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任天堂・NTT東日本・NTT西日本、協業を発表
Wiiのネット接続を推進

11月28日 発表

11月29日 サービス開始

今回の協業におけるロゴ。両商品名が対等となっている非常にシンプルなロゴ
 任天堂株式会社、東日本電信電話株式会社、西日本電信電話株式会社は、「Wii」と「フレッツ光」による接続推進を目的とした協業を行なうと発表した。サービスは大きく2つ予定されており、「Wii×フレッツ接続サポートセンター (コールセンター)」の開設と「簡単! 便利! Wii接続おまかせパック」の販売となる。これらのサービス開始日は11月29日午前9時から。

 発表された協業については、大まかには10月10日に行なわれた「任天堂カンファレンス 2007.秋」で任天堂の岩田聡氏から発表されていたが、今回その内容が明らかにされた。

 任天堂の波多野信治代表取締役専務営業本部長は「Wiiチャンネルでは、ファミコンのソフトなどを楽しめる『バーチャルコンソール』のサービスを行なっており、、3月には新しく開発されたソフトを販売する『Wiiウェア』を予定している。沢山のオンライン対応ソフトが自社、他社問わず開発が進んでいる」とし、「Wiiをインターネットに接続してさらに楽しんで欲しい」と語った。

 さらに「ブロードバンドへの接続が50%という中、Wiiのインターネット接続率は40%という低位に留まっている」と指摘。これを底上げするために様々な施策を考えていたという。そんな中、接続率向上のためにはサービス以外にも整備が必要と判断し、ちょうどNTT側から「フレッツ光の接続促進プロモーションにWiiを使えないか」という申し出もあり、双方の思惑が合致する形で今回のサービス開始へと繋がった。

 一方、NTT東日本の古賀哲夫代表取締役副社長は、パソコンからのインターネット接続が頭打ちになりつつあると考えているようで、パソコンが無くてもフレッツ光を人々が導入するような商品開発が必要であると語った。「フレッツフォン」や「クルリモ」がそれら商品となるが、その中でも目玉となるのがWiiだという。古賀氏は「フレッツ光を始め6年ほどとなるが、日本ではこれだけ (インフラが) 充実しているのに対応したサービスが出てこないのが残念。しかし、Wiiの普及によって、ここでゲームが出てくれば画期的な時代が始まるのではないか」と期待を寄せた。

 続いて、NTT西日本の井上裕生代表取締役副社長がサービス内容を説明。「Wii×フレッツ接続サポートセンター」に関しては、東日本エリアおよび西日本エリアに任天堂とNTT東西の共同運営で設立。11月29日から開始となる。フレッツ光とWiiのネット接続についてコンサルティングを行ない、新規回線の受付から接続方法までサポートする。受付時間は9時から17時までで、土・日曜も受け付ける (祝日・12月31日~1月3日までは休業)。当初は数十人規模でスタートし、トラフィックの量に応じて対応していくという。

 「簡単! 便利! Wii接続おまかせパック」は、回線工事から機器セットアップまでをパック化した商品。新規にフレッツ光を申し込む人に対してWiiの接続に必要な無線接続機器のセットアップなどのサポートを行なう。基本メニューは、「フレッツ光」新規申し込みと、アクセスポイントやルータなどの無線接続機器、そしてWiiポイント1,000ポイントとなっている。さらに選択メニューとして訪問設定か追加のWiiポイント1,000ポイントが用意されている。つまり、もし機器の設定を自分で行なえばWiiポイントは2,000ポイントもらうことができる。価格は6,800円で11月29日の9時から受け付け開始となる。なお、価格体系は東日本、西日本で細かく設定されているので、各自ご確認いただきたい。

 任天堂の波多野氏は、Wiiのバーチャルコンソールについて「ワールドワイドでダウンロード件数は780万件で35億円くらい。悪い数字ではないと感じている」と、これまでの流れを評価。「Wiiウェア」については、「どれくらいかは予測ができない。市場で売りにくいソフトを販売しやすくするという点ではクリエイタにとってもユーザーにとっても良いこと。売上げ云々ではないが、コストに見合った売上げは出したい」と展望を語った。ただし、今回の協業以外に他社とのアライアンスはあるかとの問いに波多野氏は「NTT以外とは考えていない」と答えている。

 一方、コンソールマシンはWiiだけではなく、プレイステーション 3やXbox 360もあるが、NTT東日本の古賀氏は「(他のプラットフォームと) やらないとは言わないが、一番強いWiiとやるのがいい。話があればやる」とし、他のコンソールマシンとの協業についても含みを持たせながらも、基本的にはWiiに期待を寄せているようだった。

任天堂の代表取締役専務営業本部長、波多野信治氏 東日本電信電話株式会社の代表取締役副社長、古賀哲夫氏 西日本電信電話株式会社の代表取締役副社長、井上裕生氏
任天堂の波多野氏のプレゼンテーションで映し出されたスライド。これまで岩田聡氏が何度も口にしてきたゲーム人口の拡大に直結している NTT東日本の古賀氏のスライドの1枚。古賀氏はPCからインターネットに接続するだけでは (加入者が) 頭打ちとなると考えているようで、Wiiは起爆剤となるコンテンツのひとつとして期待している
NTT西日本の井上氏が説明した、今回の協業で行なうサポートセンターの設立に関するスライド。サポートセンターは当初東西合わせて数十人規模でスタートし、その後はトラフィックの量に応じて対応していくという
協業の柱となる企画の2つめは、Wiiを使ったネットワーク接続サービスの充実。基本メニューには新規申し込みと無線接続機器、Wiiポイント1,000ポイントが含まれ、自分でセットアップすればさらに1,000ポイント追加でプレゼントされる 発表会には3社の代表取締役が出席し、説明を行なうと共に各種質問に丁寧に答えていった
記者会見会場ではニンテンドーWi-Fiコネクションに対応した「マリオストライカーズ チャージド」のデモプレイを行なっていた NTT東日本、西日本それぞれの機器接続例をデモ展示。Wiiのインターネット接続をサポートする訪問設定もサービス内容として用意されている
NTT東日本の古賀氏は「インフラは整備されているのに日本はコンテンツが登場しない」と言い、その切り札としての任天堂のゲームコンテンツは「魅力的だ」とコメントした


□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.nintendo.co.jp/corporate/release/2007/071128.html
□NTT東日本のホームページ
http://www.ntt-east.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.ntt-east.co.jp/release/0711/071128a.html
□NTT西日本のホームページ
http://www.ntt-west.co.jp/
□ニュースリリース
http://www.ntt-west.co.jp/news/0711/071128a.html
□関連情報
【10月10日】「任天堂カンファレンス 2007.秋」カンファレンスレポート
Wiiゲームソフトのダウンロード販売、追加チャンネルなども発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071010/ninc.htm

(2007年11月28日)

[Reported by 船津稔]



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