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会場:パシフィコ横浜
入場料:前売800円、当日1,000円
パシフィコ横浜では、1FのDホール全域を使用していたため、会場はかなり余裕のある広さになっていた。メインステージは約1,000席が用意されていたが、それでも「スカッとゴルフ パンヤ」と「ファンタジーアース ゼロ」ではかなりの立ち見が出る状態。またこの2タイトルの予選はサイドにあった小ステージで行なわれたため、そちらはまるで席が足りず、多くの立ち見が出た上、座らせるなどの整理もしなかったため、観戦状態はいいとはいえなかった。今回は何とか来場者を収容するところまでは行ったので、次回があれば更なる改善を期待したい。 来場者数は、速報段階として約5,000人という。入場料が前売800円、当日1,000円という有料のイベントながら、来場者に1,000円分のWebMoneyや、ゲーム内アイテムをプレゼントするという作戦が功を奏し、オンラインゲームのイベントとしては国内最大規模の記録となっている。 来場者を見ていると、「ファンタジーアース ゼロ」の人気の高さに驚かされた。これまでの同社の動きを見る限り、「スカッとゴルフ パンヤ」が圧倒的な人気かと思われたのだが、ゲーム大会の観戦者の数は「ファンタジーアース ゼロ」がやや上回っているようにも見えた。 とにかく今回はこの2タイトルに来場者の人気が集中していた。これはタイトル自身の人気に加え、来場特典として両タイトルのゲーム内アイテムがプレゼントされたこと、また両タイトルのグッズが限定販売されたことも影響しているだろう。やや集中しすぎて、他のタイトルが閑散と見えてしまった感はあるが、1タイトルで1,000人を裕に越える来場者を集められるタイトルを2つ抱えられたというのは見事なものだと思う。 このほか会場を見渡すと、限定グッズを求める物販コーナーが大行列となっていた。イベントスケジュールを見ても、10時開場としながらも、最初の「トキメキファンタジー ラテール」のステージが11時から開始、目玉イベントの1つである「スカッとゴルフ パンヤ」の「第3回 パンヤジャパンカップ 決勝大会」が11時30分開始となっており、まずは物販で欲しいものを入手していただくという形になっていた。 ほかは、抽選でグッズが当たるクロスワードパズルや、参加者が紙に文字や絵を書いて投稿すると張り出される「リアル掲示板」など、細かなイベントを展開。ただ基本的には3つのステージを見るというイベント構成になっているため、興味のあるタイトルを見終えると帰ってしまう参加者の姿も見られた。あえて試遊台や来場者参加型のイベントを用意しなかったのはユニークではあるし、イベントの観戦には集中できるが、半ば「入場特典をもらうためのイベント」になってしまった部分も見えたのが残念だった。
イベント内容を見ていくと、ゲーム大会では「スカッとゴルフ パンヤ」と「ファンタジーアース ゼロ」、「Level-R」の3タイトルで、優勝賞金100万円をかけた大会を開催。特に前者2タイトルの盛り上がりはかなりのものだったので、詳細なレポートを別途お送りしたい。
■ 「Level-R」Series 2007 Professional League Final
今回は、抽選で決められたコースを走行するというもので、コース決定後のマシンのチューニングは可能。レースは他のプレーヤーの車は見えるものの接触はしないという、実質的なタイムアタックという形で実施された。比較的リアル系のレースゲームだけあって、あまりゲームに慣れていないユーザーが見てもわかりやすく白熱した試合だっただけに、観戦者の数が少なかったのが残念なところ。 準決勝のコースは、「Mud / Long but Simple」。カーブの続くコースでかなりの混戦となっていたが、途中、クライアントが落ちるというトラブルが2度発生し試合中断。規定により再試合となり、3度目のレースでようやく完走できた。 上位4人による決勝戦のコースは「Tokyo / City tour #1 Reverse」。準決勝を見ていると先行きが若干不安だったが、こちらはノートラブルで進行できた。レース内容は、レース序盤に「††yume††」がいきなりのコースアウトかと思わせておいて、実は計算ずくの意外なライン取りで一歩リード。その後も着実な走りで、ユーザー予想で優勝候補筆頭といわれていた「マッハ涼」選手を含む後続3人をぐんぐんと引き離し、最後は圧倒的な差で勝利を決めた。
「††yume††」選手は、今回の7人の出場選手の中では最年少となる17歳。表彰式では「勝った実感がないですね」とまだ優勝が信じられない様子だった。レースゲームは比較的年齢の高いベテランドライバーが上位にいることが多いのだが、彼らを押さえて若い「††yume††」選手が圧勝したことは、「Level-R」にとっても価値のある一戦となったことだろう。
■ 矢口真里さん、長瀬実夕さんも登場!「モンスターファームオンライン」ステージ
