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水晶大戦の時代で繰り広げられる戦乱、カンパニエバトルなどをこれまでの回で紹介してきたが、今回はこの過去世界の舞台であるエリアそのものに注目してみた。アルタナ連合軍それぞれの拠点になる三国の情勢やそこでささやかれている敵将やモンスターの噂話、「アルタナの神兵」のカギとなりそうな「彗星」の話題など、世界観をより深く理解できるポイントをまとめてみた。
また、エリアを探索しているうちに出会ったHNM(ハイレベルノートリアスモンスター)級の強敵「サンドウォーム」と戦っている様子や、新エリアでみつけた、妖精の集う「幽境の沢」、海賊巨人が巣食う「ゲアルバン島」、新エリアの背景をより理解できる「アイアンハートの石碑」、さらにマート老師との出会いなども収録した。みなさんの冒険のきっかけとなれば幸いだ。
● オーク帝国軍に大敗を喫し、一時は包囲も許した王都
その一方では、獣人たちが血盟軍として結託して攻めてきたこと、それに対して後れをとり、ノルバレンで大敗を喫した事実などもあって、誇り高き種族ゆえに強がってはいるものの不安を隠しきれなくなっている者も少なくない。
敵となる勢力についての噂話も興味深い。まずは、オーク帝国軍のドッグヴデッグという敵将。プライドの高いエルヴァーンの騎士が、「敵ながら侮れぬ勇猛な戦士」と評することから、相当な実力を持った将軍であることが伺える。また、赤いマントを身にまとった不思議な獣人を見たという談もある。モンスターでは、砂の中から突然現われたという長大な生物の話が聞ける。こちらは「サンドウォーム」のことだろう。
● エルシモ海戦から残るウィンダス連邦との確執。情勢は不安定
他国との関係では、アルタナ連合軍として結託はしているものの、ウィンダス連邦とはエルシモ海戦という戦争で争ったという過去があり、サンドリア王国とは違った形の確執がある。また、ベルナー軍務大臣によって事態は収拾されたものの、セルビナが突如、独立都市を宣言するという出来事もあったようだ。 そうした不安の多い中だが、希望を持って強く生きる人々の姿もみられる。不安にさいなまれる人々のために音楽が必要だと語る者、歴史に残る英雄的な戦いを見届けるんだ、この時代に生まれてよかったと語る者など様々だ。後にミスリル銃士隊の一員となるアイアンイーターの幼少の頃の姿もみられる。
興味深いのは、夜になると空に瞬く「彗星」についての会話。ある人は、幸せを運ぶ瑞兆として戦争の早期終結を信じ、別の人物は彗星をみると胸騒ぎがすると語る。この彗星がどのような存在かは今は定かでない。また、獣人軍が放ったという説のある怪物の噂もあった。怪物は口を大きく開け、宙に浮いているという。
● 壊滅的な被害をこうむったウィンダス連邦。「オルジリア大陸」から訪れるミスラの義勇軍
元はミスラの狩人が獲物を売りさばいていたのが由来だという狩人広場には、大勢のミスラ傭兵がたむろしていた。かつての勢いを失った連邦では、彼女らの属する傭兵団が幅をきかせているようだ。ハジャ・ゾワンをはじめ「オルジリア大陸」から訪れるミスラの義勇軍も多く、島国ゾワの存在、そのゾワの宗主国アトルガン皇国の意向も見え隠れするなど、背景が気になるところだ。 その一方、タルタル族のなかには、新魔法の開発を急ぐあまり、今まで禁忌とされてきた術にまで手を染めている者がいるという噂も聞ける。近東伝来の幻術を修得しているというルテテ、魔界幻士と呼ばれているガリリもまた近東の古文書を解読してから魔界の怪物が見えるようになったなど、将軍の中には近東の秘術を学んでいる者すら散見される。 ミスラ傭兵たちの存在ゆえか、それともより深い理由があるのか、他の国よりも近東との繋がりが多く見える。現代のウィンダスの人々はアトルガン皇国への関心がひときわ高いように見えたのもこの時代になにか理由があるのかもしれない。
噂では、ヤグード教団のトップである現人神ヅェー・シシュが、実は女性だ、という話が興味をひく。また、他国同様に「彗星」に注目している話もあって、悪いことの前触れではないかと噂されているようだ。「アルタナの神兵」の世界でも最も印象的な存在であり、これだけ人々の口端にも上る彗星。おそらく物語のカギを握っているに違いない。
