|
会場:ゲームオン本社
本作のサービススケジュールとしては、最初に2月25日~3月10日まで2,000人規模のクローズドβテストを行なう予定だ。募集は明日、2月8日12時から行なう。CBT後のスケジュールは未定。ビジネスモデルはアイテム課金制を予定している。
■ 韓国大手Webzenが4年越しで完成させた大作MMORPG「Soul of the Ultimate Nation」
Webzenは本作のクローズドβテストを韓国で2005年9月から行なったが、オープンβサービスが2006年5月、正式サービスが2006年12月と非常に間隔が空いてしまっている。これは開発に難航したためで、特にコンテンツのボリュームにユーザーからの不満が寄せられ、さらに当初は月額課金を予定していたものの、急遽アイテム課金制に仕様変更するなど、ドラスティックな改変が行なわれた。現在、韓国だけでなく、台湾や中国でもサービスされているが会員数、同時接続者数ともにすべて非公開とのことで、Webzenが同作に寄せる期待とは裏腹に、苦戦している印象のあるタイトルだ。 ゲームオン常務取締役オンライン事業本部長の椎葉忠志氏は、最初の挨拶で「ゲームオンは『Mu』で開発元のWebzenとは長い付き合いがあって、『SUN』も早い時期から話が来ていました。2007年の秋頃にもう一度見てみて今の段階ならば日本の市場でも一定の評価はいただけるのではないかと思いました」と獲得の理由を語った。 「『SUN』は現在も40人以上のスタッフが2カ月に1度の期間で積極的にアップデートを行なっており、日々充実している。Webzenの気合いを感じさせるタイトルだ」と、椎葉氏は語る。ゲームオンは「天上碑」、「レッドストーン」などいくつものタイトルを運営しているが、「SUN」の様な3Dグラフィックスを重視したコアユーザー向けのタイトルを今まで運営してこなかった。ゲームオンは「SUN」で新しいユーザーを獲得していきたいという。
ゲームオンは今後年間で3タイトルほどを新しくサービスしていきたいとのこと。「SUN」はゲームオンの2008年新タイトル第1弾に当たる。椎葉氏は「SUN」で10万人の会員数獲得を目標にしているという。 ■ おどろおどろしい世界観とストーリー重視の展開、スタイリッシュなアクション……“雰囲気”が魅力の「SUN」
プレーヤーが選べる職業は4種類。強力な肉体を武器に戦う「バーサーカー」、ボウガンを銃のように扱う女戦士「バルキリー」、強力な攻撃呪文を放ち、唯一の回復職でもある「エレメンタリスト」、そして“竜人”に変身する力を持つ「ドラゴンナイト」である。 各職業には専用のスキルが用意されているが、「SUN」のユニークなところは、レベルアップで得られるポイントをステータスに割り振るか、スキルに割り振るかを選べるところだ。ステータスに割り振れば強力な防具や武器が装備できるが多彩なスキルを使うことができない。スキル重視にすると耐久力などに不安が残る。また回復系と攻撃系で役割が変わってくるなど、どういったキャラクタに育てていくか試行錯誤するのが本作の楽しさだという。 インターフェイスは、マウスクリックでの移動と攻撃という方式に加え、Wで前進Sで後退AとDで左右移動とキーボードによるFPSスタイルも選択できる。スペースキーでジャンプも可能で高低差も乗り越えられる。スキルは1~0までのショートカットを使う。TABキーでターゲットを切り替えてスキルで攻撃することも、クリックで敵を指定することも可能だ。ショートカットを押すと自動的にキャラクタがスキルの有効範囲まで移動するところや、基本的には足を止めての殴り合いなどなど、戦闘の感触は韓国のMMORPGを踏襲している。唯一バルキリーは攻撃しながら移動できるため、他の職業とはひと味違う戦いが楽しめる。 ゲーム性はMMO+MO、特にMO部分に特徴がある。本作には「バトルダンジョン」というシステムがあり、ここではリーダーがルームを作り、他のプレーヤーと共にインスタンスダンジョンに挑戦できる。