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価格:7,340円(通常版)
CEROレーティング:C(15歳以上対象)
用意されているシナリオは、「バイオ0」の「黄道特急事件」、「バイオ」の「洋館事件」、「バイオ3」の「ラクーン市壊滅事件」に加え、新シナリオとなる「アンブレラ終焉」を含めた4種。これまでのシリーズのシナリオを、各シリーズの主人公を操作しながらダイジェストで体験できる。シリーズ最大の謎とされる「アンブレラ壊滅」に迫る新シナリオでは、「バイオ」シリーズの黒幕として知られる「ウェスカー」を主人公とした物語が展開する。 さらに特定の条件を満たすことでプレイ可能となる、シークレットシナリオも用意されている。上の写真は、レベッカでプレイするシークレットシナリオの1シーン。1人プレイ用となっている。 本作の価格は7,340円。CEROレーティングはC(15歳以上対象)。なお、Wiiリモコンを装着することで安定した射撃を実現する「Wiiザッパー」が同梱された、エキスパートパックも同時に発売される。価格は8,610円。
今回の体験会でプレイできたのは、「黄道特急事件」、「洋館事件」、「ラクーン市壊滅事件」、「アンブレラ終焉」の4つのシナリオのチャプター1。本稿では、Wiiザッパーの操作感に加え、「E3」や「東京ゲームショウ2007」では体験することのできなかった「2人プレイ」の印象をお伝えしていく。
■ Wiiザッパーの操作は良好。手首が不自然に曲がらないので疲労感も少ない まずは、Wiiザッパーの操作法について。基本的には利き腕にWiiザッパーを、もう一方の手にヌンチャクを持ってプレイする。
さらにヌンチャクを振る際には、Zボタンを押しながらでナイフ攻撃を繰り出せる。またZボタンを押したままBボタンを押すと、手榴弾を投擲する。 リロードは、ヌンチャクを振るかBボタンを押すことで実行できる。ヌンチャクを振るリロードは、弾倉内の弾が1発でも減っていればいつでも行なうことができ、Bボタンでのリロードは、弾倉内の弾がすべて無くなって画面に「reload」と表示されているときに、再装填する弾が残っていれば自動的に行なってくれる。 Bボタンでの自動リロードは、「そろそろリロードかな?」と気をとられることなくゾンビを撃つことのみに集中できるので、ガンシューティングゲームの苦手な人はもちろん、ゾンビが数多く出現するステージでリロードにまで気が回らないときにも重宝するシステムと言えるだろう。
ただし、残弾数が無限なのはハンドガンだけで、そのほかの銃はすべて弾数に制限がある。残弾数が無くなると「empty」と表示され、該当する弾を拾うまではその武器を使用できなくなる。自動リロードばかりに頼っていると、いざというときにヌンチャクを振り忘れたり、武器を切り替えるのが遅くなってしまうことがあるので注意して欲しい。
本作では、キャラクタは自動的に移動する。コントロールスティックなどを使ってキャラクタを移動させなくてもいいので、アクションゲームの苦手な「バイオ」シリーズファンでも安心してプレイできる。少なくとも、銃や手榴弾など十分な装備を備えているのに、キャラクタを思うように操れないせいで次のステージに進むことができない、という歯がゆさを味わうことはないだろう。 2時間ほど休みなしでゲームをプレイし続けたが、Wiiザッパーの操作性は疲労感もほとんどなくいたって良好。人差し指でトリガーを引いて射撃を行なうため、トリガー操作時に照準が大きくブレることもないし、ヌンチャクを装着するためのアタッチメント部分を脇付近で固定しておけば、照準を左右に動かすときの上下へのブレも最小限に抑えられる。 操作感覚については、個人の好みに左右される面の大きい要素なので断定的なことは言えないが、個人的にはWiiリモコン単体で操作するよりも、Wiiザッパーを使ったほうがプレイ中に感じるストレスは断然少なかった。 基本操作に関してやや気になったのは、ゾンビを撃ちまくりつつアイテムを拾うと、誤操作によって手榴弾を投げてしまうこと。Bボタン+Zボタンで手榴弾を投げるのはわかっているのだが、ダメージを受けずにゾンビを倒しつつ(Bボタンを使用)、ひとつ残らずアイテムを拾いたい(Zボタンを使用)という欲張りな筆者は、同じミスを何度か繰り返した。 なおエキスパートパッケージに関しては、予約販売ぶんはすでに完売しているという。店頭販売のものはまだ残っているとのことなので、予約できなかった人は発売日当日、やや早めにお店に足を運んだほうがいいかもしれない。 ■ 「バイオ」シリーズならではの奥の深いゲーム性は踏襲。2人プレイではさらに戦略性がアップ