ガルカでも丸のみできそうなほどに大きな口、赤黒い巨体、無数の足をわさわさとせわしなく動かして体の後ろ半分をひきずるように移動する姿は、かなり気持ち悪い。巨大なワーム族のようにも見えるが、動きはむしろクロウラー族に近い。その場にいた有志を募って討伐パーティの編成を始め、最終的に高レベルの冒険者で17人のアライアンスが組めたところで戦闘を開始した。 見た目にも堅そうな外殻のためか、物理攻撃ではダメージをあまり与えられない。せいぜい二桁に届くかどうかというところ。クリティカルが出てやっとまともなダメージになるという感触だ。そんな中、片手剣のWSスピリッツウィズインが有効と判明したので、片手剣を使えるメンバーは周囲のモンスターと戦ってTPを貯め、スピリッツウィズインを放つ戦術に切り替えた。魔法では風属性の精霊魔法が有効とわかり、非常に大きなダメージを与えていた。 サンドウォームが放ってくる特殊技は変わったものが多かった。ダストヴォイドという前方範囲の技は、遠くまで吹き飛ばすノックバックの効果とともにダメージを与え、さらに装備品を全て外してしまう。戦っていた場所が開けたフィールドだったため、これまでに見たことがないほど自分やメンバーが遠くまで吹き飛ばされていく。 スラヴェラスゲイル、イオリアンヴォイドはダメージとともにスロウ、悪疫、暗闇、静寂といった状態異常を与えてきた。全てのステータス強化の効果を吸収するエクストリームパーゲーションという範囲技もかなり厄介で、なんと食事の効果まで根こそぎ吸い取られてしまう。有効な強化を吸い取られると必要以上の強敵になってしまうので、強化などをせずに挑むか、ディスペルや魔法のフィナーレなどですぐに解除するのが有効だ。 また、デシケーションという技は、全てのアビリティを使用済みの状態にしてしまう。SPアビリティも使用済みにされてしまうので、最初からそのつもりで戦いに挑みたい。サンドウォームから被るダメージは、ナイトでも400近くと大きく、連続的に大ダメージを被って倒れる場面も何度かあった。幸い、ナイトや忍者のメンバーが数人いたのでなんとか敵対心のバランスをとりながら交代しつつ、戦闘を維持できた。 HPがとにかく多く、総戦闘時間は約1時間にも及んだ。いわゆるHNMのランクと言っていいだろう。ただでさえノックバックで大きく戦闘場所が動いてしまうなか、長時間の戦闘であり、かつ、風属性の魔法が入りやすいこともあって、敵対心のバランスを保つのに苦労した。とは言っても、一気に壊滅状態に陥ってしまうような攻撃はないため、HNMとしては比較的戦いやすいモンスターと言って良いだろう。
過去世界の空の色が一通り変わった頃、ついにサンドウォームを撃破! 残念ながらアイテムのドロップはなかったが、「サンドウォームキャッチャー」という称号をもらえた。ただし、このサンドウォーム、出現条件などは定かではなく、現われる場所もまちまちだ。見かけたらぜひとも挑んでもらいたい。
水晶大戦時代の世界は、現代でもおなじみのエリアの過去の姿がみられるほか、「ブンカール浦」、「グロウベルグ」、「カルゴナルゴ城砦」の新エリアにも足を運べる。これら過去世界のエリアをカンパニエバトルの舞台としてのみイメージしている人もいるかもしれないが、じっくり探索してみると、不思議な場所、現代にはない名所、気になる場所などがたくさん存在する。それらの一部を紹介していこう。 ● グロウベルグ - 人里離れた山奥に眠る「幽境の沢」
血盟軍の獣人が持つという、ピクシーを閉じこめているアイテム「妖蟲のフラスコ」を手に入れるため、パシュハウ沼[S]にてクゥダフと戦ってみた。このとき戦ったのはZircon Quadavで、2回戦うと2回とも妖蟲のフラスコを落とした。ドロップ率は高そうに思える。 これを持ってグロウベルグに移動し、北西部の山頂付近を目指して進んでいく。途中には見破り能力を持つヒッポグリフが大量に徘徊している一帯があり大変に危険だ。開けている場所なので距離をとって回避できるが慎重に進もう。 断崖絶壁に囲まれた細い道をさらに北に進んでいくと、泉が点在する場所にたどり着いた。たくさんのピクシー族が飛び回っていて幻想的だ。グスタベルグにある「臥竜の滝」を思わせる滝もある。おそらく位置的にも「臥竜の滝」の上流にあたるのではないだろうか。この滝の滝壺にある「Fay Spring」でピクシーを解放してあげた。これがどんな出来事に繋がるのかは今のところ定かではないのだが、たくさん解放してあげると、なにかしらいいことがありそうな予感がする。
この「幽境の沢」は夜になるとぼんやりと光る泉から光球がわき上がり、周囲を飛び回っているピクシーの姿とあいまって神秘に満ちた美しい光景が楽しめる。ぜひ、「妖蟲のフラスコ」を持って訪れてもらいたい。
● ブンカール浦 - 地図にもない場所には巨人族の駐屯地が。ウラノス家の巨人とは?
