゆっくり上に倒すことにした。すると、「ヘリQ」も比較的ゆっくりと上昇した。これならコントロールができる。まずは「ヘリQ」がその場で回転しているので、トリムボタンを押して、回転を抑えるように調整する。すると、回転が止み、「ヘリQ」が前進を始めた。その様子は格好良く、「うわ~」と喝采を上げたくなるほどだ。しかし、筆者はコントロールに未熟で、興奮のままにコントロールレバーを上に倒してしまった。挙句の果てに、「ヘリQ」はまたしても天井に激突……。

 練習をくり返すこと数回、「ヘリQ」の操作にだいぶ慣れてきた。コントロールレバーを上に倒しすぎたら、すかさず下に倒し、高度をキープする。こうすれば、長い間、飛翔させることができるようになった。仕事部屋をグルリと1周させる、なんていう芸当もできるようになった。練習期間は「ヘリQ」が天井にブチ当たったり、床の上に落下したりしてストレスがたまることもあるが、慣れてくると俄然と面白くなってくる。胸がスカッとするような爽快感を味わうことができるのだ。

「ヘリQ」の飛行している様子を6種類の角度から捉えてみた。どこから見ても、様になる機体デザインだ

3バンドの機体がそろい踏み。あなたなら、どのカラーを選ぶ?
 なお「ヘリQ」は、3種類のバンドが用意されている。ブルーの機体はAバンド。レッドの機体はBバンド、イエローの機体はCバンドだ。つまり、同じ空間で3体同時に飛ばすことができるわけだ。せっかくなら友だちを誘って、複数の「ヘリQ」の乱舞を楽しんだらいかがだろうか。

 ひと通り遊んでみた感想は、数ある超小型ラジコンヘリの中では、これが最高峰だということだ。本体ボディの格好よさも、コントローラの洗練さも群を抜いている。価格もお求め安い設定がなされているので、興味のある方には強力にプッシュしたい。

(C)TOMY


□タカラトミーのホームページ
http://www.takaratomy.co.jp/
□「ヘリQ」のページ
http://www.takaratomy.co.jp/products/heli-q/


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(2008年4月3日)

[Reported by 元宮秀介]



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