まず最初に、元「ZONE」のボーカルを務め、再デビューした長瀬実夕さんのCDとのコラボレーション企画が発表された。長瀬さんが11月21日に発売したファーストアルバム「Gateway to Tomorrow」を「モンスターファームオンライン」で読み込むと、羽の部分に音符の柄が描かれたレアモンスター「ミュー」が誕生するというもの。のんびりな和み系の性格だそうで、「私と似てますね」と長瀬さんも笑っていた。発表の後、再デビュー曲「Key ~夢から覚めて~」など2曲のライブも行なわれた。 続いてはクローズドβテストに関する情報。こちらはプロデューサーの坂本慎治氏から、クローズドβテストでモンスターを一定以上育成したユーザーに、クリスマス衣装をプレゼントすることが明らかにされた。この衣装は正式サービス以降までデータワイプされることなく、ずっと使用できるとしている。 またクローズドβテストのテスター抽選に惜しくも外れてしまったという人のために、公式サイトにセカンドチャンスとして「祝福チケットセンター」を設置。これはおみくじの要領で使い、当たりが出ると、24時間限定でクローズドβテストに参加できる。 最後に、ゲームの内容を少し紹介するということでデモプレイを実施。ここでゲストとして矢口真里さんが登場。ゲーム好きとはいうものの、普段はニンテンドーDSなどをプレイしているそうで、PCゲームは経験が浅い様子。ただ「モンスターファームDS」は遊んだことがあるそうだ。
デモプレイでは、5年前に発売された矢口さんのDVDを使用。こちらはレアモンスターが出る設定ではなく、普通のDVDとしてモンスターを呼び出した。選んだモンスターはカボチャ型の「パンチョ」で、小さなパンチョが誕生すると、矢口さんは「かわいい! これ育てたい!」と大喜び。「DVDと合成するのは初めて知りました。強い奴を作りたいですね」と話していた。
■ 韓国Ndoorsの開発者を招いた「君主online」ステージ
内容はやはり今後のアップデートに関するものが多かった。まず先日の発表会などでも語られているサーバー間戦争については、バランス調整が必要なためまだ未定としながらも、2008年後半には実装したいとした。また武器と防具のシステムについて、変身システムと魔法システムにおいて、メリットとデメリットが出るように変更を加えたいとした。こちらは既に開発を進めており、2008年前半には実装したいとしている。このほか、新しい「匠」として、「お守り」を実装することも明らかにされた。 戦争と貿易以外のシステムとしては、海外サーバーのユーザーともコミュニケーションが取れる「手紙システム」の実装を考えているという。これによってサーバーを越えたコミュニケーションが可能になるわけだが、これはサーバー間戦争のさらに先を見据えた準備とも考えられ、今後の動きが期待されるところだ。
ステージではこのほか、貴重なアイテムや権利を巡って、来場者同士でのオークションバトルも展開。億単位という桁の大きな駆け引きが熱く繰り広げられ、競り落としたユーザーにはその場でゲームに接続し、来場者に見える形でアイテムの引渡しが行なわれた。
■ 100vs100の新バトルを公開。「CABAL ONLINE」ステージ
これに参加したのは、11月に開催された日本全国ギルド戦で優勝したチーム。単なるデモプレイではなく、トッププレーヤーが激突するゲームということもあって、会場ではなかなかの人気を集めていた。内容も、プレイの状況を追いつつ、「ミッション戦争バトル」の仕組みを解説するというもので、1時間みっちりと熱い戦いを見ながらガイドを受けられた。
ちなみに戦いのほうは、カペラ連邦が序盤から圧倒的優勢となり、そのまま勝利。戦力バランスが拮抗した状態の100vs100は、アップデート後にプレーヤー自ら体験していただきたい。
■ 残した課題は次回への期待に
終了後、改めて植田氏に感想を伺うと、「最初人が来るかなと心配していましたが、朝7時から既に多くの方が並んでいて、ユーザーの方のゲームにかける思いというのは、私たちが想像している以上に強いものだと感じました。ライブ放送も接続の許容量を越えるほどでした」と、ひとまず満足と安心といった様子だった。それではと気が早いながら次回の開催について尋ねてみると、「今回、ユーザーの方に満足していただけた内容だったかは、また聞いてみたいと思います。次回やるときには、満腹になるくらいのボリュームにしたいと思いますのでご期待ください」と語ってくれた。
今回のイベントにおける問題点は先にいくつか述べているが、今回が初めての大規模なオフラインイベントということで、おそらく植田氏を始めゲームポットの方々も、実際にやってみて気づいたことは多いはずだ。それだけに、今回の反省点を踏まえて、今後もより楽しいイベントやコンテンツを作っていただけることを期待したい。
(2007年12月17日) [Reported by 石田賀津男]
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