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スクエニ、DS「ファイナルファンタジーIV」発売記念イベントを開催
植松氏、時田氏、メインテーマ歌手の伊田恵美さんがトークライブ

12月18日 開催

【ファイナルファンタジーIV】
発売中

価格:5,980円

CEROレーティング:A (全年齢対象)

「『愛のテーマ』ヴォーカル募集」には700から800程度の募集があったという。その中から選ばれたのが伊田恵美さん。応募時に送られてきた手紙を披露され、伊田さんは恥ずかしそうだった。しかし「ファイナルファンタジーIV」に対する思い入れはたっぷりだという
 株式会社スクウェア・エニックスは、12月20日にニンテンドーDS「ファイナルファンタジーIV (FF IV)」が発売されたことを記念し、「月の明り」サウンドプロデューサー植松伸夫氏、DS版「FF IV」ディレクターを務めた時田貴司氏、メインテーマを歌った伊田恵美さんを招いてのトーク&ミニLIVEを行なった。

 今回のトークショウのメインとなったのは、同作のメインテーマとなった「月の明り」。同曲のヴォーカルは「『愛のテーマ』ヴォーカル募集」で選考された。応募は700通から800通ほど寄せられ、中にはイギリスから寄せられたものもあったという。なぜこういった企画を行なったのかというと、発案者の時田氏は「ニンテンドーDSでも音楽が入ったり声が入ったりが当たり前になった中で、当たり前にやったのではつまらない。16年前の作品を今回フルリメイクということでユーザーだった方が、今はもう音楽活動を行ない頑張っている。そういった人たちとやれるんだったらまた違ったものつくりができて、だからこそ気持ちのこもった歌作りができるのではないかと考えた」と説明した。

 今回の「ファイナルファンタジーIV」はこの世代的な意味合いを求めていたようで、リアルタイムで遊んでいた当時小学生だったプロデューサーが時田氏に今回のリメイクの話しを持ってきたのだという。当時遊んでいたユーザーと当時作る側だった時田氏が共に作ることで新しいものができあがったようだ。

 そんな中、DS版「ファイナルファンタジーIV」の制作で難しかったことはとふられた時田氏は「どこを変えてどこを変えないのかが難しかった」と振り返った。変えなさすぎても「そのまま」と言われ、変えすぎれば「原作と……」と言われる。この線引きが難しかったという。

 一方、植松伸夫氏はヴォーカル選出の時に伊田恵美さんの音楽を聴いたとき、「ずいぶん変わった音楽だな」と感じたという。実は伊田さんはMacで打ち込みを始めたばかりだったとか。そこで制作された歌がいきなり植松氏の目にとまったというわけだ。植松氏は「『ファイナルファンタジーIV』に思い入れのある人に歌って欲しいという点と、歌声に個性のある人がいい」と考えて選考を行なったのだという。伊田さんの応募された手紙なども含め、同作への思い入れは並々ならぬものが感じ取れたという。

 ちなみに「月の明り」がどこで流れるかという点については、「マップを歩いているときに歌が流れるわけはないじゃないですか。オープニングと言うこともない。というと自ずとわかりますよね (笑)。一番ユーザーの皆さんの思いがこもるところです」と明かした。歌が流れるシーンには伊田さんも感動したそうで、「本当に言葉にならなかった。なぜニンテンドーDSから私の声が流れているのだろうと思った」とか。

 レコーディングでは当初植松氏と時田氏から色々と注文が入ったが、「要求することが高すぎたのか伊田さんが何をして良いのかわからなくなった」ところで一度リセット。その後植松氏が「好きに歌って良いよ」というとガラッと良くなったという。一方、伊田さんは「私もユーザーだったので、それを作った2人がいるというプレッシャーがあった」とか。しかしレコーディングでは堂々と歌いきったということで、植松氏は「声が出なくて歌えないんじゃないかと心配したがそんなことはなかった」と心配も希有に終わったようだ。

 今回ライブのリハーサルを聴いた植松氏は「今回の方が良い。自分のものになっている感じ」と少しの間で伊田さんがさらに成長していることを伺わせるコメントを残した。伊田さんは「『月の明り』を歌うにあたってひとつひとつの言葉を大切にした。言葉で感情を出すよう気をつけた」という。中でもタイトルとなった「月の明り」について、「肌で感じづらいが、北海道の月を想うことで身近に感じた」と録音時のエピソードを語った、

 イベントではトークイベントの後行なわれた初めてのライブで美しく、そしてしっかりとした歌声を披露し、会場の人たちをうならせた。歌う前は冗談半分「泣かせます」とコメントし挑んだが、終わると「皆さんの目を見ていると、こちらが泣きそうになりました」と感想を述べた。しかしその歌声は確実に来場者の心を掴んだようで、後に行なわれた握手会では多くの人が「感動しました」と伊田さんと握手を交わしていたのが印象的だった。

「ファイナルファンタジーIV」ディレクターの時田貴司氏。「どこを変えて、どこを変えないかに苦労した」とコメント 植松伸夫氏。「始めはこう歌って欲しいとかいったが、途中で好きに歌って良いよと言ったらガラッと良くなった」と振り返った 「月の明り」を歌う伊田恵美さん。なんと北海道でCDの販売店に勤めているということで、自分の歌を自分で販売しているのだとか
打ち込みもはじめてならばCDの収録もはじめて、そして今回のライブも始めてという伊田さん。演奏はアレンジを担当した福井健一郎氏。今回はピアノのみということで特別アレンジとなっている
ライブ後にはサプライズゲストということで、程嶋しづマさんと秋野ひとみさんが登場。程嶋さんは「感無量でした」とコメント。秋野さんは「詩も歌も素晴らしく、世界観にはまっていました」と感動した様子だった 最後に行なわれた握手会には大勢のファンが詰めかけた。伊田さんの歌に感動した人が多かったようだ
【スクリーンショット】


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□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□DS「ファイナルファンタジーIV」のページ
http://www.square-enix.co.jp/ff4ds/
□関連情報
【9月28日】スクウェア・エニックス、DS「ファイナルファンタジーIV」
ボイスキャスト発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070928/ff4.htm
【9月21日】人気シリーズタイトル、次世代機オリジナルタイトルともに
充実しているスクウェア・エニックス
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070921/sqex1.htm

(2007年12月20日)

[Reported by 船津稔]



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