バトルダンジョンにはストーリー性のあるクエストが楽しめる「ミッション」と、ひたすらモンスターを狩ることができる「ハンティング」、そして対戦ができる「PVP」の3つの“バトルゾーン”が用意されている。 ミッションバトルゾーンでは映画を思わせる演出や、音声によるナレーションでストーリーが説明され、そのままシームレスにゲームに移行する。バトルゾーンには様々な仕掛けやトラップ、ストーリーを進めるNPCが配置されており、帝国との戦いが描かれる。ミッションに端数10分で終わるものから、1時間以上かかる長いものまで用意されているという。ミッションとハンティングは最大8人で、PVPは最大10人で楽しむことが可能だ。ミッションバトルゾーンはレベルごとにわかれており、長いミッションでは複数のダンジョンに挑戦することになる。
「SUN」はサービス当初は戦闘が楽しめるのがMO部分のみだったため、プレーヤーは同じミッションを何度もやらなくてはならず不評だったという。このためフィールドにもモンスターを配置し、プレーヤーは様々な場所で戦闘しながらキャラクタを育てていけるようになった。高レベルプレーヤーが低レベルプレーヤーのミッションも助けることも可能だ。
麦谷氏は特に本作の「爽快感」を強調する。「SUN」の最大の特徴は戦闘時の演出だ。例えばドラゴンナイトは光をまといながら敵に向かって飛び上がり、閃光と共に剣を振り下ろしたかと思うと、4つの戦士の分身が敵を囲むように出現し、轟音と共に敵に大ダメージを与える。過剰とも言える演出のこの攻撃スキルすらゲーム初期、レベル10前後で習得することができるという。バルキリーは炎の矢を周囲に雨のように降らしたり、エレメンタリストは稲妻を敵に落とす。ド派手な攻撃で敵を倒したときの爽快感は大きい。スキルによるアニメーションは本作の大きな見所である。 筆者は海外のゲームショウで本作を何度か見ているが、開発当初からその世界観に強い魅力を感じていた。細かく描き込まれた建物や、おどろおどろしいモンスター、そして彼等をばったばったと強力なスキルでなぎ倒す戦士達……ミッションバトルゾーンでの演出も楽しみである。暗く重厚なストーリーが体験できそうだ。 2006年から正式サービスが行なわれている「SUN」であるが、日本でのサービス当初は韓国の最新サービスからコンテンツを制限したものとなるという。上級者フィールドなどを未実装な状態で出し、速いペースでコンテンツを追加していく方針だ。韓国では2カ月に1度程度でアップデートしているが、来年くらいを目標に韓国の最新バージョンと同じくらいのコンテンツにしていく。最終的な目標は同時アップデートではなく、韓国のバージョンを見てバグフィックスしてから、というくらいの期間はあけていくとのことだ。 麦谷氏を初めとしたゲームオンスタッフは日本展開にあたりたくさんの要望を開発元に出しているという。その中でも強く提案しているのが「攻城戦」を含めた“大規模PVP要素”だ。また現在韓国の課金アイテムのラインナップではアバター要素がまだまだ足りないとのことで、この要素に関しても充実させるべく提案しているという。
今回説明会でのバージョンはメッセージなど大半が日本語化されていた。ローカライズはゲームオンのチームが担当しており、直訳ではない、雰囲気を重視したものを目標としているとのこと。今回のバージョンではナレーションがハングルだったが、雰囲気を重視して英語のものにして、日本語訳をテキストで表示するという形になる予定だ。英語ナレーションによりどんな雰囲気が追加されるか、なによりどのようなストーリーが展開するか、楽しみな作品である。
(C)2006‐2008 WEBZEN All Rights Reserved. Licensed to (C)2008 GameOn Co., Ltd.
□ゲームオンのホームページ (2008年2月7日) [Reported by 勝田哲也]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|