それを象徴する要素のひとつとして、敵(ボスも含む)の弱点と照準が重なると照準の中央部分が赤く光り、そこを的確に攻撃すると大ダメージを与えることができる(ハンドガンのみ1発で倒せることもある)点が挙げられる。しかも、ゾンビが大きくのけぞったりダウンしたりするため、うまく立ち回れば威力の弱いハンドガンでもダメージを受けずに倒すこともできる。
強力な銃を手に入れたからといって、闇雲に撃ちまくっているだけでは後で痛い目を見るし、かといって温存しすぎても結局弾薬を使いきれずにゲームオーバーとなってしまう可能性もある。各ゾンビの弱点をしっかりと把握した上で、どの場面でショットガンやグレネードランチャーといった強力な銃を使用するかといった、より効率のよい攻略法を構築できるかどうかによって本作の面白さは大きく変わってくるだろう。
オブジェクトを破壊したときに出現するものも含め、プレイ中に拾えるアイテムは、武器や回復アイテムのほかに、入手することで「アーカイブ」に記録されるものもある。これは「アーカイブアイテム」と呼ばれるもので、「設定ファイル」や「人物ファイル」、「旧作ファイル」や「リザルトアイテム」などに分類される。アーカイブページのコンプリートを目指してプレイするのもまた一興だろう。 またステージ内に設置されているアイテムの中には、キャラクタの移動に合わせてカメラが自動的に動く関係で、あっという間に画面外に消えていくものもある(瀕死の状況で回復アイテムがチラッと見えたときは正直ショック)。このようなアイテムの配置を覚えながらプレイすることも、本作のやり応えに関わる重要な要素のひとつとなっている。 ただし、アイテムを完全に取れなくなってしまうまでには時間的に多少余裕があるため、コントロールスティックを使ってカメラを素早く操作し、画面外に消えたアイテムを再び表示することができる。アイテムの配置をまるっきり把握できていない初プレイ時でも、ある程度対応できるようになっているのは嬉しい配慮と言える。
このほかにも、クリア時に成績がランクとして表示されたり、ステージの途中でルートが分岐する場面があるなど、1度ゲームをクリアしたあとでもさらに遊びこめる要素がたくさん詰まっている。「『バイオ』は2周目以降が本番」とはよく言われるが、それは本作でもばっちり継承されている。
本作はステージクリア型のゲームなので、当然、先に進むにつれて出現するゾンビの数・強度が増す。それにつれて徐々に、ハンドガンだけではさばききれなくなってくるが、このような状況では必ずといっていいほどゾンビを一網打尽にできるオブジェクトが画面内のどこかに設置されている。それも、もたもたしているとゾンビに射線を塞がれてしまうという絶妙な位置に置かれている。 このような場面で、2人プレイならではの戦略が最大限に活きてくる。例えば、片方がゾンビを足止めしている間に、もう片方が落ちているアイテムを拾ったり、設置されているドラム缶や地雷を破壊するという具合だ。事前に、2人の役割分担をある程度決めておくといいだろう。 また特定の場面で画面に表示されるコマンド(「Z」や「Z+B」など)を、2人とも正しく入力しないとダメージを受けることもある(ゲームオーバーになることもある)。こういったアクションがシナリオ間に挿入されているのも、ややもするとゾンビを射撃するという単調な作業の繰り返しになりがちのゲームに、いい意味での緊張感を与えるアクセントとなっている。
究極的な話になるが、「バイオ」シリーズをプレイする上級者にはもはや“お馴染み”と言えるプレイスタイル「最短時間クリア」などに挑戦する場合は、お互いがアイテムやオブジェクトの位置を暗記し、プレイ前にしっかりと役割分担をした上で挑まないと、好記録を叩き出すことはできないだろう。ガンシューティングゲームにしては珍しく、それだけ戦略性の高い作品であると言える。
ゲームの難度は、「黄道特急事件」と「洋館事件」のチャプター1はハンドガンとナイフのみでも十分に立ち回れるが、「ラクーン市壊滅事件」と「アンブレラ終焉」の2つのシナリオは、チャプター1にも関わらず、ゾンビを倒すこと以外に気が回らないほど緊張感が高いといった印象。
ここまで体験会での印象を書いてきたが、個人的にはこれまでに触ってきたWii用のタイトルの中ではかなり完成度が高いと思う。Wii用のタイトルと言えば、Wiiリモコンを使った直感的な操作の楽しさばかりに注力され、ゲームとしての面白さを備えていないものが多い中、ここまでゲーム(攻略)性の高い作品は今のところなかなか見当たらない。
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□カプコンのホームページ (2007年11月9日) [Reported by 中野信二]
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