この門を越えたすぐのところにはゴブリンがたたずんでいる。話しかけてみると、巨人たちはウラノス家の巨人を崇拝していること、そしてウラノス家の巨人「ミマス」について警告してくれる。この隠された道の先は巨人たちの駐屯地というわけだ。
レベル75の冒険者でも襲ってくるコウモリが徘徊している洞窟を抜けると、カンパニエバトルの拠点のような建物。そして、さらに先へと道が続いているようにみえる門があった。この門は開けられなかったため、今進めるのはここまでとなった。もちろん、その間も多数の巨人と遭遇。奥では、巨人のものと思われる巨大な座椅子も目にした。ゴブリンが話していたウラノス家の巨人が使うものだろうか。この場所は今後、何かが起こる舞台となりそうだ。
● 現代では見られない、過去世界だけの「アイアンハートの石碑」
ブンカール浦の石碑には、彼らがこの地を訪れた経緯、そしてそこで起こったある出来事がつづられている。それはもちろんこの場所の最大の特徴である、ピクシー族に関わるものだ。カルゴナルゴ城砦の石碑には、ウィンダス防衛の要である同城にまつわる話が書き記されている。 グロウベルグの石碑には、当地がバストア海とシュ・メーヨ海の海流が流れ込み、かつ汽水域であるため、釣りに適した場所であることがまず語られている。そして注目したいのは、巨人たちの記述だ。
徘徊している巨人たちを「北方の海賊」と呼んでいて、巨人たちのものとは思えない腰に下げている小さな円盾について触れている。たしかによくみると巨人たちは人が扱うサイズの円盾を下げていた。エニッド・アイアンハートはそれを見て北洋の島の海の民バイキングに思いを馳せたという。円盾はバイキングたちのものなのだろうか。
● 過去のグスタベルグでも登れる「ゼーガムの丘」。頂上であの人と対面!
頂上にはなにがあるのかな? と丘を登っていくと、そこにはなんと人影があった。何度か目にしたその姿は高レベルの冒険者ならば忘れようもない。現代で武の道を示してくれたあの、マート老師その人だ。おそらく在野の豪傑の1人として、「スカウト」でカンパニエに参戦してくれるゲストと思われるが、話しかけても、それらしい応答は得られなかった。
マート老師は「ジュノでのんびりしとるわけにはいかんじゃろ。」と現代と同様の姿、口調でたたずんでいた。カンパニエのスカウトの対象であることがすでに発表されているだけに、気になる存在だ。常にマート老人がこのゼーガムの丘の頂上にいるとは限らないかもしれないが、丘の頂上はこうしたゲストキャラクタが現われる可能性のある場所になっているのかもしれない。
サンドリア王国で噂されていた、戦場に現われる「サンドウォーム」の存在は今回実物を確認できた。だが、バストゥークでは別の恐るべきモンスターの存在も耳にした。今後、我々は新たな脅威を目にすることになるのかもしれない。
後半に紹介した「幽境の沢」や「ゲアルバン島」、「アイアンハートの石碑」はぜひとも訪れてもらいたい場所だ。巨人の駐屯地は非常に危険な場所だったが、今後なんらかの意味を持ってくるのではないかと思う。実際は紹介した他にも、今後に拡張されると思われる道が各地にあった。今後の拡張が期待できそうだ。それに、エリアにはまだ多くの秘密が眠っていることだろう。ぜひ探索してもらいたい。
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□スクウェア・エニックスのホームページ (2008年2月1日) [Reported by 山村智美 / Pomm]
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